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たまにガチもの。朝日新聞「声」欄から。
のんべえの夫 苦労はしたが
兵庫県たつの市 西野ちづ子(73歳)
のんべえの夫を持つと、女房は大変だ。中川前財政相のもうろう会見は許せない。
今回の直接の原因はともかく、お酒のトラブルは以前から多かったそうだ。
国家の大臣であっても一庶民であっても、妻として夫を思う心は同じであろう。
私は奥様のご苦労に思いをはせた。
私の夫もしらふのときは優しく、仕事もできる男だった。そのいい男を一変させる酒を、私は恨んだ。
「お父ちゃん、これだけやで」。当時小学生の娘が酒瓶に一日分の印をつけた。
夫は「うるさいやっちゃ」。翌朝、「すまん」と肩を落として出て行く夫の背中に、私は「大丈夫」と励まし続けた。
夫は18年前、末期がんであっけなく逝った。「酒で死んだら本望や」と飲み続けたけれど、
入院前、コップに入れた酒をそっと戻した。体が受付けなかったのだ。
中川前財務相の奥様が「日本一」と声をかけられたのをテレビで見た。思わず目が潤んだ。
酒におぼれる男どもには愛想がつきる。が、女房だけは夫をだきしめねばならない。
男は本当に弱い生き物なのだから。