07/07/11 01:26:12 jIUTIHWP
おう、大衆芸術論の核心でもあるな。
アートは誰にも理解されなければアートではないが、
誰にでも理解されてしまってもアートではない。
前衛的過ぎても、陳腐化しても、アートの範疇からはみ出てしまう。
美学も同じ。美しさを求めるなら、万人に理解を求めてはならない。
万人が美しいと認めたとき、それは美しくもなんともない、ただの常識だ。
要するに、統計的多数を根拠に歴史や社会を語る社会科学と美学とは、
その本質上、絶対的に相容れないということだ。
美学で歴史を語るということはすなわち、一部同好の者のみに向けたメッセージとして語る
ということに他ならない。
もし万人に向けるなら、それこそ愚者のすることだろう。