08/09/23 14:46:24 ornGG5ic
確かこの辺だな。
俺はN町で自転車を降りた。
江の口川の下流にある美しい町だ。
川辺には「地球三十三番地」もある。
「34-8」それがTさんの番地。
俺は閑静な住宅街をぐるぐると歩いた。
もう見つからない、帰ろうかと思ったとき、「W」という表札が目に入った。
Tさん宅だ。
そして近くの公園には見なれたグレーのジャージが!
「Tさん!」俺は大声で叫んだ。
Tさんは俺を見てあの時のように微笑んだ。
俺はTさんに近寄ろうとしたが、次の瞬間Tさんはもういなかった。
君を思う
心はいっぱい
バスタブのお湯のように
幸せに満たされる
君のくれたもの
君の黒髪
君の瞳
君のジャージ
君の微笑み
君がくれた言葉
「終わった・・・」
完