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リトル福岡
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元祖九州ラーメン日吉が北九州市戸畑区から千葉県君津市に移転したことを
先週この欄で書いた。八幡製鉄(現新日鉄)の君津進出(1965年)で人生が変
わった福岡県人は、店主の奥村善幸さん(70)ばかりではない。 君津市の
統計によると、70年から99年までの30年間に福岡県からの転入は延べ1万
469人。特に70~75年は3907人と集中した。この間、70年に約7万人
だった市人口は75年、約7万6000人に達した。 いわば、リトル福岡が君津
に出現したような数字だ。実際、豚骨ラーメンが根付き、スーパーは関東で一般
的ではない正月の丸餅をそろえ、しょうゆ棚に大分産「フジジン」が並ぶ。同じ
千葉県でも、3年赴任した成田周辺にはない光景だ。文化の局地的な進出を
見る思いである。 北九州沖の響灘を思い起こす居酒屋「響」に入ると、甘い
がめ煮のお通しが出た。女将の前田政江さん(64)が戸畑を離れて40年に
なる。新日鉄社員の夫と死別後、店を始めたという。苦労は味覚の違いに限ら
なかっただろう。前田さんも奥村さんも、嫌なことはなかったと言うのだが。
【峰下喜之】毎日新聞 2010年1月19日 西部夕刊