10/02/27 15:18:17
「あぁっ!やめだ、やめ!自分でやってて気持ち悪くて仕方がねえ」
カガリは元のカミナリ声に戻った。浜田は残念に思う自分を戒めながら聞いた。
「で、ここはどこなんだ?何で頭の上に床があるんだ」
暗闇の中、カガリだけがぽつんと浮かび上がっている。これほど滑稽な光景を、浜田は見た事がなかった。
「…ここか。ここはな、お前の部屋のナディルだ」
「は?」
「そして掃除のおばちゃんはゼニスにいる」
「ナジ…何だって?」
説明好きの自称悪魔は朗々と喋り続ける。
「ナディルとゼニス。どん底と天辺だ。まあ俺が勝手にそう呼んでいるだけだが」
浜田は次々と出てくる新しい情報に頭がついていけない。浜田は声に出して情報を整理する。
「ここは…上下逆様で…俺の部屋の…ナディル?」
「そうだ。ここはお前の部屋の真下にあり、上下は真逆の世界だ。ゼニスのルールはよく知らん」