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>>152
大いなる存在によって築かれし
宙空に浮かぶ“殻”に閉ざされた社会―“コクーン”
そこは、クリスタルによって生み出された
巨大な機械や生物により守護され繁栄していた。
コクーンの住人たちは、長き安息の刻のなか
“外なる異物”を恐れていた。
殻の外、下界―“パルス”の存在が目覚め、
その姿なき侵略者におびえ、しだいに人が人を疑い、
憎しみを抱き始めていた。
コクーンの安定を望む“聖府”は
非常処置を断行。
“外なる異物”の影響を受けたと疑わしき
住人を大量に拘引し、
下界“パルス”への強制移住を宣言した。
事実上の追放であり、終着に待ち受ける
真実は追放よりなお、非情だった―
平和の象徴でもあるクリスタルは人を選び、
宿命を与え、
その意に従わせて世界を導いていた。
そして、彼女は選ばれた。
世界を壊滅させる人類の敵として。
彼女はみずからを語らず
ただ、“ライトニング”と名乗った―