きらら携帯メール小説30at BUN
きらら携帯メール小説30 - 暇つぶし2ch650:名無し物書き@推敲中?
08/12/02 08:51:12
うちも一次落ち。
ということで落選作品を晒しあげ。
求む、簡素。よろしくお願いいたします。

アキホと知り合ったのは一ヶ月前のこと。 
彼女は風に舞い上がる柔らかな黒髪を拭いもせず、
大学の中庭で「ソーラン節」を一心不乱に踊り続ける一行様を、
呆けたまなざしで見つめていた。
私も爆音を響かせ蝦夷の地に届けとばかりに、足を踏み鳴らす同級生たちを、
正直ウザイやつらだ、と思っていた。
だからお互いの感性が手をつないだのだろう、
気がつくと私たちは互いの手を握っていた。
 やがて、一緒に学食を食べる回数が増えるうちに、
中庭にいたときのアキホは失恋した直後だった、ということがわかった。
「相手」は小さいころから通っていたカトリック教会に来る、女性信徒さん。
「自分の欲望を受け入れてもらえないなんて、最悪よね」
「アキホって、こむずかしい言い方が好きだねえ」
私は学生食堂で100円のカッププリンをすくうと舌の上で転がした。
「大らかな方だと思っていたのに。私の欲望を……
そりゃあ、あまり表ざたにできないモノだけど……否定するなんて……」
「ちなみにどんなモノ」 
 からかう私に、グロスでぬらりと光るアキホの唇が答えた。



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