08/11/11 07:14:55
勝手に傷口縫ってみた。作者の人勝手なことしてごめん。
昨夜、砂月の夢を見た。
彼女とは些細な事から喧嘩になり、お互い好きなはずなのに、どちらからもゴメンの一言が言えずにそのまま自然消滅。
そのまま高校卒業以来二年間一度も顔を会わすことはなかった。
そういえば、彼女は今どうしているのだろうか?
夢の中の彼女は広い砂浜に独りたたずみ長い黒髪を潮風にまかせたなびかせていた。
「久しぶりねだね」
彼女は照れくさそうにそう言うと砂浜にしゃがみ、虹色に光る小さな貝殻を両手ですくってみせた。
「見て、月の砂きれい......」
か細い指先の間からこぼれ落ちる小さな貝殻がキラキラと不思議な光をはなっていた。
永遠のような一瞬のような何ともいえない時間が流れ、もうそれ以上彼女は何も語る事はなく僕は夢から覚めた。
そういえば二人で海に行ったとき、なにかロマンティックな事が言いたくてとっさに
彼女の名前「砂月」から「月の砂」なんて作り話をした事を思い出した。