きらら携帯メール小説30at BUN
きらら携帯メール小説30 - 暇つぶし2ch287:名無し物書き@推敲中?
08/10/08 04:40:40
ラスト

どん、と衝撃があり俺は穴へと突き落とされた。
すんでのところで縁に手が掛かる。
“嫌だ、死にたくなんか無い!!”
次の瞬間驚くほど強い感情が俺の中で波打った。
加害者を睨み付けようと頭を持ち上げる。すると、男は唯の影になっていた。
その影の上に広がるのは透き通った青。
手が滑りどすん、と身体がたたき付けられる。
でも、不思議と痛くはない。
俺の下には無数の萌ゆる緑たち。
温かい。草の匂いがする。風が吹く。水の音がする。
ちくしょう、ちくしょう、ちくしょう。
穴と影と暗闇の残骸が悪態をつきながら逃げて行くのが見えた。

あぁ、死に損ねてしまったみたいだ。
俺は頭を一つ掻いた後、何事も無かったように家族の元へ帰った。


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