07/11/07 23:28:05
『ナンバーワン・コンストラクション』、『勝手に生きろ!』、COBALTとともに新潮が届いた
高野山に住んでいるのでこうするのが早い
で、『アウレリャーノがやってくる』を、選評を見ずに読み終わる。
これが芥川賞をとるだろうなと思った。
石原はこの回で辞めるんじゃないだろうか。もう時代についていけないと。
それくらい新しいメディアと文化がバックに横たわる作品だった。
新人の瑞々しさに満ち溢れているなと喜んで読んでいたが、作者はすでに数人の編集者と関係をもっていたり、四千枚ものストックがある。
これは新人賞が彼を若返らせたということだろうか。
なぜこの作品が微笑ましいのか。それは芸術の才能も備えた美少年という悔しい設定でありながら、全然詩才(神秘性)が感じられないところである。
この作品のトーンの明るさや、あまり嫌みがないのは、この瑕疵が活きたからだ。