07/09/04 16:07:10
>>717 描写、情景を増やしてみた。参考になるだろうか。
薄暗い部屋で、俺は一人パソコンに向かい、単調に文章を打ち込んでいる。
朝も昼も夜もずっと缶詰状態だと、牢獄のようにさえ感じてくる。
デスク上のディスプレイは、俺の顔をどう照らしているのだろう。
さしずめ青白く染まり、死に掛けた囚人といったところか。
―ハエがいる。
周囲を飛び周り、羽音をたてて、俺の思考を阻害してくる。
キーボードを打つ手を止めて思考を中断すれば、ハエがわずらわしいと感じないのかもしれない。
無の境地というやつだ。
俺はデスクから離れ、ベッドに突っ伏してみた。しかし、それでも脳裏を巡る思考は止まらない。
論文の期日やテーマが頭にちらつく。
人間誰しも、何も考えないのは逆に難しく、俺もまた、思考のノイズが頭の中で鳴り響く。
それはまるで、ラジカセの音をゼロにしても、スピーカーからサーッという音が漏れるのと同じように―。
……羽音が不快だ。