07/09/03 07:45:59
よろしくお願いします。
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私は地元の大学の福祉学科を卒業して、精神保健福祉士の資格を取得しました。そして、地方公務員採用試験に合格して、地元の県が運営する公立の精神科デイケアで働くことになりました。
大病院は自前でデイケアを運営していますが、中小のクリニックや地元の国立大学付属病院では自前でデイケアを運営することが出来ません。
ですから、それらのクリニックの患者を受け入れる私の職場のような県が運営するデイケアが必要なのです。
私はもともと技術者を志し、私の通った進学校では理系を選択しました。しかし、選択した物理の中間考査の成績はたったの5点でした。
教師は頭を抱えたのでしょうか、私は彼に呼び出され、お叱りを受けることになりました。
この成績では到底技術者にはなりえないと自覚させられ、やむなく文系の大学へ進学し、縁があって精神保健福祉士となった次第です。
デイケア課に配属された最初は、福祉に携わる者としての使命感に燃えていました。
精神病患者や人格障害者は世間からのいわれのない偏見や迫害を受けています。彼らの社会復帰や病気の治癒への道筋を立てるのをサポートするのが私たちの仕事であると考えていました。
待遇は決して良くはありませんが、やりがいはあると思い、この仕事に就くことを誇りにさえ思いました。
精神を患ったメンバーさん達に大いに同情し、共感し、精一杯支えようと努力しました。しかし、仕事を続けるうちに、いわれのない偏見から守る立場から、彼らに偏見を持つ立場に入れ替わってしまったのです。