07/08/31 01:07:13
「このラッシーで流し込むと、いいらしい」
奴の左手の大振りのガラスのコップには白い液体がなみなみと、入っている。
その表面には、小さな沫が不規則に浮かんでいて、まだらに茶色い。
ガラスの汚れかとも思ったらが、浮かんでいるのは得体のしれない、ゴミだ。
「これを飲むのか?」
勘弁してくれ。俺は繊細なんだ。
「それ自体が、目的じゃないだろう。こっちだ」
奴の右の指の間には、粒上の欠片がある。一見、ただの丸薬に見える。
でもよく見ると、粗雑な植物の繊維が毛羽立つように、表面から出ている。
「これは、ここから、持ち出すなよ」
俺だって、そこまで馬鹿じゃない。
幻想よりも、鮮やかなトリップ。目的を見失うなってはいけない。
「嫌なら、これを、そのまま」
奴は手の中の、繊維を更に小さく丸めながら、言った。
その手は黒くて関節が以上に太い。
「ケツから入れればいい。吸収することでは、同じだ」
「残念だ。俺、ずっと下痢してるから、刺激ですぐ、出ちまう」
そのまま、笑おうとした。でも、喉の奥で奇妙な音が鳴るだけだった。その音は、吐く前兆のあの音に似ている。
「たった5分でいい。5分、ケツの穴を押さえれば吸収される。簡単だろう?」」
追い詰められた。