あなたの文章真面目に酷評しますPart52 at BUN
あなたの文章真面目に酷評しますPart52 - 暇つぶし2ch313:名無し物書き@推敲中?
07/08/19 21:06:08
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男は車に乗ってそこにやってきた。別に彼はそこで車から降りて何かをするわけではではない。
ただ、人目につかないところを探してやってきたのだ。
「死ぬっちゅうんやから、死ぬんや」
車内で男はつぶやく。辺りは真っ暗、なにも見えない。幽霊しか歩いていないよう暗さだ。
「人生ろくなこっちゃない。生まれ変わっていい暮らしするど。」
男はこれまで苦しんできた。職場でうまく行かない。
坂下という上司にいつも叱られていた。
「田中君、君はいつも俺の指示を待ってばかりだ。まったく最近の若者は」
坂下はこれが口癖だった。うるさい。俺はお前よりいい大学でてんだ。
「仕事できないからってその態度は、田中君、いったん同じ会社で働けば学歴なんて関係ないからね。」
うるさい。何でバカなお前にいわれなきゃならんのだ。
「だいたい、大学名で威張るなんて、30年遅れてるよ。」
うるさい。入社1年目の俺になにができるっていうんだ。受験勉強じゃお前より頑張ってきたんだ。俺を見くびるな。
「お前、そんなひねくれだから彼女もできないんだろ。」
周りの女性社員が笑う。確かに俺は顔はいいほうじゃない。お喋りも上手くない。女の子がなにを考えているのか、この年になってもよくわからない。
だいたい、40過ぎのおまえに俺の恋愛事情なんぞ、なんでとがめられらきゃならんのだ。
俺は隣に座っていた同期の大槻さんという女性社員に助けをもとめた。
「大槻さん、俺そんなこと言われる筋合いないぞ。」
大槻さんは坂下にこういった。
「こいつ確かにもてませんよ。こいつなんかきもいし、アレもちいさいですから。」
坂下は大笑いした。大槻は大笑いした。
俺は拳を握り、不気味な笑みを浮かべた。



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