あなたの文章真面目に酷評しますPart52 at BUN
あなたの文章真面目に酷評しますPart52 - 暇つぶし2ch143:空也 ◆4dbIFOhX2A
07/08/17 09:50:57 BE:226632375-2BP(20)
>>84の続きです。酷評お願いします。

「ははあ」ミナカタはにやりと笑う。
「さてはあんた、信用してないな。そうだな、確かに―お前が言ったような神とは、ちょっと違うかもしれん。だけどそれ以外に言い方が無いんだ。支配者とか王様なんてのは権力が絡んでくるだろ? ここには服従させるものが無いしな」
 恭子は、ミナカタの言葉に疑問を感じた。
「でも、思い通りにできるんでしょう? ミナカタが望めば、服従させる人たちも、さっきの花みたいに生まれるんじゃないの?」
 恭子がミナカタを見つめると、ミナカタもしっかりと恭子の目を見た。風や花たちのざわめきが遠のき―
 時が止まった。
「恭子、お前は俺が、人を服従させたいと望むと思うのか?」
 そう言って笑ったミナカタの声は、木で出来たフルートの音色に似ていた。瞳はガラスのように澄んで、それでいて海のように底が見えない。
恭子はミナカタに、切り立った崖から流れ落ちる、大きな滝を見た。数百年の時を生きる、苔むした巨木を、そして巨岩を、見た。美しい音楽を聴いた時ぞくぞくするような感覚が、その何倍もの大きさになって恭子を襲った。
 ミナカタが目をそらしてようやく、恭子は我にかえった。
 ―自分は馬鹿だ、と恭子は思った。ミナカタが、神と正反対だって? 今の感動こそ、まさしく神のオーラじゃないか? 
ジーンズとTシャツ、それに煙草さえ無ければもっと、神様らしく見えるのだろうが、結局は、そんな物にしか目がいかなかった自分が馬鹿なのだ。


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