08/02/13 11:58:52
(途中で送っちゃったスマソ)
て話だよ。紀元1500年にこんな話書いてんのかよと。
エンタメとして読んでもかなり面白いよ。キャラ萌えシチュ萌えもできるしな。
この頃は人間の細かい心理より、運命とか生と死とか、大きいところに関心が向けられているようだ。
(俺は大河小説が書きたいので主にこのへんを好きで読んでる)
叙事詩の次には演劇の時代がくる。壮大な物語よりも、様々な場面における人間の心理が細かく描かれるようになる。あるいは社会風刺とかね。
アイスキュロスだのソフォクレスだのエウリピデスだの。テレンティウスだのプラウトゥスだの。
中世を挟んで、ラシーヌやモリエールも出てくる。
同じ境遇におかれた同じ人物の心情でも描かれ方が全然違ったりして面白いよ。
たとえばトロイアの王女カッサンドラは、アイスキュロスだとさめざめ運命を嘆く悲劇の女になってるが、エウリピデスだと復讐の念を心に抱いて高笑いする激しい女になってる。
こういう流れがあって、我々が今読んでるような近代小説が一番最後に登場するわけだよ。
道徳的な内容の書簡体小説から始まって、写実主義を主張する人が出てきたり、意識の流れを描く人が出てきたり、何人もの人物の意識を同時に描く人が出てきたりする。
それ全部ひとくくりにして「古典を読め」というのは横暴だと思うんだ。
読みたいものだけ読んでればいい話で。