07/06/28 12:21:52
少し長文を書くよ。
黒にせよ宇佐見にせよ大豆にせよ、新人が参入できる余地があるということは、
怪談の市場が大きくなったということだとは思う。
ただ、それがホンモノの市場の拡大なのか、ブームのピークなのかはわからない。
最近、ブームは次々にやってきて次々に使い捨てられていくからなあ。
5年や10年のオーダーで新人が参入し続けられるような市場になりつつあるかと言われたら、
正直厳しいと思う。
何しろ、発表の場が少ない。
推理小説やホラー小説、ラノベだったら、掲載雑誌があちこちの版元から出ていて競合状態にあり、
作家が商業的に作品を発表する機会が多い。
でも、怪談の場合、同人的にネットやブログで発表するのを別にしたら、
定期刊の怪談小説雑誌なんか、幽以外にほとんどない。
仮に怪を入れるとしても、首魁はかなりかぶってる。
今年になってから都市伝説の本があちこちの版元から出るようになったけど、
それだってハローバイバイが一山当てたからという便乗ブーム。
都市伝説専門雑誌、ってないだろ?
それと同じで、定期刊の怪談小説専門雑誌が幽以外にも複数登場するくらいにならないと、
業界が発展してるとは言えないよ。
そして業界が発展しないと優秀な新生怪談作家が毎年デビューしても、活躍の場は
奪い合いになるばかりでますます厳しくなる。
複数の版元が連携して怪談を盛り立てようっていう動きは素晴らしいと思う。
でも、連携しない複数の版元同士の競合が生まれてこないうちはホンモノじゃないと思う。