10/03/26 15:13:07
ある日、Aがテニス部に入部した。そして俺に、こう言った。
「テニスも女にモテるしなwしかも女の子と一緒に部活できるなんて最高
じゃねぇかw」
Bもテニス部に入部した。Bは女子で名字は村田である。
ある日、加藤(A)がおもむろに俺に言ってきた。
「俺、村田さん(B)と付き合うことになったwウハウハだよwマジでw」
村田さんは、ギャルっぽくて口は少々悪いが、美少女で、正直、加藤を妬ましく思った。
しかし俺には原田さんという心の(?)彼女がいたので、全く気にならなかった。
彼女以外は目に入らないほど、彼女のことが好きだった。
365:佐藤
10/03/26 15:14:43
中学2年になった。俺たちはというと平凡な日々だった。
偏差値の高い私立中学なので毎日勉強をガリガリ、放課後は部活と、
忙しい日々を送った。
俺は原田さんに告白しようと思っていた。しかし、できずにいた。
そして、2年の2学期の終わり辺りの、部活終了後、俺は原田さんに告白
することを決めた。
366:佐藤
10/03/26 15:18:45
「原田さん」
「何?」
「ちょっと話があるんだけど、いいかな?」
俺は原田さんを人気のない場所に呼び出した。
「俺、原田さんのことが、ずっと好きだったんだ」
勇気を振り絞って、こう言った。平静を装っていたが、内心は心臓が
バクバク状態だった。手に汗が滲んだ。
原田さんは少し下に俯いた後、一言こう言った。
「ごめんなさい」
外は雨が降っていた。
俺は気持ちが一気に沈んだ。初めての恋は見事に砕けた。
しかし、俺は未練がましく、こう言ったのだった。
「好きな人、いるの?」
367:佐藤
10/03/26 15:20:19
彼女はまた少し下に俯いて、
「ごめん」
そう言って、走り去ってしまった。俺はただ、その場に立ちすくんでいた。
俺は無気力な日々を送った。あれから原田さんとは一言も会話を交わしていない。
俺「あ…原田さ…」
原「…」
原田さんは俺を避けている。
薔薇色の日々は、薔薇ように散ったのであった。
ある日、原田さんから俺に話し掛けてきた。
368:佐藤
10/03/26 15:21:25
「佐藤くん」
「原田さん…」
「ごめんね、最近。その…ちょっと、あって」
原田さんはその大きな目を伏せた。
「実はね、私、本当は好きな人がいるの。」
俺は息をのんだ。
「好きな人って…?」
「…その…川島先生…」
「せ、先生…?」
俺は彼女の発言が信じられなかった。先生は女である。
彼女は、また大きな目を伏せた。