07/04/26 00:22:09
>>271を励ます意味で、掌編(改行/空白込みで本文940文字)書いてみたっす。
テーマは「死んじゃダメ」
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「人を哀しませるような死に方」(前半)
「世の中にはね、概ね二十一通りの死に方があるんだよ」
その老教授は大仰な態度で言った。
「楽な死に方、普通じゃない死に方、人を哀しませるような死に方、といった具合にね」
私は「はぁ」と気のない相づちをうった。
「今日は、その中でも『つらい死に方』について論じてみようと思う。あ、君さえよければ、『やるせない死に方』をテーマにしても構わないがね」
彼はそう言って、長く伸びた顎髭を愛おしそうに撫でた。
正直言ってそのどちらにも興味はなかったのだが、分類の根拠くらいは聞いておきたいと思い、私は質問した。
「先生、『つらい死に方』と『やるせない死に方』には、簡単に言うとどんな違いがあるんでしょう?」
老教授はしばらく考え込み、やがて口を開いた。
「やはり今日は、『人を哀しませるような死に方』について話そうかのぉ」
おいっ、と私は心の中で鋭くツッコミを入れていた。このジジイ、自分でも『つらい』と『やるせない』の差を分かっていないんじゃないのか? まったく、いくら時間が空いていたからって、講義ガイダンスも聞かずに授業を取るもんじゃないな。