04/06/09 23:27
現実と無関係な〈ジャンルのお約束〉を使い回していて、
そのジャンルの作品しか読んでないんだろうなって感じの作家は多いね。
物真似芸に譬えるならば、本人自身の言動から特徴を抽出して真似する行為と、
誰か芸人がそれをやって記号化した動作を再演する行為とは、芸としてレベルが違う。
後者の模倣には伝言ゲーム的な側面があって、
現実の本人とは無関係な記号になって流通することさえある―「コマネチ!」とか。
「殺人事件を捜査する私立探偵」なんていう〈ジャンルのお約束〉も似たようなもんだ。
パクるならパクるで、実際にそういう経験した人の体験談を資料にすればいいと思う。
記号化した〈ジャンルのお約束〉を身につけてしまうような読書よりは、
ネットで色んな立場の人の経験談や自慢やぼやきを読む方が、まだしも有益だろう。