09/03/25 16:48:39
紀雲の文字を見ると、紀文のかまぼこを思い出してしまうのだが、
紀文と雲の関連が思い出せない。
558:無名草子さん
09/03/25 17:08:20
>>549
北方作品に歴史の大きな流れとかを期待している人はいないと思うな。
そこを売り物にしている小説じゃないからな。期待しているのは、もっと他のことだろう。
ただ、歴史に関してウソは書いちゃいかん。それが気になって読めなくなってしまう人がいるから。
史実上の人物を出すなら、性格などは大きく変えてもいいと思う。史書が全部本当のこと
を書いているとは限らないから。しかし、一般に認識を共有されている事実までは変えられないと
思うがな。そして、そういう事実を確認する作業は、それほど困難なことでもないと思うのだが。
559:無名草子さん
09/03/25 17:18:43
>>557
牛直とか紀雲とか次々に新キャラが出てきたし、黄表・祖永の死に様を見ていると、
ここまでに登場した新キャラ(とくに梁山泊将校)で、いちど視点を与えられた者は、
残りの巻数を考えると、もう出番はないわな。班光のような例外を除くと。
戦死したとしても感動指数は黄表・祖永と変らないんだし、もう必要ないんじゃねぇ?
なんで出てくるの?
560:無名草子さん
09/03/25 17:22:31
>>557
「雲」という字に特に意味はないんだろう。
きぶん(kibun)
きうん (kiun)
かなで書いてもローマ字で書いても1字違いだ。
おやじギャグを考えるのが好きな香具師にありがちな関連性だと思う。
561:無名草子さん
09/03/25 17:27:16
楊令殿がピッチャーだったら、昨日のWBCの10回表、イチローはヒット打てていないな。
562:無名草子さん
09/03/25 17:27:59
>>556
何ヶ月前の話にレスをしとんじゃw
563:無名草子さん
09/03/25 17:39:22
民の間に起こる紛争の裁定に関しては、楊令殿よりも宣賛が優ることが明らかにされた。
多少溜飲がさがった。しかし、史進と楊令殿のどちらが強いかに関しては、そんなのどっち
でもいいと曖昧にされた。ということは、楊令殿のほうが強いということだ。年齢的にも、そうに
違いない。
でも、誰も楊令殿には憧れないんだよな。
そもそもそういう話題じたい不要なのではないかと思う。
ドラマ作れよ。
564:無名草子さん
09/03/25 17:41:00
で、羌肆による呉用暗殺の話はどうなった?
565:無名草子さん
09/03/25 17:55:54
>>563
まあな。楊令殿がどのような能力をお持ちなのか、ということについてはマッタク関心がない。
行動するなり回想するなりして物語作ってくれ。オリキャラはそれがすべて。
史実キャラのように、知識で脳内補完することができない。
ただし、楊令の能力が他のキャラに劣ることはいくら書いても良い。とても気持ちいい。
566:無名草子さん
09/03/25 17:57:26
>>564
宗沢による開封府奪回が、その話題と同じ運命を辿ることのないように願う。
567:無名草子さん
09/03/25 18:24:45
>>565
楊令って有りえないんだよ。水泳競技で金メダルを4個獲得しても驚かないけど、
バレーボールとサッカーと野球とフィギュア・スケートで金メダル4個とったら、信じられなくなる。
おまけに、ノーベル賞と人間国宝と将棋名人なんだから、もうバカバカしくて、ついていけない。
568:無名草子さん
09/03/25 18:39:17
>>567
ハンターハンターのボスキャラを思い出した。
569:無名草子さん
09/03/25 18:42:27
楊令の能力の話題はなくていいよ。
放置しておけば読者も記憶が薄れるし(手遅れのような気もするが)、
敵と闘って、勝ったり負けたりすればいいんでねぇの?
王進は史進に、強い奴は世の中にいくらでもいると言ってた。
楊令がいちばん強くて、それと同じくらい強い童貫に勝ったなんて話は、面白くない。
打率10割なんてバッターはリアリティがなくて見るに耐えない。
楊令は強いと言われ続けたんだから、5回勝負して4回勝つぐらいでいいんじゃない?
570:無名草子さん
09/03/25 18:45:22
>>569
ここに最も強くて有能な楊令がいる、といわれると、あの広大な大陸が、
すごく小さな村のように見えてしまうんだよ。
571:無名草子さん
09/03/25 18:51:39
巨人の星だって、星と花形が勝ったり負けたりするから面白い。
梁山泊と童貫は、勝ったり負けたりしたが、楊令は負け知らずだからな。
しかも、他の陣営は、半分ぐらいは史実に沿って物語を進行させている。
楊令っていったい何なのよ、と不思議になるよ。
572:無名草子さん
09/03/25 18:57:18
>>569
>放置しておけば読者も記憶が薄れるし(手遅れのような気もするが)、
楊令に子供がいるかもしれないことを隠蔽しつづけるのにな。
話題にすべき事柄と、すべきでない事柄とが、逆転しているんだよな。
573:無名草子さん
09/03/25 19:03:00
今回、宣賛の仕事ぶりに楊令が及ばないことが明らかにされたのは、
俺の人生の中でも、アポロの月面着陸に次ぐ大きな出来事だった。
この調子で、楊令がバケモノではないことを、毎回、証明していってもらいたいよ。
574:無名草子さん
09/03/25 19:05:43
「綻びを、自分で繕う」って、まるで蔡京みたいだね。
575:無名草子さん
09/03/25 19:13:51
>>570
楊令をすごいと言っている連中が、水滸伝で大活躍した梁山泊の好漢や敵将童貫
なんで、物語内では、楊令は本当にすごい奴なんだよ。
童貫なんて、何十万人という兵士を知っているんだから。
副将である畢勝すら物足りない、楊令に劣るというような話をしていた。
だが、言えば言うほど、舞台になっている世界は小さくなっていったな。
剣豪モノ小説を読んでいると、次々に強い奴が登場する。主人公は次々に勝ってゆく
のだが、敵の剣豪も初登場のときは主人公を倒すのではないかと思わせるエピソード
で彩られている。だから続けて読める。最初から楊令殿が一番で、次々に登場する敵を全部打ち倒して
ゆくだろうという先入観を、楊令伝自身が植え付けていたら、そりゃ、つまんなくなるわな。
576:無名草子さん
09/03/25 19:19:23
>>546
>血縁とか歴史の大きな流れ
架空の人物が他作品の登場人物と血縁だと、『歴史の大きな流れ』を知ることができるのか?
577:無名草子さん
09/03/25 19:37:16
>>575
>だが、言えば言うほど、舞台になっている世界は小さくなっていったな。
そこは、俺も思っていた。
梁山泊の将校同士の会話が、平兵士の会話のように思えて、時々、梁山泊とは
楊令を頭領とする100人程度の部隊なんだ、という印象を持ってしまった。
10万近い兵は、まったく見えなくなるのよ。
軍議の場面をおろそかにしたのは、失敗だったな。将校が兵にしか見えない。
形式を軽んじ、実質ばかりを重視すると、そのあたりで綻びが出てくる。
運動会の開会式・閉会式はつまんないけど、なくてはならない“形式”なんだよ。
来賓の紹介のような本当につまらないところは省略すればいいけどね。
578:無名草子さん
09/03/25 19:47:10
これはテレビの時代劇なんかでも使うテクニックだけど、
信長の軍団が大きくなったことを示すためには、軍団長クラスを各地に配置して、
めったに信長に会わせない。軍団長ですら、信長に会うためには、側近の申次を
通すといった煩雑な手続を間に置く。無駄な形式のようだけど、組織が大きくなった
ことを示すためには、必要なテクニックだわな。
梁山泊は400万人の民がいるからな、もっとでかいような気がするが。
579:無名草子さん
09/03/25 20:04:42
何を「歴史の大きな流れ」と考え、「瑣末な歴史知識」と区別するかの、認識の違いなんだろうな。
1941年12月8日~45年8月15日の間、アメリカと日本は戦争した。
これを「歴史の大きな流れ」と考えて、ここさえ間違っていなければ、あとの内容は
何を書いてもいいと考えることはできない。
その内部における多くの人に知られている事実(各地で行われた戦いで、記録に止められているもの)
と矛盾してはならない、というが「歴史の大きな流れ」だと思うのだが。
「瑣末な歴史知識」とは、高名な海軍大将の実家で、何月何日に法事をした、といった記録には残っているが
マニアックで関係者以外あまり関心を持たない事実なんだと思う。
580:無名草子さん
09/03/26 11:59:41
>>579
そこまで史実を重視する必要はない。誤解されるよ。
1127年なら1127年の10大ニュースは、きちんと押さえてくれ、ということだ。
いまは3大ニュースしか押さえられていない。
また、少なくとも10大ニュースぐらいは押さえておかないと、楊令伝を書きにくい
のではないかと思う。読んでいる俺らは、読みにくいから。
それと、日本最初の総理大臣は西郷隆盛です、といったウソはやめてくれ、ということ。
581:無名草子さん
09/03/26 12:05:53
>>580
>読んでいる俺らは、読みにくいから。
史実の進行を、時期を無視して、将来予想として書いているから、読みにくい。
今月号の扈成の将来予測がそうだ。劉豫の斉の話や、高宗が江南を逃げ回る
話が、ランダムに出てくる。いくら煙幕を張っても、知っている人は知っている。
知らない人にとっては、伏線として押さえるべき事項が増えるだけで、混乱する。
582:無名草子さん
09/03/26 12:16:50
【南宋討伐軍】 〔総大将〕呉用 〔軍師〕宣賛
〔遊撃隊〕 3000 史進(赤騎兵200) 班光(副官) 鄭応(騎馬1500) 葉敬(騎馬1500)
〔韓伯竜隊〕 4000 韓伯竜 孫安 馬霊 (騎馬2000/歩兵2000)
〔鮑旭隊〕 12000 鮑旭 岑諒 田忠 (騎馬2000/歩兵10000)
〔郭盛隊〕 30000 郭盛 党厳(副官) 周印(歩兵1万) 山士奇(歩兵1万) 李英(歩兵1万)
〔水軍〕 李俊 狄成 項充 張敬 (大型船40艘 中型船150余艘)
〔工兵隊〕 1000 陶宗旺
〔砲兵隊〕 2000 呂皖
〔重装備隊〕 1200 李媛 荀響
〔致死軍〕 侯真 羅辰
〔その他〕 公孫勝 武松 喬道清 戴宗 燕青
【梁山泊守備隊】 〔総大将〕楊令 〔軍師〕楊令
〔楊令軍〕
(黒騎兵) 100 楊令 (青騎兵) 200 張平
(蘇琪隊) 2000 蘇琪 (耶律越里隊) 2000 耶律越里
〔呼延凌隊〕 8000 呼延凌 黄鉞(騎馬4000) 鍾玄(歩兵4000)
〔花飛麟隊〕 8000 花飛麟 董進 鄧広 (騎馬4000/歩兵4000) 蒼貴
583:582
09/03/26 12:19:50
楊令は、梁山泊を侵すものとのみ闘うような話をしていたので、南宋討伐軍から外しました。
呉用は、かつて「今後の梁山泊の闘いは、川の流れのような闘い」になると言っていました。
1128年暮れからの史実と符合しますので、南宋討伐軍の総大将にしました。
584:無名草子さん
09/03/26 12:23:06
・「死はいつか誰にでもどんな形だろうと必ずやってくるのです。(中略)戦争での人殺し、ぎゃく殺は
許されて事故や事件は許されないのですか?」(原文のまま)
畠山鈴香被告(36)の性格鑑定を実施し、面会を続ける東海学院大の長谷川博一教授(49)
=臨床心理士=のもとには、昨年8月から鈴香被告から手紙が送られていた。これまでに届いた
手紙は計7通。長谷川教授は、そのうち直近の2通を除く、昨年8~10月に送られてきた5通の
内容を明らかにした。
スレリンク(newsplus板)
585:幻王楊令
09/03/26 12:24:09
>>584
結婚してください
586:無名草子さん
09/03/26 12:29:41
>>583
実際には、ここまで川の流れのような闘いは、皆無だな。
ドウカン・ファイトなどは、それと正反対の相撲のような闘い。
狭い土俵の上に20万以上の軍勢が犇いて暑苦しかった。
587:無名草子さん
09/03/26 12:48:30
>>582
すばらしいチョイスだ。全土の統一を夢みる戴宗/李媛が含まれている。
オリキャラでも、現在南宋と闘っている致死軍は含まれている。
心配なのは、楊令クソが、前言を翻して、「外征はやらず専守防衛に徹する」と言った
覚えはない、とこっちに擦り寄ってこないかだな。志の解釈に関しては、見事に前言を
翻し、180度反対のことを言い出したからな。信用できない。
588:流せい便
09/03/26 13:04:06
聚義庁前の広場に、呉用を総大将とする南宋討伐軍が整列した。戦陣に向かう兵士に、
頭領楊令が壮行の言葉を述べる式典が、これより行われるのだ。
雷光に跨った楊令が、兵士たちの前に現れた。昨夜来降り続いた雨のせいで、広場は
あいにく泥濘と化していた。一刻(2時間)前に、砂を撒いたが、まだ雷光の脚が取られる
ほどの泥濘だった。
「あっ」
六万の兵士は、いっせいに驚きの声を上げた。世界一の乗馬の名手楊令殿が落馬した
のだ。楊令は顔面から落馬したようで、泥パックをした女性のような顔になっていた。
「ハ、ハ、ハックショーン!」
どうやら鼻の穴に、泥が入っていたらしい。薄くなった頭髪にも、泥がついている。
それでも、楊令は演説を始めた。
「fkdしfms;t」
どうやら、口の中にも泥が入っているらしい。
589:無名草子さん
09/03/26 13:11:10
楊令って、顔面だけでなく、頭皮も火傷しているはずだよね。
整形外科手術の未発達な宋代だから、その後、頭髪は生えていないはずだよ。
590:無名草子さん
09/03/26 13:13:43
西さんの挿絵では、楊令にも頭髪があるようだが、本文には楊令の頭髪について
述べられたところはないよな。顔に痣が残るほどの火傷なのに、頭皮だけ無事という
ことは、ありえない。
591:幻王楊令
09/03/26 13:17:05
,,-‐----‐、 , -'"` ̄ ̄"`''-,__, --‐‐-..,
/ 、゙ヽ、 ‐-'´ ヽ‐- / / ヽ
,/´ .., ヽ,,l_)' zェェェァ' ;rfァt ヽ ,ト/ / ヽ
/ ヽ,r' ,l′ _,,, . __,, ,l゙.-〈__r,'、 ヽ_
_.l ヽ」 ,l .イてソ` l イにj`,/ ゙‐ヽ、_,, /l
,l l| -'´ll ,l rソi" ヽ じ'' f゙l .,//゙l //\
l`l| l|ヽ v'⌒ヽ .,ノ j/ |l // }
l \ l| ,l l_U> r‐--‐ァ ,l |,l // l
/ '\ l|`l ゝ_,´ ゙ヽ__r′ .,.' ___l ヽ // | えへへ。ばれてましたか?
,l '\ l| .lヽ__lL..,,, __ ,, _イ___./ | ∨/ ,}
| ヽl | ,| .ヽ \ //ヽ ,| ,l
| l ,l ヽ \// l \ /
ヽ | \. ヽ/ l ヽ /j
\ / ヽ ヽ | l /
゙l\.. / ヽ ヽj | , /
ヾ ヽ ヽ ヽ / ,l
ヽ、 ヽ l } / ,r′
ヽ ヽ | /′ ,,...''
`'':..、 ___ ___,..-.. |, ,l , :..-‐'"´
 ̄ /lr‐‐‐'--、_..... l_,..-'''""'- "
592:無名草子さん
09/03/26 13:30:26
>>582
マジでこれでいいな。
南宋は弱いから、わざわざ楊令殿が外征する必要はない。
呉用は張俊は簡単に破るが、岳飛とは引き分ける。
開封府に蟠踞する唐昇とは、楊令は闘いにくいと思う。
唐昇を金軍に紹介したのは楊令だからな。
また、呉用が江南を攻める間、岳飛は梁山泊の西に割拠しているから、
楊令はこれに備える必要がある。北では、蕭珪材が金軍の南下を阻んでいて、
予断を許さない状況だ。頭領である楊令殿には、梁山泊に残ってもらおう。
12月号の宣言ともピッタリ符合するしな。
593:無名草子さん
09/03/26 13:36:49
そうだな。今月号の李俊の台詞では、宋を倒した後の新しい国の姿は、ぼんやりと頭に描いて
いただけだとあった。金にいたころから、また童貫と闘っている間ですら、ずっと新しい国の
明確な姿を思い浮かべていたのは、頭領の楊令殿だけだ。さすが楊令殿だ。
楊令殿には、梁山泊に残留していただいて、しっかりと新しい国を作っていただこう。
それが楊令殿が見出した光だ。宋江殿への唯一の答えだ。民のための国。その国を作れる
人は、世界ひろしといえども、楊令殿以外にいない。楊令殿、すごい。すごすぎる。
戦は劣化した原典キャラで十分間に合う。
594:無名草子さん
09/03/26 13:51:06
「あなたは熟女真や契丹を殺し尽くす戦をして、悪いことをしたと思ってないの?」
鈴香被告(36)は、楊令に訊いた。
「自らに恥じることは、していないつもりです」
「そうよね。死はいつか誰にでもどんな形だろうと必ずやってくるのよ。戦での人殺し、虐殺
が許されて、平時の殺人罪だけが許されないなんてことはないわ」
楊令は、鈴香被告(36)の眼を見た。澄んだ美しい眼をしていると思った。
「楊令君、あたしのこと、好き?」
楊令は短く頷いた。
「僕を理解してくれる人は、あなたしかいない」
595:無名草子さん
09/03/26 14:14:41
民の蜂起がないから、宋と同じ領土を持てないと言いつつ、その蜂起しなかった民のための
国を作るというのも、釈然としないな。
596:無名草子さん
09/03/26 14:16:28
梁山泊の兵士というのは、いわば蜂起した民だからな。中には官軍の兵もいたが、
少数だろう?せめて蜂起した民である梁山泊兵士の家族ぐらいは、梁山泊の国民
にしてもらいたいね。
597:無名草子さん
09/03/26 14:18:56
>>577
燕京戦前の葉超との闘いの後の将校数名による会話場面などは、そうだったな。
呼延灼が戦の話をしようというのに、関勝の話で盛り上がった場面。
梁山泊って100人ぐらいの集団なのかと錯覚した。
598:無名草子さん
09/03/26 14:33:57
>>595
民が蜂起しなかったという事実を述べているだけで、決して蜂起しない民を非難しているわけでは
ないと思うのだが、善悪によってキャラの振り分けをしないドラマにおいては、究極の価値は“民”
しかないんだよな。楊令が“民のための国”を作るといったのも、その究極の価値に根を伸ばした
ということ。楊令の主張は、全土を統一するには、よほどの軍を持つか、民が蜂起するかで、その
両方がないから、いまの領土だと言っている。つまり、宋江10万説と晁蓋3万説を乗り越えるには、
楊令の領土不拡大説しかないと言っている。しかし、民の蜂起がない、というところは、民を非難し
ているように聞こえるんだな。それと、現場で戦わない人間を嫌うところをあわせ読むと、連想して
しまう昭和の出来事がある。そこが私小説っぽく感じられて、嫌う人もいるのではなかろうか。
水滸伝は色々な解釈をされてきたが、基本的には通俗的な痛快娯楽小説なんだと思う。
私小説を中心とした純文学より、通俗的な娯楽小説の方が、はるかに価値が高いと信じている読者
にとっては、ちょいと私小説の匂いのする部分は、歓迎されない。書きたければ、真正面から現代
を舞台にした私小説を書けばいいんだからな。
599:無名草子さん
09/03/26 14:44:42
戦前に私小説が多く、戦後それが少なくなったのは、
高度成長によって貧困が解消された
家制度の廃止と男女平等により自由な恋愛観・結婚観が確立された
娯楽の数が増え悩みや孤独を感じている人が少なくなった
精神病院が増えた
からだろうな。
600:無名草子さん
09/03/26 15:06:13
>>581
釣りの撒餌みたいに、バラバラといくつかの展開予想を撒いて、その中から一つを選んで、
その通り進行するということは、日常生活では有りうる話だけど、小説ならば、三者択一か
二者択一ぐらいにしてもらいたいね。それと性質の異なる選択肢を同時に数個ばら撒かれる
のも混乱の原因になりはしないかと心配になる。俺は他の本でこの時代を読んだことがあるから、
混乱はないが、岳飛・秦檜の名前すら初めて聞いたという読者にとっては、バラマキはきつい
と思う。それと、呉用暗殺計画のように、うやむやに終ってしまうバラマキはよした方がいい。
晩御飯はカレーですよと言っていたのが、うどんになったのとは違う。フィクションとはいえ、
殺人教唆だから記憶に強く残るぞ。計画撤回とか、計画を遂行しない羌肆を咎めるとか、
何らかの決着をつけるべきだ。そうなる以前に、計画が立ち消えにならないように、数回先まで
見通した綿密な計画を立てるべきだ。
601:無名草子さん
09/03/26 15:17:08
だいたい青蓮寺って命令されたことを遂行しないでも許されるようなぬるい機関なのか?
うちの会社よりもぬるいなww
602:無名草子さん
09/03/26 15:22:23
>>601
それって方臘戦直後の話だからな。いまさら蒸し返すと、かえって変かもしれないが、
李富が羌肆のことを想起する場面でもあれば、「呉用暗殺の命令も、うやむやにしたまま報告
すらしてこない怠慢な奴」という評価でもすればいい。
603:無名草子さん
09/03/26 15:23:55
洞庭山にいた呉用の近辺にまで出没しているからな。呉用はチョ律に、羌肆を連れて来い、
話をするといっている。曖昧になどできるはずがない。
604:無名草子さん
09/03/26 15:25:20
描写はなかったが、本当に呉用が羌肆に話をしていて、実は羌肆は青蓮寺を裏切っているという
ことはないのか?
605:無名草子さん
09/03/26 15:35:45
羌肆は呉用暗殺のために梁山泊に侵入し、侯真と羅辰に撃退されてなかったか?
606:無名草子さん
09/03/26 15:39:24
>>605
なんかそういう場面もあったな。呉用暗殺のためだったのか。よく覚えていない。
607:無名草子さん
09/03/26 15:48:09
>>582
これいいなー。ぜひこれで頼む。
花飛麟と呼延凌は、ドウカン・ファイトで活躍したから、もういいじゃん。
梁山泊守備軍が少ないが、徴兵で集めた兵は、こういうときのためにいるんだろう?
今月号に書いてあった。秦容に率いさせればいいじゃんか。
南宋との闘いは、原典キャラにやらせた方が面白い。
岳飛は、しばらくの間は、建康府に行かないから、呉用の南宋討伐軍が去った後に
梁山泊を攻めればいい。公約していた「楊令と岳飛の戦いに興味がある」も果たせる。
まあ俺は興味ないけど。
608:無名草子さん
09/03/26 15:49:17
>>607
そっちの岳飛と楊令の闘いばかりが描かれると、元も子もないんだよ、バカ!
609:無名草子さん
09/03/26 16:00:26
岳飛と楊令の闘いは、最終巻でもあるが、他で二人を戦わせる条件を整えようと
すると、これしかないな。呉用(実質は史進)との闘い同様、ひきわけになるけどね。
いまの状態だと、梁山泊と金の同盟軍が強すぎて、闘えない。
また、大軍同士の闘いは、ドウカン・ファイトで見たように、面白くない。
610:無名草子さん
09/03/26 16:05:58
12月号を読んだが、楊令自身の口からは、金と連合すると思っている者もいるかも
しれないが、梁山泊は梁山泊だと言っているな。
ただ、連合しないとは言っていない。
できれば、宗沢が唐昇に叛乱を起こさせ、斡本を金へ追い返す。旧宋国内に足場を
失った金が、代りに梁山泊を足場にすべく同盟を申し込むでいい。
611:無名草子さん
09/03/26 16:09:48
>>610
まあな。蔡福は何のために金にいるかをよく考えて欲しいな。
蔡福は粘罕に対し、自分に逆らうと殺すとまで言っている。
呉乞買失禁事件への批判が多かったので、呉乞買の代わりに粘罕を傀儡にした
つもりなんだろうが、その後、状況は変化しているな。
しかし、やってしまったものは仕方ない。金の宰相である粘罕を自由に動かせる
立場を蔡福は獲得したんだ。蔡福の主導で、金に梁山泊への同盟を申し込ませる
ことなど、文字通り操り人形を操るが如くじゃないの?
612:無名草子さん
09/03/26 16:11:57
呉乞買が楊令を憎むがごとく、粘罕も蔡福を憎むんだよ。
いずれにしても、最後のどんでん返しの前触れとして、蔡福は呉乞買か撻懶に殺される。
613:予習楊令伝
09/03/26 16:52:02
ここから先の楊令伝の闘いは難しいな。その原因は、
①水滸伝では最大の闘いが最後にあったのに、楊令伝ではど真ん中にきてしまったこと
②騎馬隊が金軍固有のものではなくなったこと
騎馬隊が金軍固有のものではなくなったために、
A 現状維持の梁山泊
B 次第に弱くなっていく南宋
C 次第に強くなっていく金
なんだが、金はそれほど強くならない。梁山泊も南宋も騎馬隊マンセーだからな。
結局、金と南宋が組む以外に梁山泊は滅亡しない。しかし、史実は金と南宋の闘い。
かろうじて、講和の動きの中に、共同して梁山泊を攻撃するという約束を入れることが
できるぐらいだな。
岳飛が単体で闘っても、梁山泊に勝てるわけがないので、>>607>>609の言うように、
南宋討伐軍を出した後に、岳飛が梁山泊を襲うという方法しかないだろう。
もちろん、同盟軍である金軍は、燕京で蕭珪材がフタをしているために出てこれない
というのが絶対の前提条件だ。
1128年暮れの金軍大攻勢の前になすべきことは、>>610の斡本を本国へ追い返し、
宗沢が開封府を占拠することのみ。1128年暮れからは、梁山泊が張俊・岳飛・唐昇を攻める。
614:無名草子さん
09/03/26 16:56:51
弱小軍閥は多数あり、これらを糾合すれば、岳家軍も多少は兵数が増える。
しかし、これらは方臘戦や燕京戦における地方軍と同等の強さ。精鋭ではない。
どのように考えても南宋軍閥を強くすることは無理だな。
契丹の叛乱も全契丹人の組織的な活動ではなく、唐昇と蕭珪材の単発の叛乱。
梁山泊と金にとって多少のブレーキになるだけで、南宋にとって強い味方ではない。
615:無名草子さん
09/03/26 16:58:06
>>614
それでも、大軍を集めたドウカン・ファイトのようにならないだけマシだよ。
今月号の項充視点で見せた面白い戦闘シーンにするには、ちょうど良いのだと思う。
ポジティブ・シンキング。
616:捏造年表
09/03/26 17:12:50
1128年3月 宗沢、開封府に駐留する唐昇を慫慂して、金に叛かせ、斡本を本国へ追う。
5月 斡本と粘罕、呉乞買・撻懶との抗争に勝ち、旧宋領に傀儡政権を置く方針を決定
→梁山泊の独立は認め、南宋軍閥占領地は、漢人の文官劉豫を代官として置く
6月 宗沢、北伐を決定。傘下の岳飛・韓世忠・張俊・劉光世に出撃を指示する。
7月 宗沢、羌肆に暗殺され死亡
9月 金軍は黄河北域に侵入し、開封に迫るとの情報を得る
10月 蕭珪材の乱勃発。南下する金軍を封鎖
11月 梁山泊、単独で南宋討伐に出撃。
617:捏造年表
09/03/26 17:14:38
1129年1月 金軍は徐州を陥落させる〔守将王復〕 →梁山泊、張俊を打ち破り、敗走させるに変更
粘罕、劉光世軍を壊走させる
粘罕、淮陽をを陥落させる〔守将韓世忠〕 →梁山泊、韓世忠を打ち破り、敗走させるに変更
高宗、金軍襲来の報を聞き、揚州(鎮江説もあり)を脱出
呉用軍、岳飛と闘い引き分け。そのまま高宗を討つため江南へ向かう。
2月 高宗、杭州へ逃走
3月 明受の乱/高宗退位/李師師の子帝位に就く・・・乱は1ヶ月で終結
4月 高宗、江寧府に入る。建康府と改称する。
蕭珪材の乱が終結する。金軍、江南へ向かう。
5月 岳飛、梁山泊を襲い、楊令と闘う。
7月 杜充、岳飛、開封府から建康府へ移転。・・・この時点で開封府は南宋の手を離れる。
9月 高宗、杭州を捨て、越州に入る。紹興府と改称。
11月 兀朮、建康府を陥す。杜充は、金軍に降る。・・・淮水以北はほぼ金が制圧
高宗、越州を捨て、明州へ入る。
12月 兀朮、杭州を陥す。
高宗、明州を捨て、温州へ入る。
張浚、明州で兀朮と闘い大勝利
618:捏造年表
09/03/26 17:17:31
1130年1月 兀朮、再び明州で張浚と闘う。張浚は撤収する。
兀朮、温州を陥す。ここで、高宗の追跡を諦め、金軍は引き揚げる。
3月 金軍、呉県を通過。太湖の水軍陳思恭は、兀朮を生け捕る寸前まで追い込む。
→これを呉乞買・撻懶の裏切りによる梁山泊攻撃に変更する。
実際には、もう少し早い時期に撻懶・岳飛は梁山泊を攻撃する。
4月 韓世忠、金軍を鎮江で迎え撃つ。梅展の水軍大勝利。
その後も、岳飛の静安の勝利、牛皋の安豊の勝利、呉カイの和尚原の勝利と続く。
9月 劉豫、斉の帝になる。
619:無名草子さん
09/03/26 17:19:25
戦が始まる前に、楊令に拉致された熟女真の従軍慰安婦問題には決着をつけておきたいな。
620:無名草子さん
09/03/26 17:22:03
顧大嫂の裁判官就任問題にも決着をつけた方がいいと思う。
今月号で、孫二娘は法務大臣を辞任したようなので、光は見えた。
顧大嫂の辞任は、宋江殿の問いかけに対する俺の唯一の答えだ。
621:無名草子さん
09/03/26 17:24:13
>>620
〔裁判官〕 団藤重光 〔法務〕 大塚仁 〔巡邏隊〕 1千 蘇端
622:無名草子さん
09/03/26 17:25:39
重光な布陣ですね。
623:無名草子さん
09/03/26 17:36:43
会寧府議会は25日、旧幻王軍の従軍慰安婦問題に誠実に対応するよう梁山泊に求める意見書案を可決した。
慰安婦問題をめぐって地方議会から梁山泊への意見書提出は08年以降、遼陽府議会(08年3月)、
大同府議会(同年6月)、鎮海府議会(同年11月)がある。
平和・人権問題に取り組む『契丹の独立を求める会』などの要請を受け、
熟女真党・青鶻会など2会派が作成した文書案がベース。
スレリンク(newsplus板)
624:第37章までのまとめ
09/03/26 18:04:14
虐殺・強盗・従軍慰安婦問題・オウム事件、その他、一般人の嫌悪する“悪”を梁山泊に
やらせ驚かす。実は単なる眼くらまし。燕京戦・方臘戦などぬるい戦が続いているのだが、
冒頭の眼くらまし効果が持続しているために、この先どうなるのだろう、という興味で
4巻あたりまで読む
↓
楊令が「桁外れの戦略家」になったころから、この小説は変だぞ、と気づく
猛烈なバッシングが開始される
↓
作者、なんとか立て直したいのだが、他にも連載を抱えているため、最低にぬるいドウカン・
ファイトに突入してしまう
↓
バッシング最高潮に達する
↓
バッシングの中から立て直しの材料を探し、この2ヶ月ばかりやっと立ち直る。
しかし、いまいましさを消し去ることはできず、通信網を作った戴宗をネットに見立て、
戴宗を劣化させることで、溜飲を下げる。
625:無名草子さん
09/03/26 18:17:10
>>605
ネタバレやめろよ、すばる派!
626:無名草子さん
09/03/26 18:24:38
>>613
ひとつだけ気になるのが、金と梁山泊が同盟して、共に南宋を攻撃することになると、
梁山泊は蕭珪材の乱に際して、その背後を襲うべきではないか、という疑問があるな。
627:無名草子さん
09/03/26 18:33:13
>>626
単独で南宋と闘わざるを得ない状況を作るしかない。アホの青蓮寺抜きでね。
蕭珪材も単独で叛乱に踏み切るわけではない。南宋のどこかの軍閥(たぶん扈成)と
示し合わせているはずだ。張俊側から梁山泊を攻めるということは考えられる。
梁山泊は軍隊だけが異常に強い。領土の防御面を考えると、四囲を敵地に囲まれた
最悪の地勢。荀響が防御しやすい境界線になっているといったが、バカ。楊令すごいの副作用。
誰が考えても、もっとも守りにくい国境線だ。さすが桁外れの戦略家。
ただ楊令と荀響のバカのおかげで、物語は作りやすくなる。
梁山泊は外征軍を出すにしても、留守部隊を多数残さなくてはならない。
ここが梁山湖の梁山泊との大きな違い。この弱点によって、かろうじて弱い南宋と均衡がとれる。
金軍との同盟から、蕭珪材の乱鎮圧のための援軍を割くことは難しい。
628:無名草子さん
09/03/26 18:49:05
>>497
許貫忠は文官になってしまったからな。それに、今回、唐昇は祝家荘戦のときと同じで、
斡本の軍師という資格で従軍している。斡本の慰安夫ではないがな。
629:無名草子さん
09/03/26 18:55:20
>>620
孫二娘の交易要員就任が意識しての変更なのか、いつものような(ryなのかは分からないが、
可能性としては、顧大嫂の裁判官就任も潰れそうな気配はでてきたな。
顧大嫂が役人では、梁山泊が崩壊寸前の国家に見えてしまうからな、よろしく。
ついでに杜興も。崩壊寸前に見えてしまう、too。
630:無名草子さん
09/03/26 19:22:57
>>627
青蓮寺のやっていることは、貧乏人が金持ちからカネを奪えば、
王安石の夢を実現したことになるというのと同じ。
まあ宗沢の暗殺だけ考えてろや。楊令と同じで、面白い話を潰すのが
青蓮寺の仕事だが、ここは史実どおりに運ぶための暗殺なので意義はある。
631:無名草子さん
09/03/26 19:27:17
太湖の湖上で李富と李師師が王安石の夢を語っていた場面などはマジっぽかったけどな。
当時はどうやって梁山泊を悪人に見せるかに全神経を集中していた感じだったな。
紛らわしいことするなや、強盗団のくせして!
632:無名草子さん
09/03/26 19:35:53
>>611
いまとなっては、呉乞買への脅迫も、粘罕への脅迫も、さっぱり意味が分からないな。
ラストまであらすじぐらいは考えて(ry
633:無名草子さん
09/03/26 19:49:03
>>632
秦檜が宋の使者として金軍の出兵を一時止めたが、斡離不と撻懶が生女真の諸将との
勢力争いから、出兵派に転じて、すばるでいうと翌月に出兵したのも意味が分からなかった。
それで、童貫は李明を金軍に当てたが、李明が抜けても童貫軍の方が梁山泊軍より兵数が多いのには、
ただ笑うしかなかった。
634:無名草子さん
09/03/26 19:52:10
>>452
もう四日も避難所生活だった。本スレの動向は、ただ見ているしかなかった。
635:無名草子さん
09/03/27 12:10:55
楊令も、石秀や林冲のような人気者の人気に便乗しない方がいいよ。
WBCで日本に勝利を呼び込んだイチローの国民的人気にあやかり、
公設第一秘書が起訴されても続投を宣言した
小沢一郎民主党代表(68)が「(名前が同じ)イチローのように頑張る」と発言。
これには「便乗するな!」「お前と一緒にするな!」など厳しい批判の声が噴き出した。
スレリンク(newsplus板)
636:無名草子さん
09/03/27 12:17:44
久しぶりに三国志の孔明編読んだら、楊令殿伝と比べものにならない程面白かった…
637:無名草子さん
09/03/27 12:19:29
>>616
>1128年3月 宗沢、開封府に駐留する唐昇を慫慂して、金に叛かせ、斡本を本国へ追う。
宗沢が開封府に攻め込むのだから、その中核となる軍が必要だろう。
宗沢がいかに度胸のある男であっても、敵軍の一部の寝返りを期待して、開封府へ駒を進める
というのは無謀すぎる。
宗沢は劉光世とともに開封府へ進撃する、でいいんでねぇ?
もちろん岳飛・韓世忠・張俊には檄を飛ばし、傘下に組み込む。
金軍は、岳飛に兵糧を奪われて、高宗を倒すという予定を変更。
斡本のみは本国へ帰国するが、旧宋領の橋頭堡として、唐昇隊のみ残す。
その先に、宗沢による調略という手もある。
638:無名草子さん
09/03/27 12:20:42
>>636
国民の応援を受ける孔明
国民のオエーっを受ける楊令
639:無名草子さん
09/03/27 12:23:23
>>637
注意が必要なのは、唐昇麾下の契丹人が金に叛乱を起こすと、蕭珪材軍が金国の女真首脳部
から警戒されないか、ということだ。そうなると、蕭珪材の乱の芽が潰れてしまう。俺は、契丹の
一斉蜂起の方が、叛乱の成功の可能性が高いと思うぞ。
640:無名草子さん
09/03/27 12:26:27
でもな、あらぬ疑いをかけられるから、謀叛を起こすというケースは多い。
人間誰しも、痛くもない肚を探られると、むかつくものだよ。
唐昇が先行して謀叛し、同じく契丹兵を多く抱える蕭珪材も、疑いの眼を
向けられる。そんなつもりはまったくないのに、疑いをかけたばかりに叛かれる
ということはある。
641:無名草子さん
09/03/27 12:46:53
【解珍の人気と杜興の不人気】
楊令伝を読んでいて気になるのが、新キャラはとりあえず名前だけ出しておいて、
あとで肉付けするパターンが多いこと。
水滸伝でも、呼延灼・関勝・秦明は、早くから名前だけ出して、人物の登場は遅かったが、
こちらはワクワク感が高まる一方だった。知っている人物だからだ。10年間会っていない
旧友に会う前って、ワクワク感が高まるだろう?それと同じ。
葉超や劉?(もう名前を忘れた。禁軍の将軍だ)などは、同じく名前だけ先に出しても、
知らない人だから、期待感は高まらない。葉超戦死の巻では、単行本の帯コピーに
名前が出ていたが、知らない人なんで、水滸伝ファンにアピールできない。
要するに、オリキャラはガンガン登場させてドラマを作っていかないと、名前だけ出しても意味はない。
さて、本題の解珍人気についてであるが、解珍は初登場でいきなり視点つきだった。
それまでに名前だけ出すということはしなかった。そして初登場時からキャラが固まって
いた。原稿を書く前に、キャラが十分練られていることを窺わせたのだ。
それに引き換え、最近の杜興。台詞が多いのだが、アドリブで喋っているような印象しか受けない。
642:無名草子さん
09/03/27 12:57:31
このスレでは、史実、史実とうるさく言うが、別に楊令伝で史実を知りたいわけではない。
そんなものを知りたければ、他に読む本はいくらでもある。
水滸伝の満足感の水準と揃えてもらいたいから、史実、史実とうるさく言っている。
水滸伝では原典のエピソードという骨格があったから、北方オリジナル部分が生きていた。
原典のエピソードも大きくアレンジを変えられていたが、骨格がしっかりしているから、
読み応えがあった。
楊令伝には骨格がない。ドウカン・ファイトなどは、骨のない蛸のような印象だった。
いちおう史実準拠で物語は進んでいるが、楊令伝の史実は背骨だけで、肋骨すらない。
濃密な史実の叙述を求めているわけではない。せめて物語の骨格として足りる程度の
ストーリーがほしい。個々人のエピソードは散見されるが、戦の合間の埋め草としか
思えないような短いエピソードが多い。あとに繋がらない。発展がない。
643:無名草子さん
09/03/27 13:06:14
>>642
扈成と張俊が登場すると、扈三娘が戦場で張俊を追い払い、劉光世が負傷させられた
話が出てくる。出ないよりはいいとは思うが、かといってその話があとに繋がってはいない。
作品内のプロットとキャラの関係を確認しているだけだな。
644:無名草子さん
09/03/27 13:09:23
兄妹が敵味方に分かれていたから出てくる話だが、この兄妹の関係の薄さを考えると
出さなくてもよい話ではなかったかとも思えるな。
645:無名草子さん
09/03/27 13:11:01
ちょっと待てよ!扈成は偽名を使って青蓮寺に入っていた。扈三娘の兄であることを知られたく
なかったわけだろう?扈成の身分を知る者は聞煥章・李富等少数の人間に限られていたはずだ。
扈三娘が劉光世を負傷させたことが嬉しくて、扈成は、禁軍の連中に自慢して回ったのか?
646:飛天夜叉扈成
09/03/27 13:17:00
_,,..r'''""~~`''ー-.、
,,.r,:-‐'''"""~~`ヽ、:;:;:\
r"r ゝ、:;:ヽ
r‐-、 ,...,, |;;;;| ,,.-‐-:、 ヾ;:;ゝ
:i! i! |: : i! ヾ| r'"~~` :;: ::;",,-‐‐- `r'^!
! i!. | ;| l| ''"~~ 、 i' |
i! ヽ | | | ,.:'" 、ヽ、 !,ノ
ゝ `-! :| i! .:;: '~~ー~~'" ゙ヾ : : ::|
r'"~`ヾ、 i! i! ,,-ェェI二エフフ : : :::ノ~|`T 知ってた?劉光世を斬ったの、
,.ゝ、 r'""`ヽ、i! `:、 ー - '" :: : :/ ,/ 俺の妹。いぇーい
!、 `ヽ、ー、 ヽ‐''"`ヾ、.....,,,,_,,,,.-‐'",..-'"
| \ i:" ) | ~`'''ー---―''"~
ヽ `'" ノ
647:無名草子さん
09/03/27 13:33:16
古い話の確認作業をすることはいいことだと思うが、確認する人の物語内における立場に
配慮してもらいたいな。宋もなくなり青蓮寺からも離れた扈成だが、自らすすんで扈三娘
が劉光世を斬った話を言いふらすことはないと思う。また、今回の二人の会話からは、
扈成が張俊の目となり耳となりましょうと言っている。張俊が独自に扈三娘の調査をした
とも思えない。楊令伝になってからは、青蓮寺と禁軍の関係は強いものではない。
どうして張俊が扈成と扈三娘の関係を知ったのだろう、と疑問に思ったな。
648:無名草子さん
09/03/27 13:36:04
扈成と張俊が何を言っていようと、1ヶ月足らずで、呉用軍が洪水のように南に押し流します。
好きなことを言わせてやろうよ。川の流れのごとき闘いになります。
649:無名草子さん
09/03/27 13:43:13
>>647
張俊は、聞煥章を殺したのが扈三娘であることも知っていた。
劉光世の件は目の前で起こった事件だから、ひょっとして扈三娘と扈成の関係を調べたかも
しれないという推測は成り立つ。
しかし、聞煥章事件を張俊が知っているということは有りえない。青蓮寺は、この程度の秘密
保持もできないようなダメな諜報機関なのか?
650:無名草子さん
09/03/27 13:46:51
青蓮寺がダメな諜報機関であることを、このスレで知らない人はいないよ。
北方先生は、青蓮寺がいかにつまらない諜報機関であるかの具体例を読者に
提供してくださっているのさ。
李富は子を帝位に就けるという煩悩に狂った男として、もうすぐ我々の前に
登場するはずだ。
651:無名草子さん
09/03/27 13:49:21
それに引き換え、李富が偽造した宋王室の系図を盗み見て激怒していた宗沢の人格の
高潔さには、心を打たれますね。宗沢さん、頑張ってください。
652:無名草子さん
09/03/27 14:10:02
>>642
>楊令伝には骨格がない。ドウカン・ファイトなどは、骨のない蛸のような印象だった。
高Qの(一種の)人気も、誤解されているよな。
原典の高Qを北方水滸伝にもっと登場させろと言っているわけではない。
北方水滸伝の高Qを、もっと出せと言っていたにすぎない。
原典の高Qの悪事というのはワン・パターンで、あまり面白くないんだ。
しかし、北方水滸伝では、高Qが張藍にした仕打ちによって、林冲は原典とは違った個性的なキャラになった。
柴進と林冲の会話場面も印象に残るものになったし、呼延灼戦後に公孫勝が「高Qを討つなら、部下を
置いて一人で突っ込め」と言った台詞も生きてきた。すべて高Qの悪事が基礎になっている。
梁山泊の会の質疑応答で「レッド・クリフ」の曹操の話をしている場面は、原典の高Qでは面白い
物語にならないのです、というように聞こえたが、原典の高Qを出してくれとは誰も言っていない。
ドウカン・ファイトは、楊令・童貫の二人だけを、神のごとき高みに上らせ、こんなにすごい二人の
闘いなんです、期待してください、という予告ばかりの闘いだった。正直いって、最低だった。
原典で晁蓋が隣りの村と喧嘩をした話があったが、あれと変らない。
水滸伝の中でもっとも大きな組織は北宋なんだが、これを童貫ひとりで代表させるという手法は
いまだに納得できない。戦場の背後で、蔡京、高Q、王黼、青蓮寺などが蠢いて、童貫の足を引っ張ったり、
逆に結果的に童貫に利したりの話がなければ、国なのか村なのかわからなくなってしまう。
やけに多い兵数だけが、虚しかった。
653:無名草子さん
09/03/27 14:18:22
>>652
>戦場の背後で、蔡京、高Q、王黼、青蓮寺などが蠢いて、童貫の足を引っ張ったり、
徽宗もな。帝だからな。
654:無名草子さん
09/03/27 14:30:43
張俊と扈成の会話などで、金国の派閥対立、南宋の路線対立などが語られていたが、
少なくとも水滸伝を読む限り、組織内部における競争や分裂を描くのが苦手なのか下手なのか
いままであまり語られなかったので、しっかりやってもらいたい。
色魔の楽大娘子の情事を「裏切りですよー」なんて言う、ぬるい仕事はしないでもらいたい。
国民新党には派閥はない。自民党には派閥がある。組織が大きくなったことを示すテクニックは、
「大きい組織には派閥がある」ということだと思う。
ついでに、大勢に命令を伝えたいときは軍議をやる。軍議がないのは、軍でいえば小隊。小隊では、
形式ばらなくても命令を伝えられるからな。“10万人”と書いただけで、10万人の量感が伝わるわけ
ではない。やるべきことは、きちんとやってもらいたい。
655:無名草子さん
09/03/27 14:35:21
>>616
> 6月 宗沢、北伐を決定。傘下の岳飛・韓世忠・張俊・劉光世に出撃を指示する。
> 7月 宗沢、羌肆に暗殺され死亡
このあたりは、期待に胸が膨らむな。
656:無名草子さん
09/03/27 14:38:53
フレッシュなキャラで、年齢的に重厚な人物が活躍するといいですね。
・・・宗沢ですかね?
657:飛天夜叉扈成
09/03/27 14:52:14
_,,..r'''""~~`''ー-.、
,,.r,:-‐'''"""~~`ヽ、:;:;:\
r"r ゝ、:;:ヽ
r‐-、 ,...,, |;;;;| ,,.-‐-:、 ヾ;:;ゝ
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! i!. | ;| l| ''"~~ 、 i' |
i! ヽ | | | ,.:'" 、ヽ、 !,ノ
ゝ `-! :| i! .:;: '~~ー~~'" ゙ヾ : : ::|
r'"~`ヾ、 i! i! ,,-ェェI二エフフ : : :::ノ~|`T あんたらが想像している以上の調略が
,.ゝ、 r'""`ヽ、i! `:、 ー - '" :: : :/ ,/ できるんだぞ、俺。いぇーい
!、 `ヽ、ー、 ヽ‐''"`ヾ、.....,,,,_,,,,.-‐'",..-'"
| \ i:" ) | ~`'''ー---―''"~
ヽ `'" ノ
658:無名草子さん
09/03/27 15:04:18
>>632
たぶん、その頃は、楊令殿を、金や宋の帝を超える神になさるおつもりだったのでゴザ早漏。
呉乞買の謀叛の計画を暴いたあたりを見ていると、傀儡として呉乞買を金の帝に据え、楊令殿
が自由に操る手筈だったんじゃない?
659:無名草子さん
09/03/27 15:08:57
そこまでやるなら、宋を舞台にしないで、「25XX年、アメシア国では・・・」という舞台でやってもらいたかった。
まあ、なんとかまともな世界に踏みとどまったようで、めでたいこっちゃ。
660:無名草子さん
09/03/27 15:12:46
やりそうな気配はあったよな。金が斉を傀儡にするのではなく、梁山泊が金を傀儡にする。
呂布や潘金蓮でやったことを、呉乞買でやってみようかという気配はあった。
661:無名草子さん
09/03/27 15:40:00
>>660
人物の性格を正反対にするのは、おかしいとは思わないが、
国の性格が逆転したら、笑い話だわな。
まあ、そうならなくて良かったんだが、このあたりも、この小説がみみっちく見えた原因だった。
国の性格が、楊令殿によって正反対にされるのだからな。
個人に捏造される多数人の営み(=国)というのは人を馬鹿にしている。
662:無名草子さん
09/03/27 15:43:31
先々月だったか、李俊の視点で、楊令は梁山泊の人々から期待やら希望やらを
託された人物のように言われていたが、俺にはそうは思えなかった。
楊令殿と同等に扱われる数人の例外を除くと、その他の1億の民を小馬鹿にする
ために楊令がいるとしか思えなかった。
663:無名草子さん
09/03/27 15:50:21
小学生が見るヒーローモノのアニメ/ドラマと紙一重なところはあるよな、楊令の設定。
21歳の若さですべてを悟ってしまって、世間を見下していたようなところが、楊令にはあった。
40代50代の同志が、楊令を持ち上げすぎたので、増長するのもやむをえないが。
664:無名草子さん
09/03/27 15:56:14
そこで好き嫌いは分かれるだろうな。親のような年齢の同志が、すごいすごいと言って
頭領と仰ぐ少年が登場する小説は、まあー、楊令より上の年齢の人には抵抗があるだろう。
665:飛天夜叉扈成
09/03/27 15:59:14
_,,..r'''""~~`''ー-.、
,,.r,:-‐'''"""~~`ヽ、:;:;:\
r"r ゝ、:;:ヽ
r‐-、 ,...,, |;;;;| ,,.-‐-:、 ヾ;:;ゝ
:i! i! |: : i! ヾ| r'"~~` :;: ::;",,-‐‐- `r'^!
! i!. | ;| l| ''"~~ 、 i' |
i! ヽ | | | ,.:'" 、ヽ、 !,ノ
ゝ `-! :| i! .:;: '~~ー~~'" ゙ヾ : : ::|
r'"~`ヾ、 i! i! ,,-ェェI二エフフ : : :::ノ~|`T 劉豫じゃなくて、張俊が金国の傀儡になるんだぞ。
,.ゝ、 r'""`ヽ、i! `:、 ー - '" :: : :/ ,/ 予想もできなかったろうが、バカども。いぇーい
!、 `ヽ、ー、 ヽ‐''"`ヾ、.....,,,,_,,,,.-‐'",..-'"
| \ i:" ) | ~`'''ー---―''"~
ヽ `'" ノ
666:無名草子さん
09/03/27 16:00:51
>>665
まあ、予想はできん。反吐のでるような予想は、誰もせん。
667:無名草子さん
09/03/27 16:13:39
扈成が金国の傀儡になりたくて、そのための調略をしているというだけだ。
劉彦宗を傀儡の帝にするつもりなら、李富によって夢は打ち砕かれるのだろうな。
劉彦宗で失敗した扈成が、同姓であるということで、“その弟”の劉豫を担ぐという
お得意のパターンにならないように望む。
張俊は簡単に負けて、江南へ逃げるだろう。弱すぎる。
668:無名草子さん
09/03/27 16:16:00
金国は、どこか作者にバカにされているよな。
粘罕主導で傀儡国家を作るでいいだろう。事実そうだったんだし。
靖康の変の勝者だ。文化は低くても、勝者には勝者の貫禄があるはず。
このあたりが感覚的について行けないな。
最大の勝者梁山泊は領土を広げないと宣言するしな。
669:無名草子さん
09/03/27 16:21:16
>>665
楊令、徐絢、杜興、扈成が、【うざい四天王】
670:無名草子さん
09/03/27 16:22:50
>>667
劉豫は漢人なので、1130年に拾って、さあ帝をやれ、というわけにもいかん。
信用をつけるため、そろそろ出さんとな。
671:無名草子さん
09/03/27 16:27:49
>>668
華北に軍閥を割拠させて、戦国時代の蓁と六国の闘いみたいのを想定してるんじゃないか?
それ、違うぞ。
672:無名草子さん
09/03/27 16:29:40
扈成が縦横家になりそうだしな。
そもそも扈成には、それほど魅力を感じないんだが。
673:無名草子さん
09/03/27 16:31:57
>>672
ここまでくると、もう史実キャラだな。だいたい梁山泊の原典キャラの扱いが良くなかったのに、
扈成が優遇されると腹が立つ。おまいの気持ちは良くわかる。
674:671
09/03/27 16:35:03
>>668が違うんじゃなくて、作者が戦国時代のような六国割拠を想定しているのなら、
違うという意味な。
675:無名草子さん
09/03/27 16:40:43
>>672
なんか扈成にむかついてきた。羌肆、扈成を暗殺しろよ。
676:飛天夜叉扈成
09/03/27 17:01:51
_,,..r'''""~~`''ー-.、
,,.r,:-‐'''"""~~`ヽ、:;:;:\
r"r ゝ、:;:ヽ
r‐-、 ,...,, |;;;;| ,,.-‐-:、 ヾ;:;ゝ
:i! i! |: : i! ヾ| r'"~~` :;: ::;",,-‐‐- `r'^!
! i!. | ;| l| ''"~~ 、 i' |
i! ヽ | | | ,.:'" 、ヽ、 !,ノ
ゝ `-! :| i! .:;: '~~ー~~'" ゙ヾ : : ::|
r'"~`ヾ、 i! i! ,,-ェェI二エフフ : : :::ノ~|`T >>675 俺はまだ青蓮寺にとって利用価値が
,.ゝ、 r'""`ヽ、i! `:、 ー - '" :: : :/ ,/ あるんだよー。いぇーい
!、 `ヽ、ー、 ヽ‐''"`ヾ、.....,,,,_,,,,.-‐'",..-'"
| \ i:" ) | ~`'''ー---―''"~
ヽ `'" ノ
677:李富
09/03/27 17:02:49
羌肆。北京大名府の豚がうるさい。消せ。
678:無名草子さん
09/03/27 17:09:22
>>668
最強のはずの金をあまり強くせず、どうしようもなく弱い南宋をそこそこに強い敵にして、
梁山泊との間でガクヒ・ファイトをさせようという意図が見え見えだな。
金と梁山泊の同盟がどうして消滅するんだというバッシングに答えて、斡本は楊令と
関係が深いとは言ってみたものの、当初予定していたガクヒ・ファイトの夢が捨てられない。
たぶん扈成が張俊、張俊が江南に追われた後は劉豫を担いで傀儡政権を立てるはず
だったんだろう。すぐヨコに金の傀儡ができれば、梁山泊としても安全保障上問題がある。
それこそ楊令が宣言したとおり、梁山泊は宋とでも金とでも闘うという状況になっていたの
だろうか?
679:無名草子さん
09/03/27 17:12:57
「25XX年、アメシア国では、楊令と岳飛が闘っていた」
680:東京開封府留守 宗沢
09/03/27 17:16:11
r'丁´ ̄ ̄ ̄ ̄`7¬‐,-、 /
r'| | | |/ >、 /
! | | | |レ'´/| | き、北方君
| | | /\ | |l /⊂う |
| | |__∠∠ヽ_\ | リ / j ヽ わ、わしなどは、初めから
|´ ̄ O  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`! 〉
l'"´ ̄ ̄ヾ'"´ ̄ ̄`ヾ::幵ー{ / 眼中にないということかね?
⊥,,,,,_、 ___,,,,,ヾ| l::::::| |
lヾ´ f}`7 ヘ´fj ̄フ | l::i'⌒i | すでに北伐の軍は開封府に結集している。
l ,.ゝ‐イ `‐=ニ、i | l´ ( } ヽ
l { U | l 、_ノ ∠ヘ これを、どうするのかね、北方君?
l / ̄ ''ヽ、 | l ヽ_ \,_________
! ハ´ ̄ ̄ ̄`ト、 |亅〃/\
,人 f ´ ̄ ̄ ̄``ヾ j ,!// {_っ )、
// `ト、__iiiii______,レ'‐'// _,/ /スァ-、
,.イl{ { 々 !/´しllllト、 ̄`ヽ、 // /´,.-、 /彑ゝ-{スァ-、
,.イ彑l l > ゞ く l 〃 l|ハ.lヽ、 ハVゝヽ二ノ/ゝ-{、彑ゝ-{、彑ァ-、
,.イ彑ゝ-'l l ( (,) レシ′ !l `ソァ'´ _ノ7{、彑ゝ-{、彑ゝ-{、彑{
ュゝ-{、彑l l ` -イヘ !l // /⌒ヽヾ/_ゝ-{、彑ゝ-{、彑ゝ-{、
{、彑ゝ-'l l f⌒Yハ ', !l/ / ヽ_う ノ /-{、彑ゝ-{、彑ゝ-{、彑ゝ
彑ゝ-{、彑l l{ に!小 ヽ /!l / ,/ /彑ゝ-{、彑ゝ-{、彑ゝ-{、
681:無名草子さん
09/03/27 17:21:32
漢民族は北方の遊牧民族に征服されることが多かった。
彼らは騎馬隊で漢民族を攻めた。
中国の戦に占める遊牧民族の騎馬隊の優位性を示すために、
遊牧民族ではなく、漢民族に精強な騎馬隊を率いさせてみた。
??????????????????????????
権力とは何かを、傀儡国家を通じて描いてみたかった。
だから、傀儡国家の推進者には、扈成を選んだ。
?????????????????????
682:無名草子さん
09/03/27 17:36:09
>>678
梁山泊や南宋系軍閥が途方に暮れたように軍事・外交ではまったく動かない間に、
エースの完顔成・蕭珪材・撻懶を温存したまま、
新人の斡本に10万の軍(輜重隊5万を含め15万の大軍)を率いさせて、外征
した金国は、楊令伝世界においても最強だろう。
政治力がなく、金の占領地には賊徒が多いというのだけが問題。しかし、そもそも宋領
を統治するつもりなどないのだから(史実でも物語でも傀儡政権派が有力)、ここは問題
にすることもなかろう。
扈成は寝言を言っているだけ。張俊と梁山泊の闘いを見て、張俊が勝てるんじゃないか
と思っている。軍事はからっきしの男だね。
水滸伝における文官蔑視の叙述の中では、張俊と扈成の会話は、もっとも抵抗なく読めた。
文官を小バカにすることなしに、文官批判を読者に理解させたのは、はじめてではないかな?
この会話部分は好感がもてる。
683:無名草子さん
09/03/27 17:38:44
>>682
>文官を小バカにすることなしに、文官批判を読者に理解させたのは、はじめてではないかな?
たしかに、そう。文官はダメだと作品の中で非難はするが、どこがダメなのかは、あまり示されて
なかった。理由が分からないから、何を言っているのか理解できなかった。
楊令のどこがすごいのか、と同じだったね。今月号は分かりやすかった。
684:羌肆
09/03/27 17:40:19
扈成は死んだも同然ということなんですね。撤収します。
685:無名草子さん
09/03/27 17:54:21
>>655
南宋軍閥を、弱小軍閥をも含めて糾合する人物が必要だな。
弱小軍閥は、金が傀儡国家を作れば、すぐにそちらに靡くような連中だが、
数が集まれば戦力にはなる。とにかく現在のままでは、金とも梁山泊とも
闘えない。
檄を飛ばすのは宗沢だろうな。青蓮寺の名は知らぬ者の方が多い。
入山前の孫立ですら知らなかった。
686:無名草子さん
09/03/27 18:06:44
>>631
梁山泊が悪く書かれていたのは1巻だけだろう。
若い楊令が無茶をするのは分かる気もするが、孫二娘の老人殺しは何だったんだろうな?
まるで梁山泊のために人殺しをするのが、良いことでもあるかのような書き方だった。
687:無名草子さん
09/03/27 18:12:26
>>672
扈成と張俊の会話は、金と南宋の内部における派閥抗争も含めて、今後ありうる展開
の可能性を、作者と読者が確認する意味で書かれただけで、張俊陣営が金の傀儡に
なる、つまり斉になるという意味ではないと思うよ。張邦昌を出したのだから、梁山泊が
斉にならない限り、劉豫は出てくる。こういう将来ありうる展開の整理は前にもあったような気がする。
張俊が梁山泊軍と闘ってみて受けた印象の方が重要。張俊は簡単に梁山泊に追っ払われるよ。
童貫軍20万を破った梁山泊だ。
688:無名草子さん
09/03/27 18:14:33
第1巻~第2巻のころの聞煥章の将来ありうる展開予想の混乱ぶりとは比較にならないほど、
今回の扈成の展開予想は、整理されていましたね。
689:無名草子さん
09/03/27 18:35:53
>>671
軍閥ごとの割拠を描くのはやめた方がいいな。史実とかけ離れるから。
実際どうだったのか俺もよく知らないが、岳飛や張俊は、史料に出てくるたびに
違う場所にいる。短期間で各地を転々としているな。
実際には城郭ごとに自警団のようなものがあるという叙述が今月号にもあったが、
あのような感じで城郭が行政単位としてまとまっていたのだろう。
ただ戦のプロじゃない。有名な軍閥は兵の数も多く、戦馴れもしていて、カネで雇われて
各地を転々としていたという感じなのだろうか?
まあ、高宗が杭州に落ち着く1132年ごろになると軍閥も巨大化していて、定住できる
拠点がないと兵を養えなかったのかもしれないが、北宋滅亡直後は、上に書いたような
感じでねぇかね?
690:無名草子さん
09/03/27 18:47:16
>>689
もう書いちゃってるだろう。領域内で徴税し民政も行っているような叙述になっていた。
小国分立の方が読者にイメージしやすいのかもね。
しかし、岳家軍も張家軍も、かつての北京大名府軍にすら及ばない兵力。これで広域
行政ができるのか疑問だね。張俊のように軍管区を丸ごと領有した奴は頭がいい。
これだと徴税も民政も円滑に行くかもしれない。しかし、他の弱小軍閥はどのように
やっているのかね。独自の税をとっているような話は、多少触れられていたが。
いずれにしても、梁山泊が民政をやっているからといって、岳家軍までこれに深入り
するのはどうだろう。予想としては岳飛は、ドウカン・ファイトに比肩する闘いができる
までに成長して、華北を梁山泊(あるいは斉)と二分して、正面衝突の大会戦をする
のではないかと、いまから悪寒がするのだが、『1129年7月 杜充、岳飛、開封府
から建康府へ移転』という史実は、無視されるのだろうか?
691:無名草子さん
09/03/27 18:49:19
東西の横綱が千秋楽に土俵に上がって最終決戦を行うというドウカン・ファイトの悪夢
だけは二度と見たくないね。
692:無名草子さん
09/03/27 18:53:14
開封府を中心とした地域に割拠した岳家軍の中から、2万ぐらいの外征軍を組織して、
高宗の要請に従い建康府に赴く。そこで、梁山泊や金軍と闘うというのでもいいんじゃない?
留守の領地の防衛の問題はあるが、事情は金も梁山泊も同じなので、そこはあまり神経質
にならないようにしよう。ゲーム三国志などでは、油断しているとすぐに敵が攻めてくるが、
各国とも外征軍を出していれば、それほど警戒することもないだろう。
693:無名草子さん
09/03/27 18:54:15
>>692
その無警戒を逆手にとって、呉乞買は梁山泊を攻めるのですね。わかります。
694:無名草子さん
09/03/27 19:01:33
>>459
どうして李富が開封府の大商人をいじめ、江南の商人には利権を与えて優遇するのか
理解できんわ。金が開封府を攻撃することは、情報に通じた大商人なら予見していたはず。
江南に新しい国を作るという青蓮寺に献金して、江南に新しい利権を獲得するという展開
はなかったのかなあ?強盗は短絡的すぎて、真実味を欠く。なんか民の能力を小馬鹿にし
ているよな。物語の中の数人だけが頭が良くて、他は皆、幼児のごとく頭が悪いという前提
で話が作られている。
695:無名草子さん
09/03/27 19:03:25
その頭が良いと決められた数人(楊令、李富など)が、頭が(略・・・から、面白くないよな。
696:無名草子さん
09/03/27 19:30:38
>>694
水滸伝第5巻で許定に教えを授けた頭のよい民間人のような人は、みんな死んじゃったんですね?
697:無名草子さん
09/03/27 19:31:51
そうです。穆弘の父、史進の父、宋江の父・・・。頭の良い民間人は、みんな死にました。
698:無名草子さん
09/03/28 12:21:39
>>619
理想としては、第3巻で子午山を訪れたときに、幻王の悪行について反省させておくべきだったな。
手遅れのような気もするが、楊令嫌いがここまで蔓延してしまったのだから、早い機会に決着を
つけておくべきだろう。古い話なので、その話題を出す契機となるものがないのだろう。
孫二娘か顧大嫂に、「楊令殿。熟女真の従軍慰安婦はどうなさったのです?」と軽口を言わせて
みるとか・・・。
救いとなるのは、当時、楊令視点が長い間出てこなかったから、楊令自身が殺戮や略奪を正当化
する屁理屈を言っていないことだ。これからでも、当時の心境を語ることはできる。12月号の長い
演説の初めに幻王時代には悪いことをしたこともあると、チラと述べていた。ここをより具体的に述べる。
少年時代というのは世間が狭くて、家族や友人・先生等身近な人からの影響が絶大だ。楊令の少年
時代に彼に大きな影響をもたらした事件といえば、目の前で両親が殺されたこと。水滸伝のラストで、
楊令が“力の信奉者”になったかような印象を受けたが、その場面や女真での殺戮・略奪を見ていると、
鄧竜殿の二竜山と、王和の軍が、楊令の人格形成に与えた影響が絶大なことが理解できる。
幻王時代の楊令は、19~21歳。青二才だ。“力”の意味を、暴力と取り違えても不思議はない。
素直に鄧竜殿の真似をした、王和の真似をした、と言えばよいと思う。
第5巻で楊令を「桁外れの戦略家」にしてしまったことが、すべてを狂わせた。それまで、読者は、
幻王の殺戮・略奪は、青二才の短絡的な思考と理解しておけばよかった。ところが、桁外れの戦略家
がそのような蛮行を行うはずがない。理解不能な物語になってしまった。
ここで救いとなるのが、桁外れの戦略家と言ったの宣賛であり、そのように思っているのは周囲だけ
ということだ。楊令自身は、自分を桁外れの戦略家だと思っているわけではない。
そのように思われていることに戸惑っている楊令の内心を描けば、きっと楊令の好感度は高まると思う。
699:無名草子さん
09/03/28 12:29:47
>>694
海のシルクロード交易に課税すれば、南宋の財政は改善されるが、これだと梁山泊の真似
になってしまう。青蓮寺は強盗団の道を歩むべきだ。金大堅が偽印を作らなくなり、李富が
偽の系図を作ったのと同様に、梁山泊が闇塩の道を閉じ、青蓮寺が強盗団になれば、時代
の変化をより理解しやすくなる。
青蓮寺は、洞宮山を洞庭山に隠された盧俊義の銀を狙え。重要性を失った両山も、再び脚光
を浴びることができる。また、呉用の南宋討伐軍が、高宗を深追いして温州まで追うことが
説得力を持つ。
700:無名草子さん
09/03/28 12:44:44
宗沢が南宋軍閥を連合させ、北伐を開始する直前に、青蓮寺によって暗殺されるという展開が
必要だ。すでに宗沢と李富の対立の萌芽は、3月号で見られた。宗沢が繰り返し、高宗の開封府
帰還を願ったのに、講和派の反対で願いが叶えられなかった史実とも符合する。
李富は南宋に新たな王国を作ろうとしている。南宋の貧弱な軍事力で全土を支配することは無理
なのだ。12月号の楊令クソの演説は、李富にやらせるべきことだった。南宋講和派が自らの領土
を縮減することを決めたことから、この後の歴史は動いたのだ。また、それに反対して、全土の統一
を夢みた岳飛たちの感動的なドラマも生まれたのだ。
このような南宋内部の対立と金国の直接統治派/傀儡政権派の対立が、華北に空隙を生み出し、
梁山泊が存在する余地が与えられた。
梁山泊は、史実では金国がやった仕事を肩代わりする。そうしない限り、梁山泊が南宋の歴史の
中で華やかな活躍をする余地はない。それを可能にするのが、蕭珪材の乱だ。
蕭珪材に燕京を守らせた北方謙三の見識の高さには脱帽した。燕京を抜かない限り、金軍は南宋
と闘うことができない。蕭珪材軍は少数であるが、蕭珪材すごいは、これまで言いつづけてきたことだ。
すごい戦をしてくれ。最後はどうせ死ぬのだから、捨て身の戦になる。死を覚悟した兵は強い。
また、地形も蕭珪材に味方する。長城の位置を確認せよ。
701:無名草子さん
09/03/28 12:47:06
長城ぐらい出せよな。中国を舞台にした小説だから。
それと、史進の刺青を戦場で見せることはできない。戦場では裸になれんからな。
しかし、張敬との稽古の場面では、上半身裸になることができたはずだ。
史進の刺青ぐらい出せよな。水滸伝だから。ファン・サービス。
702:無名草子さん
09/03/28 12:54:43
現存する長城は、明代に作られたもので、この東端で、明と清の激戦が繰り広げられた
のは有名な話だ。これを蕭珪材の乱で借用しよう。なお、史実では金軍は、長城を難なく
越えている。しかし、梁山泊を物語の中に取り込むには、この方法しかない。
ひとつ注意しておくが、現存する長城は明代に作られたものであり、それ以前は、現存する
長城よりも少し北にあったことを付言しておく。
703:無名草子さん
09/03/28 12:58:05
>>702
>梁山泊を物語の中に取り込む
こういう謙虚な姿勢が大事だ。『楊令クソが歴史を動かす』といった高慢さは、読んでいて腹が立つ
だけだ。フィクションである梁山泊、しかも水滸伝に登場しない楊令クソなど、お邪魔でしょうが
歴史のお仲間に入れてくださいね、という謙虚な姿勢を貫いてくれ。
704:無名草子さん
09/03/28 13:09:38
>>701
4月号は稽古の場面だったので、いつ九頭の青龍の刺青が登場するのか期待していたんですが、
結局出なかったですね。
あ、そうそう。今は、九枚の逆鱗をもった一頭の龍に変っていましたね。
「九紋竜」の意義については、九頭の龍と、九枚の逆鱗を持った一頭の龍という2説があって、
北方版では、その両方が採用されていて、あの場面を読みながら、ニヤニヤしたものです。
ああいう玄人受けする場面は、楊令伝ではまったくなくなりましたね。
楊令伝は歴史の基礎を学ばせるために、幼稚園児の息子に読ませています。
705:無名草子さん
09/03/28 13:10:22
楊令なんて最初から出さずに史実+岳飛伝+水滸後伝を混ぜ合わせた話にすればよかったのに。
706:無名草子さん
09/03/28 13:24:59
>>700
>宗沢が南宋軍閥を連合させ、北伐を開始する直前に、青蓮寺によって暗殺されるという展開が
>必要だ。
これは必須だな。青蓮寺は禁軍にコネがない。袁明時代は、袁明が童貫を苦手にしていた程度
だったが、童貫が出兵して以来、宮廷に侯蒙を置いて、青蓮寺が軍事に介入しないように警戒
してきた。李富は南宋軍閥を取り込めない。
しかも、そこに主戦派のエース宗沢が登場して、開封府を中心に声望を高める。ますます李富は、
軍を取り込めない。王安石の夢というタワゴトの実現が遠のくわけだ。暗殺によって排除すること
はありうる、というか、それしかない。しかし、岳飛の青蓮寺に対する疑念は大きくなる。主戦派と
講和派の対立は、ますます熾烈になる。
707:無名草子さん
09/03/28 13:26:39
>>705
19巻のラストで梁山湖に飛び込んだとき、死ぬべきだった。
708:無名草子さん
09/03/28 13:30:53
>>698
子役時代の楊令人気というのは、二度も両親を目の前で殺され、その復讐のために強くなりたい
と願い、剣の稽古を必死でやっていたことだった。あの姿が、「タイガーマスク」のエンディングと重なった。
暖かい人の情けも 胸を打つ熱い涙も
知らないで育った僕は みなしごさ
強ければ それでいいんだ
力さえあればいいんだ
ひねくれて 星を睨んだ 僕なのさ ♪
709:無名草子さん
09/03/28 13:46:44
水滸伝の単行本を読んで、
楊令伝は雑誌で最初のほうだけ読んでなんとなく離れてしまった者ですが、
どうですか面白くなってますか?
710:無名草子さん
09/03/28 14:03:14
金国の今後であるが、ここまでの本スレの流れを見ればわかるように、契丹の叛乱に
悩まされることになる。漢人である唐昇に、金軍に取り込んだ旧遼軍を指揮させた
北方謙三の深謀熟慮には脱帽した。靖康の変後に、契丹族が叛乱を起こすことを予定
しての唐昇と契丹の結びつきだったのだ。
宗沢は劉光世軍を中核として、岳飛・韓世忠の援軍を仰ぎ、開封府を奪還する(史実)。
しかし、これだけでは兵力不足だ。そこで、唐昇の契丹人部隊の内応が重要になる。
斡本は傀儡政権派の重鎮として金国で重きをなすが、ここはいったん本国へ帰って
くれ。目障りだ。再度宋を攻撃するのは、この年の暮れになる。ただし、蕭珪材の乱に阻まれるが。
傀儡政権の樹立を目論むのは、金国のまともな人たち、つまり、斡本・粘罕などだ。
直接統治派は、実現不可能な主張をしているわけだが、ここは反対のための反対を
していると考えてよい。靖康の変の前に、反対のための反対をしていた撻懶にうってつけの
役柄だ。そこに、帝である呉乞買が乗ってくる。なぜなら、次の帝を斡本の養子にするか、
呉乞買の子にするかの対立がからんでくるからだ。
史実では、斡本の養子(阿骨打の孫)が、第三代帝になる。つまり、呉乞買は政争に敗れる。
呉乞買は、反対派閥との力関係を逆転しようとして、直接統治派の撻懶と組む。
兀朮・オリドなども登場させ、傀儡政権派が優位であることを示すべきだ。結局、この時点では、
呉乞買は負ける。
どんでん返しは、高宗を温州へ追っ払う戦の最中に起こる。呉乞買派巻き返しの秘策は、
南宋の青蓮寺と組むことだ(なお、この時点では、明受の乱で李富は張浚・韓世忠によって
殺されており、青蓮寺の総帥は秦檜)。秦檜は、金の捕虜である間に、南宋講和派と呉乞買派
を結びつける。この結びつきが、梁山泊の命取りになる。金と南宋は梁山泊を挟撃することになる。
梁山泊主力は、高宗を追って、江南、しかも、はるかな南で闘っている。季節はずれの台風によって、
すぐには梁山泊に帰還できない。梁山泊を守るのは、頭領の楊令殿。やっと死んでくれる。
711:無名草子さん
09/03/28 14:05:49
>>709
4~7巻あたりに中だるみを感じるかもしれないが、ドウカン・ファイト後は徐々に良くなって
きている。ここ2ヶ月ばかりは、水滸伝時代と変らない。少しずつ史実への配慮もできてきた。
ここからが勝負ですね。
712:無名草子さん
09/03/28 14:24:42
最後に残る問題が、劉豫の斉だ。
今月号では、扈成が斉の陰の仕掛け人になるような話だったが、それでもいい。
しかし、張俊は梁山泊に敗れ、高宗の下に逃げ、そこで再び梁山泊軍(金軍)と闘うことになる。
張俊を追っ払うのは、呉用軍。楊令殿は重要な留守番役。梁山泊は守るのが困難な地形なのだ。
張俊が逃げた後には、粘罕の肝いりで劉豫が入る。正式に帝になるのは、1130年、
つまり、梁山泊を倒し、その版図を斉領に加えた後だ。
元青蓮寺の扈成が梁山泊と友好関係にある斉の基礎を作ることには、疑問があるかも
しれないが、扈成は最後のどんでん返しに参加する。呉用の南宋討伐軍が出戦中は、
隣りの梁山泊と円満な関係を保つ。撻懶・呉乞買・秦檜・扈成・李富(途中で死ぬ。明受の乱
の詳細、その生かし方については後日レポートする)は、梁山泊にまったく気づかれないように、
水面下で陰謀を進めなくてはならない。
梁山泊は多少の警戒をしつつ、仲介者である蔡福・粘罕を信用して、斉と友好関係を保つ。
最後のどんでん返しで、劉豫の斉は、撻懶の軍、あるいは北上してくる岳飛・韓世忠の軍と
ともに梁山泊攻撃軍の一翼を担う。梁山泊は、彼らに挟撃され滅亡する。楊令は、もちろん戦死。
呉用外征軍は帰還場所を失うが、そのまま洞宮山へ行く。そこから、五郎と源太に導かれて、
十三湊へ船出する。―楊令伝 完―
713:年表
09/03/28 14:34:45
【呉用南宋討伐軍の戦績】
1128年
11月 北京大名府。張俊を簡単に破る。扈成は、その地にとどまり斉を作るため陰で働く。
12月 隆徳府。岳飛とは引き分け。無駄なオリキャラをここで何人か殺せる。
1129年
1月 開封府。留守杜充、守将劉光世。簡単に破る。
2月 南京応天府。北京大名府で敗れた張俊。また簡単に敗れる。
高宗、梁山泊軍の接近を知り、揚州から杭州に逃げる。
3月 李富、逃げてばかりの高宗に愛想を尽かし、自分の子を帝位に就けるが、張浚と韓世忠
に殺される。
4月 高宗、江寧府に入る。建康府と改称する。
蕭珪材の乱が終結する。金軍、江南へ向かう。
5月 岳飛、梁山泊を襲い、楊令と闘う。楊令にも、少しは見せ場を作ってやる。
7月 杜充、岳飛、開封府から建康府へ移転。
714:無名草子さん
09/03/28 14:41:27
>>711
というかドウカン・ファイトのラスト2回分(すばる単位)の戦闘シーンは、そんなに悪くない。
それ以前は、遠景描写が多すぎた。20万の軍の量感をどのようにして描こうかと、
悪戦苦闘していた頃だな。はじめから、視点人物の目の前だけ描いておけば問題なかった。
715:無名草子さん
09/03/28 14:43:08
韓世忠の出番が少ないようですが、どうなるのですか?
716:無名草子さん
09/03/28 14:52:01
>>715
いまのところ、水軍の兵力を除くと、兵数が少ないので、予想しにくい。
史実では、揚州を守っている。
高宗が杭州に逃げた後の揚州その他の城郭ラインで、南宋は金軍を迎え撃つ。
今月号で李俊と闘ったから、そのときまで戦はお預けでもいいかもな。
呉用南宋討伐軍は、梁山泊の原典キャラで組織されるので強い。
岳飛以外は簡単に負ける。韓世忠は岳飛と同等の扱いなので、闘うとすれば引き分けだ。
まあ、好きにしてくれ。戦をせずに、女傑を嫁にする話をやってもいいし。
717:無名草子さん
09/03/28 15:04:59
>>700
童貫ひとりが敗れれば、他の漢人はインポになったように、大人しくしているというのでは、
現実味がない。打倒金国を叫ぶ漢人がいない方が不思議だ。
今日、サッカーの試合で負けただけで狂いだす、あの連中の先祖なんだからな。
どういう行動にでるか、考えればわかるだろう?
718:無名草子さん
09/03/28 15:15:10
>>717
みんな童貫のような、ちんこなしになっちまったんだろうw
719:無名草子さん
09/03/28 15:26:15
>「荒れれば、荒れたものを受け入れる」(杜興)
>「なんでも受け入れるのが、民ですか。いささか、哀しいような気がしますが」(岳飛)
何を念頭に置いて、こんなくだらん会話をしているのだろうか?
古代の人間は、現代人が想像している以上に、猛々しいぞ。各国共通だ。
知ったかぶりの杜興の台詞は、もうこりごりだ。シラけてしまう。
日本の例だが、12世紀の律令農民だって猛々しいぞ。墾田を社寺に寄進して、
国衙領だと主張して搾取してくる受領と闘っていた。当時の社寺は学問など
しておらず、田地を相続できない次男・三男の荒くれ者を僧兵にして、律令貴族
と闘っていた喧嘩のプロだ。白河上皇の嘆きを知っているだろう。
武装農民が自立するために鎌倉幕府を建てるのは、楊令伝より少し後の時代だ。
杜興の民衆観は、どこから出てきたんだ?現代でも、こうではないだろう?
ゲバ棒かついだ人間だけが、現場で闘う偉い人なのか?勘違いするな?
720:無名草子さん
09/03/28 15:52:15
>>719
きちんと12世紀の話をしてもらいたいな。それを読んで、現代の何事かを想像するのは
読者の勝手だが、作品から露骨に見えてくる現代というものは、あまり気持ちのよいもの
ではない。
「文官はつまらん、現場で闘う者は美しい」
幻王に恨みを持つ軻輔は、「国がなにかなど、考えたこともない」「いてもいなくてもいい、
小さなやつ」
「民が蜂起しないから、梁山泊は小さい」
「なんでも受け入れる哀しい民」
もういいわ。くどい。時代小説をやろうぜ。
721:無名草子さん
09/03/28 16:00:04
もうすぐテポドンが飛んでくるからな。大砲の量産体制は大丈夫かな?
722:無名草子さん
09/03/28 16:03:18
>>712
蕭珪材の乱が終息した後の燕京には、撻懶が入るといいね。
呉用の討伐軍と合流するのは、兀朮とオリド。
723:無名草子さん
09/03/28 16:16:37
>>719
童貫軍10万の陣へ幻王軍だけで突入した楊令を擁護する話をしたあたりから、
杜興は目立ってうざい存在になってきたな。
かつてこのポジションにいたのが、盧俊義や解珍なので、どうしても杜興の小物
ぶりは目立ってしまう。楊令の側近は、呉用と宣賛でがっちり固めて、若い者の
なかから、新しい軍師を育ててもいいんじゃないか?そいつが楊令に色んな進言
をする。下手の進言をして失敗したら、年寄りがたしなめる。呉用や宣賛が嫌い
なようだから、そうでもするしかあるまい。頭領がちょこまかしていると、人口400
万人の国に見えない。杜興は、顧大嫂飯店で饅頭ふかしていろ。
若い者といえば筋肉系の将校ばかりでは、片手落ちだと思う。頭脳派はひとりも
いないというのは、おかしいぞ。
724:無名草子さん
09/03/28 16:18:54
>>723
そう願いたいな。呉用を南宋討伐軍の大将として、南へ出すことができる。
725:無名草子さん
09/03/28 16:25:34
マジでそうなるだろう。四面を敵地に囲まれた梁山泊の防衛は難しい。
討伐軍が連戦連勝するかどうかは、終ってみなければ分からない。
張俊を攻めている間に、他の軍閥が攻めてくるかもしれない。
北で勃発した蕭珪材の乱にも備えなければならない。
兵力の減少した梁山泊残留部隊で、敵を撃退するには、楊令殿の軍略に
頼る以外に方法はないよ。
南宋軍閥は弱いから、楊令が出てゆく必要もない。見せ場は、それほど
ないはずだ。むしろ、少数精鋭どうしの岳飛と楊令の闘いの方が見物だ。
2万ぐらいの残留部隊を、岳飛が1万で襲う。
726:無名草子さん
09/03/28 16:28:11
歩兵は少し残したほうがいいな。
郭盛隊を二つに割って、郭盛が外征軍。李英が梁山泊防衛軍。これでいいね?
727:幻王楊令
09/03/28 16:33:04
/....::::::: ''''::. l |
/ ...................::::::: ノノ
ノ ....:::::::::::::::::;;.=={彡' ∧
ノ .::: ...::::ゝ_,..-'‐‐-- /∧ヽ
_,.-'"_, ....:::;-''" _______// ,,,ヽヽ____
`ー-/ .:::::::/ \ヽ ̄,, ; ;;  ̄/〈
/.:: .::::::/ _,,.ゝゝ;;,, ,, ,,;; '< ヽ__
/ ..:: ..::/ ,.',ニ=''",,,,,.. "'ヾ,,,,,,;;' ;;:..`ー-‐}
ノ..: ,.: .::::/ //;''";:______,.-‐-、 ''' ,.-、__,,,;;;;/
〃....::: ...::::| // ;;: / -===、,,_ `'" _,.==j; |
_,.;' ...:::丿l // ;;: /l ,.rt=;y,`''" /,.t=y‐ }l| |
.....:::::/ l //,,;' /l|  ̄~ i:: ̄~ ll| l'
...../ l ヾ、,,,.ヽl! ;::. l| l
/ ヽ ヾ、;;: ヽ ''" l l'
ヽ ヾ、 ;,ヽ _,,.-‐一,. |l_l' 梁山泊を侵そうとするものは、宋であろうと
ゝ ヾ、_,.ゝ '''"'' ::::/〈 金であろうと、すべて敵だ。それは、実力で
//ヾニ〃ヽ_ .::/ヾ丶 打ち払う。俺は、梁山泊に残り、外征軍の
// l〃 `ー-- _____,,::シヾ:::ヾヽ 大将は、呉用に任せる。
// 〃 \ ノ/ \ ヾヽ
// 〃 \ // \ ヾヽ
///〃 \ / / 〃\`ー=ニ二
728:無名草子さん
09/03/28 16:38:01
>>726
おまい、頭がいいな。原典キャラだけの軍とオリキャラ軍に、きっちり二分しよう。
梁山泊に楊令とオリキャラ二世の部隊が残れば、そこは読み飛ばせばいい。
騎馬隊が二つ三つに分かれる話は、梁山泊でやってくれればいい。外征軍には無用だ。
729:無名草子さん
09/03/28 16:44:59
>>728
「読み飛ばせばいい」などと言っておると、俺たちの夢や志が実現しない。
楊令殿の残留部隊のページも、きちんと読もう。
730:無名草子さん
09/03/28 16:49:17
>「帝がいないというのは、俺にはやはり国とは思えません」
いちおう12世紀の話として、楊令伝をやっているんだろうな。しかし、現代の読者が
こういう部分を読んで興味をもつかというと、持たないと思うよな。帝がいないアメリカ、
ロシア、フランスその他多くの国は、現代人にとって当たり前の存在になっている。
731:無名草子さん
09/03/28 16:53:07
戴宗は次回、死にそうだな。ことさらに南から呼ばれ、とくに戴宗の力が必要だ
と言われていたからな。
732:無名草子さん
09/03/28 17:01:48
>>731
劣化が著しいし、最近ういているし、新キャラうるさいほど増えたし、チョ律の出番がないし、
楊令の悪口を言うネットとみなされているからな。死ぬ。
733:無名草子さん
09/03/28 17:08:34
>>723
阮小五のようなキャラだな。いま、ほとんど出番のない若い同志には、
宋万、チョ律がいる。どちらも方臘生き残りというのが気になる。
戴宗が死ぬから、体術得意のチョ律は、間者でもいいかな。
宣凱、張朔は、まだ若すぎると思うのだが、何歳ぐらいなんだろう?
もっとも、張朔は致死軍に入りたいと、公孫勝に言っていた。
致死軍は不要ではないかと公孫勝は言っていたが、絹の道交易に
障害が生じるかもしれないし、盧俊義の銀を青蓮寺が狙っているので、
これを通常部隊にすることはできない。
734:無名草子さん
09/03/28 17:13:15
倪雲は軍学に造詣が深く、宣賛は、費保や狄成と話をしてもつまらないが、
倪雲と軍学の話をするのは面白いと言っていた。
倪雲が新軍師でもいいような気がするが、宣賛が軍学無縁の内政家になった
ぐらいだから、ありえませんね。お呼びでない。こりゃまた失礼いたしま・し・タ。
735:無名草子さん
09/03/28 17:27:00
>>713
> 12月 隆徳府。岳飛とは引き分け。無駄なオリキャラをここで何人か殺せる。
黄河を決壊させて金軍の進攻を防いだというところだな。
736:無名草子さん
09/03/28 17:32:29
>>713
> 7月 杜充、岳飛、開封府から建康府へ移転。
開封府の杜充を建康府へ呼び寄せるように要請したのは、高宗側である。
金軍が接近していたから、建康府の防衛をさせるためであることは、言うまでもない。
このときも、岳飛は、杜充に、開封府を放棄することはできないと進言している。
実際、南宋は、これを最後に開封府を二度と取り戻すことはできなかった。
史実によると、岳飛はそれまでの根拠地を捨て、全兵力を連れて、江南に移住したことになる。
737:無名草子さん
09/03/28 17:48:05
実際には、この時期の岳飛は、100~300ぐらいの兵で賊徒を追いまわしているだけだな。
1132年あたりでも1000~3000ぐらいの兵で賊徒を追いまわしている。
738:無名草子さん
09/03/28 17:56:19
>>737
梁山泊が建国したもんだから、南宋本体以外の軍閥も、華北に割拠して国づくりをしている。
五郎の視点で、日本の戦国時代の闘いと、この時代の中国における闘いの違いを解説して
いたが、結局、日本の戦国時代の領国体制になってしまったw
739:無名草子さん
09/03/28 18:00:35
ベースになっている領地の広さがどれぐらいのものなかの不明なんだが、兵数2万5千なんで、
そんなに広大ではない。今月、公孫勝の旅で登場した自警団の少し大きいものと理解しておこう。
梁山泊や金と闘うには少なすぎるが、かつて1万以上の地方軍が駐屯していた城郭には、それなり
の兵力がいまもあるだろう。決戦のときは、これらの地域からも、兵を募ればいい。それには、
岳飛の名だけでは信用が小さい。宗沢、李綱のような廷臣が、各地の弱小軍閥に説いて回ること
だな。青蓮寺には無理な仕事だ。
740:無名草子さん
09/03/28 18:10:25
しかし、宗沢が開封府に進むとして、斡本が簡単に引き下がるだろうか。
岳飛が金軍の兵糧を奪ったのは、てっきり金軍が本国へ撤収する前触れだと思っていたのに、
その後に出てきた扈成は、相変わらず斡本が南の高宗を攻めると言っていた。そのための
兵糧を奪ったのに、どうして斡本は高宗を攻めることができるのだろう?
741:無名草子さん
09/03/28 18:12:42
>>740
その前の公孫勝発言「南宋は逃げ回っているだけの権力実体のない政権で、公孫勝は興味
をなくした」と併せ技で読むと、1128年と1129年を勘違いしていた人がいるんじゃないか?
742:無名草子さん
09/03/28 18:28:17
いろんなご意見がおありでしょうが、まあ前回から物語がしまってきた。その最大の功労者は、
突然国境を越えてきた斡本である。
しかし、いまは1128年だ。邪魔だから、開封府をどいてくれ。今年の暮に攻めて来い。
743:無名草子さん
09/03/28 18:38:38
>>733
五郎と源太の区別がつかないから、どちらかを新軍師にして、他方は交易担当でいいんじゃないか?
杜興氏ね
744:無名草子さん
09/03/28 19:50:49
南宋軍閥を糾合する仕事は、宗沢がやるとして、
契丹人の叛乱を扇動する人物は誰になるんだ?
745:無名草子さん
09/03/28 19:54:13
>>744
遼に対して好意的だったわけではないが、あほな廷臣による金宋同盟について、
青蓮寺は批判的だったな。ひとつぐらいは李富に鼻を持たせてやるか?
叛乱担当の李富は、叛乱を起こさせるツボも心得ているんじゃないの?
他には扈成も旧遼の将軍である蕭珪材に近い。
746:無名草子さん
09/03/28 19:57:43
>>745
蕭珪材の乱に関しては、李富でも扈成でもいいだろう。
南宋を攻めようとする金軍の進攻を蕭珪材に止めさせるわけだから。
しかし、唐昇配下の契丹人に叛乱を起こさせる役を李富に振るのは変だ。
宗沢軍への内応を誘うわけで、宗沢と李富の険悪な関係を思うとき、
李富が宗沢に有利になる謀事をやるというのは、おかしいよ。
ここは主戦派に花を持たせるべきだ。李綱かな?
747:無名草子さん
09/03/28 20:04:23
宗沢と斡本・唐昇の闘いが描かれるかどうかは、物語の進行状況も関係するな。
兵糧を奪われたことで、案外あっさり金軍は撤収するかもしれない。
その後に宗沢が入り、軍閥糾合の仕事ぶりが描かれるのかもしれんよ。
完顔成・撻懶による靖康の変が、あの短さだったから、宗沢も無人の開封府に入城
ということになるのかもしれん。なにしろ文官だ。また、最近、梁山泊と岳飛陣営に
多くのページが割かれ、史実部分は、李富や張俊等の視点で、まとめて語られる
手法が確立している。
748:無名草子さん
09/03/28 20:07:28
>>747
前回積み残している西夏での秦容の話もあるしね。
梁山泊の内政関連も、もう少しやることがあるのかもしれん。とくに絹の道。
梁山泊水軍に襲われた韓世忠の話、李富と高宗の関係等、
語るべきことは多くある。戦が本格化するのは、1128年暮からなので、
その前の戦は、あまり大きく取りあげたくないという事情もあるだろうしね。
749:無名草子さん
09/03/28 20:10:18
呂皖による南京応天府の青蓮寺の拠点の破壊は、北朝鮮のミサイル発射事件との
関連もあるから、次回やるとタイムリーだと思う。
宗沢が開封府を奪えば、もはや南京応天府に用はない。青蓮寺も新興商人も、拠点
は揚州に移しているとの叙述があった。
さようなら、南京応天府。
750:無名草子さん
09/03/29 14:34:08
>>748
まず、楊令の反省視点だな。タイミングが難しいが、一案として、楊令は登場するたびに
反省ばかりしている、というのでもいい。それ以外に何もしない。
751:無名草子さん
09/03/29 14:44:31
>>691
北宋の滅亡が、この一戦で決まるという構図が、うざかったね。
究極の「楊令殿、すごい」だった。そのくせ、戦の内容には工夫らしい工夫もなく、
全力でぶつかって勝敗を決めるという相撲と同じ内容。
「仮面ライダー」には、ショッカーという世界征服を企む組織が登場するけど、
やっていることはみみっちくて、土砂採掘場のような狭い地域で、仮面ライダーと
闘うこと以外、とくに世界征服を実現できるようなことはしない。世界各国は、ショッカー
におかまいなく平穏に過ごしている。
ショッカーと闘う仮面ライダーも、口では世界の平和を守るといいながら、やっていることは
みみっちくて、土砂採掘場でショッカーの手先と闘っているだけ。
ドウカン・ファイトはこれに似ていた。土砂採掘場よりは広い原野だったけど、やっていることは
同じ。ひどいと思ったのは、ショッカー(童貫)滅亡と北宋滅亡が連動していて、その後の
靖康の変は付けたしみたいだったこと。
752:無名草子さん
09/03/29 14:57:06
>>720
エンタメ小説というのは、他人のことを書くのが大好きな人が書けばいいんだよ。
自分のことをわかってくれー、と思っているような人は、エンタメ小説に向かない。
エンタメ小説で、すべての登場人物は作者の分身と言っているようじゃ、キャラに
幅が出てこない。自分が最もよく知っている人間は自分であるから、どのキャラだって
自分というものが多かれ少なかれ乗り移っているという意味だろうとは思う。
しかし、他人に指摘された自分の性格の方が、自分で認識している自分よりも、より
正確であったという経験は、誰にでもあるはず。えてしてそういうもの。複眼をもって
自分や他人を見ていかないと、キャラが単調になるのは、当たり前。
時代小説では、自分を出すなんて、もってのほか。その部分は露骨に現代であり、
時代小説にならない。
753:無名草子さん
09/03/29 15:17:07
>>751
「楊令、すごい」というのは、楊令がちっともすごくないんじゃないかという自信のなさの
表れだ。誰が読んでも「すごい」と思えるような内容になっていれば、あんなことは書かない。
杜興の「長く生きてきたわしなどは思うがのう」というのも同じ。年寄りキャラの台詞にして
は含蓄も味わいもないなという自嘲と、ここは年寄りの含蓄ある言葉として読めよ、
という自信のなさの表れだよ。名言と認められるという自信があれば、あんなことは書かない。
「状況は混沌としている」「ただ見ているしかなかった」というのは、今後のストーリー展開
が決まらないで悩んでいる作者の姿。
「騎馬隊で思うさま原野を駈けたい」というのは、机に向かって原稿書いているのは飽きた。
車でぶっ飛ばしたい、ということだよ。
いずれにしても、内容が良くなれば、不要になるような無駄な叙述が増えるばかりだな。
最終回までの大まかな見通しと、各回の大まかな構成を、早くから準備していれば、楊令伝
は、もっと圧縮できている。手探りの伏線バラマキも不要になるし、もっと読みやすくなって
いたはずだ。騎馬隊が10行に一度、二つに分かれることもない。
754:無名草子さん
09/03/29 15:22:36
はじめに史実をしっかり押さえておかないとな。調べたことを全部書くわけじゃなくても
そうすべきだった。書くときは、そこにフィクションである梁山泊を嵌め込んでいく作業
だけをやればいいんだからな。同時並行でやっているから、ぐじゃぐじゃになる。
755:無名草子さん
09/03/29 15:31:27
>>754
斡離不が阿骨打の子としてではなく部将として登場したのには驚いたよな。
呉乞買への兄弟相続の説明を省略するために斡離不を部将にしたのかな、
と好意的に解釈したこともあったが、史書を探せばいくらでも部将の名前など
探せるから斡離不の名前を使う必要はないしな。
こういうことが平気でやれてしまう小説世界もあるんだ、とはじめて知ったよ。
驚きでした。
756:無名草子さん
09/03/29 15:37:44
>>755
山手線の内側にも、築50年ぐらいのボロ屋があるのを発見したときのような驚きだったな。
757:隆徳飛 ◆6M5fgYGV9c
09/03/29 15:58:49
大型船は、金嘴灘を離れていった。もう、この国に帰ってくることはない。
「五郎、十三湊まで、幾日の航海になる」
「天候にもよりますが、十三日もあれば到着します」
「そうか、それで十三湊というのか」
五郎は、笑わなかった。呉用が冗談を言っても誰も笑わないというのが、北方謙三の
決めたルールだったのだ。
昨日、梁山泊に残った部隊の全滅を、張横の飛脚屋が知らせてきた。楊令が、死んだ。
楊令の躰は、金に内応した黒騎兵の兵百人の槍で何度も胴上げされ、楊令はそのたびに
血を吹き、最後は襤褸雑巾のようになって死んだという。意に添わぬ熟女真の女と無理やり
結婚させられた生女真の兵の恨みは、深かったのだ。妓楼で女を買うことしか知らなかった
楊令には、そのあたりの男女の機微が理解できなかったのだろう。
「我らは、日本で新しい国を作る」
五郎が、短く頷いた。
「阿呆な頭領の、阿呆な戦略に巻き込まれて、命を落すのは、まっぴらだ」
五郎は、笑顔で大きく頷いた。
呉用は、洞宮山を囲む湾に向かって手を振った。
「さらば、梁山泊」
ハーバーライトが朝日に変った。そのとき、一羽のかもめが飛んだ。
― 楊令伝 完 ―
758:予習楊令伝
09/03/29 16:07:50
>>712
前スレから【劉豫略歴】を転載しておく。
劉予は済南知府に任命され、済南府を守備したが、1128年金軍の侵入に対し、降伏する。
1129年3月、金は、劉予を東平府へ移し、北京大名府・開州・徳州・濮州・浜州・博州・棣州・滄州などを支配させた。
1130年9月、劉豫、斉の帝になる。首都は北京大名府。
759:無名草子さん
09/03/29 16:17:32
>>753
いきなり始まった、という描写がなくなった頃から、「いきなりだった」というフレーズを多用
するようになったのと軌を一にするな。
水滸伝の頃は、場面が転換されて、節が変えられると同時に、すでに戦闘が始まって
数時間経過した後の様子が語られていることがあった。これなど、まさしく「いきなりだった」
という感じがした。
時系列で話が淡々と進行した後に、おもむろに軍が活動を始めても、いきなりな感じは無い。
760:無名草子さん
09/03/29 16:25:08
>>747
残りの巻数は、予想だと5巻。最後の決戦には、1巻と半分ぐらいは必要だろう。
(ドウカン・ファイトのように2巻半もやる必要はない。飽きる)
11・12巻半ば:1128年
12・13巻:1129年
14・15巻:1129年~1130年半ば
こんな感じか?1129年は、戦の他に、明受の乱や
杭州→越州→明州→温州と逃げ回る高宗もやるから、けっこう忙しい。
761:無名草子さん
09/03/29 16:30:59
もう少しワクワク・ハラハラ・ドキドキ・ヤキモキするところがあればいいな。
楊令伝から連想する言葉というと、「夕凪」「無風選挙区」「金太郎飴」「30年連れ添った嫁」
「毎年やってくる赤い羽共同募金」「晴れのち曇り、ところにより一時雨」
「ひとりで遊ぶアミダ籤」・・・、こんなところか?
762:無名草子さん
09/03/29 16:36:23
蕭珪材の乱が、金の諸将にとって「いきなり」感があれば、ハラハラするな。
十五少年漂流記の少年たちですら、派閥対立する。
読者は、おまいら子供だけで無人島に流されたんだぞ、仲間割れなんかしている
場合じゃないだろう、とハラハラ・ヤキモキする。
どうして大人のくせに、仲間割れできんのかね?民主党と同じじゃね。
763:無名草子さん
09/03/29 16:49:03
>>762
蕭珪材は、派閥対立とは無縁で、対立の外にいて、まったく違う論理で叛乱するんだがな。
馬桂が白嵐に楊令を追わせるまでは、王和がどのようにして楊志一家を暗殺するのか、
わからなかった。あれは、直前になってタネを明かしたから面白かった。
それにひきかえ、馬桂の暗殺は、かなり早い時期に袁明と聞煥章によって語られていた。
楊志一家の暗殺との違いは、梁山泊は早くに真相を察知するが、李富は最後の最後まで
真相を知らされないというところにある。李富に秘密にするのなら、読者にも秘密にしないと、
ハラハラ・ドキドキしない。作中ネタバレが早すぎるから、ハラハラ・ドキドキ感がない。
先の先までストーリー展開を固めて、重要事項を秘密にすれば、読者をハラハラ・ドキドキさせる
構成を組み立てられる。手探りのネタ作り・ストーリー展開だと、いったいどうなるんじゃ、うっとうしい、
と思われるだけ。余裕を持って執筆活動をしてもらいたいね。
764:無名草子さん
09/03/29 17:00:33
>>723
禿同
杜興はうざい。盧俊義や解珍が、お笑い担当をやったことがないのに対して、
一度お笑い担当をやった杜興に、思慮深い爺キャラ役は無理だ。
台詞がすべて薄っぺら。
今月号の史進・李俊・項充のような根性戦士型は良くなってきたが、
文官・参謀型は、まだまだだな。とくに杜興は文官でも参謀でもない。
はげしくうざい。
765:無名草子さん
09/03/29 17:08:11
杜興・孫二娘・顧大嫂に役人仕事をやらせていると、新しい国を作るという清新なイメージ
を感じないんだよね。
どこの世界に、人殺しが大好きな裁判官や、村を抜け出そうとする老人を秘密裏に殺す
法務大臣がいるか?馬鹿も休み休み言え!おふざけはいいかげんにしろよ。
少年向けドラマの原作者でも、やってろよ。
766:無名草子さん
09/03/29 17:12:22
>>765
それを言っちゃうと、殺人・強盗・誘拐をやっても自らに恥じるところのない棟梁も不要になるよ。
767:無名草子さん
09/03/29 17:30:56
21歳の若さで頭領になること自体は不可能じゃないよ。
現在、岳飛はその道を歩んでいる。成功の秘訣は、部下が楊令伝で初登場であり、かつ
年上キャラでも岳飛と年齢差があまりないから。
楊令の部下になる者は、楊令と親子ほど年齢差がある者が多く、かつ、楊令が少年時代
からすでに梁山泊で仕事をしている。しかも、原典があって知名度が楊令をはるかに上回る。
こんな楊令を頭領にするとなると、部下を思いっきり劣化させる他ない。楊令伝のつまらなさ
の半分はここにある。残り半分はストーリーが希薄なことだな。
そして気になるのは、楊令では失敗したけど、岳飛は慎重にやっているから、これでいいでしょう?
許してよ、といった風情を感じさせること。そういう問題じゃない。それに、楊令が失敗だと
まだ決まったわけじゃない。最終回までに、災いを福に転じさせることは不可能じゃない。
岳飛は上手く行っているから勘弁してねというのは、横着以外の何物でもない。
幻王の殺戮・略奪に対する非難は、行為そのものよりも、
梁山泊同志の言い訳が言い訳になっていないところにある。
理屈にすらなっていない。そして、楊令自身は、これについて何も語っていない。
熟女真の妾などは放置されたままだ。ここで楊令のドラマを何か作れんか?
楊令は、この先も、いや、この先史実ネタが重視されるからこそ、
機械的に頭領役をこなすだけで、ドラマは作れない。
童貫を倒した楊令など、少しもドラマ性を感じさせないぞ。俺でも、できる。
えなりかずきが童貫を倒した。すごい、えなりかずき、すごい。
菅井きんが童貫を倒した。すごい、菅井きん、すごい。
768:無名草子さん
09/03/29 17:46:29
カク瑾が死んだとき、周囲は、楊令殿が泣いた、と大騒ぎした。
しかし、その5巻ほど前に、すでに「楊令殿は変った」と大騒ぎしていた。
いみじくも、楊令殿が変ったと思っていなかったことが露呈されたな。
親友が死んでも泣かないような変人だと思っていたと白状したようなもんだ。
真剣に楊令の問題に取り組め。楊令はこの物語の主人公だ。
非難されるから、「うるせーな、ほら楊令は泣いたよ、どうだ文句あるか?」
と投げやりな文章を書いているだけじゃないか?
769:無名草子さん
09/03/29 17:48:18
変った!変った!楊令殿は変った!
-=≡ _ _ ∩. _ _ ∩. _ _ ∩
-=≡ ( ゚∀゚)彡( ゚∀゚)彡( ゚∀゚)彡
-=≡ ⊂ ⊂彡⊂ ⊂彡⊂ ⊂彡
-=≡ ( ⌒) ( ⌒) ( ⌒)
-=≡ c し' c し' c し'
770:無名草子さん
09/03/29 17:54:50
>>768
楊令がなにをやってもスッキリしないのは、幻王時代に決着をつけていないからなんだよ。
また、そのことを作者も自覚しているけど避けているということが文面を通じて読み取れるからだ。
771:無名草子さん
09/03/29 18:06:57
楊令反省視点を早急に準備するのが難しいのなら、孫二娘だ。
石秀や呼延灼が無辜の民を殺した場面の悩みを出すだけでいいんだ。
交易の道を妨害する青蓮寺に孫二娘が殺される。
今際の際の言葉が、
「あたしゃ、いまでも洞宮山の年寄りの顔が目に浮かぶよ。罪もない老人を
殺しちまった。あたしゃ、地獄へ落ちるねー」
772:無名草子さん
09/03/30 12:08:01
>>770
楊令や花飛麟のことを、このスレでは“二世キャラ”と呼んでいるが、原典との関係でいうと、
彼らは純然たるオリキャラであって、原典の登場人物の遺産を相続しているという文脈では、
むしろ呉用や武松ら原典キャラこそが“二世キャラ”だな。
彼ら原典キャラは、原典で固まっているイメージを変更されている場合が多い。お笑い担当
の時遷は渋いキャラになっていたし、武松と藩金蓮は性格が逆転している。その落差が北方
水滸伝のファンにはうけていた。北方水滸伝ではじめてこれらの人物に接した読者は、原典
を読んでいる読者がどうして彼らを絶賛するのかが100%は理解できないはずだ。北方謙三
がキャラ作りの名手のように言われたのも、原典との対比において上手くキャラを創作して
いたことに負う部分が大きい。
ところが純然たるオリキャラたちには、比較の対象がない。裸一貫で商売を始めた者たちだ。
楊令伝の中で頑張る以外に人気が出てくるはずがない。しかるに、彼らのプロフィールを紹介
する頁数が少なすぎた。鍾玄や田忠など、名無しと変りはない。なにも個性はない。
本来なら、原典キャラの二倍の分量で彼らの人となりに迫っていかなければ、原典キャラと
同等の魅力を発揮することはできなかったのだ。
数が多いから、全員について頁を割くことは不可能だ。というか、なぜ次々にオリキャラを出し
続けるのか、意図が理解できない。金太郎飴を細分化しているだけだ。
せめて主人公楊令だけでも、きっちり書いてもらいたい。