08/03/20 21:07:50
>>668,672
野間宏は私も有名どこを読んだだけなんですが、
「真空地帯」の軍の中での閉塞感より、短編「暗い絵」なんかの
考えが行き詰まって鬱々となったようなもののほうが面白いかな。と個人的には。
非情・無慈悲なのは「真空地帯」のほうなんでどちらを薦めたら良いのか迷うところ。
淡々と陰鬱な話なら、いわゆる日本自然主義連中の私小説がそんな感じなのだが
正直、藤村の「夜明け前」が面白いかというと、>>668のどれにも及ばないように思う。
読んでみるなら、葛西善蔵をおすすめします。
無慈悲ということなら、徳田秋声もいいかも。
あとは小林多喜二なんかのプロレタリア文学もあるか。
もう少し最近のだと三浦哲郎「白夜を旅する人々」は結構良かったような。
初期の大江健三郎なんか露悪的だけど、人工的というか、作り物感が強い気がしなくもない。
こんなとこでどうでしょう。
でもSF抜きなんてカタイこと言わずにヴォネガット読めばいいと思うんだぜ。SF要素の無い「母なる夜」あたりから。