07/10/19 22:39:50
>>570
ではお答え致しますが、その前にあなたはテクニックとモチーフを混同しては
いないでしょうか?
あなたの憤りに、何か混乱した重心のズレの様なものを感じたもので。
実例についてですが、「燃えよ剣」のラストシーンがもっとも好例だと思われます。
司馬はまるで見て来たかのように描いていますが、史実とは異なりますし
歪曲しているといっていいいほどの断定があります。
しかし、それによって土方という人間が創作的完結の域を超え、普遍的芸術の
完成にまで達しているとおもっています。
そもそも何かを断定しなければ一つの作品足りえません。
歴史文学とは、歴史に材をとった文学というほどの意味で使いましたが、
そこにおいても何をどう断定するかが作品の妙味であり、完成だと思います。