司馬遼太郎をあれこれ語る 19巻目at BOOKS
司馬遼太郎をあれこれ語る 19巻目 - 暇つぶし2ch30:無名草子さん
07/08/24 16:01:21
豊後の尼御前

島津勢をてこずらせた女傑吉岡妙麟尼についての雑記。
彼女の活躍時期は、「夏草の賦」に書かれた戸次川の戦いの後。
ネタ本は「豊薩軍記」であるが、この本は、彼女の闘いについては詳しいが、
人柄については何も書かれていないらしい。
女ながら鶴崎城に篭り、島津勢を迎え撃つ動機については、司馬は二説を挙げる。
①クリスチャンの殉教精神―もちろん妙麟尼がクリスチャンであったかどうかは不明
②次男統定を島津に討たれた恨み―司馬はこっちかなと言っている。

司馬は、妙麟尼の物語を小説にする気はないと述べているが、客観的な軍事行動以外、
人柄に関する史料がないという点では、小説の題材としては格好の人物だと思う。
司馬は、この時期になると、ほとんどフィクションに興味がなかったらしい。

もっとも妙麟尼が闇討ちというルール違反をしており、小説の主人公にはしにくかったと判断したのか?
しかし、これも、島津に恨みを抱くくノ一を妙麟尼の影武者として登場させ、
乙津川の闇討ちは、そのくノ一の仕業にすれば、解決できたと思う。
小説の中の妙麟尼は、①クリスチャンの殉教精神から島津と戦うが、実戦を指揮する能力は皆無。
そこで、②島津に恨みを抱くくノ一が影武者として活躍。ところが勢い余って撤退する島津を闇討ち。
妙麟尼の不興を買う。


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