07/07/23 14:44:23
(自分を愛せず、自分を濫用するような過酷な扱いをする人について)
たしかに、「愛情不足」も原因のひとつかもしれない。
(略)しかし、たとえばイギリスの故ダイアナ元皇太子妃は、両親の離婚で
母親とは早く別れたものの、(略)いろいろな人に可愛がられ、大切にされて
何不自由なく育ったはずだ。一時は世界中から賞賛された元皇太子でも自己
肯定感が得られないというのなら、いったい誰が「私は誰かに必要とされている」
という自分への信頼を手にできると言うのか。
「このままの私では何の価値もない」という感覚を持つこと自体は、「愛情不足」
による異常な状態ではなくて、現代社会ではむしろごく正常なものなのでは
ないか。(香山リカ『「悩み」の正体』 岩波新書)
・・・香山先生の場合想像力の「劣化」ではなくどう見ても「崩壊」です。