09/07/10 19:43:54 +JrT6Nd+
>>54
>>60ですが最初の方を勝手に整えてみました
さらに大幅な修正や推敲をしたら、その過程で内容ももっといいものに化けるかも
かわいらしい文体で気に入りました
例えば、桜井眞澄の場合。
「ゆ、夢みたい……!」
階段を駆け上り、自室に飛び込む。背中で(後ろ手に)ドアを閉めるなり、乱れた息もそのままに、眞澄はもう一度右手に握ったそれを確認した。
黒一色の封筒である。
中には同様に黒い便箋が入っており、金色のインクで文字(文字数不明。一文なのか文章なのか)が書かれている。差出人の名がなくとも、その様式だけで誰によるものか読み取ることができた。
「まさか、わたしに届くなんて……ただの噂だと、思ってたのに……」(ここで予備知識があることがわかるため上記のように一行目が短くてもいい)
不安な気持ちはもちろんあった、狙われているのは眞澄にとって大切な物なのだから。
しかし眞澄は、不安よりも遥かに大きな期待を抱いていた。何か、とてつもなく楽しいことが始まりそうな予感。まるで入学式の前日みたいな胸の高鳴りだった。
「で、でも、どうしたら……」
ふと思いついて、眞澄はパソコンの電源を入れた。インターネットに接続して、検索サイトでキーワードを入力する。しばらくネットの海をさまよった末『怪盗に関することでお困りの方』という一文が目にとまった。
「百草、探偵事務所?」
胡散臭さを感じつつも、眞澄はそのリンクをクリックした。