07/08/04 20:29:40 tGiVf4tB
【E-2/城/一日目/朝】
【オーフェン@魔術士オーフェン】
[状態]:疲労
[装備]:無し
[道具]:支給品一式×2(水を僅かに消費)、不明支給品×4
[思考]
基本:アザリーを生還させる。御褒美とやらで叶うのならばアザリーを元の姿へと戻す。
1:アザリーを一刻も早く見つける。
2:チャイルドマンをなんとしてでも殺す。
3:アザリー以外のすべての参加者を殺す。
[備考]:夕菜の遺体の側に『牙の塔の紋章@魔術士オーフェン』が転がっています。
【宮間夕菜@まぶらほ 死亡】
595: ◆HdPAr0j3AI
07/08/04 20:30:26 tGiVf4tB
投下終了。
大丈夫かな、これ?
596:この名無しがすごい!
07/08/04 22:04:29 oR+EykIM
前期オーフェンは人を殺すのは禁忌だったはず。
人を殺したら自身が『アザリーを殺すための暗殺者』であることを認めることになるから。
つーか、これキリランシェロだろ。オーフェンじゃなく。
597:決意 ◆8yz2qqMNbQ
07/08/05 00:38:32 JoVL10wQ
―チッ
八神和麻は本日何度目になるか分からない舌打ちをした。
和麻は今、自分が置かれている状況の何もかもが気に入らなかった。
あのフィブリゾと言う少年は、この戦いで生き残ったものの願いを何でも叶えるといった。
死者の蘇生までも。
和馬の父。神凪厳馬はフィブリゾと戦い、命を落とした。
それはもう、思わず失笑するくらい呆気ない死に様だった。
「っ、ざけんな……」
灰と化した父の姿を思い出し、和麻の心で、自分でも分からない何かが煮えたぎった。
一瞬、親子の情と言う言葉が頭に浮かんだが、もう一瞬の後には掻き消した。
和麻はひとまず不快な思考を止め、これからの方針を考えた。とはいえ、数時間前の決定の確認でしかなかったが。
皆殺し
和麻が取るべき行動はそれしかない。他の人間は結託してフィブリゾを倒そうとするかもしれないが、それは何も失っていないからこそできることだ。
和麻たちはすでに失ったものなのである。
常識で考えれば、敵討ちという選択もあるだろう。だが、何の実りもない復讐など馬鹿げている。
仮にフィブリゾを殺したところで、厳馬が生き返るわけでもない。例え、フィブリゾが蘇生の力を持っていたとしてもだ。
ならば、どうするべきか。そこで、フィブリゾのあの言葉が蘇る。
「やるしかないか……くそっ」
圧倒的な力にひれ伏して思うがままに踊ると言うのはひどく気に喰わないことだが、今回ばかりは仕方ないだろう。
数時間の堂々巡りの末、自分が何をするのかを、はっきり決めた。
とはいえ、それには問題がある。しかも、恐ろしく重大な問題だ。
現在、和麻は契約者として、風の精霊王の力を直接借りることができない。それどころか、普段でさえ可能な空中飛行や、超広範囲の索敵及び通信も封じられていた。
今の彼には、かつての風牙集と同程度の力しかない。
あの、神凪にへつらい、怯えながら仕える風牙集と……!
和麻はかつて、神凪家の中で落ちこぼれとして散々な目に会い、その悔しさをもって今では神凪家でさえ恐れる力を手にいれた。
その力さえも奪われ、フィブリゾの犬として動くしか選択肢がない。
そのことが、和麻を極限まで苛立たせている原因だった。
「まあいい。やってやる」
まだ苛立ちは収まらないものの、和麻は腹を決めたからにはと、一歩を踏み出した。
598:この名無しがすごい!
07/08/05 00:48:43 ehnKXGam
599:決意 ◆8yz2qqMNbQ
07/08/05 01:03:04 JoVL10wQ
【C‐6/森/一日目/朝】
【八神和麻@風の聖痕】
[状態]:健康
[装備]:未確認
[道具]:未確認
[思考]:基本:参加者を皆殺し。
1:適当にぶらつき、出会った奴から殺していく。
[備考]:風牙集の力と同程度と書きましたが、本編でも一巻にしか出てこない上、実力が雰囲気しか分からないので書きにくいですが、細かい能力は次の書き手さんに任せます
600: ◆8yz2qqMNbQ
07/08/05 01:08:23 JoVL10wQ
遅レスですが>>594さん乙です。
順調に人が死んでいますね。
601:この名無しがすごい!
07/08/05 01:11:55 ehnKXGam
>>600GJ
流石はカズマ。弟も含めて皆殺しとは、外道主人公め。
602: ◆8yz2qqMNbQ
07/08/05 01:51:10 JoVL10wQ
【フルメタルパニック】9/10 ●相良宗介[F-5/森] ○テレサ・テスタロッサ[F-5/森] ○大貫善治[F-7/森] ○林水敦信[F-7/森] ○千鳥かなめ[F-5/森] ○ガウルン[B-2/森南部]
【魔術士オーフェンシリーズ】 7/7 ○オーフェン[E-2/城] ○アザリー[F-5/森] ○コンスタンス・マギー[H-8/海岸] ○マジク・リン[F-3/森]
【まぶらほ】6/7 ●式森和樹[F-5/森] ○仲丸由紀彦[F-1] ○宮間夕菜[E-2/城] ○神城 凜[D-6/平原]
【伝説の勇者の伝説】6/6 ○ライナ・リュート[E-5/平原] ○ミラン・フロワード[F-7/森] ○クラウ・クロム [F-7/森]
【スレイヤーズ】6/6 ○ゼルガディス[G-3/洞窟] ○リナ・インバース[F-3/森] ○ガウリイ[F-7/森] ○ルーク[C-6/森]
【風の聖痕】2/3 ○八神 和麻[C-6/森] ●神凪 綾乃[C-6/森] ○神凪 煉[F-5/森]
【ザ・サード】2/2 ○火乃香[G-5/民家] ○パイフウ[D-6/平原]
【それゆけ!宇宙戦艦ヤマモト・ヨーコ】2/2 ○山本洋子[B-2/塔の1F] ○白鳳院綾乃エリザベス[C-6/森]
[B-2]ガウルン 山本洋子
[C-6]八神和麻 神凪綾乃 白鳳院綾乃エリザベス ルーク
[D-6]パイフウ 神城凛
[E-2]オーフェン 宮間夕菜
[E-5]ライナ・リュート
[F-1]仲丸由紀彦
[F-3]マジク・リン リナ・インバース
[F-5]相良宗介 テレサ・テスタロッサ 千鳥かなめ 神凪煉 式森一樹
[F-7]ガウリイ 林水敦信 大貫義治 ミラン・フロワード クラウ・クロム
[G-3]ゼルガディス
[G-5]火乃香
[H-8]コンスタンス・マギー
とりあえず、今出場している全キャラの位置表です。遭遇戦などに役立ててください。
ただ、もしも不要であればそのこともはっきり言って欲しいです。製作に一時間半かけてしまったので……要らない労力は削減するべきですよね?
では、このロワの更なる発展を祈ります。
603: ◆8yz2qqMNbQ
07/08/05 01:54:16 JoVL10wQ
追記。かなめと煉、あと式森一樹が死んだ時間は【午前】です。
他の方が皆【朝】でやってるのでうっかりミスりがちですが……複雑なことやってすみません。
604: ◆8yz2qqMNbQ
07/08/05 02:01:57 JoVL10wQ
>>601サンクス。やはり和麻は外道でなければ。
あと、製作に一時間半とかきましたが、実際四十五分でした。水増ししてすみません。
605:この名無しがすごい!
07/08/05 02:06:37 ehnKXGam
>>603GJ
お疲れ様。纏めサイトとかない現状だと>>602は結構把握しやすいです。
【フルメタルパニック】△クルツ・ウェーバー △メリッサ・マオ △椿一成 △アンドレイ・カリーニン
【魔術士オーフェンシリーズ】 △クリーオウ・エバーラスティン △チャイルドマン △ジャック・フリズビー
【まぶらほ】△リーラ △山瀬千早 △松田 和美
【伝説の勇者の伝説】△フェリス・エリス △シオン △ミルク・カラード ○クラウ・クロム
【スレイヤーズ】△アメリア △ミルガズィア
が未登場。さあ、次のマーダーと犠牲者は誰だ!
地図は>>480。>>411から主人公制に関する話題あり。
606: ◆8yz2qqMNbQ
07/08/05 02:19:12 JoVL10wQ
>>605サンクス!頑張った甲斐がありました。
それで、表の訂正を。宮間夕菜は死亡済みです。●宮間夕菜としてください。
607:この名無しがすごい!
07/08/05 09:59:30 qec/Ufyt
>>595
GJ!・・・なんだけど確かにこりゃ問題作だなw
ちょっと毒吐くけど、
(プレ)オーフェンがこうまで簡単に人を殺せるって事にすげえ違和感を感じる。
アザリーの為にこうも簡単に人を殺せるならそもそも一巻でチャイルドマンを殺してるだろうし
これはちょっとやりすぎじゃね?
608: ◆HdPAr0j3AI
07/08/05 10:57:42 ehnKXGam
自分の意見としましては15歳ごろのオーフェンなら殺人に対する禁忌感を持ちつつもこんなものかと、てな感じです。
アザリーの生首(偽)を見たときの切れたキリランシェロは相手の心臓にナイフをつきたててたりしますし、
オーフェンの歪んだ虚像であるキリランシェロ(偽)も似た様なものだったし。
牙の塔を何の考えもなしに飛び出したヒーローイズムが入ったころだったらこんなものかなっと?
ヤサグレ掛けてる状態+世間知らず+その他もろもろの要因
じゃダメですか?
(違和感を感じさせると言うことは自分の文章力が足りないということなんだろうなぁ。
609:この名無しがすごい!
07/08/05 12:18:19 jPDBRBrY
>>608
パロロワだし流していいレベルな気がするけど、原作に沿うなら、
>ヤサグレ掛けてる状態+世間知らず+その他もろもろの要因
この辺はオーフェンが殺人をどう考えるかには関係ないかと。
誰か一人でも殺せばその内アザリーも殺しちゃうかもってのが忌避の主要因なんだし。
そのアザリーが殺されれば敵の心臓にナイフも突き立てるだろうが、アザリー生きてるし。
自分から誰か殺しちゃったらアザリー見つけた時どうするんだ、となるから違和感持つ人がいるのでは?
個人的には弾みで殺しちゃって錯乱、ぶっ壊れモード突入とかの方がらしいとは思う。
ただそうすると話全体変えなきゃならないし、そこまでする必要はないとも思う。
まとめると原作的には微妙なラインだが、これはこれでアリなんじゃね?って感じ。
610:我が女神に捧げろ団子 ◆C1dQCs0jaw
07/08/05 13:10:45 6tzaAS39
絶望した!!
フェリスは、未だかつて無いほど絶望していた。
それは、この殺し合いに巻き込まれたから?
NO! NO! NO!
それは、フィブリゾに首輪をつけられ、命を握られているから?
NO! NO! NO!
…じゃあ、団子を全部奪われたから?
YES! YES! YES!
このゲームが始まって、フェリスが最初にしようとしたのは、団子食べる事だった。
フェリスの団子好きは異常なほどだ。
三度の飯より団子が好きで、『団子は完全無欠の栄養食だ』と言っては、団子ばかり食べ、
団子を馬鹿にしようものなら、首に剣を突きつけ『どうやら死にたい様だな』と言い出す。
お気に入りの団子店の経営が苦しい様なら、ライナの名義で多額の借金を繰り返す。
金や栄誉よりも、団子によって買収される。
そんな彼女の将来の夢は、無論団子店を経営する事である。
フェリスは当然の如く、ルール確認や支給品の確認よりも、団子を食べ様としたのだが…
ザックの中には団子なぞ、一本も入っていなかった。
その事実にフェリスは絶望した。
611:我が女神に捧げろ団子 ◆C1dQCs0jaw
07/08/05 13:11:23 6tzaAS39
今までの人生の中で、これほど絶望した事は無かった。
フェリスの表情は、特に親しい一部の人間しか読み取れない。
そのフェリスが、初対面人間ですら一目で判るほど、絶望的な表情をしているのだ。
彼女の受けたショックが、どれほど大きかったのか推して知るべし。
(団子が無いだと!? …おのれフィブリゾめ、私に餓死しろというのか)
ちなみに、パンは普通に支給されている。
それを食べるという選択肢は、今のフェリスに無い様だ。
(まだだ、まだ何か団子を得る方法はあるはずだ)
のろのろとした手つきで、ザックを漁った時に出てきた地図に手を伸ばす。
フェリスは眼を皿の様にして、地図を見る。
しかし、団子店は見つからなかった。
すなわちそれは 絶 望 だ!!
希望は潰えた。
「済まないライナ、シオン。どうやら私はここまでよう……ん?」
地面に手をつき、そのまま倒れこもうとした時、ふと、それが視界に入った。
ランダム支給品一覧表
藁にもすがる気持ちで、フェリスはページを捲っていく。
「お、おお…」
フェリスは感嘆の声を上げていた。
そこにはあったのだ。希望が。
ウィニットだんご店『おすすめ詰め合わせセット四番』100個
団子がある。
そうと判ったフェリスの行動は早かった
散らばったザックの中身を片付け、もう一つの支給品である剣を腰に下げる。
何処に行けば団子持った人物に会えるのか、当てなんてまったく無かった。
しかし、迅速に行動を起さなくてはならない。
これは時間との勝負だ。
食べ物と言うのは、一部を除いて出来た直後が最もおいしい。
時間が経てば、鮮度が落ちる。
保存状態が悪ければ、さらにだ。
そうやって、味か落ち不味くなった団子を食べても意味が無いのだ。
それになにより、ウィニットだんご店の団子は、フェリスの知る限り最高の団子だ。
自分が見つけるまでに、全部食べられてしまう。
そんな、悪夢の様な展開もありえるのだ。
それだけは、なんとしてでも避けなければならない。
そしてフェリスは団子を求めて歩き出した。
612:我が女神に捧げろ団子 ◆C1dQCs0jaw
07/08/05 13:12:03 6tzaAS39
【F‐6/平原/一日目/朝】
【フェリス・エリス@伝説の勇者の伝説】
[状態]:健康
[装備]:ブラストソード@スレイヤーズ
[道具]:支給品一式。
ランダム支給品一覧表@オリジナル
[思考]:
基本:団子を持っている人物をさがす。
1:団子を持っている人物をさがして、団子を全部譲ってもらう。
2:譲ってもらうのを拒否されたら、力づくで奪い取る。
3:襲ってくる奴は返り討ちにする。
613:この名無しがすごい!
07/08/05 13:50:38 4+kyNU2W
キリランシェロ時代。
↓
十三使途スカウト。ミラン=トラムから塔が自身に求めたことを聞かされる。
ミラン半殺し。
(この時点で人を殺すことが禁忌と化す?)
↓
アザリー変身。塔を飛び出す。
(問題のSSはこの時点?)
↓
農家の娘に世話になったり、武装盗賊に身を費やし、
カマに騙され、トトカンタで変人と死闘を繰り広げる。
↓
本編開始。
問題のSS時点でもオーフェンがチャイルドマンを憎みはすれ、
殺そうとまではすると思えなかったりする。
本編で出てきた殺人人形の『キリランシェロ』も、アザリーを殺す暗殺者あることも知らず、
オーフェンと名乗る必要もなかった、キリランシェロの未来の姿だろうし。
614:この名無しがすごい!
07/08/07 08:30:50 Em2LReZG
はっきり言って>>595のオーフェンは完全にオリキャラだな
なあ、本当にこの中に完結させようって考えてる奴がいるのか?
幽霊とかガウルンの反転コピーとか一発ネタとしか思えない設定ばかり
なんかみんな「どうせ行き詰るだろうから好き放題書いちまえ」
って考えてるように見えるんだが
615:この名無しがすごい!
07/08/07 09:05:31 U0Bnzxb2
グダグダ言うな。元々見切り発車で始まったスレだぞ。
書き逃げでも書き手がついただけ上等だろうが。
キャラクターの改造、歪曲、なんでもありがロワだろうが
んなことでいちいち文句つけるお前がカス。空気嫁。
616:この名無しがすごい!
07/08/07 09:16:14 SJv2k5zT
>>614
オリキャラぽくてもそうなる可能性が0でない以上は通る。
むしろ主人公クラスがどんな理由であれ
マーダー化か死亡
してくれた方がロワとしては助かる。
幽霊のはずの和樹もあっさりと逝ってくれたし。
617:この名無しがすごい!
07/08/07 09:29:27 Em2LReZG
>オリキャラぽくてもそうなる可能性が0でない以上は通る。
上のほうで疑問視されてるのは完全無視かよ
幽霊の時もガウルンの時も「それどうなの?」って声があったにもかかわらず
十分に議論されないまま、結局通るというより面倒だから流れてっただけじゃねえか
自由にキャラ改編がまかり通るなら富士見ロワである意味はなんなんだよ
618:この名無しがすごい!
07/08/07 09:48:11 SJv2k5zT
なら、原作描写のままロワで優勝を目指すキャラを作ればいい。
他ロワだとこういう話は結構あるぞ。
(主人公クラスは少ないけど。
こういうオーフェンが嫌なら自分で後付補完で軌道修正してやればよし。
議論できるほどの集客力がない以上は地道にこつこつと進めるしかない。
619:この名無しがすごい!
07/08/07 10:09:47 Em2LReZG
>なら、原作描写のままロワで優勝を目指すキャラを作ればいい。
なぜそういう結論になる?
たとえば漫画ロワのしろがねだったら、原作1巻のあたりで感情を排して、
勝中心の機械的なロジックで動くキャラとして描写されてたから、ロワでのあの行動はわかるんだよ
だけど今回は脳内設定ありきなキャラ作りだから疑問に思う声が上がってるんじゃないか
620: ◆HdPAr0j3AI
07/08/08 00:15:17 VNtM5ikL
了解しました。問題作みたいなので修正してみます。
621:この名無しがすごい!
07/08/08 10:02:40 Q/jRAHfu
ほとんど描写の無い時期から連れて来てのオリキャラ化自体をなんとかしないと、
どうしようもないと言ってみる
622:この名無しがすごい!
07/08/08 14:03:37 Ccgkhj1L
ぶっちゃけあの中二病をオーフェンとして扱えというのは拷問
623:この名無しがすごい!
07/08/08 21:50:42 FxqIvgo3
大陸西部ラスト近くで・・・えっと、キムラックの死の教師のなんとかを殺してしまった時の話。
うろ覚えなんだけどあの時の反応考えると、それ以前でもさくっと殺せるってのはないんじゃなかろうか。
624:この名無しがすごい!
07/08/09 00:39:08 63s7aPbi
>>623
錯乱して、魔術が使えなくなって、「結局俺はこのために来たんだ」とか言って
アザリーを殺そうとしたっけ
最後が微妙に違う記憶もあるが
625:この名無しがすごい!
07/08/09 00:52:23 C+57fJ1z
殺そうとはしてないだろう
626:この名無しがすごい!
07/08/09 06:32:28 m8Ilmz6u
錯乱つーか殺した事実を否定したくて逃避で殺人を犯していない昔の自分に無理矢理精神年齢を戻して
その齟齬で魔術が使えなくなった・・・って感じだったかと。
殺すのはいいけど、殺した後、到底正常じゃいられないんじゃないか?ってのがいいたいんじゃね?
あと>>612
遅まきながらGJ!
627:Satan ◆HdPAr0j3AI
07/08/09 23:15:56 NqEJ96nD
元牙の塔の黒魔術師―オーフェンはB-2の塔の中にいた。
そして、塔の中を探索していた。とはいえ、彼は別に塔そのものに用があったわけではない。
名簿に載っていた知り合い達を探すために、近い位置にある拠点になりそうな場所に立ち寄っただけである。
オーフェンが初めに名簿を見たときは、チャイルドマンの名前が載っていたために驚きはしたが、
同名の別人だろうと思い無視することにした。チャイルドマンは白魔術士でもなければ、死人が生き返るわけでもないのだから。
オーフェンは小1時間ほど塔の中を調べはしたもが、誰も見つけられなかった。
オーフェンはここには誰もいないと判断し、島の中央にでも行こうかと考え、B-2の塔を後にしようとした。
そのときだった、オーフェンが潜ろうとしていた扉が僅かに動いたのは。
扉が開くや否や、オーフェンは反射的に物陰に隠れた。なぜ反射的に隠れたのか自分でも理解しないまま。
塔の外から扉を潜り入ってきたのは、クリーオウほどの年齢の少女であった。
(……ビビル必要はなかったっ……か?)
オーフェンは最初、少女を見てそう思った。
だが次の瞬間には初見の判断を破棄していた。なぜなら、少女の周囲には光の粒子が漂っており、
少女が潜ってきた扉から、轟音と共に扉ごと周りの壁を壊しながら光の巨人が入ってきたのだから。
(なっ……なんだあれは!?)
オーフェンは光の巨人を見て絶句した。光の巨人は数mほどの巨大さに劣らぬほどの、莫大な魔力を伴っていたのだ。
そして、オーフェンは直感してしまった。あれは決して放置してはいけないものだと。
直感などたいして当てにできるものではないが、あれを放置してしまえばクリーオウやマジクだけではなく
この島にいる他の人間もあれに刈られることになってしまうと確信できてしまう。
正義の味方ぶるわけでもなかったが、それは決して行なわせてはいけないことだ。
(なら、ここで潰す! 狙うなら今だ!!)
オーフェンは覚悟を決め奇襲をすることにした。
狙うならあの巨人を作り出していると思われる少女であろう。だがただの熱光波程度では、少女の周りに漂っている粒子を打ち抜けそうにない。
それ以上の魔術ならば少女を傷つけることは可能ではあるが、それでは少女は死んでしまう。
それはオーフェンとしてはしたくなかった。
ならば一撃で巨人の方を潰すまで。オーフェンはあれに最も有効な魔術の構成を頭に浮かべる。
(人でないなら壊せる!!)
オーフェンの体内から魔力が生まれ、巨人が構成に包み込まれる。
「我が契約により―聖戦よ終れ!」
オーフェンの作り出した構成に魔力が流れ光が弾け、意味消失の魔術が生じ光の巨人を包み込んだ。
(やったか!?)
そう思いはしたが、オーフェンはすでに勝利を確信していた。会心の出来の構成によって繰り出された意味消失の魔術である。
防御のための魔術が発動した様子すらなかった。天人の遺産でも壊れていなければおかしいはずだ。
光が収まり少女の周囲の様子が露になる。
だが、巨人はまったくの無傷であった。
「な、なんだと!?」
オーフェンは驚愕した。魔術自体は会心の出来であり、巨人はなんらかの防御すらしなかったのだ。
それでも存在するのなら、それはオーフェンの魔術はあの巨人にとっては何一つ防御する必要などないということである。
そして、そんなオーフェンの驚愕など知らないとばかりに、巨人がゆっくりとオーフェンの方へと振り向いた。
628:Satan ◆HdPAr0j3AI
07/08/09 23:16:58 NqEJ96nD
「!……クソッ!!」
オーフェンは反射的に塔の壁を魔術で壊して、逃げようとした。
だが、巨人は最初の緩慢な動きからは想像もできぬほどの速さで、オーフェンへと迫る。
その速度は銃弾に匹敵するかと思えるほどに速く、オーフェンは避けられないと判断し、逃げるのを止め防御のための構成を編んだ。
「我は紡ぐ光輪の鎧!」
オーフェンの前に光輪の壁がそそり立つ。
巨人の拳と光輪の壁が触れ合い、光輪がまるでダンプカーにぶつかった紙の如く、破られた。
「な!?」
オーフェンは本日何度目かの驚愕をする。それが彼の最後の驚愕となった。
オーフェンの体が光の巨人の片手に一瞬にして握りつぶされる。
巨人がオーフェンを握りつぶした掌を開くと人間一人分ほどの体積と同等の肉の塊だけが乗っていた。
B-2の塔には血に塗れもせずに人を殺した光の巨人と、肉塊と、負の感情を巨人に送り続ける少女―宮間夕菜が残された。
【B-2/塔/一日目/午前】
【宮間夕菜@まぶらほ】
[状態]:覚醒
[装備]:無し
[道具]:支給品一式、不明支給品×2
[思考] :???
[備考]:オーフェンの支給品の行方は次の書き手さんに任せます。
塔には光の巨人が壁を壊したためにできた大穴が存在しています。
【オーフェン@魔術士オーフェン 死亡】
629: ◆HdPAr0j3AI
07/08/09 23:18:57 NqEJ96nD
修正……はせずに別のに作り変えてみました。
長編出展の夕菜の体内の悪魔はこんなのでいいかな?
630:この名無しがすごい!
07/08/10 00:08:09 50s5U1ls
世界法則的な物に干渉して、消滅させる意味消失が全く効かないのはアレじゃね
他のキャラが傷を与えれない気が
631:この名無しがすごい!
07/08/10 00:41:05 1zrqMIZD
失礼だがあなたの書くSSは後続の人にとって優しくない。
もう少し企画全体のことを考えて話を作った方がいいんじゃないかと思います。
632: ◆HdPAr0j3AI
07/08/10 00:58:54 WelM5EPY
了解しました。破棄します。
633:我が女神に捧げろ団子 ◆C1dQCs0jaw
07/08/10 01:06:25 xQp8lhgq
>>630
けど意味消失って、物質以外に効いたっけ?
あるサイトの魔術一覧では、触れた物質を消失させる魔術とあったから、単純に魔力の塊っぽい夕菜の悪魔に、効かなかったのでは?
時間があれば、明日にでも原作読んできて調べるが。
まあ、それはともかく。
このロワ内における、複写眼の設定について意見が聞きたいのですが。
複写眼の能力は、どこまでアリにしてよいのかです。
まず、魔術師オーフェンの音声魔術
複写眼による会得不可。まあ、これはいいでしょう。
では、複写眼発動中時のみ、魔術の構成読み取り及び解析可。
これはどうでしょう?
スレイヤーズとまぶらほの魔法。
これらの読み取り、解析、会得が可能か。
風の聖痕
はっきりと覚えていないが、この世界では術を使うとき、精霊ないしそれに順ずる力を、必要な分だけ集めてから術を使うんでしたよね?
その力の動きが見えていいのか。
マジックアイテムの類
原作でも、遺物に対してあまり成果を上げてないから、特殊なアイテムかどうか判る程度にした方が良いか。
また、魔力のとか特殊な力の無いアイテムの、構造を把握しても良いか。
何処までならアリだと思いますか。
634:この名無しがすごい!
07/08/10 01:09:28 SnQVZp89
首輪以外全部ありでいいだろうと思うよ
635: ◆C1dQCs0jaw
07/08/10 01:16:41 xQp8lhgq
前投下しか時の題名消し忘れた。orz
636:この名無しがすごい!
07/08/10 08:33:00 ytRNGkDE
>>633
複写眼は扱いが難しいから制限がかかっている事にして
近視のような状態という事にして構成が見えづらく
じっくり見る(近づいて数秒凝視する)とかしないと複写が出来ない事に。
しかも個人特有の魔法(超能力・個人的な契約)は複写は不可
マジックアイテムも何か普通じゃないな・・・って感じるぐらい。
とか制限がちがちの案を考えてた。
あとオーフェンの意味の消失って唯一、
物理法則外の存在に効く黒魔術だとかどっかで聞いた気もする。
ネタかもしれないけど。
637:この名無しがすごい!
07/08/10 16:22:08 50s5U1ls
>>636
少なくとも魔術防御ごと相手を消滅させることは可能なはず
楽園での猿が使っていた透過の魔術を無効化して、まとめて消し去ってた
638:この名無しがすごい!
07/08/11 00:43:24 MfFoCyhs
>>599
いまいち和麻のゲームに乗る理由てのがわからなかったんだが、
これは自分の生還を優先させたってこと?それか褒美目当てなのか。
自分だけならともかく綾乃と弟がいるのはわかってるんだし、その辺りの事情を補足してほしいな
639: ◆8yz2qqMNbQ
07/08/11 00:54:01 tDf1Fp2J
>>638
分かりにくい本編ですみませんでした。
和麻がゲームに乗る目的は、元通りのまま帰ることです。
和麻達は既に厳馬を殺されているので、万一フィブリゾを倒すことができても厳馬は死んだままです。
それなら、全員皆殺しにして、褒美で自分の仲間たちを生き返らせて帰ろうという魂胆です。
その過程で綾乃と煉を手にかける可能性もありますが、終わりよければ全てよしの考えで動いています。
これでOKでしょうか?
640:この名無しがすごい!
07/08/11 01:01:05 MfFoCyhs
>>639
即レスどもです。
うん、それなら「らしい」理由だと思います
641:この名無しがすごい!
07/08/11 10:07:18 gVa6Ts6k
ふと思った。夕菜の体内の悪魔ってどうやって原作で収束したんだろう?
長編2巻までで切ったからよく分からない。
できれば、誰か答えてください。
642: ◆KARUTOxDTY
07/08/11 10:08:02 s/SIk6EK
いままでロムしていたのですがミルガズィアさんを予約していいでしょうか?
設定としては
1、ドラゴンになれない
2、使える魔術はリナ程度。具体的にゼラスブリッド多数用などはなし。
といった形で書きたいのですが。
643:この名無しがすごい!
07/08/11 10:43:29 MEbSuFc1
問題ないです。
仮にドラゴンに戻れたとしても大きさの問題で首輪が爆発しちゃうんだけどねw
644: ◆KARUTOxDTY
07/08/11 10:59:14 s/SIk6EK
一人称と三人称どちらでもいいんですよね?
645:この名無しがすごい!
07/08/11 11:14:14 MEbSuFc1
混ぜなければどっちでもOK
646:黄金竜 ◆KARUTOxDTY
07/08/11 11:47:02 s/SIk6EK
ひんやりとした洞窟の中一人の男がいた。
ゆったりとした青い服に身を包みんだ金髪のおじさん。
若いころはかなりの美形であったことをうかがわせる整った顔立ち。
しかし彼は人ではない。
神話の中のみに生きる伝説の生き物ドラゴンである。
「冥王フィブリゾ・・・か・・・」
美形中年―ミルガズィアは恐れも入った声で呟いた。
ミルガズィアはまず周囲の状況を確認した。
ザックの中の支給品を確認する。
一つ目、黒と赤のダーツ。黒が1本赤が7本。
特に役に立つものではない。
暇になったらこれで時間をつぶせ。そういう意味だろうとミルガズィアは解釈した。
二つ目、黒い指輪。
使い込まれているのか手垢がところどころに付着している。
「なかなか良いものらしいな」
口元に微笑を浮かべながら指輪を左手につける。
「しかし・・・フィブリゾ、一体なにを考えているのだ?」
微笑を一瞬で消す。そしてミルガズィアは足を組み瞑想を始めた
647:黄金竜 ◆KARUTOxDTY
07/08/11 11:49:27 s/SIk6EK
(金色の魔王の復活・・・違う。殺し合いをしてリナ・インバースが生き残るという保証はどこにも無い。
赤眼の魔王の復活・・・違う。我の世界とは違うものを呼んだところで復活する可能性は皆無だ。
ただの暇つぶし・・・やりかねんことは無いがわざわざこんな世界を創ってまでやることは無いはずだ。)
「ならばやはり偽者・・・もしくはフィブリゾの後ろには魔王級の力を持ったものがいることになる・・・それほどの力を持つもの・・・」
いつしか声に出しながら考え始めた。
「名簿には神凪綾乃のなどのわけのわからん名前の者がいた、ということはフィブリゾの後ろにいるものは異世界のものの可能性もある」
ぶつぶつと呟き続ける。
「リナ殿とガウリィ殿の名前も幸いある、あの二人なら何とかなるやもしれんな」
そう最後に呟いてミルガズィアはザックをからい洞窟を後にした。
【H-8/洞窟入り口/一日目/午前】
【ミルガズィア@スレイヤーズ】
[状態]:冷静
[装備]:指輪
[道具]:支給品一式、ダーツ、黒叡の指輪
[思考] :基本 リナ・ガウリィとの共闘を目指す。
1、リナもしくはガウリィとの合流
2、フィブリゾの陰謀阻止
3、このゲームの目的を知る。
[備考]:本人は指輪に力があることを知りません。
発動方法も知りません。
648: ◆KARUTOxDTY
07/08/11 12:01:53 s/SIk6EK
文章が単調なんですみません。
備考に追加
[備考]:本人は指輪に力があることを知りません。
発動方法も知りません。
中立の立場を保持。
細かい能力は次の方にお任せします。
649: ◆KARUTOxDTY
07/08/11 19:57:30 s/SIk6EK
【H-8/洞窟入り口/一日目/午前】
【ミルガズィア@スレイヤーズ】
[状態]:冷静
[装備]:指輪
[道具]:支給品一式、ダーツ@オーフェン(無謀)黒叡の指輪@伝説の勇者の伝説
[思考] :基本 リナ・ガウリィとの共闘を目指す。
1、リナもしくはガウリィとの合流
2、フィブリゾの陰謀阻止
3、このゲームの目的を知る。
[備考]:本人は指輪に力があることを知りません。
発動方法も知りません。
中立の立場を保持。
細かい能力は次の方にお任せします
書き忘れてたので追加。
650:この名無しがすごい!
07/08/11 21:10:06 ALqWxoTn
>>612で出たブラストソードって封印かなんかしてないとやばいくらいスパスパ斬れる剣じゃなかったっけ
651: ◆KARUTOxDTY
07/08/11 21:13:46 s/SIk6EK
一部は封印されてるだろうし、
周りの魔力を取り込むとあったからここが魔力の極端に少ない
場所だという設定にすれば良いでは?
652:この名無しがすごい!
07/08/11 23:29:36 MEbSuFc1
>>649
投下乙。
だけどちょっと気になったところが。
×ガウリィ→○ガウリイ
それとミルガズィアさんは人間を殿付けして呼ばないと思う。
653:この名無しがすごい!
07/08/11 23:45:43 s/SIk6EK
>>652
対フィブリゾ&魔王戦後のつもりで書いたからリナ、ガウリイだけは殿づけで書いて
みたんですがだめですか?
駄目ならガウリィ→ガウリイ修正と一緒に修正します。
今気づいたんですがゼルとの邂逅はリナ、ガウリィ、ミルガズィアは無理っぽいですね。
654: ◆KARUTOxDTY
07/08/11 23:49:31 s/SIk6EK
修正とか言いながら>>653でもガウリィて書いてる俺馬鹿。
655: ◆C1dQCs0jaw
07/08/12 00:10:48 XfB0Mxd8
フェリスにブラストソード持たせた人間です。
>>649
その通りです。
ブラストソード本来の切れ味は、切っ先を下にして落としただけで、石畳を切り裂くほどです。
自分はブラストソードは、長編のデモンスレイヤーズ後から持ってきた、と設定しています。
その為、ブラストソードにはミルガズィアさんによって、切れ味の鈍くなる呪を施してあります。
ですから、持ち運ぶ分には問題ないはずです。
原作でも、こうする事によって事なきを得ていましたし。
それでも、切れ味はかなりのものですが。
>>651
「周囲の魔力を糧とし、切れ味に転化する剣」
原作の魔王の台詞の一部抜粋です。
どうやらブラストソードは、周囲の魔力密度に比例して、切れ味が上昇するようです。
まあ、ミルガズィアさんの切れ味の鈍くする呪もある事ですし、其処までしなくてもいいかなと自分は思います。
656: ◆KARUTOxDTY
07/08/12 00:20:38 WKAG2TmN
そういえばフェリスとガウリイはどっちが強いんだ?
小説の描写からすると
パワーはガウリイ、
スピードはフェリス、
技量はフェリスがやや上?
といった感じがするが?
657: ◆3/0Jiuxzqg
07/08/12 00:26:11 SAoZ/8l8
とりあえず今の武器で戦ったら間違いなくフェリスが勝つと思う。
ちょっと投下します。
658:彼女の剣 ◆3/0Jiuxzqg
07/08/12 00:26:56 SAoZ/8l8
「オーフェェェン!マジクぅぅぅ!」
黄塵舞う砂漠に声が響く。
金髪の少女―クリーオウが大声で旅の連れの名前を呼ぶが返事は無い。
ただ風が吹く音ばかりが返ってくる。
「近くには居ないのかしら…」
風に混じって飛んでくる砂に顔をしかめながら彼女は呟いた。
砂漠、そうとしか表現できない場所に気が付くと彼女は一人で立っていた。
まだ日が昇って間もないというのに周囲は暑く乾き、熱波はじりじりと彼女の体力を奪っていく。
あと数時間もこの場にいれば干からびてしまうだろう。
(冗談じゃないわよ、もう!)
額から吹き出る汗を拭いながら、クリーオウはとりあえず何か無いかとザックの中を探ってみた。
意外にもザックの中からは様々な物が出てきた。
食料、水、コンパス、地図、筆記用具に救急箱、そして――大男。
「……え?」
信じられずに、うめく。
彼女の胴体ほどのザックから2mはあろう濃緑色のコートを着た大男が出てきたのだ。
それはあまりに異常な光景だった。
「なにこれ!?」
クリーオウは咄嗟に剣を求めて腰に手をやった、が
(…そうだ、ないんだっけ)
彼女の剣は気付いたときにはすでになかった。
恐らくフィブリゾの城か、もしくは参加者の誰かが支給品として持っているのだろう。
内心舌打ちをした彼女をよそに大男はただ静かに青白く光る目でじっと彼女の顔を見つめていた。
人とはあまりに違う、その瞳の輝きに流石にぞっとしたクリーオウだが、
何もしてこない大男を見てとりあえずは敵意はなさそうだと判断した。
(なんなのよ、一体っ!)
なんとなく話しかけるタイミングを逃したクリーオウはただ大男を睨み返した。
659:彼女の剣 ◆3/0Jiuxzqg
07/08/12 00:28:11 SAoZ/8l8
短いようで長いクリーオウと大男の睨み合いはしばらく続き
焦れたクリーオウが声をかけようかと動いたその時、ようやく大男が喋った。
≪身体データ、スキャン完了≫
その声は低くしゃがれたおかしな声だった。
「…な、なに?」
クリーオウの疑問には答えず、大男は機械的に言葉を続けた。
≪声紋登録完了、姓名を≫
「姓名…?もしかして、私の名前を聞いてるの?」
≪肯定≫
「クリーオウ。クリーオウ・エバーラスティンよ――あなたは?」
≪マスター登録完了。教育メッセージ。”あなたは”の詳細をお願いします≫
何言ってるんだかわからない、と聞き返しているんだと勝手に判断したクリーオウは慎重に言い直した。
「えーと、あなたの名前を教えて…って言いたかったんだけど―判る?」
≪了解―機体固有名はありません、型式番号はPlan1211、機体名はアラストルです≫
言ってる事の半分も理解できなかったがクリーオウはその勘のよさで素早く悟っていた。
「えーと、つまりあなたの種族としての名前はあるけど、あなた自身の名前は無いってこと?」
≪…肯定≫
「なーんかレキみたい――あ、じゃあ私が名前を付けてあげる。あなたの名前、ロキなんてどうかしら?」
≪…≫
「気に入らない?」
≪否定。本時刻を持ちまして当機は機体固有名をロキとします≫
目深に被ったフードの奥にはつやの無い黒い仮面しか見えないが
なんとなくその仮面が笑ったような気がしてクリーオウは嬉しそうに手を組んでにっこりした。
Plan1211 アラストル、これが彼女に支給された彼女の剣。
それは第三世代型AS(アームスレイブ)を基にして造られた世界最小のAS―つまり戦闘ロボットだった。
660:彼女の剣 ◆3/0Jiuxzqg
07/08/12 00:30:00 SAoZ/8l8
◆◇◆◇◆
「つまり、あなたがわたしの武器―ってこと?」
≪肯定。ご指示を≫
そういうとアラストルはその場で直立不動のまま動きを止めた。
「んー、そうねー」
自らを武器だというこの大男をクリーオウは比較的あっさりと受け入れていた。
「とりあえずここって暑いから、もっと涼しいところに行きたいんだけど」
クリーオウは地図を見ながら呟く。
「多分ここは島の中心にある砂漠よね。
このまま東に行けば川があるみたいだし、とりあえずそっちに行ってみましょ」
≪了解≫
そういうとアラストルは唐突にクリーオウを肩に担ぐと
その巨体からは想像もつかないようなスピードで走り出した。
「え?きゃ――」
思わずあげた彼女の悲鳴はあっというまに後方へと流されていった。
そっちに行ってみましょ、という言葉を連れて行けという指示だと判断したアラストルが
次の瞬間にはクリーオウを担いだまま地面を蹴って跳躍したからだ。
ザップ!
というのはアラストルが地面を蹴った音だった。
「――きゃあああああっ!?」
第三世代型ASを基にして造られただけあってアラストルの機動性は人間のそれを遥かに上回っていた。
10メートルほどの距離を一瞬で跳躍したアラストルは疾走と跳躍を繰り返し凄まじい速さで移動した。
常人なら激しく揺れるアラストルの上で気絶してもおかしくはなかったが
「うっわー!すっごい――すごいわロキ!」
すぐに慣れたクリーオウは歓声を上げて喜んでいた。
661:彼女の剣 ◆3/0Jiuxzqg
07/08/12 00:30:38 SAoZ/8l8
殺し合いをしろといったフィブリゾの言葉を忘れたわけではなかったが、彼女に気負いはあんまりなかった。
彼女はやりたいようにやる――だからこんな殺し合いはやめさせる。
ただそれだけ、彼女にとってはいつもどおりのシンプルな行動指針があっただけだ。
彼女には何がどうなってこんな殺し合いに巻き込まれたのかも判らないし、
この島が何処なのかも、どうやったら殺し合いをやめさせられるのかも判らない。
それでもしなきゃいけない事だけは判っていた――いや、決まっていた。
どこかにいるオーフェンをサポートするのだ。
【E-4/砂漠/一日目/朝】
【クリーオウ@魔術士オーフェン】
[状態]:暑い
[装備]:アラストル@フルメタルパニック「パーソナルネーム・ロキ」
[道具]:支給品一式、救急箱@現実
[思考]
基本:オーフェンと合流する
1:東にある川に向かう
2:オーフェンと合流してフォローする
3:殺し合いをやめさせる
[備考]:アラストルの内臓火器は外されています。
自爆装置については後の書き手さんにお任せします。
662: ◆3/0Jiuxzqg
07/08/12 00:32:18 SAoZ/8l8
投下完了。
663: ◆KARUTOxDTY
07/08/12 00:41:36 WKAG2TmN
>>661
投下乙。
664:この名無しがすごい!
07/08/12 00:52:47 dakITHFd
>>662
投下乙です!
>>649
エリアと時間間違ってませんか?
時間は開始直後だと思うので、朝。
エリアは洞窟内なので…G-3?
そうするとマーダーゼルガディスに出会う!?
665: ◆KARUTOxDTY
07/08/12 01:00:05 WKAG2TmN
>>664
マジですか!?
地図とエリアち時間がいまいち頭に入ってないみたいです。
じゃ・・・どう直したらいいんでしょうか?
【H-8/洞窟入り口/一日目/午前】
↓
【H-8/洞窟入り口/一日目/朝】
ここからどう直したら・・・。
あぁ、俺ってコンスタンスだ・・・。
666:この名無しがすごい!
07/08/12 01:16:54 dakITHFd
>>665
えーと……
どのエリアに誰がいるかのまとめは
>>602
(この後、増えたキャラもいますよ)
地図は
>>480
を見て貰えれば、いいはず。
開始の時間に関しては
>>290
に朝の6時からとありますね。
(最初に投下した方が、時間を深夜と書かれて、開始は朝だよと訂正があったのを見たんです。)
細かい時間の表記のは
>>292
かな?
遅くなりました。
667: ◆KARUTOxDTY
07/08/12 01:25:18 WKAG2TmN
修正版出します。
668: ◆KARUTOxDTY
07/08/12 01:26:54 WKAG2TmN
波打ち際に一人の男がいた。
ゆったりとした青い服に身を包みんだ金髪のおじさん。
若いころはかなりの美形であったことをうかがわせる整った顔立ち。
しかし彼は人ではない。
神話の中のみに生きる伝説の生き物ドラゴンである。
「冥王フィブリゾ・・・か・・・」
美形中年―ミルガズィアは恐れも入った声で呟いた。
ミルガズィアはまず周囲の状況を確認した。
ザックの中の支給品を確認する。
一つ目、黒と赤のダーツ。黒が1本赤が7本。
特に役に立つものではない。
暇になったらこれで時間をつぶせ。そういう意味だろうとミルガズィアは解釈した。
二つ目、黒い指輪。
使い込まれているのか手垢がところどころに付着している。
「なかなか良いものらしいな」
口元に微笑を浮かべながら指輪を左手につける。
「しかし・・・フィブリゾ、一体なにを考えているのだ?」
微笑を一瞬で消す。そしてミルガズィアは足を組み瞑想を始めた
669: ◆KARUTOxDTY
07/08/12 01:30:24 WKAG2TmN
(金色の魔王の復活・・・違う。殺し合いをしてリナ・インバースが生き残るという保証はどこにも無い。
赤眼の魔王の復活・・・違う。我の世界とは違うものを呼んだところで復活する可能性は皆無だ。
ただの暇つぶし・・・やりかねんことは無いがわざわざこんな世界を創ってまでやることは無いはずだ。)
「ならばやはり偽者・・・もしくはフィブリゾの後ろには魔王級の力を持ったものがいることになる・・・それほどの力を持つもの・・・」
いつしか声に出しながら考え始めた。
「名簿には神凪綾乃のなどのわけのわからん名前の者がいた、ということはフィブリゾの後ろにいるものは異世界のものの可能性もある」
ぶつぶつと呟き続ける。
「リナ殿とガウリィ殿の名前も幸いある、あの二人なら何とかなるやもしれんな」
そう最後に呟いてミルガズィアはザックをからい波打ち際を移動し始めた。
【H-8/海岸線/一日目/午前】
【ミルガズィア@スレイヤーズ】
[状態]:冷静
[装備]:指輪
[道具]:支給品一式、ダーツ@オーフェン(無謀)黒叡の指輪@伝説の勇者の伝説
[思考] :基本 リナ・ガウリィとの共闘を目指す。
1、リナもしくはガウリィとの合流
2、フィブリゾの陰謀阻止
3、このゲームの目的を知る。
[備考]:本人は指輪に力があることを知りません。
発動方法も知りません。
中立の立場を保持。
コンスタンスとかなり近い位置にいる。現在双方とも気づいていない。
細かい能力は次の方にお任せします
670: ◆KARUTOxDTY
07/08/12 01:33:08 WKAG2TmN
【H-8/海岸線/一日目/朝】
【ミルガズィア@スレイヤーズ】
[状態]:冷静
[装備]:指輪
[道具]:支給品一式、ダーツ@オーフェン(無謀)黒叡の指輪@伝説の勇者の伝説
[思考] :基本 リナ・ガウリイとの共闘を目指す。
1、リナもしくはガウリイとの合流
2、フィブリゾの陰謀阻止
3、このゲームの目的を知る。
[備考]:本人は指輪に力があることを知りません。
発動方法も知りません。
中立の立場を保持。
コンスタンスとかなり近い位置にいる。現在双方とも気づいていない。
細かい能力は次の方にお任せします
再度修正。
671:この名無しがすごい!
07/08/12 01:42:14 dakITHFd
>>670
お疲れ様です!
エリア変えるかと思いきや、洞窟内→波打ち際に驚きですw
672: ◆KARUTOxDTY
07/08/12 01:45:21 WKAG2TmN
ちょっと強引でしたけど、なんとかなるかなぁ・・・と。
ちなみにダーツの黒はあの地人兄弟用の神経毒が縫ってある奴です。
673:この名無しがすごい!
07/08/12 10:42:43 KRAYFQ6W
>>670
修正乙
いろいろあったから、残ってる未登場人物を修正してみました。
【フルメタルパニック】△クルツ・ウェーバー △メリッサ・マオ △椿一成 △アンドレイ・カリーニン
【魔術士オーフェンシリーズ】△ オーフェン △チャイルドマン △ジャック・フリズビー
【まぶらほ】△宮間夕菜 △リーラ △山瀬千早 △松田 和美
【伝説の勇者の伝説】 △シオン △ミルク・カラード ○クラウ・クロム
【スレイヤーズ】△アメリア
【残り14名】w
674:この名無しがすごい!
07/08/12 11:35:08 WKAG2TmN
>>673
未登場人物修正乙
ただ、オーフェンとクラウは出てるので残12人だと思います。
675:この名無しがすごい!
07/08/12 12:06:08 KRAYFQ6W
オーフェンと夕菜は>>632により未登場でOK。
クラウは・・・そういや確かに登場はしてるね。
行動方針が決まってないから未登場扱いかと思ってた。
というわけで修正で【残り13名】
676:この名無しがすごい!
07/08/12 12:47:27 dakITHFd
>>675
人数は残り14名のままで合ってますよ。
【残り14名】
677:この名無しがすごい!
07/08/13 14:06:46 /ZZcL3zq
オーフェンじゃなくてキリランシェロ登場は別に良いんだがな、原作と性格的な齟齬が不味いな
複写眼で模倣できないのは特定因子に頼る音声魔法(オーフェン)
スレイヤーズの魔法とまぶらほのはキャパと使用回数制限を気にすれば習得できると思う
後ぶっちゃけ不思議物なら効果のある程度の解析はできると思う
678:この名無しがすごい!
07/08/13 17:28:10 PaoX90/p
スレイヤーズの黒魔法って魔王の力を借りるとかでもろ特定な因子じゃないか?
まぶらほの魔法はなんか形が決まってなくてなんでもできるってイメージだ
679:この名無しがすごい!
07/08/13 19:10:23 +vaMFx2v
スレイヤーズの魔法は基本的にキャパさえ足りていれば呪文と動作が正しければ誰にでも仕えるよ。
それとライナの複写眼だけど
原作でも物にたいしてはあんまり役にたたないような、つか物の効果の解析ってやったことあったっけ?
680: ◆C1dQCs0jaw
07/08/13 19:22:06 Zi1KM4z2
>>679
遺物というか、忘却欠片に対して何度か。
まともに解析できた例は無いが…
681:この名無しがすごい!
07/08/14 23:47:46 Izjvh4Jo
未登場は後14人か。
しかし濃いのが残ってるな。
カリーニンとかチャイルドマンとかジャック・フリズビーとか、なんか凄ぇ書きずらそう。
682:この名無しがすごい!
07/08/15 00:29:04 SdXqkD0f
単独で登場して位置、行動方針だけ決めるという作品が多いな。
こういうのは少し次の人がつなげにくいかも。
683:この名無しがすごい!
07/08/15 23:23:10 QnsKIdDE
元々落ち目のレーベルでこんな企画やろうってのが無茶
684:この名無しがすごい!
07/08/16 20:32:37 xzYG0Mzw
落ち目というかややぐだぐだで始まったせいだと思う
書き手の不足、ぶっちゃけ他ロワのほうが勢いあるから
685:この名無しがすごい!
07/08/17 01:04:31 VNubup4d
じゃあ他所にいけばいいんじゃね?
686:この名無しがすごい!
07/08/18 01:40:41 Yj6romqg
まあまあ、それをいっちゃあお終いだ。
それに意外に順調に進んでいると思うよ。
準備不足の突発スレにしては。
まあ他のロワと比べたら遅く見えるだろうけどさ。
687:この名無しがすごい!
07/08/18 08:55:25 7r/Z5NTD
旬の作品が無い。
オーフェンやスレイヤ-ズなんかは終了してだいぶ経つし、
フルメタやまぶらほはとっくにピークが過ぎてる。
風の聖痕はアレだし。
さらにその中からまたビミョーなキャラがいろいろ出てきてるし
求心力に欠けすぎ。
富士見にこだわんないでラノロワ・アナザーとかにしときゃよかったんじゃないの?
688:この名無しがすごい!
07/08/18 13:31:00 X60nGyca
しかし誰がなんと言おうと今更かえられんぞ
689:この名無しがすごい!
07/08/18 15:59:13 Yj6romqg
うん、それ無理。
690:この名無しがすごい!
07/08/18 16:07:25 g3QPBs2m
停滞中のラノロワに流れちゃえば?
691:この名無しがすごい!
07/08/18 16:20:34 Yj6romqg
>>687
あ、それと一つ言い忘れた。
スレイヤーズは実はまだ終わっていないぞ(スペシャルが)。
692: ◆LNV.YOON.c
07/08/19 02:11:36 swKz/k+V
チャイルドマンとアメリアと椿一成を予約したいんだけど、
公開プロシキ規制で投下が難しい。
どうしたもんだろ。
693:この名無しがすごい!
07/08/19 07:10:40 WLWamEAp
URLリンク(jbbs.livedoor.jp)
ここにスレ立てて一時投下をするか、有志が専用のしたらばを借りるかくらいしか手がないかな。
ともかくがんばって。
694: ◆LNV.YOON.c
07/08/19 19:50:34 LBW/RDI2
>>693
ありがっうございます。
では、そちらにスレを立てて
投下させていただくことにします。
明日か明後日には投下できるはずです。
695: ◆LNV.YOON.c
07/08/19 19:56:14 LBW/RDI2
ありがうっ
ってなんだ。
ありがとうございました。
でしたすいません。
696:この名無しがすごい!
07/08/20 21:35:45 CGtL88Sl
>>692
あとここで頼むとか。
代理レス依頼はここへその21
スレリンク(operatex板)
697: ◆LNV.YOON.c
07/08/21 21:27:36 D5+NutQh
スレ立てパスワードいるみたい。わからんorz
しかもありがうってどんだけー
>>696
せっかく紹介していただいたのですが、内容が内容ですし
量も多いため結局ミニアップローダという場所に投下することにしました。
お騒がせしてすいませんでした。
お手数ですが、
代行してくれる方本当にありがとうございます。
投下という名前でパスは両方YOONです。
698:この名無しがすごい!
07/08/21 23:20:29 3CDch7gu
ごめんなんかうまくいかない。
フォルダが壊れているとかでる。
699:再生された過去1/5 (代理投下)
07/08/21 23:21:26 eHFxtjqE
男は魔術で光を屈折させて自らの姿を確認すると、まるで子供のようだと思い苦笑した。
それは別段、彼の容姿が幼さを感じさせるものだったからではない。
……自分が怪物の姿をしていないか確認しようとしたからだ。
だが、彼を知るものなら、彼こそを真の怪物と恐れたことだろう。
チャイルドマン・パウダーフィールド―大陸最強の魔術士と呼ばれた男はまばらに木々の生えた平原の中に静かに佇んでいた。
(……だが、アザリーはどうなった?)
まず考えたのはアザリーが精神交換ではなく、そうなったと思わせるような幻覚を見せたというものだった。理由は自らの境遇をなんとか理解してもらおうと思ったと考えれば、可能性は少ないが有り得ないとはいえないだろう。
……だが、彼は即座にその考えを否定する。あまりにも自分に都合のいい考えだった。
なにより一瞬だが、彼は確かに彼女の姿を見た。
薄暗い明かりの中で、白い光に包まれる一瞬にだが、その姿は確かに彼女だった。
……怪物となる前の。
(……幻を見せてその心を読み、バルトアンデルスの剣の隠し場所をつかんだのか?)
……だが、それだけの余力が彼女にあっただろうか。
同じ賭けなら、どちらを選ぶだろう? 人か? 怪物か? どちらを選ぶ?
もし、彼女が本当に精神を入れ換えていたなら……
(……結局のところ、どちらにしてもわたしが彼女を救えなかったという点では同じだな……フィブリゾ……精神士か)
//
『消えろ』
支給された道具の説明は読み終えた後に即座に焼却する。他の参加者に奪われた場合を、想定しての考えだが……もうひとつ。
筆記用具が支給されているので、先程、焼却した道具の説明を再度作り直す。もちろん、内容は虚偽のものとなっている。単純な仕掛けだが、効果的だ。
それを手早く終えると、次に光を反射させて首輪を見ながら確かめるように触れていく。
(……意味消失を仕掛けるか)
制御は難しいが成功すれば、首輪を消すことも可能だろう。失敗すれば爆発したときと、同じ状態になるだけだ。さしたる問題はない。
だが、確実に爆発させないことを考えると全体を一度に消す必要がある、首を避けて首輪だけを完璧に消し去るというのは不可能だ。
起爆する部分を知るため解析をする必要があるだろう。その部分さえ分かれば消失させることが出来る。爆発する瞬間を間近で見ることが出来れば確実性はさらに上がるが。
(……失敗だったな。あの男が外そうとする瞬間を見ることが出来ていれば。……まあ、いい。首輪を手に入れれば済む話だ。……一人、死人が必要だということだな)
死人……あの二人は何故死んだ? 精神士は直接的な手段で人を殺すことは難しい。ではあれは何なのだろう。あれらはフィブリゾの作り出したゴーストで精神支配を強めるために用意された単なる見せしめというのがわかりやすい答えなのだが……。
(……フィブリゾがわたしたちを選んだ意図があるのなら、参加者を通してフィブリゾの目的を探ることができるはずだ……アザリーとわたしがどうなったのかも……さて)
上から声が聞こえてきた。どうやらようやく相手の準備が整ったようである。
//タイトル:木高き正義
見上げれば空高い木の上に、少女の姿があった。白い儀礼用のような服装を身にまとい、幼く愛らしいであろう顔を厳しくしてチャイルドマンを見据えている。
いつからそこに立っていたのだろうか。
昨日今日のことではないように思えるほど、その姿は凛々しく決まっていた。
その人物はよく通る声で浪々と言い放つ。
「天知る地知る誰もが知る、正義はあると言わずとも! とうっ!」
その声と共に声の主は空中で一回転しながら、地面に向かって見事に……
……どぐしゃっ
700:再生された過去2/5 (代理投下)
07/08/21 23:22:19 eHFxtjqE
その光景はまるであのTOBIORIと呼ばれる過酷な競技を再現したかの如くである。
それをじっくり見据えながら、チャイルドマンはひとりごちた。
(……落ちた衝撃で消えない所を見るとゴーストではなさそうだな)
……。しばらくして、観客の熱い視線に応えるためにか少女は不死鳥のように復活した。
濡れた犬のように全身を震わせたり、両頬を叩いて身体についた土を落としていく。ふと、肩で切り揃えられた黒髪が男に誰かの面影を思い出させた。
少女は土に汚れながらも健気に立ち上がり、びしぃっ! と男を指差……
「君も参加者か? わたしはチャイルドマン・パウダーフィールド。牙の塔の教師だ」
「ぐっ……できる」
……そうとした瞬間、見事に出ばなをくじかれた。
//
「わたしの名はアメリア=ウィル=テスラ=セイルーンです。チャイルドマンさんは教師をなさっているのですね。このような所に連れ去られて教え子の方たちが心配でしょう。
ですが、安心してください! 正義を信じる心がある限り、必ず道は開けます!
正義は悪を野放しになどいたしません。フィブリゾを倒した、わたし達が再び集っていることがなによりの証拠。リナや、ガウリイさん。それにゼルガディスさんもきっと今頃は正義の心が太陽のように燃えているはず! 悪の滅びる日は近いわ!」
チャイルドマンはしばし思案するように腕を組むとアメリアに質問を投げかけた。
「……君はリナという少女と知り合いなのか。彼女はフィブリゾが滅びたと言ったな。
それは本当のことか? 滅びた精神士が再び現れたというのか……」
「精神士? ……それはよくわかりませんけど。確かなのは正義を愛する心が、悪をうち破ったということです。……正直に言うと、リナが一人で片付けちゃったんで、わたしの出番なかったんですよね。これは今回、わたしが活躍する伏線なのではないかと……」
「……君たちはどうやってここに来た? ここがどこだかわかるか?」
「……えっと、デーモンの討伐隊を指揮していたわたしは……うんたら……かんたら……はんにゃらみたら……というわけで疲れを癒すために、お昼寝しようとベッドに潜ったのですが気付いてみたら、いつの間にやら連れて来られていたというわけです!」
……チャイルドマンはしばらく根気強く、対話を続けた。
そしてようやく結論に達する。
「……どうやらリナという少女と会う必要がありそうだな」
「そのようですね!」
要するに当てにならないと判断されたのだが、アメリアは強く同意したのであった。
//
「参加者の中でわたしが名前を知っている人物は4人いる。実際に会ったことはないが、ジャック・フリズビー……『悪霊』と呼ばれている暗殺者で、黒い聖服を身に着けている男。次にクリーオウ・エバーラスティン。友人の娘の名だ。こちらも面識はないがね。
そしてアザリーと……オーフェン。彼らはわたしの教え子たちだった……今はどうなっているのだろうな……情けない話だ」
チャイルドマンは疲れたように目を押さえ、かぶりを振った。アメリアはその姿を見ると瞳をうるうるさせながら宣言する。
「連れ去られたのはあなたの責任ではありませんよ。悪いのはフィブリゾ……大丈夫です。
きっと再会出来ますよ! わたしも協力しますから、絶対に会わせてあげます」
「……ありがとう。わたしも君が仲間と再会できるよう協力することにしよう。約束する。
これはその証だと思って受け取ってくれ。一度だけ君の身を危険から守るはずだ」
「はい! へ? あの指輪って、その。あのこれ……どういう意味なんでしょう?」
「指輪に書かれた魔術文字の意味は『武器よ落とせ』。天人の護身道具だったものだ」
「はあ……。ありがとうございます」
微妙に聞きたかった意味とは少し違ったがアメリアはそう聞いて安心することにした。
「さて、わたしたちがいる場所は地図とコンパス、地形とあの塔から判断してA1かA2といったところか。これからどうするかだな。少なくとも、二人が死亡したから24時間で吹き飛ぶことはないのかもしれないが、開始前のことだ。どうなるかは分からない。
それに食料の問題もある……。どうした? アメリア」
チャイルドマンはちらりちらりと遠くの方に目をやるアメリアに声を掛けた。
「いえ、木に登ったときにあちらの方で人の姿を見掛けたものですから、どうしてるかなっと」
そうしてアメリアは西の方を指差す。
「……さて、どうしたものかな」
チャイルドマンは軽く指先で頭を抑えるとうめいた。
701:決闘ロンリネス3/5 (代理投下)
07/08/21 23:23:16 eHFxtjqE
//
その日、椿一成は相良宗助と再戦するべく性懲りもなくまた果たし状を送りつけていた。
……すでに日は沈んでいる。決闘の場所である柔道場跡には未だに人の訪れる気配はないが、まだ決闘の時間までは少し余裕があった。時間を指定したのは一成の方である。
この時間帯ならば生徒会の任務だとかでごまかすことも出来ないだろう。少しばかり暗いものの照明の明かりが周囲を照らしているので、問題はない。
一成は決闘前に荒ぶる気を抑えるべく、瞑目して宗助を待つことにした。
―爆発音。
それの意味することなど陣代高校ではひとつしかない。相良宗助の仕掛けた爆弾だ。
爆発の衝撃に備えて椿一成は身を固める。だが、いくら待っても何も起こらなかった。
ゆっくりと腕のガードを下ろしていき、一成は先程の爆発の意味を理解した。
周囲が薄暗い闇に包まれている。つまり宗助は照明の明かりを破壊したのである。
(……なるほど、卑劣な手を使うアイツらしいな。だが、やる気になったのならばそれでいいさ! いつでも来るがいい!)
どこから仕掛けてくるのか周囲の気配を探ろうとして一成はあることに気付いた。
……何人もの気配を感じるのである。一成の手はぷるぷると震えていた。
怯えているからではない、はっきり言って怒り狂っているからである。
(相良ぁっ! どこまでオレを見下せば気が済むつもりだ! どこの誰とも知れない有象無象どもをぶつけてこのオレを倒せるつもりか! いいだろう全員ぶち殺してやる!)
誰かか喋っているような声がするが、相良の声でないなら、さして注意を払う必要もない。
声で気配が読めなくなる方が問題だ。声を即座に意識から排除して周囲の気配を探ることに集中する。
と、突然足元の感覚がなくなり奇妙な浮遊感と共に視界が白に染まっていく。
(ガスか!? ……くそっ)
//
ざぱーんっ!
「……ぅ、どこだここは?」
気付けば目の前は崖だった。岩にぶつかり砕かれる波の音が耳に心地よく感じられる。
傍には見覚えの無いディバックが転がっている。海はどこまでも続いているようだった。
近眼のために崖下を見てもぼんやりとしか分からないががそれでもかなりの高さを感じる。
何かのはずみで落ちてしまうことがあるかもしれないので、その場から離れることにした。
少し迷ったが、ディバックを持っていくことにする。これで何かわかるかもしれない。
ある程度離れて落ち着けるところに着いたところで一成はディバックを逆さにして乱暴に中身を改めてみることにする。
どさどさっ……どすっ!
ディバックの中身で一番目を引いたのは単なる布であった。問題は大きさである。
まとめられてはいたが、縦にしても横にしてもディバックからはみ出てしまう大きさだ。
何か仕掛けでもしているのかと拡げてみるが、特に目立ったものはない。とりあえず気にしてもしょうがないと思い、それの上に腰を下ろして中身の確認に戻る。
コンパス、食料、水、携帯ランタンと着火器具、時計……今は朝の6時ぐらいだろうか。
そして剣があった。それはあることを彼にしろと明確に物語っていた。すなわち―
(これで一思いに自害しろとでもいうつもりか。くそっ!)
思わず剣をその場に叩きつけるように投げると両手を首の後ろに組んで寝っころがろうと
した。だが、手に触れるものがある。首に硬い何かが巻かれているようだ。
首輪だ。一成はその屈辱的な意味を理解すると首輪を掴むと引きちぎる。だが、首輪が引きちぎれると共に彼の頭と胴体を結ぶ首までもがひきちぎれるように吹き飛んでしまった。
【椿一成@フルメタルパニック! 死亡】
//
702:決闘ロンリネス4/5 (代理投下)
07/08/21 23:24:02 eHFxtjqE
……なんてことにはならなかった。
(……ふん。おおかた、これを外せば爆発するとか、いつもの芸のない卑劣な罠のつもりなんだろうが、誰が引っ掛かるものか!)
慎重に何事にも備える事を欠かさない相良宗助の日頃の行いが今回何と幸運にも椿一成の命を救ったのである! ……まあ色々な点は置いといて。
(ようするにまたこれを解除しろとかそういう勝負のつもりか。くだらん真似を!)
ここまでくればバカでも分かる。すなわち―
さっきの剣は自害用のものではなくて、解体用のものだったんだよ!(AA略
な、なんだってー!!(AA略
椿一成は人並み外れた努力家である。弱点があるならそれを補うべく努力を惜しまない。
故に二度と同じ手は食わないように日夜、爆弾の解体処理の練習をしていたのである。
(ふっ……見ていろ相良。貴様の仕掛けた爆弾など……)
とそこで、彼はようやくある重大なことに気付き、こめかみに血管を浮き上がらせた。
……眼鏡がないのである。
「……相良ぁーーーっ! 卑怯で、陰湿で、非常識で、生意気で、不愉快で、破廉恥で、臆病者で、不誠実で、無粋で、人を小馬鹿にした……(以下略)」
有りっ丈の罵詈雑言をあたりに撒き散らすと、ようやく彼は少し冷静になった。眼鏡だけあっても鏡がなければ首のような位置にある爆発物を解体することは難しいだろう。
これはこの島の地図だろうか? 食料の量は二日分ほどあるようだ。ならこの爆弾は時限式の可能性が高い。ようするに二日の間に自分の眼鏡と鏡を見付ければ彼の勝ちなのだ。
//
「お待ちなさい!」
だが、一成が彼なりにゲームを理解したその時、突然どこからともなく声が響いた。
「誰だ!? 出て来い!」
その呼びかけに応えるかのように降ってわいたように目の前に現れるものがいた。
それは女でしかも子供である。少し妙な服装をしていたことを除けば、いつもならさして気に留める必要もない存在だというのに、突きつけられた指先から目を離せない。
(なっ……どうやって!? これほど近くに来るまでオレに気配も気付かせないとは!)
どうやら上から飛び降りてきたようだったが、確認するまでもなくあたりには何もない。
彼は恐るべき脅威を感じた。と、その時である。
「ふはははははははははははははは! 引っ掛かりおったな。愚か者め!」
「ひゅうるおぉぉぉおおおおおわああああああ」
凄まじい風と共におぞましい声をあげながら少女は一瞬のうちに姿を消した。
(バカな!? ……今の白いのはバケモノか!?)
周囲を素早く確認するが、どこにもその姿は確認できない。その代わりに今度は黒い男がいた。一成の方を向いていないので顔は確認できないが明らかに先程の白い女とは違う。
……そしてゆっくりと一成の方に振り返った。その鋭い目を見た時、一瞬だがぞくり、と冷たいものが一成の背中を通る。だが、それでも彼は負けじと声を張り上げた。
「お前ら、相良の手の者か!? オレをどうするつもりだ!?」
「……違う。それは同じ参加者の一人の名前だな。では君はその人物と知り合いなのか。
もうひとつの問いにはどう答えるべきかな。……君の出方次第だ」
一成には分かった。一見、無防備に見えるその男の動作には何一つ無駄が含まれていないことを。……男は少しずつ近付いてきている。
(……参加者? どういうことだ? これは相良の仕組んだことじゃないのか? 相良が、関わっていることだけは確かなようだが、同じ……この男も参加者ってことか?)
そこまで考えて、椿一成はあることに思い至る。すなわちこいつらは―
(オレを狙っている参加者か。つまりこれはゲーム。島という閉鎖された環境を使って、人間狩りを行うゲームだ。相良め、そこまで落ちていたとは……許せん!)
一成は宗助の愉悦に浸るあまりにおぞましい顔を、頭から振り払うと決然とした声で男に宣言した!
「おい貴様! 貴様はオレの出方次第と言ったな! オレはこれからお前をぶちのめす!
さあ、貴様はどうするつもりだ!?」
//
703:決闘ロンリネス5/5 (代理投下)
07/08/21 23:26:32 eHFxtjqE
【A-1/崖っぷちの近く/一日目/朝】
【チャイルドマン・パウダーフィールド@魔術士オーフェン】
[状態]:正常
[装備]:
[道具]:エリクサー@風の聖痕。支給品一式
[思考]
基本:自分の存在とアザリーについての答えを探す。
1:アザリー、オーフェン、リナを探す。
2:情報を集めながら首輪を手に入れる。
3:アメリアを仲間と再会させる。
[備考]:エリクサーの説明書を毒薬と思わせるよう変えています。それなんて甘納豆?
【アメリア=ウィル=テスラ=セイルーン@スレイヤーズ】
[状態]:正常
[装備]:「武器よ落とせ」の指輪@魔術士オーフェン
[道具]:夢魔の貴族Aパーツ@魔術士オーフェン。???(未確認)。支給品一式
[思考]
基本:正義を行い、悪を滅ぼす。
1:リナ、ガウリイ、ゼルガディスを探す。
2:打倒フィブリゾ!
3:チャイルドマンを教え子と再会させる。
[備考]:「武器よ落とせ」の指輪は精霊魔術による効果を危険と認識しませんでした。
【椿一成@フルメタルパニック!】
[状態]:正常・ド近眼
[装備]:
[道具]:魔方陣の描かれた布@魔術士オーフェン。祝福の剣@スレイヤーズ。支給品一式
[思考]
基本:相良宗助と決着をつける。
1:まずは目の前の男をぶちのめす!
2:自分の眼鏡と鏡を探す。
3:人間狩りゲームから抜け出す。
[備考]:精霊魔術の魔方陣はその家の害となる者を排除してくれます。
今回は屋外ですが、昨今はダンボールハウスという例もあります。
精霊魔術の魔方陣は様々な人々のニーズにお答えし、お子様の情操教育にもお役立ちします。
つまりはままごと遊びのお家にも適用できるという多面的な拡大解釈により、今回の事例を引き起こした次第であります。
さすがは平和の獣ですね。……自分でもあまりの詭弁にビックリだ。
//
本当はもうちょっと先を書いてたんですが、もう一日必要になりそうだったので投下。
紹介していただいた方に投下しようかとも考えましたが、量も量ですし特殊な内容のため無関係な人に晒すのは問題があると考えて
こちらに投下させていただくことにしました。
もうちょっとうまく書きたい。問題がある箇所や気になる点があればご指摘ください。
……と書こうと思ったらスレ立てにはパスワードがいるみたい欝だ死のう。
……書き上げて思ったんだけど。文字はどうなってるんだろう?
それを言ったらそもそも会話からして、あれだけど。
ルールブックとかどういう文字で、書かれてるのかが気になる。真似できるかどうかに関わってくるので。
……頭の中で翻訳されるものとかだと困る……。でも他に説明難しいなぁ……。
ぬっちゃけ、それより意味消失で首輪が消える方が問題な気もしますが。
解析する必要がある+魔術による疲労でそれなりにリスクがあるから、大丈夫かなと思って書いてみたんですけど……。駄目でしょうか?
テスタロッサの所へチャイルドマンを投下するのも面白いかとも思いましたが、ちょっと人が重なり過ぎてる気がしたので断念。残念。
あと、11人ですが他のキャラを書こうとしてる方はいますか?
次スレにいってしまうとこれまでの流れがわからなくなって新たな書き手が現れないようになってしまうかも。
誰かまとめを作ってくださる方がいるといいんですけどね……。
ふと思う。運命の三女神やら他の神級相手に冥王フィブリゾくんは勝てるのだろうか?
誰かが優勝して、んなこと願ったらどうするんだろ? 気になる……。
704:この名無しがすごい!
07/08/21 23:27:46 eHFxtjqE
代理で投下させていただきました。
最後のレスについては長すぎる行があるとエラーが出たので適当に改行させていただきました。
>>698
解凍して現れたファイルを更に解凍するようです。
705:この名無しがすごい!
07/08/21 23:32:18 3CDch7gu
>>704あり。
◆LNV.YOON.c氏GJ。
丁寧に出来てました。あとアメリアと椿に結構笑えた。
ギャグが通用しないチャイルドマン相手に椿がやばい。
706:この名無しがすごい!
07/08/22 03:40:06 Gku/x7GF
GJ!GJ!
>運命の三女神やら他の神級相手に冥王フィブリゾくんは勝てるのだろうか
あー俺もこれで、一時チャイルドマンをマーダー化できないかなとか考えたよ。
優勝して神をなんとかしてくれって願うw
魔王の腹心程度じゃ勝てん気がする。
707:この名無しがすごい!
07/08/22 18:28:44 OTtb8dcH
全知全能にちょっとだけ足りない神相手じゃ、それに勝てる相手はL様だけでは。
少なくても同格の存在が他にもいる部下Sだって勝てんだろう。
708: ◆LNV.YOON.c
07/08/23 00:17:25 iH2mJ1CM
このスレはいまからフィブリゾがどうやって
運命の三姉妹に勝つか考えるスレになりました。
と、冗談はこれぐらいにして代理で投下してくださって
ありがとうございました。
落ち着いてから見返すとアレな点が多々ありますが
次に活かすかたちでなんとかしたいものです。
特にアメリアに指輪を渡すところとか、自分の勝手な理解だけで書いてしまっている。反省。
あと、代行スレのこと二回も同じことを書いてしまって、
すいませんでした。中途半端に消すの忘れてたorz
709:この名無しがすごい!
07/08/27 00:54:55 gd8O9JJi
祝福の剣はあのでっかい木と同調しているのですよね。
ということは強度をすこし下げないことにはかなり強力な武器になるのではないでしょうか?
あのレゾ(偽)の都市ひとつを破壊するほどの力を食らっても立っていた木です。
そこんじょそこらの攻撃じゃびくともしません。
強度はブラストソードよりもありそうです。
さらに持ってきた時期にもよりますが
レゾ(偽)撃破後ならさらに強度が上がっています。
すこしくらい弱体化すべきではないでしょうか?
710:この名無しがすごい!
07/08/27 01:07:03 YEg5vmpg
フィブリゾがサイラーグに来たら許容量オーバーで壊れちゃったんじゃないっけ。
711:この名無しがすごい!
07/08/27 03:03:20 JqJ49Tb6
ま、ブレスソードならそこまででもないんじゃない?
個人的に当てになりそうなランキングは
ブラストソード>唯の刀>ブレスソード>ゴルンノヴァ
712:この名無しがすごい!
07/08/27 09:29:06 RLBmN3pu
対人じゃあゴルンノヴァっていうか光の剣が一番役に立ちそうな気もするが。
なんたってあの剣、魔法を吸収・増幅したり出来るし。
713: ◆LNV.YOON.c
07/08/27 14:30:00 pU/ezW08
人を殺す武器として祝福の剣は頑丈なだけで殺傷能力は高くないだろうと考えていたのですが、問題ありましたか、どうしたものかな?
個人的に偽レゾの墓標なのに少しは残っていてもいいだろと思って出してみたものなので、
ほんのわずかだけ残っていたことにすれば、普通の棒程度の強度になるかも、一気に最弱化。チェーンソーに弱し。
そういえばフィブリゾがいる場合、許容量オーバーで破壊されてしまうんでしたっけ。抑えてくれていればいいんだけど・・・
剣には単独での吸収能力は魔族に突き刺さっていても何の効果もなかったことからないものとして、あとは精神の浄化と増幅と神聖樹と共鳴なら大丈夫かな?
ゴルンノヴァは武器ないふり出来る点において非常に凶悪な予感。まぁ、それを言えば魔術で剣を出せるオーフェンたちの凶悪さの方が勝つが
あと、三姉妹ではなく三女神だった、その上、宗介の名前を間違えてた。ごめんなさい
フィブリゾが女神に勝つには単純に魔王スウェーデンボリーの力を召喚すればいいことに気付く。
はっ、まさか今回の戦いは
714:この名無しがすごい!
07/08/27 21:49:33 vZhzYtOY
降魔の剣はたしかオーフェンのオリジナル魔術だぞ。
一度見たらアザリーも先生も使えるかもしれんが。
あとはアメリアとゼルガディスが剣を魔力でコーティングする魔法使えたはず。
ただの棒きれでも戦力になるかな?
715:この名無しがすごい!
07/08/28 11:18:14 T2mLL0/v
>>714
アメリアなら強化するのは多分パンチ
それを考えて、相応の強度があれば板切れでもマシに成ると思われ
716: ◆LNV.YOON.c
07/08/28 12:35:33 xeqTmDYn
あーそうだった。本気で忘れとった危ない危ない、ありがと。
それならマジクなら使えたりしないかな?
まあ、剣より魔術派だから剣を使うイメージないなと思うけど。
そういや、降魔の剣は二種類なかったかな。通常は超磁場なしの空気を固めたバージョン使って、誤魔化していたんだと勝手に思ってた。
それほど隠さずに使っていたものだからてっきり・・・
魔王のこと言ったけどフィブリゾ、というか魔族の性質からして無理っぽい話だった。
717: ◆KARUTOxDTY
07/09/01 01:34:02 92tPQjEw
【コンスタンス・マギー@魔術士オーフェン】 支給品一式、物干し竿@現実 モデルガン@現実
【スレイヤーズ@ガウリイ】 支給品一式、ディメコム@それゆけ!宇宙戦艦ヤマモト・ヨーコ オーロラサークル@魔術士オーフェン
【フルメタルパニック!@林水敦信】 不明
【フルメタルパニック!@大貫善治】 古びたチェーンソー@フルメタルパニック
【山本洋子@それゆけ!宇宙戦艦ヤマモト・ヨーコ】 影の鏡(シャドウリフレクター)@スレイヤーズ
【ガウルン@フルメタルパニック!】 グルカナイフ@フルメタルパニック 緋魔王(イフリート)@魔術師オーフェン 支給品一式
【火乃香@ザ・サード】 ベレッタF92(15/15)@現実、量産型ボン太くん@フルメタルパニック! 支給品一式
【スレイヤーズ@リナ】 椅子@スレイヤーズVSオーフェン 支給品一式、無能部下焦がし機 ボンバー君二号@魔術師オーフェン無謀編
【魔術師オーフェン@マジク・リン】 拡声器@現実 不明
【仲丸由紀彦@まぶらほ】 PSP@ザ・サード、 ドラゴンバスター(20/20)@ザ・サード 支給品一式
【スレイヤーズ@ゼルガディス】 不明
【神城 凛@まぶらほ】 火乃香の刀@ザ・サード 支給品一式、おしおき水が入った水筒@魔術士オーフェン
【パイフウ@ザ・サード】 ディーディー(5/5)@魔術士オーフェン 支給品一式、不明支給品×1
【千鳥かなめ@フルメタル・パニック】 二十万ボルトのスタンガン@フルメタル・パニック アルミ合金製の手錠@フルメタル・パニック
【神凪煉@風の聖痕】 不明
【アザリー@魔術士オーフェンはぐれ旅】 支給品一式。確認済み支給品×2
【テレサ・テスタロッサ@フルメタルパニック】 黒い卵(天人緊急用転移装置)@魔術師オーフェンはぐれ旅 銃@現実
【ミラン・フロワード@伝説の勇者の伝説】 コクルトの剣 @魔術師オーフェンはぐれ旅 支給品一式。支給品(本人は確認済み)
【クラウ・クロム@伝説の勇者の伝説】 不明
【ライナ・リュート@伝説の勇者の伝説】 支給品一式。だんごセット(100/100) @伝説の勇者の伝説 茶道具一式@伝説の勇者の伝説
【ルーク@スレイヤーズ】 不明
【白鳳院綾乃エリザベス@それゆけ!宇宙戦艦ヤマモト・ヨーコ】 炎雷覇(体内に収納) アイルクローノの鎌 支給品一式×2 未確認アイテム2個
【八神和麻@風の聖痕】 不明
【フェリス・エリス@伝説の勇者の伝説】 ブラストソード@スレイヤーズ支給品一式。ランダム支給品一覧表@オリジナル
【ミルガズィア@スレイヤーズ】 支給品一式、ダーツ@オーフェン(無謀)黒叡の指輪@伝説の勇者の伝説
【クリーオウ@魔術士オーフェン】 アラストル@フルメタルパニック「パーソナルネーム・ロキ」支給品一式、救急箱@現実
【チャイルドマン・パウダーフィールド@魔術士オーフェン】 エリクサー@風の聖痕。支給品一式
【アメリア=ウィル=テスラ=セイルーン@スレイヤーズ】 「武器よ落とせ」の指輪@魔術士オーフェン 夢魔の貴族Aパーツ@魔術士オーフェン。???(未確認)。支給品一式
【椿一成@フルメタルパニック!】 魔方陣の描かれた布@魔術士オーフェン。祝福の剣@スレイヤーズ。支給品一式
【ゾンビ@スレイヤーズ 崩壊】【フルメタルパニック@相良宗助 死亡】【式森和樹@まぶらほ 死亡】【神凪綾乃@風の聖痕 死亡】
まとめてみました。抜けてるのはありませんよね。状態と居場所はまた後で出します。
718: ◆KARUTOxDTY
07/09/01 02:05:45 92tPQjEw
位置人物 状態 基本思考
[A-1]
チャイルドマン 正常 自分の存在とアザリーについての答えを探す。
椿一成 正常ド近眼 正義を行い、悪を滅ぼす。
アメリア 正常 相良宗助と決着をつける。
[B-2]
ガウルン 激怒 ゲームに乗る
山本洋子 正常 殺し合いには乗らない
ガウルン(コピー) 正常 平和主義
[C-6]
八神和麻 見つからんかった。
神凪綾乃 死亡
白鳳院綾乃エリザベス 健康 夢の中で今までできなかった死合いを満喫する。
ルーク 健康怒り 殺し合いをどうにかして、フィブリゾをぶちのめす。
[D-6]
パイフウ 健康 ほのちゃんと合流する。
神城凛 健康 とりあえず、知り合いと合流する。
[E-4]
クリーオウ 暑い オーフェンと合流する
[E-5]
ライナ・リュート ある意味健康 シオン達に探し出す。
[F-1]
仲丸由紀彦 健康 優勝してフィブリゾに取り入る。
[F-3]
マジク・リン 気絶 不明
リナ・インバース 正常 ガウリイと合流し、殺し合いを止める。
[F-5]
アザリー 精神的疲労 ゲームからの脱出
相良宗介 死亡
テレサ・テスタロッサ 放心状態 不明
千鳥かなめ 健康錯乱 とにかく生き残る
神凪煉 健康不安定 フィブリゾを倒す
式森一樹 死亡
[F-6]
フェリス 健康 団子を持っている人物をさがす。
[F-7]
ガウリイ 正常 リナと合流しこの殺し合いを止める
林水敦信 正常 とにかく大貫氏を正気に戻す
大貫義治 恐怖による錯乱 ダーーーーイ!
ミラン・フロワード 健康、警戒 シオン・アスタールを脱出させる、出来なければ優勝させる。
クラウ・クロム 健康、戸惑い 生き残る
[G-3]
ゼルガディス 正常 優勝して元の体に戻る。
[G-5]
火乃香
[H-8]
コンスタンス・マギー 健康ずぶ濡れ 死にたくない
ミルガズィア 冷静 リナ・ガウリィとの共闘を目指す。
URLリンク(takukyon.hp.infoseek.co.jp)
地図です。↑
間違ってたら修正お願いします。
719:この名無しがすごい!
07/09/02 01:49:51 5Xf/JCCV
とりあえず一成とアメリアの思考が入れ替わってるw
720:この名無しがすごい!
07/09/02 12:42:10 Bbcjr1lZ
マトメ乙!
>>719
本当だw
でも、それほど違和感ないのが面白いw
721: ◆KARUTOxDTY
07/09/03 02:15:02 af14/QJA
あら、すんません。
間違えてました。
722:この名無しがすごい!
07/09/03 19:02:27 drrtdQLy
アザリーはF6の森で支給品を確認してたけどF5でいいのかな?
まあ、ほとんど森の位置はF5と言ってもさほど変わらないけど。
まとめ乙。全員揃うまであと少しかな。
723:この名無しがすごい!
07/09/15 04:57:05 k8VshTYQ
hosyu
724: ◆KARUTOxDTY
07/09/18 01:09:11 fibJcQKr
やばいな、かなりの過疎だ・・・。
725:この名無しがすごい!
07/09/18 08:23:47 Y+O79lOa
ロワ全体の問題だからなぁ・・・・・・有名どころ?を集めたアニロワほどスムーズにはいかんよ
とは言え、始まりから他ロワほど人が居なかったのが一番痛いな
726:この名無しがすごい!
07/09/20 14:23:52 CEuGT/a5
開幕時の投票で、多重を含めても10人そこらしか居なかったんだ。
それで強行すりゃあ過疎って当然。
これは勇気でもなんでもない。先見性が無い。無謀なだけだ。
大体、その少人数で投票したってのに未登場のキャラがまだまだ居るとか、救い様が無い。
更に言えば、このロワのせいで「あたらしめのラノベ作品でバトロワ」をするのも難しくなっているのが現状だ。
乱立ロワの悪い意味での好例になってしまっているよ。
SS単品の良し悪しは別。企画としての評価は最低。
727:この名無しがすごい!
07/09/20 18:26:07 7uyomnqP
新しいラノベでロワなんて聞いた事ないが、リスタートかければいいんじゃね?
ここが完結するとは思えないし正直、現状では新規も完結まで行けると思ってないけど
企画を練りながら、ラノベセカンドとして人を集めれば出来る可能性もある
728:この名無しがすごい!
07/09/22 02:15:27 mmNaM4iY
電撃ロワだろうがラノロワ2ndだろうがよっぽど少人数でなきゃ完結しないだろうな。
ラノベ住民は結局ラノベ板以外には少ない。
ラノベ主体のロワやるならラノベ板でないと盛り上がりは期待できないよ。
729:この名無しがすごい!
07/09/22 02:33:33 M0c/x8u+
ハンナングループ浅田会長の逮捕に北朝鮮・旧朝銀信用組合と関係の深い杞●岳史!!
公安の強制捜査で必ずマスコミ関係者様・2ちゃんねら~の皆様の御期待にそえます。
杞●岳史は家やマンションビルの中の様子を建物の外から盗撮しています!!
建物の中の様子を外から盗撮するプライバシー丸裸のとんでもない盗撮機械を自宅に所持!!
名前は杞● 岳史(キヤマ タケシ)ユ タケシ
経歴は北朝鮮とつながりの深い旧朝銀信用組合と関わりが深く旧朝銀信用組合の青年会に所属。
東大阪市柏●東10の9から転居後の自宅に所持!!
※杞●岳史の自宅からすごいものがでてきます!!
家やビル、建物の中の様子を外から盗撮するプライバシー丸裸の盗撮機械は杞●岳史の自宅にあります!!
あと一歩で杞●岳史逮捕なのでみんなで公安に連絡しましょう!!
公安の強制捜査・杞●岳史の逮捕で必ずマスコミ関係者様・2ちゃんねら~の御期待にそえます!
※法務省 公安調査庁 0335925711 東京都千代田区霞が関1丁目1の1
※近畿公安調査室局(代) 0669437771 大阪市中央区谷町2丁目1の17
週刊新潮
0332665311
週刊新潮への情報提供はshuukan@shinchosha.co.jp
週刊現代 編集部0353953438
週刊ポスト 0332305951
週刊アサヒ芸能 編集0354034379
プレイボーイ 編集部0332306371
フライデー 編集部0339432500
SPA! 0354038875
女性自身 編集部0353958240
730:暴露
07/09/26 06:49:33 kpTsHpzX
ハンナングループ浅田会長の逮捕劇は浅田会長の知人と血縁関係者の北朝鮮旧朝銀信用組合青年会杞●が「建物の外から盗撮」リーク!!
マスコミ関係者も「ハンナングループ浅田会長逮捕には疑問が残る。」と証言。
URLリンク(www.)ふりーぺ.com/i.cgi?kiyamataiho
731:この名無しがすごい!
07/09/26 14:46:58 1+jQb7RI
【芸能】藤原紀香、別居中…今月中にも離婚か
スレリンク(siberia板:701-800番)
732:この名無しがすごい!
07/09/28 09:47:31 Wfr1m39N
おすすめ2ちゃんねる 開発中。。。 by FOX ★
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733: ◆8yz2qqMNbQ
07/09/28 16:31:00 7l8hdEWD
「綾乃……」
使役する風の精霊からの報せを受け、八神和麻は足取りを遅くした。
音を立てぬように、相手に気取られぬように。精霊も問答無用で協力させ、できる限り己の気配を絶った。
そして、暫く進んだ先に、一つの人影が見えた。
体格は小柄。紙の色は黒く、肩の辺りで切り揃えられている。いかにもお嬢様っぽい外見だが、放つ気配の禍々しさは少女が油断のならない相手であることを如実に物語っていた。
そして、その足元に倒れている人影。それは明らかに神凪綾乃の変わり果てた姿だった。
「馬鹿が……」
小さく吐き捨て、視線の先にいる黒髪の少女を睨む。どう考えても、この少女が綾乃を殺したとしか思えない。
和麻は少女を睨んだまま動かなかった。何故なら、もう一人、この場に近づく人間がいることを精霊が報せたからである。
そして、草を掻き分けてその人物が現れた。
若い男だった。紙の色は黒くて短い。
男が声を張った。
「お前、人を殺したのか?」
若い男の視線は綾乃の死体に注がれていた。
黒髪の少女は微笑んで、
「ええ。私が殺しました」
楽しそうな声で答えた。
「何故?」
男の声がぐっと低くなった。
「楽しいから……きっと、私は殺し合いを望んでいたのです」
少女の笑みに不気味な影が差した。
男は頭を振り、溜息を吐いて構えた。ただし、奇妙なことに男は獲物を持っていない。まるで、徒競走をするかのような構えなのだ。
少女は微笑みながら、落ち着いた声で言った。
「せっかちですね。せめて名乗りぐらいはしませんか? 折角の戦いが盛り上がりませんわ。私の名前は白鳳院綾乃エリザベス。真剣勝負に飢えている者。とでも言いましょうか」
男はそれに答えずに地を蹴った。対する綾乃は動かない。構えすらしなかった。
「徒手空拳で戦うのですか。てっきり、武器を使うものだと思ってましたよ」
二人の距離が一秒足らずで縮まる。今、正に技の応酬が始まると思った瞬間、男が両手をわき腹の辺りで揃えた。まるで、剣を持つかのように。
「魔王剣(ルビーアイ・ブレード)!」
男が声を張り上げた瞬間、赤い輝きを持つ剣が突如表れた。
男が赤い剣を振り上げる。綾乃の表情に驚愕が浮かび、身体を捻った。しかし、体術の間合いから剣の間合いの外に逃げるのは無理があった。
「っぁあああああああ!」
綾乃の悲鳴が辺りに響いた。
右の肩口から血が吹き出ていた。綾乃の顔が激痛に歪むが、それでも状況を正確に判断し、後ろに跳び退った。大きな鎌を持って。
男は追撃しようとしたが、思わず足を止めた、片腕を切り落とされたというのに、綾乃の表情から苦痛が消え去ったためである。
その一瞬のためらいが綾乃を救った。アイルクローノの鎌で増幅された身体能力で一気に距離を開け、逃げ去ったのである。
男は舌打ちを残し、どこかへと歩き去った。続いて和麻も、事を見終えてから、急いで走り出した。
後に残されたのは、神凪綾乃の死体と白鳳院綾乃エリザベスの右腕だった。
734:戦慄の三つ巴 ◆8yz2qqMNbQ
07/09/28 16:44:38 7l8hdEWD
本文にタイトル入れ忘れました。すみません。
【】
【C-6/森/一日目/朝】
【白鳳院綾乃エリザベス】
[状態]:右腕損失。出血多量で体力低下。
[装備]:アイルクローノの鎌、炎雷覇(体内にある。いつでも出せる)
[道具]:なし。
[思考]:
基本:夢の中で今までできなかった死合いを満喫する
1:体力を回復する
備考:支給品は慌てて逃げたためにその場に置きっ放しです。
【ルーク】
[状態]:肉体的には健康。精神的には魔王の剣の副作用で疲労気味。
[装備]:特になし
[道具]:??(未確認)
[思考]
基本:殺し合いをどうにかして、フィブリゾをぶちのめす。
1:リナやガウリィを探す。
2:殺し合いに乗った奴は容赦しない
【八神和麻】
[状態]:健康
[装備]:特になし
[道具]:??(未確認)
[思考]:
基本:参加者を皆殺し
1:白鳳院綾乃エリザベスに止めを刺す。
735:戦慄の三つ巴 ◆8yz2qqMNbQ
07/09/28 16:46:25 7l8hdEWD
不備を発見。訂正版を
【C-6/森/一日目/朝】
【白鳳院綾乃エリザベス@それゆけ!宇宙戦艦ヤマモト・ヨーコ】
[状態]:右腕損失。出血多量で体力低下。
[装備]:アイルクローノの鎌、炎雷覇(体内にある。いつでも出せる)
[道具]:なし。
[思考]:
基本:夢の中で今までできなかった死合いを満喫する
1:体力を回復する
備考:支給品は慌てて逃げたためにその場に置きっ放しです。
【ルーク@スレイヤーズ】
[状態]:肉体的には健康。精神的には魔王の剣の副作用で疲労気味。
[装備]:特になし
[道具]:??(未確認)
[思考]
基本:殺し合いをどうにかして、フィブリゾをぶちのめす。
1:リナやガウリィを探す。
2:殺し合いに乗った奴は容赦しない
【八神和麻@風の聖痕】
[状態]:健康
[装備]:特になし
[道具]:??(未確認)
[思考]:
基本:参加者を皆殺し
1:白鳳院綾乃エリザベスに止めを刺す。
736:この名無しがすごい!
07/09/29 00:04:34 QmV12QsH
GJ!!
対主催のルークの後に、同じエリアにマーダー綾乃、和麻が来たからどうなるかと思っていたがこうなったか。
737:この名無しがすごい!
07/09/29 16:36:43 qIVvwHFI
GJ!
短いながらもシビレル展開だ!!
738:この名無しがすごい!
07/10/08 01:59:23 fRHUw2nt
保守
739: ◆3/0Jiuxzqg
07/10/12 19:20:17 qdLBu4fk
凄い寂れてる気がするけど気にしない!
オーフェン、カリーニン、ミルク、宮間夕菜を予約します。
740:この名無しがすごい!
07/10/12 20:21:24 TjglMXyb
wktk
741:この名無しがすごい!
07/10/14 20:00:39 GpGJlO4M
wktk
742:この名無しがすごい!
07/10/15 11:01:53 aO/smAEa
わくてっかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!
743: ◆3/0Jiuxzqg
07/10/15 18:52:29 WIvagAEO
なんとか完成。
遅くなったけど投下します。
744:我が呼び声に応えよ孤狼 1/6 ◆3/0Jiuxzqg
07/10/15 18:54:15 WIvagAEO
私立葵学園2年B組宮間夕菜は混乱していた。
いつも通りに起きて、いつも通りにご飯を食べて、いつも通りに和樹と一緒に学校に行く途中、
突然あたりが真っ暗になり、気が付いたら―こんな事になっていた。
― きみたちには、殺し合いをしてもらう ―
フィブリゾと名乗った少年の冷たい目と言葉を思い出して、背筋がぞくっとする。
まるで這っている虫を眺めているかのような冷たい目だった。
そして多分その通りなのだろう。あの少年は人を殺すのをためらわなかった。
途端に恐怖が襲ってきた。
「和樹さん……」
震える腕を押さえながら思わず最愛の人の名前を呟き、はっとした。
「そうだ和樹さんは……?」
自分が誘拐されたのなら一緒に居た和樹はどうなったのだろうか。
やはり同じように連れ去られてしまったのだろうか?
そう考えて慌てて辺りを見回すが、目に映ったのは何処までも広がる草原と萌える木々だけ。
和樹の姿は何処にも無かった。
そしてそれは幸運だったのだろう。見回した瞬間、こちらへと歩いて来る人影に気付けたのだから。
人影―もしかしたら殺し合いに乗った人なのかもしれない。
そんな考えが浮かび、夕菜は思わず後ずさる。
(ど、どうしよう!?)
胸に手を置き深呼吸する。
焦る気持ちを落ち着け、夕菜は覚悟を決めた。腕を大きく掲げて、呼ぶ。
「シルフ!」
その声に答えるように精霊が彼女の指先に集中する。
それらはきらめく光点だったがすぐに荒ぶる風となり夕菜を守るように吹き荒れる。
「こないでください!」
夕菜は竜巻を従えながら人影に警告した。
そこに居たのは大柄な白人男性だった。
彫り深い灰色の髭で覆われた顔に、強い意志をたたえた黒い瞳。
その男性は銃を構えながら強い口調でこちらに言ってきた。
「こちらに戦う気は無い。武器を捨て投降しろ」
そういいながら銃口をこちらへと向ける。
男性から凄まじい威圧感を感じ、夕菜の額に冷や汗が流れる。
「こっちだって戦う気なんてないです、だから銃をおろして下さい!」
「そちらが先だ。その不自然な風を止めてもらおう」
魔法を警戒しているのだろう、男性の目に強い不信が宿っている。
気圧されながらも夕菜は必死に言う。
「あ、あなたはこのゲーム乗っているんですか?」
「ゲームには乗っていない」
しっかりとしたその言葉を聞いて、夕菜は少し悩み……ゆっくりと腕を下ろした。
この男性がゲームに乗っていないと夕菜は信じる事にした。
同時に竜巻もおさまり、それを見て男性もまた銃口を下ろす。
「君は―」
おもむろに男性が口を開きかけた、その時だった。
「ナ…………を!」
かなり近く、多分森の中から何かを言い争っているような声が聞こえたのは。
夕菜と男性は思わず顔を見合せる。
「どう、しましょう?」
「とりあえず行ってみるとしよう。話はそれからでもいいだろう」
はい、と頷いてから夕菜はふとこの男性の名前を聞いていないことに気付き、恐る恐る尋ねた。
「あの、私は宮間夕菜といいます。あなたは?」
「アンドレイ・カリーニン」
男性―カリーニンはただ一言そう答えた。
◆◇◆◇◆
745:我が呼び声に応えよ孤狼 2/6 ◆3/0Jiuxzqg
07/10/15 18:54:46 WIvagAEO
「あのあの、ライナ! 見ませんでしたか? ライナを!」
「あー、そのだな……とにかく落ち着いてくれ」
胸倉を揺すられながらオーフェンは混乱していた。
正直訳が分からない。
妙な場所で妙なガキに妙な事を言われた後、
気が付いたら訳の分からん少女に訳の分からん事を言われながら訳も分からず胸倉を掴まれ
延々と揺すられている。
(なんなんだろうなこの状況は?)
なんとなく諦めに似た心地でそんな事を考える。
とはいえこのまま本当に諦めてしまうわけにもいかず嘆息交じりに少女に話しかける。
「とゆーかだ。君はその、なんなんだ?」
「な、何って言われてもその―幼なじみ、かな?」
「いや、聞きかえされても。しかもわけ分からんし」
オーフェンは半眼でうめいた。
どうも彼女は混乱しているのか話が通じない。
「ちょっと落ち着いてくれ、君……ええと?」
「え、あ、私はミルクだよミルク・カラード」
「じゃあミルク。ともかく俺が気付いて真っ先に会ったのが君なんだ。
というわけで残念ながらそのライナとかいう奴を俺は見ていない」
「へ? じゃ、じゃあ……んと……あれあれ?」
「いや、更に混乱されても……っと待った」
「え?」
ミルクを手で制してオーフェンは後ろを振り向く。
気配を感じほうに視線を移すと木々の間から二人の男女が近づいてくるのが見えた。
一人は髪の長い少女、もう一人は灰色の髪の大男。
二人は警戒しているのかこちらの数十メートルほど前で歩みを止め、少女がこちらに腕を向け質問してくる。
「あなたたちはこのゲーム乗っているんですか?」
緊張しているのかその動きはぎこちない。
ふと、警戒している割にはこんな怪しい二人組にノコノコと近づいてくるなんて
なんとなく迂闊すぎやしないか?などと思うが迂闊なのはこちらも同じだと気付き苦笑する。
「いや、乗っていない」
手をあげ敵意がないことを示しながらオーフェンは告げた。
「わ、私もこんな不条理な殺し合いになんて乗る気はないれびゅ!?」
ついでミルクも答える―最後の方で失敗した様だが。
「ベロ噛んじゃったぁ……痛いよぅ」
その様子を見てどうしたらいいのか判らなくなったのか少女が隣の男に救いを求めるように視線を移す。
それを見て男は頷くと、静かに言った。
「とりあえず彼らに殺しあう気は無いようだ」
ふとオーフェンはこの男に警戒心を抱いていた自分に気付く。
突然沸いた警戒心に首をかしげながら男を見据え、その理由に思い当たった。
この威圧感。なんとなく彼の師、チャイルドマンに似ているのだ。
姿かたちがではなく、その気配がだ。
とはいえだからといってこの男がゲームに乗っているという理由にはならないし
そもそもゲームに乗っていたらまず最初に隣の少女が狙われている筈だ。
彼女が無事という事はとりあえずは信頼してもいいのだろう。そう結論付ける。
ともあれ男の言葉で納得したのか少女は警戒を解き
威嚇するように伸ばしていた腕を下ろしすと律儀に頭を下げてきた。
「ごめんなさい、言い争が聞こえたからゲームに乗ってる人かと思っちゃいました。
私は夕菜、宮間夕菜といいます。私立葵学園の2年生です。こちらはカリーニンさん」
「カリーニンだ。警備会社『アルギュロス』に勤めている」
それを聞いてミルクも慌てて名乗る。
「あ、私はミルク、ミルク・カラードだよ。その、ローランドの……軍人です!」
「あん?」
746:我が呼び声に応えよ孤狼 3/6 ◆3/0Jiuxzqg
07/10/15 18:57:41 WIvagAEO
オーフェンが思わず間抜けな声を出す。
隣に居る亜麻色の髪の少女が言った言葉を理解できなかった。
キエサルヒマ大陸において職業軍人といえばまあ、王都の十三使徒や騎士などの事だが。
(つまりそれだけの実力を持っていうのか? まさか?)
宮廷に上がる軍人といえばエリート中のエリートなのだが。生憎とてもそうは見えなかった。
「あう!? なんですか、その怪訝そうな顔は? 私はこれでも隊長さんなんですよ!?」
「いやだってこんなへっぽこなのが……」
とそこまで言ってオーフェンはふとトトカンタで出会った濃い面々を思い出し頭を抱える。
(そういやアレが派遣警察に入れるぐらいだ、もしかしてありえるのか?)
貴族連盟直属のエリート組織のはずである派遣警察になぜか入れた無能警官を思えば
多少、いやかなりへっぽこに見える彼女が実は優秀な職業軍人であるというのもありえるのかもしれない。
「……そ、そうか、軍人なのかすごいなあミルクは」
何か大切なものを諦めたような気もするが、とりあえずそういってごまかした。棒読みだったが。
「えへへ。あ、そういえば……あなたの名前は?」
その言葉に何故か嬉しそうに笑うとミルクはふと思い出したようにこちらの名前を聞いてきた。
「オーフェンだ。見てのとおりの魔術士だ。ちなみに家名は無い」
胸元のドラゴンの紋章を掲げながら言う。
ふと、カリーニンが怪訝な顔をしていた。
だが即座にその表情を隠し、言った。
「ところで君たちは誰か人でも探しているのかね?」
◆◇◆◇◆
話を聞いてようやく判ったのはミルクが探していたのはライナという人物だということ。
先ほどの暗闇で一瞬、見かけたような気がして探していたという。
そして夕菜も直前まで一緒に居た和樹という人物がどうなったのかを知りたがっていた。
……それはカリーニンの名簿を見たらどうだ?という一言で解決したようだが。
オーフェンはちらりと二人の少女ほうを見やった。
二人は名簿を見ながら知り合いがいるとか一緒に探そうとか妙に楽しそうに話している。
一方オーフェンはその横でカリーニンと共に陰々滅々と首輪について話していた。
「爆破? 首輪がか?」
「うむ。ルールブックにそう書いてある。
どうやら24時間を過ぎても誰も死ななかった場合はそうなるらしいな」
オーフェンは、かぶりをふった。森の中に静かに少女達の声のみが響く。
(えげつないやり方だ)
首に付けられた爆弾をさすりながら思う。
ならば問題は時間だろう。この状況ではまずありえないと思うが
仮に誰も殺しあわなければ最低24時間で全員が殺される。
そしてその恐怖に耐え切れない人間からこのゲームに乗ってしまうだろう。
「と、なるとまずはこれを外すのが先決か」
「ふむ。だが最低でも首輪の構造がわからなければ手が出せんよ。やはりまずは首輪の実物を……」
と、そこに夕菜が声をかける。
「あの、カリーニンさん、オーフェンさん。
多分武器だとは思うんですけどこんな物が入ってたんですけど……わかります?」
夕菜が白い塊をザックから取り出す。
それを見た瞬間、カリーニンが僅かに表情を動かす。微かに緊張を感じさせる顔だった。
それに気付き夕菜が尋ねた。
「あの、もしかして判ります?」
「いや……残念だが、見覚えは無い」
「そうですか、オーフェンさんはどうですか?」
「いや、わからんが……なるほどな。そういや武器を支給しているって言ってたな。
だが、使い方が判らない武器を支給されても困るよな」
オーフェンは肩をすくめて言った。
ですよね~とミルクと夕菜が一緒に笑う。
どうやら短時間でずいぶんと仲良くなったらしい。
747:我が呼び声に応えよ孤狼 3/6 ◆3/0Jiuxzqg
07/10/15 18:59:30 WIvagAEO
「とりあえず私も夕菜も魔法があるから、いざとなったら武器が無くても何とかなるけどね」
元気にそういうミルクの言葉にオーフェンは思わずうめく。
「君も魔術師だったのか……?」
ふと、それで何かを思い出したのか、カリーニンが口を開いた。
「そういえば支給品といえばこれなのだが」
そういいながらカリーニンはザックに手を入れ、素早く取り出した。
(……あ?)
刹那―オーフェンが何かを思うよりも早く彼の体は全力で後方に跳んでいた。
近くに居たミルクを脇に抱えながらの跳躍だったが、それでもぎりぎりで間に合った。
火薬の爆ぜる音と共に数瞬前に頭があった空間を何かが掠めていく。
「―っ!!」
絶叫が上がる―視界の端の夕菜の頭が赤く、染まった。
(……染まる? なんでだ?)
その色を見ながらオーフェンは時間が引き伸ばされたような感覚を覚えた。
凝縮された時間の中でゆっくりと、本当にゆっくりと夕菜の体が地面に向かって倒れていく。
それをただ見ているしかなかった。
ほんの数秒が永遠にも等しいほどの長さを感じながら
オーフェンはただ地面に広がる赤を、紛れもない流れる血を見ていた。
視線を正面に向けるとカリーニンが僅かに眉をひそめながらザックから出した黒い何かをこちらに向けるのが見える。
その瞬間になってようやく思考が体に追いついた。
すべてを理解した瞬間、永遠とも感じた刹那の思考からオーフェンは抜け出した。
「……てめえ!」
着地と同時に単純で、だがそれだけに強大な威力の魔術を放とうとして、やめる。
直感の導きに従いミルクを右に突き飛ばし自分は僅か数歩分だけ左に跳躍する。
瞬間、カリーニンが構える黒い何かから数発の弾丸がオーフェンに放たれた。
そう、弾丸。連射速度も大きさもオーフェンの知ってるそれとは違うが
カリーニンが構えているあれは恐らく銃なのだろう。
先ほどの抜き打ちとは違い狙いをつけられている上、通常の拳銃などとは
比較にならないほどの連射速度を持つ銃による銃弾の雨を完全に避けきることは出来ず、
オーフェンの腕に肩にと銃弾が食い込む。
「ぐっ!」
激痛が走るが今はそんな事はどうでもいい。
転がるように木の陰に潜り込むが、何故か腕の震えが止まらなかった。
視界の端に血の海に沈んだ夕菜の姿が映る。
もはやピクリとも動かない。
オーフェンは強く、血が滲むほど強く拳を握ると腕を木に打ち付ける。
ガンッ!
皮膚が破れ腕から血が流れる。しかしそれで震えは収まった。オーフェンは唾を吐き、言った。
「つまりだ。てめえはゲームに乗ってるって事か」
「……」
答えは鋭い殺気だけだった。
しかもその殺気はオーフェンではなく尻餅をついているミルクに向けられていた。
「い、嫌! こんなところで殺されるわけにはいかな……」
倒れる夕菜をぼけっと見ていたミルクだが直接の殺気を浴びて正気付いたのか
反射的に叫ぶと、空中に魔力を展開するが……僅かに間に合いそうに無い。
(くそっ、間に合え!)
オーフェンは内心舌打ちするとすでに編み終わっていた構成を展開し、一息で呪文を叫ぶ。
「我は紡ぐ光輪の鎧!」
ミルクを包むように発生した光の障壁が辛うじて銃弾の雨を弾く。
それを見ながらオーフェンはミルクに叫ぶ。
「逃げろ! とにかくここから離れるんだ!」
「え、だ、駄目だよ! し、死ぬのは嫌だけど仲間を見捨てるのはもっと嫌!」
一瞬オーフェンは言葉に詰まる。
見捨てるも何も、頭を撃ち抜かれて生きている筈がない―とは言えなかった。
そしてふと銃撃が止まった事に気付く。
カリーニンは夕菜の近くで何かごそごそとしていた。
(なんだ?)