富士見ファンタジア文庫キャラ・バトルロワイアルat BOOKALL
富士見ファンタジア文庫キャラ・バトルロワイアル - 暇つぶし2ch320:この名無しがすごい!
07/05/23 18:15:01 ufN5S3Cd
古今東西【このスレが過疎っている理由】

・重複
・もともと過疎だったのに強行
・1話から超展開

321: ◆UlnmVKQRRM
07/05/23 19:22:12 LkOdAo7T
一月に一本投下があれば死にはせんでしょう
今週は無理ですが来週には自分も一本投下するつもりですし

まあ当面は全員登場を目標としましょう

322:この名無しがすごい!
07/05/24 17:54:10 N6rUSwWH
>>320
わぁ~~萎え要素のバーゲンセールやぁ~~

323:この名無しがすごい!
07/05/25 12:18:57 CxjV5uTO
>>319
バルトアンデルスの剣は面白そうだ
参加者には使用不可の制限は必要になるだろうけど

324:この名無しがすごい!
07/05/25 16:04:05 Qusf0vI9
そろそろ埋めるか

325: ◆HU7XfvOYA2
07/05/25 18:27:46 gfyI52en
ちょっと天から啓示を受けたのでガウルンと山本洋子の予約を所望する。

326:この名無しがすごい!
07/05/25 19:14:09 sMKVhCOd
>>325期待と同時にガクブル。

327: ◆8yz2qqMNbQ
07/05/26 06:29:43 zCzr+gh/
正直スレ主があきらめさえしなければ続くと思うし、二年ぐらいかかることも覚悟で続けてみりゃーいいんじゃない?
それと、椿一成と神城凛を予約したものです。俺は今週末投稿を目指しますが、ひょっとしたら六月に流れるかも

328:この名無しがすごい!
07/05/26 12:41:03 hI2R6aj+
結構強行だったのが響いてるな、まあ強行しないとスレ自体成立しなかった節はあるが

329:この名無しがすごい!
07/05/26 14:18:42 pc61/mTZ
話にならんな

330:この名無しがすごい!
07/05/26 15:37:16 3YRYY4i2
本気でロワを成功させようってんなら、投票の段階で立ち止まるべきだったなあ。人いな杉だったし。
ルールを弄るとか、ラノと差別化を図るとか。富士見って枠を取っ払うのも良かったかもしれない。新めラノベに需要はあるみたいだし。

なんだかこのロワに参加した作品・キャラが哀れ。
他のロワが立つ時にそっちに参加させようとしても「富士見に出てるだろ。書きたいならそっちで書け」って言われるんだろ…

331:この名無しがすごい!
07/05/26 16:15:02 HXFm+Di+
>>330
現状でもなんとかなるさ。
書き手は3人いて、中にはきっちり殺してくれる人もいるから、続いていけば人が増えるかもしれないし。

332:この名無しがすごい!
07/05/27 01:50:04 hUmuAG5Y
ume

333:「お前は隅にでも寄っていろ!」  ◆QL.hfa6fts
07/05/27 14:56:25 NZq42cHu
H-8の海岸。そこは波の音がするだけで極めて静かな場所である。
日に照らされた海は、太陽の光を反射し輝いており美しい光景が広がっている。
その調和された自然を乱すものは何も存在しなかった。
そう、バトルロイヤルが開始されるまでは。


突然、海岸の波打ち際にザバンという音共に海面に波紋を立てつつ、自然の調和を乱す者が宙から現れた。

「ぐえ」

女は蛙が潰されたような悲鳴を上げつつ、水面から20cmの程の高さのところに顔面から突っ込んだ。
空中から現れた時点では上下逆となっていたため、当然といえば当然のことである。
海水がうつ伏せに倒れた女の体を揺らし、青いスーツを濡らす。
だが女は起きなかった。まるで、その体から魂が失われてしまったかのように。

「負けてたまるかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

だが、女は死んではいなかった。
それもそのはず。女の名はコンスタンス・マギー。
コギーという愛称で呼ばれており、キエサルヒマ大陸における司法機関である王立治安警察隊に所属し、
その中でもエリートに位置する派遣警察官であり、暴力魔術士の体罰にも常に耐えている女である。
地人と呼ばれる種族のような異常な頑強さは持ってはいないが、この程度ではまだ死ねない。
コギーは雄叫びをあげながら起き上がり、海水に濡れた短い黒髪を犬のように振りつつ周りを見渡す。

(……ここってどこ?)

最初にコギーが思ったことはそれだけだった。
彼女は自分がなぜここにいるかが分からなかった。
何時も通りに仕事に失敗したために、もかもか室に詰め込まれたところまでは覚えていた。
ただ、そこから先の記憶があやふやだ。

(……とにかく、考えていても仕方がないわよねぇ)

そう思い、立ち上がる。

334:「お前は隅にでも寄っていろ!」  ◆QL.hfa6fts
07/05/27 14:57:43 NZq42cHu
そこで始めて、服や靴がずぶ濡れとなっていたことにコギーは気が付いた。
ゆっくりと砂浜まで歩き、持っていたデイバッグの中に服か何かが入っていないかを調べ始める。
コギーはそこで気付いてしまった。
なぜ、こんな物を後生大事に抱えていたかを。
そうして思い出す。
首輪をいじっていた男が、首から先を失ってしまったことを。
空を浮かんでいたフィブリゾと名乗る少年が、殺し合いを始めろと言ったことを。
それに怒った炎を扱う魔術士が魔術で少年を攻撃し、逆に魔術で返り討ちにあってしまったことを。
コギーの心を海水以上に冷たいものが包み込む。

「こ、殺し合いなんて冗談じゃないわよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」

まだ花も恥らう22歳独身、やりたいことなどいくらでもある。
こんなところで死んでしまうつもりなどない。

(とにかく、武器! 身を守る物は!?)

慌てて体を弄る。
だが、常に携行していた麻酔を塗ったダーツは服の中には無かった。
コギーはそのことに絶望しかけたものの、まだデイバッグの中を調べていないことに気付く。
主催者の話が事実ならばこの中には武器が入っているはずである。
コギーは期待を膨らませながらデイバッグの中を漁った。
中から出てきたのは、彼女の知識の中にある武器の中でも強力な物であった。
拳銃。それはキエサルヒマ大陸では魔術を使えない人間にとっては最高の武器であり、
王室令により取り締まられているために彼女のような警官とて、おいそれと目に触れる機会はない武器である。
もうひとつ入っていたのは、物干し竿という完全なハズレではあったが、
自衛の手段が得られたため、これでなんとか身は守れるかもしれないとコギーは安堵した。
他に何か無いかとさらにデイバッグの中を探る。
出てきたのは、サバイバル用品や名簿、ルールブックであった。

335:「お前は隅にでも寄っていろ!」  ◆QL.hfa6fts
07/05/27 14:59:07 NZq42cHu

(他に誰かいないかしら?)

そんなことを思いつつ、コギーは名簿を開く。
そこには、よく見知った人物達の名前が書かれていた。
オーフェン。その人物はコギーが知る中では最強の魔術士である。
彼ならこの状況ですら、魔術一つでどうとでもしてしまえるだろう。
マジク・リン。ただの知り合い、以上、終わり。
コギーの知り合いはその二人だけだったが、オーフェン一人がいれば充分である。
彼と合流さえ出来れば、なんとかなるはずだ。
知り合いの名を確認したコギーは名簿を閉じ地面に置き、側にあった地図を手に取り開いた。
地図を見ながら、城の位置と周りの光景を照らし合わせると、どうやら自分がいる位置はA-1らしい、とコギーは判断した。

『無能は隅にでも寄っていろ!』

まるで、そう言われたような気がした。とはいえ、落ち込んでばかりもいられない。
人の多そうな場所に行きさえすれば誰かと出会えるはずだ。
近くにある塔あたりなら、人も集まるだろうから行くとすればそこだ。
うまくすればオーフェンと合流できるかもしれない。
それにあの塔なら、濡れた服の代わりぐらいあるだろう。

コギーはそう考え、荷物を纏め歩いてすぐの場所にある建物に向かった。


だが、コンスタンス・マギーは知らなかった。
マジク・リンが魔術士の才能があることなど。
実は地図を反対に見てしまったために現在の位置はA-1ではなくH-8であることなど。
彼女が目指す建物は塔ではなく城であることなど。
ルールブックを読んでいないため、細かいルールがあることなど。
武器として支給されたのは物干し竿であり、彼女が強力な武器だと判断した銃はただ贋作であったことなど。

とはいえ、彼女の知り合いならこれらのことは想定の範囲内である。
なぜならば、コンスタンス・マギーは周囲の人間が全て認める無能警官なのだから。



【H-8/海岸/一日目/朝】
【コンスタンス・マギー@魔術士オーフェン】
[状態]:健康、ずぶ濡れ
[装備]:モデルガン@現実
[道具]:支給品一式、物干し竿@現実
[思考]
基本:死にたくない
1:塔に行ってみる。
2:濡れた服を何とかしたい。
3:とにかくオーフェンを探す。できればマジクも。
[備考]:地図を180度逆に認識しています。銃を本物と認識しています。ルールブックを読んでいません。

336: ◆QL.hfa6fts
07/05/27 15:00:33 NZq42cHu
投下終了。

337:この名無しがすごい!
07/05/27 15:06:04 eEORQg1T
なんといううっかり……こいつは間違いなく無能

モデルガンと物干し竿に吹いた、お前は何処かのヒキコモリ少年かとwwwww

338:この名無しがすごい!
07/05/27 16:55:42 lq2KlwVz
流石は無能警官w

339:この名無しがすごい!
07/05/27 17:22:29 xcgodBKY
無能警官ってレベルじゃねえぞ

340:この名無しがすごい!
07/05/27 20:53:25 BvcNeipK
これはいい無能ですね

341:この名無しがすごい!
07/05/28 19:47:24 LUGz5Qod
無能すぎて、周りを巻き込みそう。

342:剣士と策士と狂戦士 ◆3/0Jiuxzqg
07/05/28 20:24:40 D/1ZtuNH
剣を、抜く。
研ぎすまされた刀身には見た事もない文字が刻まれていた。
剣の柄と刀身の間にある円盤状の月に載った獣の細工といい
何となくただの剣ではないと青年の直感は告げるが
それ以上の事はよく分からんのでとりあえずは放っておく。

「ま、普通に使う分にはたぶん大丈夫だよな」

青年―ガウリイは能天気にそう呟き剣を腰の鞘へと収めた。
あの後、気が付くと彼は一人で森の中に立っていた。
リナともはぐれ、腰のブラストソードも失い、
何か武器でもないかとザックの中を漁って出てきたのがこの剣だった。
他にも理解不能な魔道具っぽいものもあったが、彼の脳みそは使い方を考えようともしなかった。
一通りザックの中身を見て、他に武器になりそうなものはないと判ると
彼は迷いもせず歩き出した。

343:剣士と策士と狂戦士 ◆3/0Jiuxzqg
07/05/28 20:27:44 D/1ZtuNH
もちろんフィブリゾのいうゲームに乗る為ではない。
仲間―リナと合流するためだ。
とはいえあてもないので、実は勘に従って適当に歩いているだけなのだが。
まあ、リナならいろいろ心配だけど信用はできる。
まず間違いなく、このゲームを潰すために動いているはずだ。
ガウリイはそう信じていた。
それに早く合流しなければ何やらかすか、わかったもんじゃないしな。
―などと、考えていたときだった

「大貫さん!話をっ――!」
「ダーーーーーーイ(死ね)!!」

チェーンソーを振り上げる男に若い青年が襲われている―そんな光景に出くわしたのは。
どうしようかと一瞬迷ったがガウリイは剣を抜き放ち、朗々と声をあげた。

「それぐらいにしておくんだな」

声に反応したのか、それとも本能的にガウリイの強さを察したのかは判らないが
バーコード頭の男は血走った目でガウリイを見ると、標的をガウリイに変えチェーンソーを振り上げ跳躍した。

「ダーーーーーーイ(死ね)!!」
「ここはオレに任せて逃げろ!」

ごぅっ!!
空気を引き裂き迫るチェーンソーをかわしながらガウリイが叫ぶ。

「ご助力、感謝します」

青年が距離をとったのを横目で見、ガウリイは男と打ち合う。
数合打ち合っただけでも男の異常さがわかった。
パワーといいスピードといい人間離れをしている。

344:剣士と策士と狂戦士 ◆3/0Jiuxzqg
07/05/28 20:28:42 D/1ZtuNH
攻撃と攻撃の隙間を見つけ、ガウリイが反撃しようとした瞬間、青年が声をあげる。

「大貫氏―彼は恐怖の余りに錯乱しているだけです。なんとか傷つけずに止められないでしょうか!」
「くっ、無傷でか!?――ふっ!」

どがっ!!
剣の代わりに無防備な腹に蹴りを入れる。
が、男――大貫は意に介した様子も無くチェーンソーを振るってくる。
耐久力も人間離れしていた。
まるで丸太を蹴ったような感触にガウリイが叫ぶ。

「なんとかやってみるが厳しいぞ!」

青年もすぐにそれを理解したのか辺りに何か使えるものがないかと見回し、気付く。
森を抜けた先に塔が見えたのだ。

「ならば、あの塔へ!狭い場所ならばチェーンソーを振るえないはずです」
「―わかった!」

すかさずガウリイは足で地面を蹴り大貫の顔に土を飛ばす。

「――!!」

視界が塞がれ怯んだ隙に青年とガウリイは遥か向こうに見える塔に向かって走りだす。
そしてしばらくして――その後ろをまるでハンターのようにじわりじわりと追いかける大貫の姿があった。

「逃がさないヨ――逃がしはしないヨ」

345:剣士と策士と狂戦士 ◆3/0Jiuxzqg
07/05/28 20:30:00 D/1ZtuNH
【F-7/森/一日目/朝】
【スレイヤーズ@ガウリイ】
[状態]:正常
[装備]:バルトアンデルスの剣@魔術士オーフェン
[道具]:支給品一式、ディメコム@それゆけ!宇宙戦艦ヤマモト・ヨーコ
[思考]
基本:リナと合流する
1:塔へ向かう
2:大貫を止める
3:仲間と合流する

【フルメタルパニック!@林水敦信】
[状態]:正常
[装備]:???(未確認)
[道具]:???(未確認)
[思考]
基本:とにかく大貫氏を正気に戻す
1:塔へ向かう
2:大貫を止める
3:知り合いと合流しゲームから脱出する
[備考]:アイテムはまだ確認していません。
次の人にお任せします。

【フルメタルパニック!@大貫善治】
[状態]:バーサーク(恐怖による錯乱)
[装備]:古びたチェーンソー@フルメタルパニック
[道具]:なし
[思考]
基本:ダーーーーイ!
1:ガウリイをダーイ!
2:林水をダーイ!
3:動くものをダーイ!
[備考]:チェーンソー以外は森(F-7)に置いてあります。

346:この名無しがすごい!
07/05/28 20:30:28 LUGz5Qod
 

347: ◆3/0Jiuxzqg
07/05/28 20:35:10 D/1ZtuNH
投下おわり。
インスピレーションがわいてつい書いてしまった…ヘボいのは仕様なので勘弁して。

348:この名無しがすごい!
07/05/28 20:43:06 LUGz5Qod
投下乙。
用務員はやっぱりこうなったか。

個人的に『バルトアンデルスの剣』は特性的に止めておいた方がいいんんじゃないかと思う。
魔術士系が持てば、念じただけで剣で切りつけた物を例外なく、なんにでも変化させてしまうから
扱いが難しそう。

幸い魔術を使えないガウリィだから今は問題ないけど、
オーフェン、アザリー、マジク、チャイルドマン辺りなら見ただけで気付くだろうし。

349: ◆3/0Jiuxzqg
07/05/28 21:10:26 V3uxWZnC
なんとなく自分を変身させたり他人の傷を治すぐらいしか出来ないって思っていたけど
攻撃対象を強制変化させることが出来るって事を忘れてました…。

問題があるようなら火乃香の刀とかクリーオウの剣とかと差し替えます。

350:この名無しがすごい!
07/05/28 21:18:10 j5l0jbqF
>>323の案みたいに参加者に仕様不可とか回数制限で許容範囲になると思う。

351:この名無しがすごい!
07/05/28 22:25:10 LUGz5Qod
>>350さじ加減が個人的に難しい。
アザリーは天人の鎧という魔術防御ができる鎧ごとクオを刺していたから
相手の防御を無効化する特性がある。

さらにオーフェンの服を切ったさいに変化させていたりするので、無機物にも効果があり、
クオ曰く、実はバルトアンデルスの剣は魔術士に一般人が対抗するために作られた剣なので
魔術を使えなくても使用可能。精神集中の仕方が魔術と似通っているので原作だと
魔術士しか使えないように見えるだけ。
なので、テッサ辺りが剣を使って巨大ロボを生み出しても、設定的には不可能ではないと思う。
(アザリーだって、幽霊になれるぐらいだし。

結構な厨武器だから出すなら制限は必須だけど、制限しすぎるぐらいなら
もっと別のに変えた方がいいんじゃないのかと、自分は思う。

352:この名無しがすごい!
07/05/28 22:34:54 j5l0jbqF
> なので、テッサ辺りが剣を使って巨大ロボを生み出しても、設定的には不可能ではないと思う。
テッサだってネジの一本や回線の一本一本まで把握してるわけないからそれは無理でしょ。
もうちょっと大らかにいこうよ。

353:この名無しがすごい!
07/05/28 23:35:11 yBrAp4YG
ウィスパードの能力なら、ひょっとしたらできるかもしれんという気も・・・

354:映しだされしものは 1/5  ◆HU7XfvOYA2
07/05/29 00:14:28 tzvHZX+0
ガウルンは哂っていた。
自分が生きてこの場にいるそのことに。
五体も満足でここに存在していることに。
「あのフィブリゾとかいうカワイ子ちゃんには感謝しねぇとなぁ……ククク」
人間を生き返らせることもできるとか言っていたが、それはまぎれもなく真実なのだ。
ラムダ・ドライバやウィスパードなどお話にならない。
ブラックテクノロジーがどうした。
この本物のオカルトの前ではまさに児戯だ。
自分が患っていた膵臓癌はどうなったのかはわからないが少なくとも違和感は感じない。
まさにベストコンディションである。
「しかもここにはあのかなめちゃんや……ククク、カシムまでいる」

― きみたちには、殺し合いをしてもらう ―

フィブリゾのいっていた言葉が蘇る。
(OK、ボス。この首輪はちょいと気に入らないが、ご期待に応えようじゃないか)
そういえばあのアマルガムで同僚だったクラマが首輪を外そうとして死んでいた。
実に間抜けな死に様だ。あんな死に方は実につまらない。
どうせ死ぬならばさぞかし派手に周囲を巻き込みたいところだ。
そしてその時ガウルンは見た。
あの広間でフィブリゾに攻撃を仕掛けた炎使いを。
(つまり参加者の中にもあいつみたいなエスパー……いや魔法使い様がいるってことか。
 本当に震えるぜ)
今までとは比べ物にならないスリルの戦闘が味わえるということだ。
ずるり、と舌なめずりをしてガウルンは歩き始めた。
まずは景気付けに弱いものをいたぶりまわしたいところである。
「おっとその前に武器とやらを確認しておくかな」


355:映しだされしものは 2/5  ◆HU7XfvOYA2
07/05/29 00:15:31 tzvHZX+0

山本洋子は無敵の宇宙戦艦である。
ただし千年後の未来においての話であるが。
今この時点では彼女はごく普通の、ちょっと頭がよくて運動神経がいいだけの……
本当にごく普通の一般女子高生である。
島宇宙間を飛び回り銀河規模の戦争に参加している彼女もこの事態には平静ではいられなかった。
なにより千年後の宇宙戦争においては戦死することがほぼない。
人を殺す事態になることもまずない。
人が死なないスポーツライクな国家戦争。オリンピックのようなものである。
だがこの場は違う。
あのフィブリゾという子供とあの某格ゲーの設定みたいな炎使いの男性と少年。
それらに現実感はなかったが、その前の丸メガネをかけたコートを着た男の人の死。
首輪が爆発して……その首と胴体がはなればなれになったその光景。
それは非常に現実感にあふれていた。
今までホラームービーやゲームでそういう映像は幾度となく見たことがあるが
それはそれらとは比べ物にならないほど洋子に恐怖感を植え付けた。

― きみたちには、殺し合いをしてもらう ―

殺しあい。
しなければならないのか?
洋子はそっと首輪に触れる。
その冷たい感触は指と同時に心まで凍らせてしまいそうだった。

「いやよ」

洋子は声に出してつぶやいた。そうすることで力になる気がした。
死にたくない。絶対に死にたくはない。
だがそれよりも強い感情が洋子の内からわき上がって来る。
それはこの理不尽な状況に対する怒りだった。
「アタシは絶対に殺し合いなんかしない!」
なんだって突然、連れてこられて首輪をつけさせられて親友である綾乃以外は全く見も知らない
連中と殺し合いなんてしなければならないのか。
脅迫されているのは解かっている。
これから出会う人物全てが平和主義者だなんて幻想は抱こうとも思わない。
それでも、自分の命を天秤にかけてなお彼女のプライドは一線を越えることをとどまった。
「上等じゃないのフィブリゾ」
力強く声に出して彼女は決意する。

「誰にケンカ売ったか教えてあげるわ!」


そして二人は出会った。




「誰!?」
近くに塔の見える森の中。
山本洋子は近づいてくる気配に気づいて振り返った。
それだけでも大したものだった。
兵士の中でも特一級の技量を持つガウルンの隠密に気づいたのだから。
「意外にやるねぇ」
だが身体能力においては圧倒的な差があった。
洋子はすぐに身を翻して走ろうとするが一瞬にして間合いをつめてきたガウルンに腕を絡め取られ
傍の樹に身体を押し付けられてしまった。
「こ~んにちは、お嬢ちゃ~ん。こんな森の中をひとりで歩いてちゃァいけないなぁ。
 熊さんに出会っちゃったらどうするんだい?」
「く、なに…よアンタ! 離して!!」

356:映しだされしものは 3/5  ◆HU7XfvOYA2
07/05/29 00:16:46 tzvHZX+0
「駄目ダメ、悪い子にはお仕置きしなきゃなぁ。まずは道具ぼっしゅ~~う、危ない物は先生が預かりまぁす」
完全に洋子を見下し、おどけた口調で洋子が背負っていたザックを取り上げる。
洋子はなんとか腕を振り解こうと力を込めるが、所詮女性の力では鍛え上げられた軍人の腕から逃れることはできない。
それでも諦めずに力を込めているといきなり拘束から解放され、洋子は勢い余って前方につんのめり転んだ。
すぐに立ち上がって駆け出そうとするが、その前に目の前に巨大なナイフが突き立つ。
グルカナイフ。別名ククリともいい、白兵戦用に特化した戦闘ナイフである。
しかもガウルンはナイフ戦闘の達人だった。
「逃げるなよ。逃げるとお仕置きがきっつくなるぜぇ…具体的にいうとX指定だ。未成年は見てはいけないようなことを
 しちゃう方針。おっと、お年頃だし逆に興味あるかなぁ?」
「だ、誰が!」
なんて品性の下劣な男だろうか。
こんな男に汚されるくらいなら舌噛んで死んだほうがマシである。
「クックック嫌われたもんだねぇ……教育者の宿命ってやつかな」
笑いながらガウルンは洋子のザックを漁りだした。
洋子はチラリと右を見た。そこには大きなガウルンの左足がある。
左を見た。巨大なグルカナイフが地に付き立ったまま洋子を威嚇していた。
背後は2mほどの幹をもつ樹木が洋子の背を支えている。
前方には言わずとしれたガウルンがそびえ立っている。
加えて洋子は地面に尻餅をついた状態だ。
まさに八方塞り。もはや完全に逃げ出せるような状況ではない。
(こんな、こんなところでアタシは死ぬの? こんな男に弄ばれて?)
迫る終焉に洋子の精神は焦燥につつまれる。
死にたくない。
だが打開する手立てがない。
唯一の武器はジャケットの内ポケットに入っているが、今使おうとすればすぐにガウルンに気づかれる。
ザックの中の道具は今ガウルンが手にしている。
見るとガウルンは鼻歌混じりにザックから道具を取り出したところだった。
それは一見普通の壁掛け鏡に見える。
「鏡…ただの? はずれかよ……ゲームでよくあるマジックアイテムとか欲しかったんだがねぇ」
やや紫がかった鏡面をガウルンは覗き込んだ。
その瞬間、洋子ははじかれたように呪文を唱えていた。
鏡と一緒に入っていたメモ……そこに書かれていた呪文を。
途端、鏡面に映し出されていたガウルンの姿がおおきく歪む。
全身に怖気が走り、ガウルンは鏡を投げ捨てると洋子を蹴り飛ばし、距離をとった。
戦士の直感がガウルンに警報を鳴らす。
「ガキィ、なにをした?」
「アンタが見たがってたものを見せてあげようとしただけよ……正直半信半疑だったけど、ね!」
「何?」
投げ捨てた鏡に視線を送ると、鏡から黒い霧が噴出した。
洋子は血交じりの唾を吐き出すと痛む体を押して駆け出し、黒い霧を盾にガウルンと対峙した。
反射的に洋子を追いかけそうになるが、黒い霧を警戒しガウルンはかろうじて踏みとどまる。
そして黒い霧がおさまったその場所には……もう一人のガウルンがそこにいた。
「な……」
さすがのガウルンもあまりの出来事に呆然と口を開け固まる。
鏡の名は『影の鏡(シャドウリフレクター)』。
相手を映し出すことにより映した相手と全く同じ能力―肉体的な能力はむろん、技術や知識などといった
経験的な能力をも持ち、なおかつ相手と全く逆の性質をもつ『影』を生み出すという魔器である。
(つまりあの男と全く同じ力を持ったアタシの味方ってわけよね……説明書には使用者に従うと書いてあったけど……)
試しに命令してみることにする。
「さぁ、あの男を倒しなさい! 戦ってアタシを護るのよ!」
ガウルンを指差し、声高に叫ぶ。
ギョッとしたガウルンはすぐに地面のグルカナイフを拾い上げ、ファイティングポーズをとった。
鏡から生まれたガウルン―便宜上コピーガウルンと呼称する―はゆらり、と流れるような動作で両手をあげると
おびえたような微笑を浮かべた。

「抵抗はしません。まずは武器をおさめ、話し合いませんか? 闘争とは空しいものです」

「「ハイ?」」

思わずガウルンと洋子の声がハモる。

357:映しだされしものは 4/5  ◆HU7XfvOYA2
07/05/29 00:18:31 tzvHZX+0
コピーガウルンは震えながら続ける。
「平和こそが人類にとって最上の喜びではないでしょうか? 全ての人が仲良くなれればそこに争いはなくなり、
 悲しみは地上から消える。そんな世界を僕と一緒に作っていきませんか?」
洋子はこの一種異様な世界に戸惑いながらも漠然と考えた。
影の鏡の説明書には相手と全く逆の性質の影を生み出すと書かれていた。
全く逆の性質。
目の前のガウルンは残虐性、闘争心にあふれた戦士である。
それと全く逆の性質ということは……

(心優しい平和主義者……とか?)

 「僕には解かります。君も最初からそんな乱暴な人ではなかったはずです。幼い頃の純真な気持ちを……」
そんな真摯なコピーガウルンの訴えを静かな、震えるような声が遮った。
「ク、クックック、クックククク……」
ガウルンは心底愉快そうに笑っていた。
だがその表情とは裏腹に暗い凶悪な重圧が洋子とコピーガウルンの動きを止めていた。
ひとしきり笑った後、ガウルンは目を見開いた。
「ふざけんなぁっ!!!」
「ひいっ」
弾丸のような速度で飛び出したガウルンがコピーへと迫り、歪曲した刃がその首を落とそうと疾走る。
だがその直線的な攻撃をコピーは頭を下げて回避すると続く膝蹴りの追撃を後ろに飛んでかわす。
「舐めるなよ!」
さらにガウルンは攻勢にでるが、いくらナイフのアドバンテージがあるとはいえ
自分と互角の力量を持った相手が完全に防御に回ったらそう簡単に攻めきれるものではない。
自分の醜悪なコピーが目の前にいるということがガウルンから一瞬冷静さを失わせていた。
だから、普段なら対応できたはずの次の山本洋子の行動に対応できなかった。
「目を閉じて!」
洋子の声が聞こえ、コピーガウルンはガウルンから距離をとった上で目を閉じた。
対してガウルンはなんと不意をつかれ、思わず山本洋子の方向を見てしまった。
通常ならあり得ない失態である。

爆音と閃光が巻き起こる。

それはガウルンの鼓膜を震わせ、瞳孔を灼いた。
「ぐおっ!」
視覚と聴覚を一瞬にして麻痺させられ、ガウルンは身を屈め防御体勢をとる。
一瞬ショック状態になりかけたが類まれな精神力で意識を失うことは免れた。
だが残された嗅覚と触覚だけでは敵の攻撃を感知することはほぼ不可能だ。
(くそったれが! この俺様がこんなことで……っ!)
身をかがめながら闇雲にナイフを振り回す。
だがいつまで経っても攻撃はこなかった。
そしてようやく視覚と聴覚が回復した時には山本洋子もコピーガウルンも何処にもいなかった。
しばらくガウルンはその場に立ち竦み……突然、空に向かって咆哮した。

「ぐぉおおおおおおおっ! あのメスガキぃ!! くそったれの人形と一緒に必ずぶち殺してやるぞぉっ!!」

そしてガウルンは切り札を取り出す。
自身の速度を殺してでも相手を逃がさず、嬲り殺すための防具を。
それは不恰好な真紅の鎧だった。
かつて天人と呼ばれた一族が残した遺産、『緋魔王(イフリート)』。
背についた一対の板はまるで翼のようだった。

憎悪の表情のガウルンがイフリートを纏ったその姿は……まさに悪魔に見えた。



コピーガウルンと共にガウルンから逃げていた洋子は塔に辿りつくとホッと一息ついた。
塔に人の気配はない。
その時、コピーガウルンが洋子の肩をがっしと掴んだ。
洋子はギョッとするが、コピーは涙を流して感激していた。

358:映しだされしものは 5/5  ◆HU7XfvOYA2
07/05/29 00:20:29 tzvHZX+0

「ありがとうございます洋子様! 僕がお味方しなければならないところを逆に助けていただくなんて……
 このガウルン感無量でございます!」
「いや、様はやめてよ……洋子でいいわ」
「そんな、主にして命の恩人に対して呼び捨てなんてできるものではありません!!」
ぶわっと目潤ませて訴えてくる。
美女がやるならばともかくごつい男がこれをやっても気持ち悪いだけである。
洋子は限界まで引きながらやるせなくひきつった笑みを浮かべた。
「じゃあせめてさん付けで呼んでちょうだい。さすがにアンタ相手に女王様気分なんてやる気にならないわ
 まどかじゃあるまいし……」
その洋子の言葉にコピーガウルンは残念そうに頷いた。
「そうですか……わかりました洋子さん」
「ところでアンタ、ガウルンって言ったわね? それってあの男の名前でしょ?」
「はい……この鏡によって生み出された僕は彼と全く同じ存在といっても過言ではありませんから……
 それにしても嗚呼、僕のオリジナルがあんな野蛮な人だったなんて……」
ドサクサ紛れに拾ってきたのだろう紫の鏡を抱きしめ悲嘆にくれるコピー。
(あいつがあんな性格でなかったらアンタはそんな風に思えるように生まれなかったわよ……)
洋子は心の中で突っ込む。
「そうね……ガウルン、あいつ中国人なのかしらね。ガウルンって九竜のことでしょ?」
「いえ日本人ですが……いろいろと事情があって……」
「なるほど偽名ね。ま、どうでもいいわ、アンタもアイツもガウルンじゃややこしいからアタシが名前をつけてあげる。
 九竜は発音によっていくつも表記があるわ。その中のひとつにカオルーンというのがあるの。
 ナヨナヨしたアンタに濁点は似合わないからアンタは今からカオルーン、略してカオルちゃんよ!」
「はい!」

こうして底抜けのお人よし平和主義者、カオルちゃんと山本洋子のコンビが誕生した。
この殺伐とした世界の中、彼女たちには一体どんな運命が待ち受けているのだろうか……。


【B-2/塔の1F/一日目/朝】
【山本洋子@それゆけ!宇宙戦艦ヤマモト・ヨーコ】
[状態]:正常
[装備]:閃光手榴弾×2(元は三個セット)
[道具]:支給品一式
[思考]
基本行動方針:殺し合いには乗らない
第一行動方針:休憩
第二行動方針:これからの方針を定める

【カオルーン(コピーガウルン)@フルメタルパニック!(?)】
[状態]:正常
[装備]:影の鏡(シャドウリフレクター)
[道具]:なし
[思考]
基本行動方針:平和主義
第一行動方針:山本洋子に従う
[備考]:影の鏡のコピー許容量は一人分だけだったので現在は力を失ってただの鏡になっています。
     首輪もきちんとコピーされています。


【B-2/森南部/一日目/朝】
【ガウルン@フルメタルパニック!】
[状態]:激怒
[装備]:グルカナイフ@フルメタルパニック 緋魔王@魔術師オーフェン
[道具]:支給品一式
[思考]
基本行動方針:ゲームに乗る
第一行動方針:山本洋子とコピーガウルンを探して嗜虐心を満足させた上で殺す
第二行動方針:カシムその他を探すのはとりあえず後回し


359:この名無しがすごい!
07/05/29 00:21:44 tzvHZX+0
大幅に遅れましたが投下しました。
電波キャッチで書いた話ですので問題おおありでしょうが。

360:この名無しがすごい!
07/05/29 00:33:39 xWLtG6or
GJ!
しかし参加者が増えちゃったけどいいのかこれw

361:この名無しがすごい!
07/05/29 00:34:33 wODjhrfA
スレイヤーズに出たあの鏡かw

362:この名無しがすごい!
07/05/29 00:57:05 mZ1Iq6fs
GJ
これは綺麗なガウルンですね。

363:この名無しがすごい!
07/05/29 01:15:41 tzvHZX+0
ちょっと状態表を修正します。いろいろと抜けが……

【B-2/塔の1F/一日目/朝】
【山本洋子@それゆけ!宇宙戦艦ヤマモト・ヨーコ】
[状態]:右脇に軽度の打撲 口の中を少し切っています
[装備]:閃光手榴弾×2(元は三個セット)
[道具]:なし
[思考]
基本行動方針:殺し合いには乗らない
第一行動方針:休憩
第二行動方針:これからの方針を定める

【カオルーン(コピーガウルン)@フルメタルパニック!(?)】
[状態]:正常
[装備]:影の鏡(シャドウリフレクター)@スレイヤーズ
[道具]:なし
[思考]
基本行動方針:非暴力平和主義
第一行動方針:山本洋子に従う
[備考]:首輪はきちんとコピーされています。
     影の鏡のコピー許容量は一人分だけだったので現在は力を失ってただの鏡になっています。
     (※カオルーンが死んだら……?)


【B-2/森南部/一日目/朝】
【ガウルン@フルメタルパニック!】
[状態]:激怒
[装備]:グルカナイフ@フルメタルパニック!
     緋魔王(イフリート)@魔術師オーフェン
[道具]:支給品一式×2
[思考]
基本行動方針:ゲームに乗る
第一行動方針:山本洋子とコピーガウルンを探して嗜虐心を満足させた上で殺す
第二行動方針:カシムその他を探すのはとりあえず後回し


364:この名無しがすごい!
07/05/29 08:53:47 SqoF5HkG
影の鏡の出典は正確に書くならスレイヤーズすぺしゃるになるのか?
しかし予想外だw ソースケが既に死亡なのが実に惜しいw

365:この名無しがすごい!
07/05/29 18:26:54 vMkQRj0A
ちょwwwこの発想はなかったwwwww

366: ◆XHKDIsPEFA
07/05/29 18:31:31 fBhGlWHX
神凪綾乃と白鳳院綾乃エリザベスを予約します

367:この名無しがすごい!
07/05/30 00:27:59 J7FDM+Ni
まぶらほと伝勇伝がきついな。
まぶらほはアニメで把握できる?
伝勇伝は何巻まで読めばキャラ把握可能?

368:この名無しがすごい!
07/05/30 10:35:06 EiIT+KZa
まぶらほはアニメオリジナル設定とアニメにでないキャラを注意すれば把握可能

369:この名無しがすごい!
07/05/30 11:23:30 b9RPOa6/
たしか千早がアニメだと和樹と幼馴染。原作だと、始業式のときに貧血起こして和樹に
保健室まで運ばれたのがきっかけで知り合ったのが大きな違いだったっけ?
アニメだとリーラはでなかった(メイドの巻参照)

各参加者のことを知るならまぶらほは、人間の巻、幽霊の巻(上、中)、メイドの巻を読めばいいはず。

370:この名無しがすごい!
07/05/31 00:15:30 ARtGjMbw
そろそろ◆3/0Jiuxzqgさんの意思を聞きたいです。
ある程度の制限を掛けてバルトアンデルスの剣を通すか、他の剣にするかを選んで欲しいです。

371: ◆3/0Jiuxzqg
07/05/31 03:13:23 xWwS3llQ
よく考えたら物質にも効くって事は首輪をチョコパフェにする事も可能なわけで
「・・・やってくれたね・・・まさかその剣にそんな力があったなんて知らなかったよ・・・」
とか主催者がマヌケな事を言う羽目になり
完全封印ってのも上のような事態を起こす危険性があるアイテムを
わざわざ渡すって言うのもおかしな感じがするので

いろいろ問題がありすぎるのでバルトアンデルスの剣は撤回して
オーロラサークルにします。


372:この名無しがすごい!
07/05/31 07:18:22 2drcvsL9
いろいろ面白そうだったのに残念だな。

373:この名無しがすごい!
07/05/31 11:11:30 ARtGjMbw
>>371決断乙

374:この名無しがすごい!
07/05/31 20:47:28 CC5dbnYk
書くか決めてないけど

質問

リナとオーフェンのコラボ小説があるんだけどそのことなしに話考えるべきかな?

375:この名無しがすごい!
07/05/31 21:52:53 aPcq+ev0
スレイヤーズVSオーフェンの事?
原作どおりその事に関する記憶がなくなってるってことならあって良いと思うけど。
個人的には
「えーと、すまん誰だっけ?どこかで会ったような気がするんだが思いだせん」
「・・・初対面だけど?」
みたいな中途半端に忘れているガウリイとかは見てみたい。

376: ◆XHKDIsPEFA
07/05/31 23:59:44 2drcvsL9
急遽予定していた執筆時間が取れなくなったので予約破棄。
週末にはなんとか落とせるようにはするけど。

377:この名無しがすごい!
07/06/01 00:37:15 h5Y+FTnd
スレイヤーズVSオーフェンの設定を出すのはやめてほしい。
あれを手に入れたくて探したけど、なかなか手に入らない。

378:この名無しがすごい!
07/06/01 00:58:13 GeW/OlBF
やっぱりだめか。
支給品であの世界の品を考えてたんだが。


379:この名無しがすごい!
07/06/01 12:04:36 yxqTdDGk
支給品くらいいいんじゃない?
別にVSのストーリーが絡むわけじゃないんだから。

380:この名無しがすごい!
07/06/01 23:04:19 GeW/OlBF
しかし支給品といっても石、椅子、あとラストのあれくらいしか思いついてないけど
今更ながらどれくらいVS知っている人いるだろうか

381:この名無しがすごい!
07/06/01 23:59:59 DtDbUVPi
買ってるけどまだ積読状態

382:こんな感じ?  ◆HdPAr0j3AI
07/06/02 10:03:23 cO+PuGK5
【作品名】まぶらほ
【名前】式森和樹
【属性】学生(幽霊)
【説明】元世界一の魔術師。幽霊であるため魔法は使用不可能。
    魔法を使い切ってしまい、死ぬはずだったところを奇跡的に幽霊になることで生きながらえている。
    幽霊になった直後は、物や人を触れない、お腹も空かない、空も飛べない等出来ることはなにもないが、
    幽霊になるさいにできた自分の体の灰を集めていくことで、元の体に戻っていく。
    現在は文化祭の時(幽霊の巻・上)の状態をイメージしています。
    こののときは自分からは物を触れる、知り合い(仲の悪い級友レベルでよし)だと触れる、 
    他人に殴られたさいはあっさりと拳が通り抜けるので物理的には干渉しにくい、腹が減るなどが特性として上げられる。
    ちなみに身体能力、学力共に高校生の平均(女子含む)を大きく下回っている(高校生版のび太君)
    なお、宮間夕菜の電撃や神城凛の悪霊退治の魔法、風椿玖里子の魅惑の魔法(八百長試合の時に使ったので確実に効くかは不明)
    などは影響を及ぼしたので、魔法攻撃なら影響を与えることができると思われる。

【備考】まぶらほでは魔法使用回数というものがあり、式森和樹は元々は魔法を8回だけ使える魔法使い。
    (一般で十数回、夕菜で21万回、凛で14万回、中丸達でおそらく1万回ほど)
    ただし、式森和樹の場合は単独で季節操作、月までワープ、一人でべヒーモスを消滅させるなどの魔力をもっていた。
    (幽霊なので、現在は魔法が使用不可能)

>>314さん遅れてすいません。こんなもんでどうですか?
個人的には一発ネタに近い感覚だから、幽霊に影響がありそうなことをしてくれれば、あっさり死亡とかになってもいいです。

383:この名無しがすごい!
07/06/03 11:05:02 B4wvFRBW
今までの傾向だと伝説の勇者の伝説、風の聖痕、ザ・サード、
辺りがまだでていないな。だからどうしたというわけでもないけど。

384:この名無しがすごい!
07/06/03 17:14:42 jW/XiqJT
書く気はあるが時間がとれない
まあ勢いとは無縁なスレだし急がずまったりと行こうじゃないか

385:この名無しがすごい!
07/06/03 21:25:22 EGCAjlRo
>>382
どうもー ご苦労様です。
この面子だとあっさり死にそうだなw>和樹

386:この名無しがすごい!
07/06/03 21:33:59 dJYurVSf
式守が幽霊だとリーラと面識ないことになるのか?
またリーラが動かしづらくなるな。

387:この名無しがすごい!
07/06/03 22:06:22 B4wvFRBW
>>386
式森は幽霊の状態だと、リーラとはすでに人間の巻のどっかに位置するメイドの巻で
知り合っているはずで。
リーラはメイドの巻の状態だと式森が幽霊になったことは知らないけど、魔法回数数回のすぐに死にやすい
守るべきご主人様とまでは知っている。

まぶらほのキャラ設定って、仲丸と松田と千早とリーラとで各巻で把握できる情報はちがうなぁ。
千早は幽霊の巻(上)からだし、リーラはメイドの巻限定だし、
仲丸と松田も人間の巻からすでに登場してるけど二人の間のあの設定出てくるのが遅いし。

388:サーチャー  ◆QL.hfa6fts
07/06/04 09:51:31 Rgi8M4KB
 彼女のスタート地点は暗闇の中だった。
 視界は暗闇に包まれており、先ほどのフロアの闇になれた目であっても何処に何があるのかは不明である。
 故に彼女は手探りで移動するしかなかった。いきなり落とし穴に落ちたとしても、不思議ではないのだから。
 だが彼女は暗闇の中を、まるでどこに何があるのかを知っているがごとく、自分の家を歩くように進んだ。
 そうして、彼女は部屋の中にある照明のスイッチを押した。
 そのとたんに部屋は明るくなり、部屋の全貌と共に少女の姿が現れた。



「誰もいないみたい、かな?」

 暗闇の中から現れた黒目黒髪の少女の名は火乃香。
 その衣装は上がタンククトップ、下はアーミーパンツ、額には赤いバンダナを身につけている。
 そして、本来ならば右手にはメインの武装である刀を備えていたはずだった。
 だが、愛刀を含めたナイフや銃などの装備を今は持っていない。ここに連れてこられてさいに何時の間にか失われていた。
 その代わりとばかりに、火乃香の肩にはデイバッグが下げられていた。

「ふぅ、しゃあないか」

 溜息を吐きつつ、火乃香はデイバッグの中を調べることにした。彼女はロクゴウ砂漠で生計を立てる何でも屋である。
 人間サイズの蟻から戦車ですら弾き飛ばす砂龍などを相手にするのに武器は必要不可欠なのである。
 現在の状況は人間を相手にしなければいけないがさしたる変わりは無い。
 そんなことを思いつつ、火乃香はデイバッグの中から道具を取り出す。
 そして、出てきた物は帽子をかぶり蝶ネクタイをしたぬいぐるみと銃だった。
 銃の名はベレッタF92といい、非力な人間でなければ二丁装備できるほど軽量であり排莢不良も起こり難く、
 装弾数は15発であり薬室には余分に一発篭められるなど非常に優秀な銃である。
 故に武器は何も問題は無かった。

「……なんですと?」

 問題なのはげっ歯類である鼠をモチーフにしたであろうオレンジ色のぬいぐるみのような物体であった。
 ただしサイズは火乃香の知る自動歩兵という戦闘用ロボットと同身長であり、胴回りは大きく膨らんでいたためにぬいぐるみというよりは
 置物というべきである。
 明らかにおかしかった。デイバッグのサイズは火乃香より小さいため、とても自分より巨大なぬいぐるみが入るとは思えない。
 とりあえず、デイバッグの中にぬいぐるみを出したり入れたりしてみたが、サイズが変わるようなことは無かった。
 一瞬、火乃香は夢かと思ってしまったもののすぐに違うと思いなおした。別に現実逃避をしたいわけではない、先ほどの出来事を思い出したからだ。
 フィブリゾと名乗る少年が殺し合いをしろと言ったことを。血の臭いが漂うフロアーのことを。
 火乃香とて自分や仲間の命を守るために常に刀を抜いてきた。その結果失われてきた命とてあった。
 こんなところで死んでやるつもりはなかった。

389:サーチャー  ◆QL.hfa6fts
07/06/04 09:53:05 Rgi8M4KB
 故に火乃香はこんなことは間違っていると感じた。命というものは簡単に失われてしまうことを実感していたからだ。
 だからこそ決意する。自身や敬愛しているパイフウの道を切り開くためにもあの少年の姿をした『なにか』打ち倒すことを。
 そう『なにか』である。あの少年が人間ではないことはバンダナの下にある第三の蒼い瞳の備わっている超感覚が教えてくれていた。
 天宙眼という火乃香の額に存在する、気を感知し増幅する機能を持つ瞳。
 その感覚は幾度も自身の危機を救ってくれた。
 だが、僅かにその力に陰りがあった。なんとなく調子が悪いのだ。
 ただ調子が悪いならば問題はないが、フィブリゾがこの島になにかしているのならばとてつもなく危険である。
 そして、これらのことを簡単にできてしまう存在であるクエスを火乃香は知っていた。
 クエスによって以前にも似たような状況で似たような場所に攫われてしまったことがあり、なおさらこの状況と重ね合わせてしまい、
 背筋に寒気が走ってしまう。あれも想像できぬほどの力の持ち主だ。
 あれらを倒す手段があるのかどうかなど火乃香は知らない。ただ一つだけ分かっていることがある。

『フィブリゾ! 滅んだはずじゃ!?』

 そう叫んだ亜麻色の髪をした自分とどう年齢であろう少女がいたことだ。
 名簿をめくるとそこには火乃香やパイフウ、それにリナ・インバースを含めた43人の名が書かれている。
 フィブリゾの対応からして、あの少女が名簿に書かれているリナ・インバースなのだろう。
 あの人物ならばなんとかフィブリゾを倒せる方法を知っているかもしれない。
 ただし、リナ・インバースとフィブリゾの狂言でないことが前提である。
 とはいえ、考えるのが苦手であるのでリナ・インバースを探すというだけに留めておく。会った時のことは出会えた時に考えればいい。
 そこまで火乃香は考え、思考を切り、別のことを考える。
 パイフウやロウエン等のように、気を用いた技と思われる炎を生み出す男が殺されてしまったことを。
 もしあの人物が先に攻撃をしかけていなければ、死んでいたのは自分だったのかもしれない。
 いきなり殺しあえといわれて憤りを覚えないほど自分はやさしくはないことを自覚していたために、火乃香はそう思った。
 そして、あの殺されてしまった男の息子のことを思い出す。
 歳は親友であるミリィとたいして変わらないだろう。
 ゆえに思い出してしまう。父親を失ってしまった少女の悲しみを。炎に焼かれてしまった少女の父親を。あの時の無力感を。
 あの少年は駆け寄った二人の男女がいるために天涯孤独というわけではないだろうが、自分が一人でここにいるということは
 おそらく地図上のどこかに少年も一人でいるということなのだろう。

(あんな子一人にしていちゃあ、心配だよね)

 一人というのは心細い。現に自分も常にバックアップを受けている相棒の声が聞こえないだけで、寂しさを覚えている。
 だから思ってしまう。あの少年を探して、守って上げたいと。
 相棒なら『同情するならば止めておけ』などと言うのはよく分かっているし、特に探さなければいけない理由があるわけでもない。
 親を失ってしまう子供など辺境ではよく見かける。完全に自分のワガママであることなども自覚している。
 だがそれでも、火乃香は父親を失ってしまったレンという名の少年を探したかった。


390:サーチャー  ◆QL.hfa6fts
07/06/04 09:53:59 Rgi8M4KB

「ま、飯喰って寝るだけが人生ってわけじゃないし、ね」

 火乃香の中ではとりあえずの行動方針は決まる。
 そして、道具に一通り目を通し、ルールブックを読み、次にマニュアルを見た。
 マニュアルにはこのぬいぐるみのことが書かれてあった。
 読んでみるに、どうやらこのぬいぐるみは量産型ボン太くんという名称の兵器であるらしい。
 ボン太くんは筋力補助機能や低周波センサー、超アラミド繊維を用いた防弾毛皮などの機能を搭載しているとのこと。
 火乃香の知識の中にある兵器に当てはめるとPSPというパワードスーツにスラスター機能を取り外し、
 フットワークと器用さを上げたものと考えればいいだろう。
 火乃香はこれを優秀な装備だと思った。筋力を増幅するなどPSPとの共通項も多い以上はある欠点にさえ目を瞑れば
 多少の無茶は利くだろう。故に火乃香はこの装備をすぐさま身につける。
 そうして火乃香は荷物を纏め、扉を潜った。自分の意思を貫くために。


「ふもっふ」

 ボイスチェンジャーを切らなければ優秀な装備である、ボン太くんを身に纏いながら。



【G-5/民家/一日目/朝】
【火乃香@ザ・サード】
[状態]:良好
[装備]:ベレッタF92(15/15)@現実、量産型ボン太くん@フルメタルパニック!
[道具]:支給品一式
[思考]
基本行動方針:とりあえず、人を探す
第一行動方針:先生を探す
第二行動方針:神凪煉とリナ・インバースを捜す。
第三行動方針:なんとかして殺し合いを止めたい。

391: ◆QL.hfa6fts
07/06/04 09:54:56 Rgi8M4KB
終了

392:この名無しがすごい!
07/06/04 11:50:36 5ufEOlB6
乙、火乃香きたか
そういえば確かにボン太くんスーツってPSPに似てるな

393:この名無しがすごい!
07/06/04 23:08:51 7uGX3aDd
意思疎通が出来ねーw

394:この名無しがすごい!
07/06/05 12:14:38 gNGL912Q
もはやパロロワお約束アイテムと化しつつあるボン太くんwww

395:この名無しがすごい!
07/06/05 22:34:07 aMaJuaHN
>>394
スパロワとラノロワだけだから、お約束化は早いぜ。

396: ◆3/0Jiuxzqg
07/06/05 23:18:51 sn1sJzoj
>>342-345はNGという事なので
遅くなりましたが修正版を投下します。

397:剣士と策士と狂戦士 ◆3/0Jiuxzqg
07/06/05 23:21:48 sn1sJzoj
剣を、抜く。
女性の身長ほどもある大振りな剣だったが
抜いてみると、思ったよりも軽い事に気付いた。
研ぎすまされた黒の刃は陽光を受け、虹の様に刃の色を変化させる。
なんとなく普通の剣じゃないと青年の直感が告げるが
それ以上の事はよく分からないので、とりあえずは放っておく。

「ま、普通に使う分にはたぶん大丈夫だよな」

青年―ガウリイは能天気にそう呟き、虹の光沢を持つ剣を鞘へと収めた。
あの後、気が付くと彼は一人でこの森の中に立っていた。
リナともはぐれ、腰のブラストソードも失い、
どうしようかとしばらく呆然としていたのだが
ザックの事を思い出し、とりあえず何か武器でもないかと中を漁って出てきたのがこの剣だった。
他にも理解不能な魔道具っぽいものもあったが、
クラゲ並みと定評のある彼の脳みそは、その使い方を考えようともしなかった。
「よし…行くか!」
一通りザックの中身を確認して、他に武器になりそうなものはないと判断すると
彼は剣を背負い、慎重な足取りで森の中を歩き出した。
むろんフィブリゾの言うふざけたゲームに乗る為ではない。
仲間―リナと合流するためだった。
とはいえ、別にあてがある訳でもなく、実は勘に従って適当に歩いているだけというのが
彼が「何にも考えてないクラゲ頭」と言われる由縁なのだが。
ともあれ彼はリナを信用していた。
まず間違いなく、このゲームを潰すために動いているだろう。
早く合流して…いや早く合流しなければ何やらかすか、わかったもんじゃない。
そう自称保護者らしくリナの無茶を心配して先を急いでいた

―そんな時だった

398:剣士と策士と狂戦士 ◆3/0Jiuxzqg
07/06/05 23:24:32 sn1sJzoj
「大貫さん、話をっ――!」
「ダーーーーーーイ(死ね)!!」

チェーンソーを振り上げる男に若い青年が襲われている―そんな光景に出くわしてしまったのは。
どうしようかと一瞬迷ったガウリイだが、彼はすぐに決断した。
ガウリイはすらりと剣を抜き放つと、男に向かって朗々と声をあげた。

「それぐらいにしておくんだな」

声に反応したのか、本能的にガウリイの強さを察したのかは判らないが
バーコード頭の男は血走った目でガウリイを睨むと、標的をガウリイに変え飛び掛ってきた。

「ダーーーーーーイ(死ね)!!」
「ここはオレに任せて逃げろ!」

ごぅっ!!

空気を引き裂き迫るチェーンソーをかわしながらガウリイが叫ぶ。
「ありがたい、感謝します。だが…」
青年が距離をとり、何か言いかけているのを横目にガウリイは男と斬り結ぶ。
ガリガリガリ!

「なっ…!?」

凄まじい勢いで削れていく剣を見て慌てて距離をとるガウリイ。
一合斬り結んだだけでこれだけ削れたのは何も武器のせいだけではなかった。
パワーといいスピードといい男のそれが人間離れをしていたせいだ。
時間をかければ剣が持たないと判断したガウリイは、
剣を腰だめに構え、カウンターを狙う。

399:剣士と策士と狂戦士 ◆3/0Jiuxzqg
07/06/05 23:25:53 sn1sJzoj
攻撃と攻撃の隙間を見つけ必殺のタイミングで胴を断とうとしたその瞬間、青年が声を上げる。

「大貫氏―彼は恐怖の余りに錯乱しているだけです。
 彼は我が校の大切な人材なので出来れば無傷で正気付かせて頂きたいのだが!」

「くっ、無傷でか!?」

ガウリイは咄嗟に剣を引き、代わりに蹴りを無防備な腹へと叩き込む!

どがっ!!
鋭い蹴りは見事に命中したのだが
男――大貫はさして効いた様子も無くチェーンソーを振るってくる。
慌ててさがりながら、まるで丸太を蹴ったような感触にガウリイが叫ぶ。

「―なんとかやってみるが厳しいぞ!」

青年もすぐにそれを理解したのか辺りに何か使えるものがないかと見回し、そして気付いた。
木々の切れ目から尖塔が見えたのだ。

「ならば、あの塔へ!狭い場所ならばチェーンソーを振るえないはずです」
「―わかった!」

すかさずガウリイは足で地面を蹴り大貫の顔に土を飛ばす。

「――!!」

どがっ!
土が目に入り一瞬怯んだその隙に接近したガウリイが足払いをかける。
バランスを崩しながらもやったらめったらとチェーンソーを振り回す大貫。
だが、ガウリイと青年はその間に遥か向こうに見える塔に向かって走りだしていた。

そしてしばらくして――ゆったりと幽鬼のように立ち上がり、二人の後を追う大貫の姿があった。

「逃がさないヨ――逃がしはしないヨ」

400:剣士と策士と狂戦士 ◆3/0Jiuxzqg
07/06/05 23:27:14 sn1sJzoj
【F-7/森/一日目/朝】
【スレイヤーズ@ガウリイ】
[状態]:正常
[装備]:オーロラサークル@魔術士オーフェン
[道具]:支給品一式、ディメコム@それゆけ!宇宙戦艦ヤマモト・ヨーコ
[思考]
基本:リナと合流しこの殺し合いを止める
1:塔へ向かう
2:大貫を止める
3:仲間と合流する
[備考]:このオーロラサークルには再生能力があります。
刃こぼれや折れた程度ならかってに直ります。

【フルメタルパニック!@林水敦信】
[状態]:正常
[装備]:???(未確認)
[道具]:???(未確認)
[思考]
基本:とにかく大貫氏を正気に戻す
1:塔へ向かう
2:大貫を止める
3:知り合いと合流しゲームから脱出する
[備考]:アイテムはまだ確認していません。
次の人にお任せします。

【フルメタルパニック!@大貫善治】
[状態]:バーサーク(恐怖による錯乱)
[装備]:古びたチェーンソー@フルメタルパニック
[道具]:なし
[思考]
基本:ダーーーーイ!
1:ガウリイをダーイ!
2:林水をダーイ!
3:動くものをダーイ!
[備考]:チェーンソー以外は森(F-7)に置いてあります。

401: ◆3/0Jiuxzqg
07/06/05 23:28:01 sn1sJzoj
修正版、投下完了。

402:この名無しがすごい!
07/06/05 23:55:55 aMaJuaHN
>>401おつかれさまー。
用務員怖いよ用務員。

403:この名無しがすごい!
07/06/06 17:42:13 fvg5+aE2
>>402
陣台高校の用務員は化け物だ。

……ヤマモト・ヨーコの『ゲットレディ』が見つからない○| ̄|_
ブックオフ巡りにせいを出した方がいいのだろうか?

404:この名無しがすごい!
07/06/08 00:34:26 zjl3n1QG
ホシュ

405:この名無しがすごい!
07/06/09 00:30:27 kdTPuF9z
しかしまあ、寂れてるな・・・。
というわけで質問投下。

ちょっと気になったんだけど
このフィブリゾって本物?ラグナブラストとか発動するのかな?

406: ◆UlnmVKQRRM
07/06/09 00:34:35 E9E9q0rk
一応、本物であるとして書いたつもりですが
展開次第で偽者だったでも問題ないと思います。

407:この名無しがすごい!
07/06/09 01:12:39 fAXmTqpo
ああそうか、そういやスレイヤーズの魔術って、魔族の力借りて発動するものだったっけ。
偽物だと力の元になる存在がいないから発動しない、という事になるのか。

408:この名無しがすごい!
07/06/09 01:32:53 kdTPuF9z
つまり
滅んだはず→偽物?→術を使ってみればわかる
ってことになるわけでどっちかははっきりした方がいいって事だな。

409:この名無しがすごい!
07/06/09 11:40:53 ydGydAhc
スレイヤーズはよく知らないんだけど、フィブリゾが本物でなかったらどうなるの?
漫画をちょっと読んだだけなんだけど偽レゾみたいな立場なのだろうか?

とりあえず、フィブリゾが偽者だったら後ろに黒幕がいる展開でなかったらどっちでもいいかもしれない。

410:この名無しがすごい!
07/06/09 16:37:01 ciCreVuu
すっかり忘れてた
しかしリナってラグナブラスト使ったっけ?
ずいぶん前だから忘れたんだが。

>>409

どう考えてもいいと思う。
書き手さんに任せるという形にしておこう。

したらばに予約、一時投下、死者スレなどはできてるのかな?
探したけど見つからない

411: ◆UlnmVKQRRM
07/06/09 21:22:07 E9E9q0rk
なんとなくロワの特色ということでちょっと考えてみたんですが
一度投票して主人公を決めてみるというのはどうでしょうか?

優勝、全滅、脱出、対主催、どのルートに進んでも最後まで生き残るというキャラを一人だけ確定させてみると
他とは違ったドラマ造りができるんじゃないかな、と思ってみたりしたのですが。
あくまで一つの提案として皆さんの意見を聞いてみたいのですが。

412:この名無しがすごい!
07/06/09 21:25:42 XbTXJDdL
では、最も多くのキャラが出ているフルメタの主人公を推しておこうか

413:この名無しがすごい!
07/06/09 21:54:05 hc/Q6W+S
いいんじゃない?
確かに他とは違った進行が出来そうだ。
以前にも確か例があった筈だし俺は賛成しとく。
既に退場しているソースケには悪いがw

414:この名無しがすごい!
07/06/09 22:13:28 ydGydAhc
とりあえず、投票するなら明日か来週の日曜日ですかい?

あと ◆8yz2qqMNbQ氏と◆XHKDIsPEFA氏は現状どんな感じですかい?
やっぱりロワを潤わせるためにはssの投下が必要なので聞いてみる。

415:この名無しがすごい!
07/06/09 23:21:36 10MaIbN3
>409
魔族の力を借りて発動するのがスレイヤーズの黒魔術。
ドラグスレイブの場合だと、リナが魔王シャブラニグドゥに「ちょっと力貸してお願い」って力を借りている形。
なのでフィブリゾが本物じゃ無い場合、フィブリゾが力を貸す呪文は一切使用不可能になる。
これを逆に考えると、フィブリゾの力を借りる術を使ってみて、発動したら本物、しなかったら偽物となる。

でもまあ、偽物だったからって特に問題が出るとも思えないが。脅威には違いないし。

>410
黒魔術は一通り使えるものと考えていいかと。

フィブリゾが滅んだはずってリナが言ってるって事は、ガーヴは確実に滅んだ後って考えていいのか。

416:この名無しがすごい!
07/06/09 23:57:04 ciCreVuu
とりあえず書いてみた。
携帯からのうえにSS書くのは初めてなので苦情や注意事項などあれば教えて下さい。


417:ある少女の後悔
07/06/10 00:00:20 mkbjob9q
「…まさかこんな事になるなんて」
その少女ーリナ・インバースは森の中で唇を噛み締めていた。
故郷へと向かう旅の途中、立ち寄った宿屋でニギタケの包み焼きを待つ間にふと睡魔に襲
われ、気がつけば料理の乗ったテーブルはどこへやら、見知らぬ場所に連れてこられ、殺し合いをしてもらいます、なんて、どんな状況なのか。
しかも、死んだはずのフェブリゾやルークが生き返っているあたりもう滅茶苦茶である。
「…考えていても無駄か」
今確かなことはフェブリゾが殺し合いを望んでいるということ。
ならば、こちらはそれに抗うだけである。
あの場にいたガウリイもここにとばされているはず、きっとそのうち会えるだろうが…心配だ。

その頃、その本人は最強の用務員と戦っていたがリナはそれを知らない。
しかしフェブリゾめ、いつの間にそんな力を…ん?
そこまで考えようやくある疑問に気づく。
ルークが生き返っているので考えてなかったが、あのフェブリゾは本物か?
確かに金色の魔王が滅ぼした筈だ。
あの時の記憶は虚ろだが間違いない。
だとすれば、あのフェブリゾはいったい何なのか?
まさかいつかの偽レゾのようなものだろうか。
「…試してみるか」
そしてリナは呪文の詠唱を始めた。

◇◆◇◆



418:ある少女の後悔
07/06/10 00:08:24 mkbjob9q
その呪文を唱えたのは二つの理由からだった。
一つはあまり派手な術を使うと危険だということ。
もう一つはただ発動する筈がないと思ったからだった。

しかし、術は発動した。
リナは驚き、後悔した。
それはフェブリゾが本物だと証明されたことと、
「マスター、ご命令を」

自分が呼び出したそれについてだった。

ラグナ・ドライブ

フェブリゾの力を借りゾンビを作り出す術

つまり、発動できなければあのフェブリゾは偽者ということなのだが、
まさかものの見事に発動するとは

「マスター、命令は?」

ゾンビがこちらを見ながら問いかけてくる。
まあ、作り出してしまったものは仕方がない。
ちなみにこの術でできたゾンビ、けっこうアドリブがきく。

「…とりあえず、他の参加者で困っている人を助けなさい」

予想外に発生したゾンビに適当な命令を下す。

「了解」

ゾンビは素早く走り出していった。
走りつつ振り向き、こちらにウインクなんぞをしながら。
「…変なもの作っちゃったなぁ」
背中に鳥肌立たせつつリナはつぶやいた。
と、足元のデイパックが目に入る
「そういえば支給品なんてのがあったっけ」
役に立つものであればい

419:この名無しがすごい!
07/06/10 00:13:15 62ODvh+R
sienn

420:ある少女の後悔
07/06/10 00:15:10 mkbjob9q
【F-7/森/一日目/朝】
【スレイヤーズ@リナ】
[状態]:正常
[装備]:椅子@スレイヤーズVSオーフェン
[道具]:支給品一式、無能部下焦がし機 ボンバー君二号@魔術師オーフェン無謀編
[思考]
基本:ガウリイと合流し、殺し合いを止める。
1:マジクの話を聞く
2:ガウリイ達と合流
3:ニギタケが気になる
[備考]:まだ竜破斬、重破斬が使えないことを知りません。 

フェブリゾが本物、もしくは本物にちかいなにかだと思っています。

【魔術師オーフェン@マジク・リン】
[状態]:正常
[装備]:???(未確認)
[道具]:???(未確認)
[思考]
基本:???
1:???
2:???
3:???
[備考]:次の書き手さんに任せます

【スレイヤーズ@ゾンビ】
[状態]:腐敗
[装備]:なし
[道具]:なし
[思考]
基本:よわきを助けつよきを倒す
1:とりあえず参加者を探す
2:弱者を助ける
3:強者を倒す
[備考]:ゾンビの動向については次の書き手さんに任せます。



421:この名無しがすごい!
07/06/10 00:19:27 mkbjob9q
投下終了
予約スレや一時投下スレがどこかわからなかったので
このようなかたちにしてしまいました。
すいません


422:この名無しがすごい!
07/06/10 00:48:38 mkbjob9q
すいません。
今確かめたら418が途切れているようなので改めて投下します。

その呪文を唱えたのは二つの理由からだった。
一つはあまり派手な術を使うと危険だということ。
もう一つはただ発動する筈がないと思ったからだった。
しかし、術は発動した。
リナは驚き、後悔した。
それはフェブリゾが本物だと証明されたことと、
「マスター、ご命令を」
自分が呼び出したそれについてだった。

ラグナ・ドライブ

フェブリゾの力を借りゾンビを作り出す術

つまり、発動できなければあのフェブリゾは偽者ということなのだが、
まさかものの見事に発動するとは
「マスター、命令は?」
ゾンビがこちらを見ながら問いかけてくる。
まあ、作り出してしまったものは仕方がない。
ちなみにこの術でできたゾンビ、けっこうアドリブがきく。
「…とりあえず、他の参加者で困っている人を助けなさい」
予想外に発生したゾンビに適当な命令を下す。
「了解」
ゾンビは素早く走り出していった。



423:修正版
07/06/10 00:51:50 mkbjob9q
走りつつ振り向き、こちらにウインクなんぞをしながら。
「…変なもの作っちゃったなぁ」
背中に鳥肌立たせつつリナはつぶやいた。
と、足元のデイパックが目に入る
「そういえば支給品なんてのがあったっけ」
役に立つものであればいいなと思いつつ開ける。

入っていたもの。

なにかわからないがブラックジャックのようなもの。

椅子。

以上2つ。

…これを使って殺し合えと?
「ふざけるなー!!」
「うわあっ!ごっ、ごめんなさい!!」
思わず叫ぶと、横の方から声がした。

「誰っ!」

リナは素早く声のした方に向きなおり椅子掴んで呪文詠唱の準備にはいる。

「まっ、待って下さい!殺し合いにはのってません!」

そう言って出てきたのは金髪の少年だった。

「あの、僕はマジクっていいます。えっと、あなたは?」




424:この名無しがすごい!
07/06/10 02:05:35 62ODvh+R
投下乙。
出来は悪くはなかったと思います。
ただ、ゾンビが出来てしまうのはよくないかと。
ガウルンという前例があるとはいえ、自立移動が可能な参加者はまずいでしょうし。

マジクが素手で倒せるように制限をかけても、増やせるのならばあと一体は作りそうかと?
自分としてはゾンビが自由気ままに移動できるのはまずいのでは? と思ったりする。
JOJOのスタンドみたいに範囲制限があれば別ですけど。

(コピーガウルンは支給品の特性上として、入っていた以上はO.Kとは見なせるかな?

425:この名無しがすごい!
07/06/10 07:02:01 mD/IRoOw
乙。
確かに力の源である冥王はいるし、調べてみたらこの呪文、
別に死体とか必要ないし可能っていえば可能なんだよな・・・w

そして>>424が言うとおり最大の問題は小粋でアドリブの効くゾンビって
どの程度、知能があるかって点だと思う。
人間並みにあったら実にやばい呪文だろこれ。

426:この名無しがすごい!
07/06/10 09:19:52 oj774in+
ラグナ・ドライブって別に冥王の力を借りる呪文じゃなくなかったか?

427:この名無しがすごい!
07/06/10 11:39:52 b+J9uvN+
小粋なゾンビが出てきたのはすぺしゃるの「がんばれ死霊術士」だったっけか?

428:この名無しがすごい!
07/06/10 12:11:36 mkbjob9q
そうです。
たまたまそばにあったのでだしてみたんですが…
やっぱりゾンビはだめでしょうか。
>>426
以前読んだ本にそういう記述があったので。


429:この名無しがすごい!
07/06/10 12:36:22 mkbjob9q
本棚を探したら見つけた。
名前は「入門!リナの魔法教室」


430:この名無しがすごい!
07/06/10 12:56:18 mD/IRoOw
そういや本編終了後って事はルークどうなるんだ?
その時期から参戦だと一応ルーク=魔王ってことになるんだが。

>>428
参加者並に動けてなおかつ制限もなく
しかもこの先いくらでも増やせるってとこが問題なんだと思う。

431:この名無しがすごい!
07/06/10 13:18:08 KhK/YJxc
>>430
呼ばれてきた時期を一律にしなければいけない必要性はない。
一律にしないと、書き手と参加者が少し混乱するだけ。

フルメタだとガウルン辺りは最新刊のずっと前に死亡済みだし、スレイヤーズだと
ルークが登場する前にアメリアとゼルガディスが離脱済みらしいから、
あんまり深く考えない方よいのではなかろうか?

432:この名無しがすごい!
07/06/10 14:02:47 YLa3o24j
小粋なゾンビの作り方って、その話のゲストキャラの特別呪文だったような気がするけど、リナは教わっていたっけか?
細かいところ覚えてないなあ。

433:この名無しがすごい!
07/06/10 15:03:33 mkbjob9q
教えてもらって協会に売り込んだ。
けど、んな気味悪いもんいらん、って拒否され金になんなかった。
そんな感じです。

今までの意見からしてゾンビに制限つければいいということでよろしいのでしょいか?
とりあえず、
・1日しかもたない
・腐敗しているのでだんだん行動できなくなる
・フェブリゾが力を貸さないので一体のみ
ということでいこうと思うのですが。

434:この名無しがすごい!
07/06/10 16:02:47 vJblkXCO
コピーでもなんでもない、投票で選ばれたわけでもなんでもない完全な新キャラが
自律行動するのがとてもとても問題だと思うんだがその辺はどうだろう?

ラグナ・ブラストじゃ駄目だったのか?

435:この名無しがすごい!
07/06/10 18:44:50 uVbIZYwe
別にいいんじゃないかと思うけどね。
困ってるのがマーダーだったらマーダー助けるわけだろ。
1体だけならそうそうグダグダにもならないんじゃないか。

436:この名無しがすごい!
07/06/10 20:33:09 2uJWWpoW
その話の中でグズグズに溶けていき
それを見たマジクが悲鳴を上げるとかのが後腐れは無かったが
まあなんとも

437:この名無しがすごい!
07/06/10 20:41:25 jDW2NEzw
>433
フ『ェ』ブリゾ×
フ『ィ』ブリゾ○


438:この名無しがすごい!
07/06/10 21:31:27 mkbjob9q
今気づいた。
…すると俺は十年近く名前を間違えて覚えていたのか。
なんか鬱になってきた。
ラグナ・ブラストはうまく描写できないのでラグナ・ドライブを使ったのですが、
まさかゾンビで論争するとは。
もう少し考えてみます。
なので時間と意見を下さい。
お願いします。


439:この名無しがすごい!
07/06/11 12:17:52 rQYi/ccd
で、主人公投票はみんな賛成か積極的反対ではないでいいのかな?
個人的には是非やってみたいのだが

440:この名無しがすごい!
07/06/12 16:32:28 DmWDKST5
リナから一定距離を離れたあとひとりでに崩れさるとか
理由は制限か偽者かは曖昧にして

441:この名無しがすごい!
07/06/12 17:11:10 zocEQlGd
迷ったが書き込むことにする

>>436
ゾンビだからもう腐ってるけどな


なんつって!
なーんつって!

442:この名無しがすごい!
07/06/12 22:25:08 EsfnEd+e
>>439
反対
出来レースは過程の興味を著しく失わせるから

誰も触ってないのにすまん

443:この名無しがすごい!
07/06/12 23:13:46 aPbqmbXr
しかし忘れかけてたようなスレイヤーズのネタが次々とんでもない波紋をw

444:この名無しがすごい!
07/06/12 23:29:14 dopw5ml7
>>442
そうか? 出来レースつっても結末はいくつもあるんだし
過程にもいろいろ変化ができるだろ。
それに何の指針もないよりかは、書きやすくもなると思う。

それにいろいろとロワも見てきたけどこういう珍しい手法も面白そうだと感じる。

445:この名無しがすごい!
07/06/12 23:36:45 lP5tjTE0
誰か一人が確実に生き残るといっても、結末はどうとでもなるからなぁ。
マーダーが選ばれたとしても、五体不満足の状態で対主催につかまって主催者死亡ENDにもできるし。
対主催が選ばれても、発狂して優勝ENDにもなりえるし。

自分の予想だと、もし選ばれるとしたら弱めの参加者が選ばれそう。洋子とかコギーとか。

446:この名無しがすごい!
07/06/12 23:37:11 Bw+tTumS
修正したもの投下します。
ちょっと長いのでゆっくりと。


447:この名無しがすごい!
07/06/12 23:38:04 lP5tjTE0
  

448:ある少女の後悔 修正版
07/06/12 23:40:05 Bw+tTumS
「…まさかこんな事になるなんて」
その少女ーリナ・インバースは森の中で唇を噛み締めていた。
故郷へと向かう旅の途中、立ち寄った宿屋でニギタケの包み焼きを待つ間にふと睡魔に襲
われ、気がつけば料理の乗ったテーブルはどこへやら、見知らぬ場所に連れてこられ、殺
し合いをしてもらいます、なんて、どんな状況なのか。
しかも、死んだはずのフィブリゾやルークが生き返っているあたりもう滅茶苦茶である。
「…考えていても無駄か」
今確かなことはフィブリゾが殺し合いを望んでいるということ。
ならば、こちらはそれに抗うだけである。
あの場にいたガウリイもここにとばされているはず、きっとそのうち会えるだろうと思うが…心配だ。

その頃、その本人は最強の用務員と戦っていたがリナはそれを知らない。
しかしフィブリゾめ、いつの間にそんな力を…ん?
そこまで考えようやくある疑問に気づく。
ルークが生き返っているので考えてなかったが、あのフィブリゾは本物か?
確かに金色の魔王が滅ぼした筈だ。
あの時の記憶は虚ろだが間違いない。
だとすれば、あのフィブリゾはいったい何なのか?
まさかいつかの偽レゾのようなものだろうか。
「…試してみるか」
そしてリナは呪文の詠唱を始めた。

◇◆◇◆



449:この名無しがすごい!
07/06/12 23:40:36 lP5tjTE0
    

450:ある少女の後悔
07/06/12 23:44:45 Bw+tTumS
その呪文を唱えたのは二つの理由からだった。
一つはあまり派手な術を使うと危険だということ。
もう一つはただ発動する筈がないと思ったからだった。
しかし、術は発動した。
リナは驚き、後悔した。
それはフィブリゾが本物だと証明されたことと、
「マスター、ご命令を」
自分が呼び出したそれについてだった。

ラグナ・ドライブ

フィブリゾの力を借りゾンビを作り出す術
つまり、発動できなければあのフィブリゾは偽者ということなのだが、
(まさかものの見事に発動するとは…)
しかも出来たのは予想よりも大きいものだった。
「マスター、命令は?」
ゾンビがこちらを見ながら問いかけてくる。
(まあ、作り出してしまったものは仕方がないか)
ちなみにこの術でできたゾンビ、けっこうアドリブがきく。
「…とりあえず、他の参加者で困っている人を助けなさい」
リナは予想外に発生したゾンビに適当な命令を下す。
「了解、ぶらあぁぁっっ!」
ゾンビは一回叫ぶと素早く走り出していった。
走りつつ振り向き、こちらにウインクなんぞをしながら。

451:ある少女の後悔
07/06/12 23:46:58 Bw+tTumS
「…変なもの作っちゃったなぁ」
背中に鳥肌立たせつつリナはつぶやいた。
と、足元のデイパックが目に入る
「そういえば支給品なんてのがあったっけ」
役に立つものであればいいなと思いつつ開ける。

入っていたもの。

なにかわからないがブラックジャックのようなもの。

椅子。

以上2つ。

…これを使って殺し合えと?
「ふざけるなー!!」
と叫んだその時、
『うわぁぁぁー!!』
人にしては大きい叫び声が響き渡った。
「なに!」
リナは慌てて声のした方へと走っていった。
(もしかしたらもう誰かが襲われて…!)
そう思いながら走っていると、妙な匂いが漂ってきた。
(これは…腐敗臭?)
さらに進行方向には何か塊などが落ちている。
そして彼女の頭にある疑問が。
すなわち、
(さっきのゾンビ、どこに行ったっけ…?)



452:ある少女の後悔
07/06/12 23:49:52 Bw+tTumS
やがてひらけた場所に出ると、そこには…。
『あ、ああ…』
「大丈夫ですか?怪我はございませんか?」
腰を抜かし、みょーな物体を持った金髪の少年と、少年に近づく半壊したゾンビの姿が!
『あう、ああうあ』
「大丈夫です。私は不気味ですが武器は持っていません。なにせ私、ゾンビですから!」
そう言いながらゾンビは一本減った腕を広げ、ボロボロの腹の中を見せ、半壊した顔で笑
顔を浮かべる。
…はっきり言おう。不気味じゃなく、怖いと。
『…っ』
少年、もう声も出ない。
どうやらゾンビは時間がたつか術者から離れると自己崩壊を起こすらしい。
「おや?…まさか足を!?さあ、この手を掴んで!!」
どうやら動かないのを動けないと勘違いしたらしい。
ゾンビは手を伸ばし…、

453:ある少女の後悔
07/06/12 23:51:23 Bw+tTumS

ぼて

腕が落ちた。
少年は倒れた。
さらにゾンビの体は崩壊を起こしていく。
止まらない。
(って、なにしてんのあたし!)
リナは我に返り、少年に駆け寄った。
抱き起こすと、少年は気絶しているだけのようだった。
「ああ、マスター」
ゾンビを見ると、もう立つのもやっとといった状態だった。
「すいません、お役にたてなくて。どうやら、ここまでのようです」
ゾンビはそう言いながらそらを見上げた。
「…もし、…また会えるなら、こん…ど…こ」
そこで、ゾンビは完全に土に帰った。
その跡に向かってリナはつぶやく。
「…ゾンビ、あなたのこと、忘れないわ」
少なくとも忘れらんないだろう。
木々の隙間から太陽がその場所を照らしていた。


454:この名無しがすごい!
07/06/12 23:53:09 Bw+tTumS
とりあえずここまで。
状態表は後で投下します。

455:ある少女の後悔
07/06/13 00:43:05 Po5Qb0Qp
【F-3/森/一日目/朝】
【スレイヤーズ@リナ】
[状態]:正常
[装備]:椅子@スレイヤーズVSオーフェン
[道具]:支給品一式、無能部下焦がし機 ボンバー君二号@魔術師オーフェン無謀編
[思考]
基本:ガウリイと合流し、殺し合いを止める。
1:マジクを保護
2:ガウリイ達と合流
3:ニギタケが気になる
[備考]:まだ竜破斬、重破斬が使えないことを知りません。

フェブリゾが本物、もしくは本物にちかいなにかだと思っています。

ラグナ・ドライブをもう使わないと決意しました。
【魔術師オーフェン@マジク・リン】
[状態]:気絶
[装備]:拡声器
[道具]:???(未確認)
[思考]
基本:???
1:???
2:???
3:???
[備考]:次の書き手さんに任せます


【ゾンビ@スレイヤーズ 崩壊】

456:この名無しがすごい!
07/06/13 00:50:52 Po5Qb0Qp
投下終了
しかしゾンビの扱い方って難しいなぁ。

457:この名無しがすごい!
07/06/13 01:37:47 3ipEQ6d7
>455
十年来の勘違いはそうそう簡単には直らんとは思うが、早く『フィブリゾ』に慣れてくれ。

458:この名無しがすごい!
07/06/13 01:46:18 vF7LBuEt
>>456

ちょっと変だけどゾンビの墓参りに行ってくるよ。

459:この名無しがすごい!
07/06/13 09:48:35 UjEdw92W
主人公投票やってもいいけど公平を期すなら全キャラ登場後にやるべきだね
恨みっこなしで

460:この名無しがすごい!
07/06/14 01:01:27 q7ko8VsO
参加作品の中で手ごろなドーピングアイテムがあったら教えてくらさい。
武器じゃなく。

461:この名無しがすごい!
07/06/14 07:53:50 v+f3MM/0
>>460
ザ・サードから、『PSP』と『ルナティックブランド』。
前者はパワードスーツ、後者は精神と肉体を変質させる薬物。

すでに登場済みのならば、フルメタの量産型ボン太くん。

462:この名無しがすごい!
07/06/14 16:43:03 v+f3MM/0
訂正『ルナティックブランド』→『ルナティック・ブラッド』
とはいえ、人格にも結構影響与えるから、ロワで出すのはまずいかもしれない。
(自分から言い出しといてなんだけど。

お手軽パワーアップアイテムは以外に少なそう。

463:この名無しがすごい!
07/06/14 18:49:21 q7ko8VsO
サンクス。どうりで検索しても出なかったわけだ。
ま、あんじょう考えますわ。

464:この名無しがすごい!
07/06/15 16:49:43 UtfmHouN
ライナの複写眼は風のスティグマ勢の精霊魔術を読み取れるだろうか?
スレイヤーズやオーフェン勢の魔術なら構成も近いし読み取れるだろうけど

465:この名無しがすごい!
07/06/15 18:10:01 6d1dkYhx
オーフェンの魔術は天人の血を引いてないと使えないんじゃね?
構成は見えそうだけど。

466:この名無しがすごい!
07/06/15 22:41:17 nyeluZkU
正直あまりその辺の設定に触れない方いいと思う。
突き詰めると異世界なら始祖魔術士いないはずだから音声魔術は全て使えないって話になる。

467:この名無しがすごい!
07/06/15 23:22:11 /rF14a/D
始祖魔術士が存在しないと使えないんだっけ?
魔法を盗んで魔術にしたのが始祖魔術士でその血をひいていれば
各々の魔術を使う素質を得られるとしか覚えてなかったわ

468:この名無しがすごい!
07/06/16 00:37:03 5VGmSF3I
始祖魔術師は異世界にいるままで、別にいなくなったわけじゃ無いから、魔術使えないって訳でもないんじゃ?

オーリオウルがいなくなった後が記憶に無いのだが、由来の魔術が使えなくなってたら、大陸外に出たら使えない、となるかも。

469:この名無しがすごい!
07/06/16 00:57:58 YKMeTuzy
本編後設定のラッツベインが大陸外で魔術使ってたような

470:この名無しがすごい!
07/06/16 09:00:51 g8MMW5bW
世界法則に組み込まれた始祖魔術師を通して
限定的にその世界の法則を操作出来る。
これがオーフェン世界の魔術だったと思う。

>>466のいうようにあんまりつっこまない方がいいのかもしれない。
一番楽なのはライナの複写眼を封印って手なんだけど
複写眼とったライナっても寂しいし・・・難しいな。

471:この名無しがすごい!
07/06/16 10:07:05 mdknjln0
しかしぽいものの造った異世界でオーフェン普通に魔術使ってたよな?

472:この名無しがすごい!
07/06/16 11:47:24 6u9T+X8y
スレイヤーズとのクロスだったっけ?
あれは公式だし異世界でも使える根拠としてもいいかと

473:この名無しがすごい!
07/06/16 17:06:36 YTET8eZr
スレイヤーズVSオーフェンはお祭り企画だからなあ。おまけに扱いは無謀編だし。
VSの作中でその辺の設定に触れてるわけでもないし根拠としては微妙じゃね?
切り裂きポチョムキンは100mを2秒で走れる。
じゃあ他にも100m2秒台の奴がいるはずだって言われてる気分だ。

474:この名無しがすごい!
07/06/19 22:36:35 9oiidVoh
・・・なんかこのまま寂れそうな雰囲気。
生きてる人、いますか?

475:この名無しがすごい!
07/06/19 22:45:14 slUXwAhA
今の残業地獄から救い出してくれるならいつでも書く。
とりあえずちょくちょくと書き進めてはいるけど予約とかできる状態じゃないっす。

476:この名無しがすごい!
07/06/19 23:15:09 9oiidVoh
残業乙です。
・・・しかし主人公投票といい魔法関係の話といい
このスレ本当に人がいない気がする。

あ、遅まきながら一応主人公投票賛成ってことで。

477:この名無しがすごい!
07/06/19 23:40:06 /HtSyHou
このまま廃れていくのも寂しいので、なんか書いてみます。

さて、頑張るか。

478: ◆oDr.vkqXVs
07/06/20 01:35:39 YE4pzQ+K
トリップってこれでいいですか?
そして今更ながら
拡声器の効果範囲って周囲八マスでいいですか?
一応マジク拡声器使ったので周囲に悲鳴が響きました。

479:この名無しがすごい!
07/06/22 17:42:56 cAaHPM0w
hosyu

480:この名無しがすごい!
07/06/24 18:42:55 mcVcoZeM
リンク切れてたから貼ってみる。
>>URLリンク(takukyon.hp.infoseek.co.jp)

481:この名無しがすごい!
07/06/27 21:54:42 2vmJ8L2w
質問、支給品は必ずしも参加作品内のもので無くちゃいけませんか?
富士見系に限定するなら、参加していない作品のアイテムを出してはいけませんか?
ちなみに自分はEMEからあるアイテムを使いたいのですが。

482:この名無しがすごい!
07/06/27 23:18:45 fET9BoLn
さすがに参加作品外からはダメかなと思うな。
現実からの出展で近いものか適当にオリジナルアイテムってことにすれば?(許される範囲内で
エリア解除機なんかはオリジナルだけど許される範囲だろうし、
魔法的なものでなかったら現実にも結構近い性能の道具もあったりするよ? ビバ文明。

でも確かに武器1、道具1っていうルールはちょっとやりにくいな。
何らかのアイテム×2の方がいくらかやりやすいんだけど、どうだろう>>1?

483:この名無しがすごい!
07/06/27 23:55:16 HYqgmCpK
道具の定義も結構曖昧だしな。
物干し竿が武器に入ったり、ボン太くんが道具に入ったり。

484:この名無しがすごい!
07/06/28 00:48:17 nhuIEGRy
やっぱダメですか。
EME RED 2巻の妖×魔に出てきた魔剣を出したいな思ってたんですよ。
あれ、剣の技量が大幅に増加する上に、精神力が弱いと殺戮衝動に乗っ取られ
るから、意外な人物のマーダー化に使えないかなと思ったんですがねぇ。

485:この名無しがすごい!
07/06/28 08:59:10 +LZFbG2D
>>484
そういうのを出せれば、『なにか』の切っ掛けとしてはやりやすいんだけどね。

参加作品内で似たようなの無かったっけ?

486: ◆UlnmVKQRRM
07/06/28 18:59:05 8CdkOysz
じゃあとりあえず武器一個、道具一個というルールはランダムアイテム二個に変更します。
よく考えたらラノロワよりは作品の幅が狭いのでアイテムが武器以外で埋まるという事態にはなりにくかったのですね。

主人公投票については全参加者が登場してから、第一放送の時に行うことにします。
ですので皆さんそれまで一緒に頑張っていきましょう。
7月には私もいくらか余裕が生まれるので投下もできるでしょう。

487:人の不幸は蜜の味。人の幸福砒素の味  ◆QL.hfa6fts
07/06/30 20:06:35 BLD4qkKH
 波打ち際に一人の少年がいた。

「……ハ……ハハ……」

 その少年―仲丸由紀彦は殺し合いの場に呼び込まれ、ただ呆然と笑っていた。

「……ハ……ハハ……ハハハ……」

 彼は葵学園二年B組に在籍する男子高校生である。
故にこのような状況に呼び込まれ平静でいられるはずがなかった。

「……ハハ……ハハハハハハハハハハハハ!!」

 だから壊れたように笑う。

「俺の天下がキターーーーーーーーーーーーーーーーーー!!」

 彼の叫びが辺りに木霊した。
仲丸は小鹿のように臆病に震えていたのではない。湧きでたチャンスを感じ取り、歓喜に打ち震えていたのだ。

 凶暴な人物ならば息をするように人を殺すだろう。
 正義感の強い人物ならば殺し合いを止めるだろう。
 臆病な人物ならばひたすら死から逃げ惑うだろう。

 だが、どの人物像も仲丸由紀彦には当て嵌まらなかった。
仲丸由紀彦はロクデナシ揃いの2-Bの中でもキワモノであり、その思考は一般の高校生のものとは多少逸脱している。
故にこの状況下の最大の利用方法を考え、結論を出した。
フィブリゾに取り入り自分だけおいしい思いをしようと。
無論自身はフィブリゾの情報など何一つ持ちあわせていない。
だが、あのフロアでのやり取りと強大な魔力から異世界の魔王かなにかだとは推測できた。
ならばフィブリゾに取り入り、配下になることが出来れば甘い汁を吸えるはずだ。うまくすれば自分だけの帝国を持つことも夢ではないだろう。
とはいえ、手下にして下さいといったところで相手にもされないことは簡単に予想できた。
ならば配下になるのに必要なことは何か?
それは優秀さを示すことである。
そのための手段としてもっとも分かりやすいことは果たしてなんだろうか?
盗聴器か何かが仕掛けられているであろう首輪に自己PRをすることか?
それほど簡単に信じては貰えないだろう。
ならば信じさせるにはどうすればいいか?
それは一番使える部下であることを示すことだ。
一番優秀な人材だと思わせるには?
もっとも分かりやすい手段は、優勝することだ。

488:人の不幸は蜜の味。人の幸福砒素の味  ◆QL.hfa6fts
07/06/30 20:08:26 BLD4qkKH

(つーても、二人ぐらいになるまで隠れてるだけってわけにもいかんなぁ)

 とはいえ逃げ回るだけの臆病者など必要だとは思えない。真に欲するは有能な手駒だ。
優勝するまで最後まで果敢に戦い、策謀を巡らす知恵を示せば配下として認められるはずだ。さらに自分から殺し合いを助長させれば完璧である。
フィブリゾは殺し合いをさせるためにこの場に数十人もの人間を呼び込んだのである。
殺し合いが加速することはフィブリゾにとっては喜ばしいことだろう。
さらに、あの女魔法使いの首を手土産に出来れば万々歳である。
自分の魔法の技術と身体能力ならば、ベヒーモスのような余程の相手でない限りは力ずくで勝つことは雑作でもなく
力を打ち破るための陰謀を巡らす知恵もある、やってやれないこともない。支給品のことも考えれば無敵と言ってもいいだろう。

「クックックッ、大当たりだぜ」

 仲丸は正面を見る。そこには鋼の巨人が佇んでいた。
その2m半程の巨人はパワード・シンクロ・プロテクタと呼ばれ、搭乗者の動作を増幅し外骨格に伝え忠実にトレースする陸戦兵器である。
陸戦兵器故に、飛行能力こそないが大出力の推進装置があるために跳躍を行うことができ、
又背後にマウントされているPSP専用の長銃身ライフル『ドラゴンバスター』は単発式であるため速射性には欠けるが作動不良は少なく
人体ならば簡単に粉砕できるほどの威力が備わっており、強力な支給品を引き当てたと言えるだろう。とはいえ、完全にものにするのには練習が必要である。
なにせ車の運転すらしたことがないのだ。富野作品によく出てくるNTでもない以上はうまく動かせるとは思えない。

「とりあえずはのんびりやるとするか」

そう呟くと、仲丸由紀彦は高校生とは思えぬ邪悪な笑み浮かべながらPSPの前面ハッチを開け、中に乗り込んだ。





【F-1/一日目/朝】
【仲丸由紀彦@まぶらほ】
[状態]:健康
[装備]:PSP@ザ・サード、 ドラゴンバスター(20/20)@ザ・サード
[道具]:支給品一式
[思考]
基本:優勝してフィブリゾに取り入る。
1:PSPの操縦に慣れる。
2:獲物を探す。
3:殺し合いを助長させる。


489:人の不幸は蜜の味。人の幸福砒素の味  ◆QL.hfa6fts
07/06/30 20:09:31 BLD4qkKH
投下終了。

……短い…

490:この名無しがすごい!
07/06/30 20:11:49 rvn5n20Y
おお、作品キタ!
まぶらほは主人公につづいて仲丸がきたか。

PSPって活動時間制限あったっけ?

491:この名無しがすごい!
07/07/01 01:16:47 qK5K+C4Y
>>489
乙。ぼちぼち進んできたぜ。
あるいみ仲丸は奉仕型マーダーか?

>>490
作中だと特に決まっていない。
三日ぐらいは起動してても大丈夫かもしれないし、丸一日で電源が落ちるかもしれない。
とりあえずは量産されている代物で数時間ぐらいの作戦行動は可能なはず。

492:この名無しがすごい!
07/07/01 16:36:49 UycWyzob
>>489
GJ!
久しぶりに投下がきたね。

493:この名無しがすごい!
07/07/02 13:56:55 slpSJRj7


支給品実に協力だなwww
なぜかわからんが仲丸が目先の欲望に釣られて自滅する姿が見える

494:狂戦士◇HMDittoMAN
07/07/02 23:34:04 aLM5Zkp5
「・・・・・・いいだろう、この殺し合い乗ってやろうじゃないか」

身に着けたローブ、マント、フード。
全てが白一色という、全身白尽くめの男そうは呟いた。


遡る事数分前、男―名はゼルガディス―は気が付くと洞窟の中にいた。

ゼルガディスは非常に不機嫌だった。
前々から探していた、あるマジックアイテムが見つかったのもつかの間。
通りすがりの女魔道士に、それを掠め取られる。
力ずくで取り返そうとした仲間は、返り討ちにあい。
言い値で買い取ろうと交渉すれば、相場の十倍の値段を吹っかけられるという、散々な事になった。
仕方なくその場は引き下がったものの、気が付けばこの悪趣味なゲームに巻き込まれている始末だ。
これで上機嫌でいろいう方が無理である。

ゼルガディスはどうしても、そのマジックアイテム―賢者の石―が必要だった。
そう、自分の体をブロウ・デーモンとロック・ゴーレムのキメラにした、憎き赤法師レゾを倒す為に。

そこでふと、フィブリゾの説明を思い出した。

『優勝者にはぼくが責任を持って元の世界に戻すと同時にどんな願いもかなえてあげるよ』

どんな願いもかなえてあげる
どんな願いもかなえてあげる
どんな願いもかなえてあげる



495:狂戦士◇HMDittoMAN
07/07/02 23:36:10 aLM5Zkp5
そこでゼルガディスは悪魔の囁きを聞いてしまった。


それがもし本当なら、自分の体を元に戻す事も出来るのではないか、と。


一度転がり落ちた思考は、加速をつけて進んでいく。


この首輪を外す方法が見つかってない以上、自分が生き残るには他の参加者を全員殺すしかない。

くわえて自分は聖人君子という訳ではない、汚い事は何度かやってきたし、人だって殺した事もある。それが後四十数人増えた所で、たいした事は無いじゃないか。

あるかどうかもわからない、自分の体を元に戻す方法を探すよりも、ここで優勝するのが確実じゃないのか。

フィブリゾ。確かその名前を持つ魔族は、魔王の五人の腹心の一人だったはず。それ程高位の魔族なら、自分の体を元に戻せても、おかしくは無いはず。

ならば自分が採るべき道は・・・


その瞳には、狂戦士の通り名に相応しい狂気が宿っていた。


「おれは絶対に、元の体に戻ってみせる」

【G-3/洞窟/一日目/朝】

【スレイヤーズ@ゼルガディス】
[状態]:正常
[装備]:???(未確認)
[道具]:???(未確認)
[思考]
基本:優勝して元の体に戻る。
1:支給品を確認する。
2:獲物を探す。
[備考]:ゼルガディスの参戦時期は一巻の二章、リナとの交渉が決裂した直後です。



496:この名無しがすごい!
07/07/02 23:38:11 l12j6VFX
新作グッジョ!
つーかゼルの行動方針についてオレと同じことを考えてる人がいたとはw

497:この名無しがすごい!
07/07/03 00:47:59 HcPUsD0o
乙。
こりゃアメリアをはじめ他の面子との再開がたのしみだ。

名前: #HMDittoMAN

ただし、トリの付け方が間違っているのはまずい。
上記の様に名前欄に #適当な文 でトリが出来上がるから次回からは気をつけるように。

498:この名無しがすごい!
07/07/03 15:53:09 gzT8dFLs
GJ!
初期ゼルか・・・混沌としてきたなw

499:この名無しがすごい!
07/07/04 17:31:12 sj+55XB9
仲丸被ったwww悔しいから流れだけ投下

仲丸歩いている

色々考察

いきなり目の前に松田があらわれる

仲丸面食らう

色々話し合う

自分だったら願いなんか叶えないのであいつの言うとおりに動くのは気に食わない

そもそも消滅しても復活できるなら無視が普通にありえる

大体あれが本物である証拠はなく、姿を借りた偽物と言う事もある

さらに言うならリナはサクラの可能性がある

次に互いの支給品を確認することにする

松田の支給品から虚空閃がでてきて高く売れそうと言う

なら他人の支給品集めて売ればすごい金額になりそう

支給品を集めながらついでに首輪解除を行動方針にする

しかし二人とも腹の中では優勝する気満々。仮に偽物でもかなりの力を持っているのは間違いないのでフィブリゾの配下になりたい

松田の道具を確認するも、和樹の塵。何故あるのかが理解できない

仲丸の支給品確認。武器はショボい

道具は白金の延べ棒。両者欲望剥き出し

取り合いをはじめ戦闘開始

松田身の危険と欲望剥き出しにより虚空閃を使おうとするも下手に血でもついて価値が下がることを危惧しやめる(正しい使用法は知らない)

仲丸の光弾。松田避けるも木にあたり、燃えだす

その音がまわりのエリアにも響く

光弾の音をきいた者の内何人か近づく

木についた炎が燃え盛り、遠目からでも炎が確認できるようになる

それを見た色々なやつが集まってくる

それに気が付かない二人はしばらく戦い続ける

500:この名無しがすごい!
07/07/04 19:34:41 nV49cn5r
>>しかし二人とも腹の中では優勝する気満々。仮に偽物でもかなりの力を持っているのは間違いないのでフィブリゾの配下になりたい

ちょw >>489と考えること一緒。和美は恋心より欲望重視w

501:この名無しがすごい!
07/07/05 20:55:48 C3+jnddz
【フルメタルパニック】9/10 ●相良宗介 △クルツ・ウェーバー △テレサ・テスタロッサ △メリッサ・マオ ○大貫善治 △椿一成 ○林水敦信 △千鳥かなめ ○ガウルン △アンドレイ・カリーニン
【魔術師オーフェンシリーズ】 7/7 △オーフェン △アザリー ○コンスタンス・マギー ○マジク・リン △クリーオウ・エバーラスティン △チャイルドマン △ジャック・フリズビー 
【まぶらほ】7/7 ○式森和樹 △リーラ ○仲丸由紀彦 △宮間夕菜 △神城 凜 △山瀬千早 △松田 和美 
【伝説の勇者の伝説】6/6 △ライナ・リュート △フェリス・エリス △ミラン・フロワード △シオン △ミルク・カラード △クラウ・クロム
【スレイヤーズ】6/6 ○ゼルガディス ○リナ・インバース ○ガウリイ △アメリア △ミルガズィア △ルーク  
【風の聖痕】3/3 △八神 和麻 △神凪 綾乃 △神凪 煉 
【ザ・サード】2/2 ○火乃香 △パイフウ 
【それゆけ!宇宙戦艦ヤマモト・ヨーコ】2/2 ○山本洋子 △白鳳院綾乃エリザベス

【残り42名】

●は死亡者、△は未登場。
伝説の勇者の伝説と風の聖痕はまだ一人も出てきてない。

502: ◆piSiuVSjuA
07/07/05 23:29:53 /fOk7KvV
アザリーとテッサ予約。
ところでこれって、期限三日だよね?

503: ◆UlnmVKQRRM
07/07/05 23:32:38 BlX3t0gd
投下してもらえれば御の字なので一週間としてじっくり練ってください。
文句言う人もいないでしょう。

504:この名無しがすごい!
07/07/05 23:36:40 V3SJpw0R
予約きたーーー!
三日でOk。

505:それもこれもあいつのせいだ  ◆RlEzE8fV4E
07/07/06 10:46:00 rumVXzOF
「なんなのだ、あやつは」

D-6の平原にただ一人ぽつんと立っている着物を着た少女―神城凛は蒼白な表情でそう呟いた。
現在彼女の胸中を占めているのはただ一つの事柄、そうフィブリゾと名乗った少年のことである。
神城凛は妖怪退治を生業としている一族の中でも優れた実力を持つ剣士である。
故にあの妖魔が恐ろしいほどの強大な力を有していることが理解できてしまった。
はたして、あれほどの力を持つ妖魔に自分一人の力で勝てるのだろうか? おそらく無理だ。

(ならば、やつの言葉におとなしく従うか?)

そんな考えが思わず脳裏に浮かんでしまう。
だが同時にそんなことなどいけないとも思う。

(いかん。いかん)

馬鹿げた考えを振り払うために自分の両頬を叩く。こんなことなど間違っているのは理解しているのだ。あの妖魔の言うことに耳を貸す必要などない。
そして、単独では勝てないのも分かっているのだ。ならば集団で退治しまえばいい。
あの場には大勢の人間がいたはずだ。殺されてしまった男とその息子達がそうであるように、他の退魔士がこの地にいたとしても不思議ではない。

(ならば早急に探すか)

そう思い凛は右足を一歩前に進める。そのとたんに何か不思議な違和感に気づいた。
なにかを忘れているような感覚である。
はて、このボタンの掛け違いのような違和感はなんだろうと自分の体を見回す。そして違和感の元に気づいた。
普段から持ち歩いている愛刀がないのだ。落としたかと思い、辺りを見回すも人っ子一人すら見当たらなかった。
どうやら何時の間にか取り上げられていたらしい。今の自分の手荷物は刀の代わりとばかりにザックしか握らされていなかった。
凛は数秒間迷いザックの中を調べることにした。
あの妖魔に与えられた代物をあてにするのは癪だがこのさい仕方がない。
刀がなくとも素人相手ならどうとでもする自信があるが、以前襲ってきたような実力のある悪党相手では分が悪い。
何か硬いものが手の先に触れた。握ってみると棒状の物だった。
得物かと思い、引っ張り出してみる。
どうやら日頃の行いがよかったらしい。出てきたものは黒鞘に収められた刀であった。
凛は僅かに機嫌を良くしつつ、刀を鞘から抜き、上昇したばかりの気分が僅かに気落ちした。
出てきたものは刀ではあったが、普段から持ち歩いている物と比べれば鈍と言っていい物であった。
とはいえ刀は刀だ。実用には耐えられるであろうし、寸法も自分にとっては丁度いい物だ。
下手な西洋刀よりは遥かにましだろう。これ以上のものを望んでも仕方がない。
凛はそう締めくくり刀を脇に差しつつさらにザックの中を探ることにした。
中には様々なものが入っており、その中で特に目を引いたものはルールブックと名簿だけであった。
妖魔の決めた法など見たくもなかったのでルールブックは読まずに、名簿の方を先に見る。
そこにはよく見知った者達の名前が書かれていた。
しかもその中にはリーラという式森に付きまとっていたメイドの名前まで書かれていた。
その名前を思い浮かべただけで腹が立ってきた。
なにがご主人様だ。式森はお前の所有物ではないんだぞ。ちょっと家事がすぐれているだけであいつの側にいていいものではない。
第一集団で一人の世話をするなど甘やかすにも程がある。叱るべきところでは叱れる様な人物があいつにこそ相応しい。
そうz――

「てっ! ちょっと待て!! なぜいま式森のことを考えなければならんのだ」

凛は赤面しつつ叫んだ。
ここは殺し合いの場なのだ。ふざけた思考をしていてはいつ背中から刺されるか分かったものではない。
思考を妖怪退治の剣士に切り替えるべく支給物である水筒に手を伸ばす。
茶でも飲んで落ち着こう。水筒の頭からコップを取り外し、コップの中に水を溢れる一歩手前まで入れる。
そして勢いよく飲み干す。

506:それもこれもあいつのせいだ  ◆RlEzE8fV4E
07/07/06 10:47:26 rumVXzOF
そして盛大に噴出した。
不味い。なんだこれは!?
思わず、噴出してしまった液体が入っていた水筒を見る。
それにはお仕置き水と書かれてあるラベルが貼られており、紐には説明書なる紙が張られてあった。
なにが書いてあるのだろうかと説明書を手に取り内容を読む。
数秒後、説明書を読み終えた凛はそれを地面に叩きつけた。
そこにはとても有害な成分ばかりが書いてあったからだ。
剣道の大会で全国優勝できるほどの腕前を持つものの、生物部に所属している凛はそのことが理解できてしまった。
手の中にある水筒を見る。それも投げ捨てようと思い振り上げる。
なにがお仕置き水だ。このような公害指定のものなど必要ない。

『和樹さんの浮気者! お仕置きします!!』

凛の頭の中で、お仕置きという単語からそんな展開が想像できてしまった。
そして連想してしまう、殺し合いの場に放り出され怯えた少女を慰める式森和樹を。

『大丈夫だよ、僕がついてるから』

■■■■■

神城凛はゆっくりと水筒をザックの中に収める。
これは自分への戒めなのだ。もし毒だったのならば自分は死んでいた。
幸いにも毒ではなかったが、説明書を始めに読んでいれば苦い思いをせずにすんだはずだ。
ゆえに嫌々ながらもルールブックを読む。同じ失敗を犯すわけにもいかない。とはいえすぐに役立つ情報は書かれてはいなかった。
ついでとばかりに刀の方の説明書も読んだ。とくにたいしたことは書かれてはいなかった。
どりあえず分かったことはこの刀の持ち主は火乃香という人物ということだけだった。
そういえば名簿にそんな名前が載ってあった、と思い名簿を手にとって見てみると確かにその名前が載っていた。
もしかすれば自分の刀も支給品とやらに回されているかもしれない。
そう思いつつ名簿を閉じようとする。

(ん?)

だが何か気になるものを見かけたような気がし、閉じるのを止め再び覗き込む。
何が気になったのかと思い。三度覗き込み思い出す。
『神凪』という単語を言った人物が勇敢に立ち向かい殺されてしまったことを。

507:それもこれもあいつのせいだ  ◆RlEzE8fV4E
07/07/06 10:48:31 rumVXzOF
そして盛大に噴出した。
不味い。なんだこれは!?
思わず、噴出してしまった液体が入っていた水筒を見る。
それにはお仕置き水と書かれてあるラベルが貼られており、紐には説明書なる紙が張られてあった。
なにが書いてあるのだろうかと説明書を手に取り内容を読む。
数秒後、説明書を読み終えた凛はそれを地面に叩きつけた。
そこにはとても有害な成分ばかりが書いてあったからだ。
剣道の大会で全国優勝できるほどの腕前を持つものの、生物部に所属している凛はそのことが理解できてしまった。
手の中にある水筒を見る。それも投げ捨てようと思い振り上げる。
なにがお仕置き水だ。このような公害指定のものなど必要ない。

『和樹さんの浮気者! お仕置きします!!』

凛の頭の中で、お仕置きという単語からそんな展開が想像できてしまった。
そして連想してしまう、殺し合いの場に放り出され怯えた少女を慰める式森和樹を。

『大丈夫だよ、僕がついてるから』

■■■■■

神城凛はゆっくりと水筒をザックの中に収める。
これは自分への戒めなのだ。もし毒だったのならば自分は死んでいた。
幸いにも毒ではなかったが、説明書を始めに読んでいれば苦い思いをせずにすんだはずだ。
ゆえに嫌々ながらもルールブックを読む。同じ失敗を犯すわけにもいかない。とはいえすぐに役立つ情報は書かれてはいなかった。
ついでとばかりに刀の方の説明書も読んだ。とくにたいしたことは書かれてはいなかった。
どりあえず分かったことはこの刀の持ち主は火乃香という人物ということだけだった。
そういえば名簿にそんな名前が載ってあった、と思い名簿を手にとって見てみると確かにその名前が載っていた。
もしかすれば自分の刀も支給品とやらに回されているかもしれない。
そう思いつつ名簿を閉じようとする。

(ん?)

だが何か気になるものを見かけたような気がし、閉じるのを止め再び覗き込む。
何が気になったのかと思い。三度覗き込み思い出す。
『神凪』という単語を言った人物が勇敢に立ち向かい殺されてしまったことを。

508:それもこれもあいつのせいだ  ◆RlEzE8fV4E
07/07/06 10:49:32 rumVXzOF
「かずま、あやの、れんであの御仁が『魔を滅するは神凪の務め』と言うからには『神凪綾乃』、『神凪煉』で
 かずまは『八神和麻』で名字が違うが婿養子というのもあるか。となればあの御仁の名は『神凪厳馬』か?」

べつに『神城和樹』なる単語は断じて思い浮かべるはずがない、と自身に念じつつ一人で呟く。
始めから探そうとは思っっていたものの名前が分かったのは収穫だろう。これで少しは探しやすくなった。
行動方針は大体決まった。

「さていくか」
「やっと出発?」

移動しようとしたとき、背後から声が聞こえてきた。
どこにも隠れられそうにない場所で、考え事をしていたのがいけなかったらしい。
そういえば以前にも同じようなことがあった。あの時も式森のことを考えていたために葵学園女子になぜか囲まれてしまっていた。

「って、『も』とはなんだ! 今は真面目に考えていただろうが!!」
「……難儀な子ねぇ」

どうやら振り向かずにはいられないらしい。
溜息をしつつあきらめて振り向くと、いつからいたのか数m離れた所に美女というべき長い黒髪をした女が立っていた。
肩から吊るしている銃の横にある胸は大きく、体はよく引き締まっておりモデルと言っても通用するぐらいにプローポーションは抜群である。
容姿の方も整っており形のいい眉の下には暗く輝く黒瞳を抱いた切れ長の双眸が備わっており美顔と言ってもいいだろう。
自分の知識の中で彼女に匹敵するのは風椿玖里子ぐらいだ。
いや、本物の大人なぶん目の前の人物は彼女より美しいといえるだろう。


もしかすれば、これほどのスタイルの良さならばあいつを押し倒せるかもしれない。

「って! またぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「……刀を使う女の子って男運悪いのかしら?」

そう凛の目の前にいる女は呟いたが、あいにくと落ち込み自身の妄想と戦う凛の耳には入ってはいなかった。
凛がひざまづきつつ女の方を見ると、女の肩にはハーネスが吊り下げられており回転式と思われる黒い拳銃が中に収められているのが見えた。
そして、普段は言わない台詞を呟いた。

「……その拳銃で私の頭を吹き飛ばして貰えませんか?」
「笑えない冗談ね」

無表情に着物姿の少女を見下ろしつつパイフウは答えた。

509:それもこれもあいつのせいだ  ◆RlEzE8fV4E
07/07/06 10:51:30 rumVXzOF
【D-6/平原/一日目/朝】
【神城 凛@まぶらほ】
[状態]:健康、ちょっと落ち込んでいる。
[装備]:火乃香の刀@ザ・サード
[道具]:支給品一式、おしおき水が入った水筒@魔術士オーフェン
[思考]
基本:とりあえず、知り合いと合流する。
1:目の前の女に対応する。
2:退魔士の可能性がある『八神 和麻』、『神凪 綾乃』、『神凪 煉』を探す。
2:フィブリゾを退治する。

【パイフウ@ザ・サード】
[状態]:健康
[装備]:ディーディー(5/5)@魔術士オーフェン
[道具]:支給品一式、不明支給品×1
[思考]
基本:ほのちゃんと合流する。
1:難儀な女の子に対応する。

備考:パイフウがいつから凛の背後にいたのかは次の書き手さんに任せます。


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