07/05/19 10:12:12 V1DIFfLz
>>272
頑張って書き上げてください。
(ほっ。あの作品の参加者の無関係だからSSの内容を変更せずによさそうだ。
274:この名無しがすごい!
07/05/19 16:53:42 rsU47c6n
>>246のMAPの112って、SRPGと同じものなんだけど……。
これはいいのか?
275:この名無しがすごい!
07/05/19 17:15:40 An53VVm3
主催がフィブリゾならルークは自動的に覚醒前って事になるな。
魔族が主催者となると精神攻撃持ってる人間少ないから案外主催者打倒は難しいな。
276:この名無しがすごい!
07/05/19 17:33:28 B4yBGnFT
>>274
大元は今は亡きRPGロワのものだと知ってるかい?
そしてテイルズやFFも使用していたことは?
277: ◆UlnmVKQRRM
07/05/20 00:02:04 kz5Dngay
物理的にPCの前にいないので今夜はないと思ってください。
予約ははじめてもらって構いません。
参加者一覧
10/10【フルメタルパニック】 ○相良宗介 ○クルツ・ウェーバー ○テレサ・テスタロッサ ○メリッサ・マオ ○大貫善治
○椿一成 ○林水敦信 ○千鳥かなめ ○ガウルン ○アンドレイ・カリーニン
7/7【魔術師オーフェンシリーズ】 ○オーフェン ○アザリー ○コンスタンス・マギー ○マジク・リン
○クリーオウ・エバーラスティン ○チャイルドマン ○ジャック・フリズビー
7/7【まぶらほ】 ○式森和樹 ○リーラ ○仲丸由紀彦 ○宮間夕菜 ○神城 凜 ○山瀬千早 ○松田 和美
6/6【伝説の勇者の伝説】 ○ライナ・リュート ○フェリス・エリス ○ミラン・フロワード ○シオン
○ミルク・カラード ○クラウ・クロム
6/6【スレイヤーズ】 ○ゼルガディス ○リナ・インバース ○ガウリイ ○アメリア ○ミルガズィア ○ルーク
3/3【風の聖痕】 ○八神 和麻 ○神凪 綾乃 ○神凪 煉
2/2【ザ・サード】 ○火乃香 ○パイフウ
2/2【それゆけ!宇宙戦艦ヤマモト・ヨーコ】○山本洋子○白鳳院綾乃エリザベス
278: ◆HdPAr0j3AI
07/05/20 00:51:28 JsIH1j1Z
式森和樹、相良宗介を予約します。
少し早い?
279: ◆UlnmVKQRRM
07/05/20 00:58:29 kz5Dngay
>>278
問題ないですよ
いい忘れですが、MAPは>>246の112を使用します。
ルールはOPと一緒に貼り付けますが、基本他のロワと同じと思ってもらって構いません。
放送間隔は6時間です。名簿はあり。写真つきかどうかは最初に描写した人に準拠してください。
支給品については始めの方で書きましたがもう一度確認の意味を込めて書きます。
武器一個。武器以外の道具一個、合計二個がランダムアイテムとして支給されます。
後なにか書くのに必要な情報はあるかな?
280:この名無しがすごい!
07/05/20 09:41:46 JsIH1j1Z
>>279
充分だと思いますよ、◆UlnmVKQRRM氏。
……人が少ないのが、今の一番の問題ですよね……
281:この名無しがすごい!
07/05/20 15:45:29 rKXe88GC
ラノベ系パロロワ住民はみんなもえロワにいっちゃったな
282:この名無しがすごい!
07/05/20 17:11:35 UNtJ+6G7
椿一成と神城凛を予約します。
ちなみに、一回手を出したキャラって大抵同じ作者が書き続けるものなんでしょうか?
都合で一回分しか書けそうにないのですが。
283:この名無しがすごい!
07/05/20 17:20:07 r96z+cYM
>>282
ヒント:この企画はリレー小説です
まあ、芸人ロワみたいな「キャラの占有」が骨子に組み込まれてる所もあるけどあそこは例外だろ
ずっとそのキャラを書き続けなきゃならんという事はないから安心しろ
まあ、出来ればこのロワの常駐書き手になってくれると嬉しいんだがな
284:この名無しがすごい!
07/05/20 18:44:40 S0IW0FeA
予約するならトリップつけないと日付変わったら判別できないぞ
285:オープニング ◆UlnmVKQRRM
07/05/20 23:48:22 kz5Dngay
ボンッ
小さな爆発音。
そして沸き起こるどよめきを聞いて綾乃は目を覚ました。
「え? ここは……」
「起きたか」
聞きなれた声の方向に目を向けるとそこには彼女の仕事の同僚―八神和麻がいた。
思わずがばっと飛び起きる。
「こんな状況でもすやすや寝てられるとは、大したタマだ。
案外大物になるかもな」
「ちょっと、それどういう意味よ!?」
「いや、そんまんまだが」
激昂しかけて、ふと周囲の状況が視界に入り冷静になる。
周りは薄暗く、近くにいる和麻の顔がやっと判別できる程度だ。
大勢の人がどよめき、少なくとも50人ほどはいるのではないだろうか?
その時になってようやく綾乃は自分が地面に半身を起こした状態でいることに気がつき立ち上がる。
改めて周りを見回すがどう考えても見覚えのない場所だ。
綾乃が通う聖陵学園の体育館ほどの広さはあろう。
灯りがとぼしいせいで全てを見渡せるわけではないが、解かる範囲では何もない。
壁に申し訳程度の松明が等間隔で設置されており、光源はそれだけなのだ。
天井は存在しない。
というかあるのかもしれないが綾乃が視認することはできなかった。
ただ暗い闇が天を覆っているだけだ。
綾乃は寒気を感じ、ぶるっと身震いする。
「何処なのよ、ここ?」
「さあな」
和麻に尋ねるがそっけない返事がかえってくるだけだった。
「ちょっと意地悪しないでよ。あたし全く状況わかんないんだから。
あんたがここにわたしを連れてきたわけ?」
綾乃はクラスメイトである七瀬や由香里ともにいつものように下校していたはずだ。
ただ気がついたら眠っていて、目を覚ましたらここにいた。
綾乃は普通の女子高生ではない。
退魔を生業とする炎術師の一族、神凪家の時期宗主なのだ。
とうぜん常人より感覚は鋭敏で炎術を用いなくてもその戦闘力は常識をはるかに超えている。
そんな自分の不意をうって拉致できる存在がいるとしたら自分の父か、伯父である神凪厳馬、
もしくは隣にいる八神和麻くらいしか思い浮かばなかった。
だが和麻から返ってきた答えは彼女を驚愕させるに充分だった。
「俺もおなじだ。宗主に呼び出されて仕事の話をしていた途中で記憶が切れてる。
そんで気がついたらここにいた。誰だか知らんが……大層な真似してくれるぜ……」
「うそ、あんたが!?」
綾乃が自分より上だと認める数少ない存在である和麻が自分と同じように
成すすべなく拉致されていた。
そのことを知って綾乃はようやくこの事態の深刻さを断片的に悟る。
「もしかしてここにいる他の人たちも…」
「ああ、声を聞く分にはどうやら俺たちと同じ境遇らしいな」
和麻は油断なく周囲を観察している。
286:オープニング ◆UlnmVKQRRM
07/05/20 23:49:33 kz5Dngay
「ちょっとなにボーっと待ってるのよ! 誰かと話して情報交換してみましょうよ」
「やめとけ、俺もそうだが警戒されてる。この空間にただよってる妖気が尋常じゃないからな、
ヘタに刺激すると一気にパニックになりかねん。もっともこのままじゃ時間の問題だろうな」
言われて綾乃は気づいた。
空気に混じった粘りつくような濃厚な闇の気配に。
先ほどからの悪寒の正体はこれだったのだ。
見れば他の人間たちも肩を押さえて震えていたり、敵意満載の目で周囲を警戒していたりしている。
確かに迂闊な挙動はさけるべきなのかもしれない。
「それにこの首輪のこともある」
「? なによそれ。悪趣味な首輪ね」
「ああ、おまえとお揃いだな」
「え?」
咄嗟に首に手をやると指に伝わるヒヤリとした金属の手触り。
「なによこれ!」
「よせ!!」
思わず力任せに首輪を引きちぎろうとした綾乃だったが和麻がその腕を掴んで止める。
「どうして止めるのよ?」
「さっきおまえと同じ真似しようとしたヤツがいてな」
「どうなったのその人?」
「今度から肩までの高さで身長を測る羽目になった。いや頭頂から顎までの高さで、かな? あれだよ」
この広場の中央あたりに黒いコートを着た首なし死体が転がっていた。
首は……その死体から数メートル離れた場所にぽつんと落ちている。
近づくものは誰もいない。
「さっきまで混乱した空気が張り詰めて一気に破裂しそうだったんだが
ヤツのおかげで冷水が浴びせかけられた。
あと数分ももたんだろうが、今は誰もが状況を観察することを選択したようだ。
ともかくこの首輪は外そうとすると爆発する。自分の首が邪魔だってんなら別に止める理由はないが」
「あ、あたしは炎に護られた炎術師よ? ちょっとやそっとの爆発で……」
「その爆発を実際に目をした俺が忠告してやるが……多分親父や宗主でも首が飛ぶな」
「マジ……なの?」
「残念ながらな」
その時いきなり空間に光が射した。
突然あかるくなったかと思うとかん高い子供の声が響き渡る。
「やれやれ、どうも先走っちゃった人がいるみたいだね……残念だよ。
準備が遅れたのは悪かったけど、ね」
見上げると空間の中央に一人の少年が浮いていた。
年の頃なら十一、二歳。ゆるくウェイブのかかった、つややかな黒い髪。
一瞬、女の子と見まごうばかりの美をつけてもいいくらいに整った顔立ちの少年だ。
だが綾乃は目にした瞬間に理解した。
その少年がこれまで相対したどんな妖魔よりも強大な力を秘めていることを。
力だけを見てももしかすればあの富士山に封じられていた是怨よりも上かもしれなかった。
「なによ……あいつ」
「どうやらこの悪趣味なパーティの主催者さまのようだな」
軽口を叩く和麻の表情も険しくなっている。
287:オープニング ◆UlnmVKQRRM
07/05/20 23:51:09 kz5Dngay
他の人間たちも少年の発する圧倒的な重圧に気圧されたのか動きはない。
だが一人、叫んだ者がいた。
「フィブリゾ! 滅んだはずじゃ!?」
「しばらくぶりだね。リナ・インバース、でも君だけに構ってるわけにはいかないんだ。
死にたくないなら少し黙っててくれないかい。なに、説明なら今からするよ」
フィブリゾと呼ばれた少年は、叫んだ亜麻色の髪の少女を一瞥すると再び空間全体を見渡した。
「ようこそ、みなさん。突然の招待に驚かれた人も多いと思うけれど、歓迎するよ。
こうして集まってもらったのは他でもない……」
フィブリゾはいったんそこで言葉を止めるとニヤリと哂った。
「きみたちには、殺し合いをしてもらう」
大きなどよめきが沸き起こる。
(ふっざけないでよ!)
綾乃はそう叫ぼうとしたがフィブリゾの妖気に気圧され、口が開かない。
(嘘……あたし、ビビってる……あいつの妖気に)
「!!」
ボッ
その時、フィブリゾが突然蒼い炎につつまれた。
全ての魔を浄化する神炎。炎術師が操る破魔の炎の中でも最高位の炎。
和麻の父、神凪厳馬が使う「蒼炎」だ。
「親父? いたのか?」
「あんた風術師のくせに気づかなかったの!?」
「あいつの濃い妖気がこの空間を満たしてて人数はともかく個人の判別なんざまともにできねぇんだよ!
ち、煉もいやがる!」
炎が発された場所―綾乃たちがいる場所とは空間の反対側に厳馬と、
和麻の愛する弟である神凪煉の存在を確認し和麻は走りだした。
綾乃も一緒に駆け出す。
「おい、親父! やめとけ!!」
「和麻か。断る、魔を滅するのは神凪の務めだ」
厳馬も和麻の存在に気づいたようだが一瞥して一言だけを投げると
再び炎を練り始めた。
そばにいた煉もようやく和麻と綾乃に気づいたようだ。
「兄様、姉様!」
「煉! そのバカを止めろ!」
「え? でも……」
煉が厳馬のほうを振り向いた時にはすでに第二射が放たれたところだった。
そばにいる煉が圧倒されるほどの高密度の蒼炎。
これを喰らえばどんな凶悪な妖魔だろうと一瞬で滅びることは間違いなかった。
そう確信できるほどの力を持った透き通るような蒼い輝き。
だが……次の瞬間その輝きはまるで何もなかったかのように掻き消える。
「え?」
見れば宙に浮くフィブリゾも未だ無傷で健在だった。
288:オープニング ◆UlnmVKQRRM
07/05/20 23:52:19 kz5Dngay
「うーん、この瘴気の密度の中でここまでの攻撃できる者がいたなんてね。
さすがにムカついちゃったよ。これだけの力はちょっと惜しいけどここで見せしめとして死んでもらおうかな」
「なにを―」
神凪厳馬は最後までいうことができなかった。
ボッ!
にぶい破裂音と同時に厳馬の体は一瞬にして白い灰と化した。
なにがおこったのか理解できず、煉は目を見開く。
「と……さま…?」
その瞳に次第に理解の色が浮かび、煉は叫んだ。
「うわぁあああああああああああああああああ!!!」
金色の炎が煉の体から発せられる。
おそろしい密度に凝縮された炎は半ば物質化し、煉の周囲を粘性の光のように巡る。
煉の烈火のごとき怒りが炎術師としての力を限界以上に引き出しているのだ。
「よくも父様を!!」
フィブリゾを睨みつけ炎の波を叩きつけようとした瞬間、煉は首根っこを掴まれ地面に叩きつけられる。
ようやく駆けつけた和麻によって。
「はなせぇっ!!」
「すまんな、ちょっと眠ってろ」
再びの和麻の一撃が脳を揺らし、煉は気絶した。
「ちょっと和麻!」
「おまえも手を出すなよ、綾乃。無駄に死ぬだけだ……今はおとなしくしとけ」
「でも、あいつは伯父様を! あなたのお父さんを殺したのよ!?」
「黙れ」
うっ、と綾乃は息をのみ言葉を止める。
和麻の目には本物の殺意が宿っていた。
「あーフィブリゾ……だったか? もう邪魔はせんから説明を続けてくれ。
見せしめだというならそれは一人で充分だろ?
殺し合いをさせるってんならここであんたが何人も殺すのは不味いんじゃないかと思うんだが?」
全身から吹き上がる殺気を必死に押さえつけながら和麻はフィブリゾを見上げた。
そんな和麻の様子をみてフィブリゾはクスクスと無邪気に哂う。
「おもしろい男だね。
気に入ったよ……確かにこれ以上は殺しちゃまずいし、思惑通り君たちは見逃してあげるよ」
フィブリゾはもう一度周囲を見渡し、敵意はあれど動こうとする者がいないことを確認して
満足そうに頷いた。
「じゃあ説明に入ろうか。といっても君たちに伝えられる情報はそう多くはない。
君たちにはこれからぼくが作り上げた擬似世界にいってもらい、そこで殺し合いをしてもらうことになる。
生き残れるのは最後の一人だけ。
その優勝者にはぼくが責任を持って元の世界に戻すと同時にどんな願いもかなえてあげるよ。
富も名誉も、なんなら死んだ人間の蘇生だって請け負ってもいい」
289:オープニング ◆UlnmVKQRRM
07/05/20 23:53:56 kz5Dngay
集められた者たちの中に動揺の気配が広がる。
明らかに心動かされた者が何人かいるようだ。
「信じる、信じないは勝手だけどそこにいるリナ・インバースならぼくがそれだけの力を持ってるって
解かるんじゃないのかな?」
「何が目的なのよ……優勝したってあんたが賞品をご破算にしてあたしたちを殺さないという保障は?」
リナと呼ばれた黒いマントを纏う亜麻色の髪の少女。
さきほどフィブリゾの名を呼んだ少女だった。
彼女は警戒しながらフィブリゾに問いを返す。
それはフィブリゾの問いを肯定したように見えた。
「質問に質問でかえさないでほしいなぁ……でもま、いいや。
目的を教える必要はないし、優勝したら望みは必ずかなえるよ。
冥王の名に賭けてもね……精神生命体であるこのぼくが人間相手に名を賭けて誓ったことを
覆したりしたら消滅しちゃいかねない。それは解かってくれるだろう?」
「……」
沈黙したリナを満足そうに見やるとフィブリゾはパチンと指を鳴らした。
すると突然綾乃の、和麻の、煉の、いやその場にいる全員の足元にザックが出現した。
「それはぼくが君たちにおくるプレゼントだよ。食料や地図、その他いろいろ入ってる。
戦うための「武器」や「道具」もね。いちおう簡単なルールブックも中に入れておいたから
向こうに着いたら目を通しておいてね。命に関わるからルールを知らないと簡単に死んじゃうかもしれないからね」
その言葉を聞いた次の瞬間、綾乃の体は浮遊感につつまれた。
周囲の景色が白く染まっていく。
「こ…これは?」
「それじゃあみんな、健闘を祈るよ。せいぜいぼくを楽しませておくれ」
フィブリゾの哄笑を聞きながら綾乃の意識は薄れていった。
「さあ、ゲームを始めよう」
【クラマ@フルメタルパニック! 死亡】
【神凪厳馬@風の聖痕 死亡】
【残り43名】
【ゲームスタート】
290: ◆UlnmVKQRRM
07/05/20 23:55:39 kz5Dngay
----基本ルール----
全員で殺し合いをしてもらい、最後まで生き残った一人が勝者となる。
勝者のみ元の世界に帰ることができ、加えて願いを一つ何でも叶えてもらえる。
ゲームに参加するプレイヤー間でのやりとりに反則はない。
プレイヤー全員が死亡した場合、ゲームオーバー(勝者なし)となる。
----放送について----
スタートは朝の6時から。放送は6時間ごとに行われる。
放送は各エリアに設置された拡声器により島中に伝達される。
放送内容は「禁止エリアの場所と指定される時間」「過去6時間に死んだキャラ名」
「残りの人数」「主催者の気まぐれなお話」等となっています。
----「首輪」と禁止エリアについて----
ゲーム開始前からプレイヤーは全員、「首輪」を填められている。
首輪が爆発すると、そのプレイヤーは死ぬ。(例外はない)
主催者側はいつでも自由に首輪を爆発させることができる。
この首輪はプレイヤーの生死を常に判断し、開催者側へプレイヤーの生死と現在位置のデータを送っている。
24時間死者が出ない場合は全員の首輪が発動し、全員が死ぬ。
「首輪」を外すことは専門的な知識がないと難しい。
下手に無理やり取り去ろうとすると首輪が自動的に爆発し死ぬことになる。
プレイヤーには説明はされないが、実は盗聴機能があり音声は開催者側に筒抜けである。
開催者側が一定時間毎に指定する禁止エリア内にいると首輪が自動的に爆発する。
なお、どんな魔法や爆発に巻き込まれようと、誘爆は絶対にしない。
たとえ首輪を外しても会場からは脱出できないし、禁止能力が使えるようにもならない。
開催者側が一定時間毎に指定する禁止エリア内にいると首輪が自動的に爆発する。
禁止エリアは最初の放送から2時間ごとに1エリアづつ増えていく。
291: ◆UlnmVKQRRM
07/05/20 23:58:45 kz5Dngay
----スタート時の持ち物----
プレイヤーがあらかじめ所有していた武器、装備品、所持品は全て没収。
ただし、義手など体と一体化している武器、装置はその限りではない。
また、衣服とポケットに入るくらいの雑貨(武器は除く)は持ち込みを許される。(牙の塔の紋章等)
ただし強い力を持ったものは没収。
ゲーム開始直前にプレイヤーは開催側から以下の物を配給され、「ザック」にまとめられている。
「地図」「コンパス」「着火器具、携帯ランタン」「筆記用具」「水と食料」「名簿」「時計」「支給品」
「ザック」→他の荷物を運ぶための小さいザック。四次元構造になっており、
参加者以外ならどんな大きさ、量でも入れることができる。
「地図」 → 舞台となるフィールドの地図。禁止エリアは自分で書き込む必要がある。
「コンパス」 → 普通のコンパス。東西南北がわかる。
「着火器具、携帯ランタン」 →灯り。油は切れない。
「筆記用具」 → 普通の鉛筆と紙。
「食料・飲料水」 → 複数個のパン(丸二日分程度)と1リットルのペットボトル×2(真水)
「名簿」→全ての参加キャラの名前がのっている。
「時計」 → 普通の時計。時刻がわかる。開催者側が指定する時刻はこの時計で確認する。
「支給品」 → 武器が一つ、武器以外の道具が一つ、ランダムで入っている。
「ルールブック」→バトルロワイアルについてのルールが書かれている。
※「支給品」は作者が「作品中のアイテム」と
「現実の日常品もしくは武器、火器」の中から自由に選んでください。
銃弾や矢玉の残弾は明記するようにしてください。
必ずしもザックに入るサイズである必要はありません。
また、イベントのバランスを著しく崩してしまうようなトンデモアイテムはやめましょう。
ハズレアイテムも多く出しすぎると顰蹙を買います。空気を読んで出しましょう。
----制限について----
治癒能力については通常の1/10以下の効果になっています。蘇生能力は禁止です。
またスレイヤーズのリザレクションやオーフェンの治癒魔術など全快魔法も仕様不可です。
キャラが再生能力を持っている場合でもその能力は1/10程度に制限されます。
その他、時空間移動能力なども使用不可となっています。
魔法や超能力などの超常能力は使用すると原作よりも大きく消耗します。
また八神和麻@風の聖痕等の広範囲における索敵、移動能力も大きく制限されます。
ギガスレイブ、ドラグスレイブ等の広範囲破壊攻撃も仕様不可とします。
292: ◆UlnmVKQRRM
07/05/20 23:59:59 kz5Dngay
【本文を書く時は】
名前欄:タイトル(?/?)
本文:内容
本文の最後に・・・
【名前 死亡】※死亡したキャラが出た場合のみいれる。
【残り○○人】※死亡したキャラが出た場合のみいれる。
【本文の後に】
【座標/場所/時間】
【キャラクター名】
[状態]:キャラクターの肉体的、精神的状態を記入。
[装備]:キャラクターが装備している武器など、すぐに使える(使っている)ものを記入。
[道具]:キャラクターがザックなどにしまっている武器・アイテムなどを記入。
[思考]:キャラクターの目的と、現在具体的に行っていることを記入。
以下、人数分。
【作中での時間表記】
深夜:0~2
黎明:2~4
早朝:4~6
朝:6~8
午前:8~10
昼:10~12
真昼:12~14
午後:14~16
夕方:16~18
夜:18~20
夜中:20~22
真夜中:22~24
━━━お願い━━━
※一旦死亡確認表示のなされた死者の復活はどんな形でも認めません。
※新参加キャラクターの追加は一切認めません。
※書き込みされる方はスレ内を検索し話の前後で混乱がないように配慮してください。
※参加者の死亡があればレス末に必ず【○○死亡】【残り○○人】の表示を行ってください。
※又、武器等の所持アイテム、編成変更、現在位置の表示も極力行ってください。
※具体的な時間表記は書く必要はありません。
※人物死亡等の場合アイテムは、基本的にその場に放置となります。
※本スレはレス数500KBを超えると書き込みできなります故。注意してください。
※その他詳細はスレでの判定で決定されていきます。
※放送を行う際はスレで宣言してから行うよう、お願いします。
※最低限のマナーは守るようお願いします。マナーはスレでの内容により決定されていきます。
※主催者側がゲームに直接手を出すような話は極力避けるようにしましょう。
293: ◆UlnmVKQRRM
07/05/21 00:01:07 KJm4yYXd
以上、オープニング、ルールの投下終了です。
それではまったりと始めていきましょう。
294:この名無しがすごい!
07/05/21 00:06:23 7+Lz7p1j
投下乙!
とりあえず俺も週末には一本投下するつもり。
295:この名無しがすごい!
07/05/21 00:23:44 cXLs807t
投下乙です
自分も一作ぐらい手を出してみようかな……しかし、キャラ把握してる作品が少ないのがマジ痛いorz
古本屋巡りかな……
あと、一応
|未だ見ぬ葬儀会場| λ......<爆発物の取り扱いには気をつけようぜ……嫌いなキャラじゃなかっただけに、ちょっと悲しい
296:この名無しがすごい!
07/05/21 00:47:04 4ML25ou6
オーフェンとスレイヤーズ集めてみるか
297:不幸な少年 ◆HdPAr0j3AI
07/05/21 02:01:31 Jps1CNO+
「お笑いだな。三流のテロリストでも、もっとましなこと言う」
森の中で男―相良宗介はそう呟いた。
彼は学生服を着ているため、一見しただけでは体つきの良いただの高校生にしか見えない。
だが、そんな彼の本来の姿は架空の銀の名を冠した『ミスリル』という軍事による平和維持活動を主とする
対テロ極秘傭兵組織に所属している傭兵である、いきなり殺しあえなどと言われ、
簡単に従ってやるほど愚かでもなく、また最後まで勝ち残ったとしても、生存者を解放するなどという甘い話を信じてやるほど御人好しでもなかった。
(とはいえ、何が目的だ?)
逆にあのテロリストと思われる人物達が何を考えているかを思考し、すぐに止めた。
現状では手がかりとなるべき情報はなく、下手な敵像を作り上げたとしても意味などない。
そう考えながらも装備の確認をするために、与えられたデイバッグを物色する。
出てきたものは銃身長が異様に長い黒光りする銃であった。
(マウザーC96……の個人用カスタムタイプか。よく使い込まれているようだ)
ご丁寧にも付属してある説明書によれば、それはウェポン・システムという名であるらしい。
彼はその銃を調べることにした。他人の銃ほど信用の置けない物はないからだ。
30秒ほどの時間を掛け分かったことは、よく手入れがされていること、マガジンには20発の弾丸が装填済みであること、
付属しているパーツの交換では簡易ライフルにもなることが理解できた。
あらかじめ装備していた武装は何時の間にかなくなっていたために、代わりがあるのはありがたい。
無手でも戦えないこともないが、銃があるのとないのとではできることに差がでてしまう。
敵を倒すためにも、身を守るためにも必要なものである。
あとは様々なサバイバル道具と名簿とフィブリゾが言ったルールーブックらしき物がデイバッグの中に入っていた。
298:不幸な少年 ◆HdPAr0j3AI
07/05/21 02:02:43 Jps1CNO+
ただ、宗介には一つだけ気になったことがあった。
(だが、なぜガウルンの名が載っている? 奴は俺が殺したはずだぞ)
そう、最悪でありまだ害虫の方がマシな男の名が名簿には記されてあった。
その男は自分がこの手で殺したはずだ。
希望的観測などなくヴェノムと共に吹き飛んだのをこの目で見た。常識的に考えれば名前が同じというだけだろう。
(いや、奴の悪運の強さを考えれば、なんらかの形で生きていても不思議ではないか)
そう思いなおし危険人物として、出会ったならば確実に仕留めておく相手としてガウルンの名を心に刻む。
そして宗介は荷物をまとめ銃を持ち、移動しようと腰をあげた。
(さて、移動する――ッ!?)
そのとき、戦士の嗅覚が何者かの気配を捉えた。
宗介はその感覚に従い木の影に隠れる。
数秒後には足音と共に、誰かが近づいてくるのが確認できた。
服装は自分と同じような学生服ではあるが陣代高校のものと違う物であり、知らない人物であるため
巻き込まれただけの男子高校生であると判断する。
さらに移動の仕方、周りへの注意の向け方、唯一の武装と思われるナイフの持ち方から完全に素人であることが窺える。
その男を物陰から観察しながら、どうするべきだろうと宗介は考える。
このまま接触しない場合は、あの男は自分の知らないところでのたれ死ぬだろう。
接触した場合は情報を聞きだせるだろうがこの地に連れてこられてからまだ10分も経っていないことを考えれば、
あの男は有益な情報は持っていないだろう。
一番無難な選択肢は前者である。
ただし、それはあの男が殺し合いに乗っていない場合の選択肢だ。
もし、乗っていた場合はあのナイフで誰かを傷つけるだろう。
クルツ達が素人相手に遅れをとるとは思えないが、千鳥達のようなまともに戦えない面子はそうではない。
(動きを止めておくのが一番いいな)
そして、相手の背後に回りこむために音も立てずに近づき、とある物を見て途中で立ち止まってしまった。
宗介は見てしまった、自分に填まっている物と同じ首輪を。
首輪は全参加者共通に着けられているものであり、主催者によって反乱防止のために爆発するようにできている。
飛んだり跳ねたりしたところで爆発するように出来ているとは考えたくはないが、主催者側が自由に爆破できるのは確実だ。
監視されているならば、下手な人間が外そうとすれば爆発してしまう。
その人物だけが死ぬならば問題ない。ただ、その人物に巻き込まれ他の人間が死んでしまう可能性とてありえないことではない。
それが知り合いや千鳥かなめだとは絶対に言い切れない。
(くそ……)
299:不幸な少年 ◆HdPAr0j3AI
07/05/21 02:04:24 Jps1CNO+
相良宗介は数秒程迷い、選択した。
すぐそこにいる人物の首輪を回収することを。
標的に銃を向けゆっくりと引き金に手を掛ける。
『銃なんか人に向けちゃ駄目でしょうが!!』
もし、千鳥かなめがここにいればそう言って止めるだろう。他の人間でも同じようなことを言うはずだ。
自分は正義の味方ではないが、無抵抗の一般人を問答無用で射殺するのは間違っているぐらいのことは考えられる。
ただ、あまり時間がないかもしれないと思ってしまうと、この方法が最善だと思えた。
自分ならばサンプルと工具さえあれば、なんとか解除するぐらいの自信はある。
自分の首輪に手を掛けて爆死する危険を冒すよりも、他人の首輪を解析してから首輪解除に挑むのが安全だ。
「すまんな」
そう呟き、男の頭に向けて乾いた音と共に一発の弾丸を放った。
次の瞬間には男はあっけなく倒れた。まちがいなく即死だった。
そのことを冷静に確認し、けれども警戒は解かずに死体に近づき数mの距離のところで止まり、遺体を観察する。
そうして、信じられないものを目にしてしまった。
その遺体にはなんの損傷もなかったのだ。
(いったいなぜだ!?)
確実に弾丸は命中したはずだった。
そのことは決して自惚れではなく、宗介の実力を考えれば男の死は100%の必然のはずだった。
だが、その理由を宗介が考える時間はなかった。
死体が突然跳ね起き、自身に襲い掛かってきたからだ。
「うぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
男は叫び声を上げながら、ナイフを腰だめにしっかりと構え突進してくる。
単純であるが、実は回避の難しい一撃を、宗介は避けずにその場に立っていた
そのナイフを避けれなかったのではない、避ける必要はなかった。
二者の間の距離は、銃という名の厚い壁に阻まれていたからだ。
宗介は冷静に状況を一瞬で判断し、銃の引き金を弾いた。
甲高い音と共に、三発の銃弾が敵の体に突き刺さった。
300:不幸な少年 ◆HdPAr0j3AI
07/05/21 02:07:05 Jps1CNO+
しかし、敵は止まらなかった。
「ラムダドライバーかっ!?」
相良宗介の知識には、この状況に似たものがある。
以前ラムダドライバーという力場を展開することによりあらゆる攻撃を無力化する装置により、対AS用の銃火器が通用しないことがあった。
おそらく、目の前の男もなんらかの手段で似たようなことをしているのだろう。
そう直感し宗介は次の行動に移る。
反撃したためにすでに距離が詰まり、回避する時間はない。
攻撃は無力化されてしまうために、止めることは不可能。
それでも、相良宗介は諦めずに冷静に対処する。
(これならば!?)
迫ってくる男の顔面にデイバッグを投げつける。
いくら敵が攻撃を防ぐ障壁を持っていたとしても、視界を防げば一瞬の隙が出来、相手は怯む。
その一瞬の隙さえあれば、ナイフを回避することができる。
そう直感しての行動であった。
(なに!?)
だが、男の顔面にぶつかり四散するはずのデイバッグは何の抵抗もなく男の後頭部を通り抜けてしまった。
そのことに驚愕する間もなく、ナイフが腹部に突き刺ささる。
「……カハッ」
ナイフが突き刺さった勢いにより、後頭部が地面にぶつかり一瞬意識が跳んだ。
(まだ…まだだ)
激痛に抵抗しながら、目を開ける。
目に前には、木の枝を自分に突き刺そうと馬乗りなっている男が写っていた。
男と目と目があう。怯えた目だと宗介は漠然と思った。
「あああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」
男は叫びながら、鋭く尖った木の枝を振り下ろしてくる。
宗介は振り下ろそうとしてくる腕を受け止めようとした。
敵の両腕と自分の両腕が交差し、まるで立体映像を掴むがごとくむなしく通り抜けてしまい、首に枝が突き刺さった。
(……そういうことか)
呼吸器官を貫かれた痛みの中でも思考する。弾丸が弾かれていない時点で気付くべきであった。
敵は攻撃を防いだのではなく、摩り抜けただけであったことに。
だが、いまさら遅い。
(それでも、俺は……)
力を振り絞り、枝を引き抜こうと両手で掴む。
それは無駄な努力とは分かっていた。即死でないだけで、呼吸が出来なければ意味がない。
そうとは分かっていても彼は抗い両腕に力を入れ、その時点で体に何の力も入らなくなってしまった。
「……ち……ろ……ぎ」
その言葉を最後に、相良宗介の意識は闇に落ち、二度と光を見ることはなかった。
301:不幸な少年 ◆HdPAr0j3AI
07/05/21 02:08:50 Jps1CNO+
―――――――
(……殺した……僕が殺したんだ)
式森和樹は立ちすくんだまま怯えていた。
すでに男に馬乗りになっていた状態から立ち上がってはいたが、座り込みたい気持ちに駆られていた。
けれども、それさえ出来なかった。鬼のような形相のまま死んでしまった男に睨まれていたからだ。
死体を見るのは初めてではないが、死体をつくりだすのとは別の話だ。
どうしたところで、彼は一般人だった。
(ぼ……僕は……悪くない。お……襲ってくる彼の方が悪いんだ!!)
和樹はそう思い込み、呪縛を無理矢理振りほどく。
彼は別に殺し合いに乗っているわけではない、こんなことなどいけないと思うぐらいの良心はあるし、
この場には宮間夕菜や神城凜がいるのだ。
ここには幸い連れてこられていない風椿玖里子を含めた三人が身近な存在になってからは
平穏な生活からは遠ざかり、命すら脅かせることすらあったが、
彼女達がいたおかげで生活にメリハリがつき、楽しいと思える毎日を過ごせたのだ。
そんな彼女達を殺そうという発想さえ浮かばず、むしろどんなことがあっても人を殺して欲しくないと願った。
他にも名簿にはなぜか自分を慕ってくれるメイドのリーラや清修学園の生徒であるはずの山瀬千早の名があった。
その四人の誰にも死んでほしくないと思った。
他にも2-Bのクラスメイトがいたが、この状況では碌でもないことにしかならないので会いたくはない。
だから、彼は一刻も早く四人の女性達と合流しようと急いでいた。
ただ、慌てるべきではなかった。
最初に彼が見た支給品は割り箸であり、当然そのことに愕然した和樹は次の物を取りだした。
それがナイフであった。そのナイフが業物かどうかは分からなかったが落胆した状況から
自衛の希望を見た彼はそのナイフを手に持ったままであった。
自分が他人から見て、どう見えるかを気にせぬまま。
そうして、彼はいきなり背中から撃たれた。
とつぜんのことで慌ててしまったために転び、恐怖に体が硬直してしまい逃げることができなかった。
だから、近づいてきた男に対して恐れを抱いた。
あとは無我夢中で覚えていない。気が付いたら、男が死んでいた。
302:不幸な少年 ◆HdPAr0j3AI
07/05/21 02:10:09 Jps1CNO+
(けれど―)
死体を見つめながら、本当は自分が死んでいたのだろうと漠然と思った。
自分は幽霊だ。この状態で生きていると言えるかどうかは分からないものの
相手からは親しい間柄の人物でなければ触ることはできず、自分からは物や相手に触ることができるため、
おそらくは物理的な手段では自分のことは誰も殺せないだろう。
とはいえ、幽霊でも死の恐怖は持っている。
魔法などなら自分にも効果はあるだろうし、清水の舞台から飛び降りて生存できるかどうかは試したことはない。
下手をすれば適当な御札や護符、お経などでも成仏してしまうかもしれない。
(と……とにかく、分からないことを考えてもしかたがない)
挫けてしまいそうな現実から逃げ出すように思考を切り替える。
とにかく、一刻も早く知り合いを探すべきだろう。こんなところからはさっさと逃げ出したい。
とりあえず、銃と男の支給品を置いて行くわけにはいかないと思い拾い上げる。
(ナ……ナイフも置いて行っちゃまずいよ……ね?)
次に死体に刺さったままのナイフを抜こうと手を添える。
グチュリというナイフが肉を捻る音がその場に響き、右手に肉を抉る感触が伝わってくる。
ゴキブリを潰すのとは比べ物にならないほどの不快感が襲ってきた。
「う……うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
その不快感は少年の心をかき乱すのに十分であった。
恐怖に支配された式森和樹はナイフを放っておいたまま、その場から逃げ出してしまった。
もし両者共にもう少し冷静であれば、式森和樹は相良宗介を殺すことなくお互いの仲間を探すために
動いたかもしれかったが、残念なことにお互いにそれをできる余裕が少し足りなかった。
確実にいえることは、こうして幽霊という存在を知らない相良宗介と、幽霊であるために傭兵では殺せない式森和樹の
不幸な邂逅は終わったということだけだった。
【F-5/森/一日目/深夜】
【式森和樹@まぶらほ】
[状態]:幽霊、半ば錯乱気味
[装備]:ウェポン・システム(16/20)@ザ・サード
[道具]:支給品一式×2、ウェポン・システムの付属パーツ@ザ・サード、割り箸@現実
[思考]
基本:とにかく、みんなを探す。
1:この場から逃げ出す。
2:友人達と共にこの島から脱出する。
3:中丸達には気をつける。
[備考]:『チャイルドマンの短剣@魔術士オーフェン』が宗介の死体に刺さっています。
【相良宗介@フルメタルパニック 死亡】
303: ◆HdPAr0j3AI
07/05/21 02:11:22 Jps1CNO+
投下終了。
第一号がこれでいいのかだろうか?
304:この名無しがすごい!
07/05/21 02:35:12 3r5x5SWs
うひょーい 乙
305:この名無しがすごい!
07/05/21 09:17:46 7+Lz7p1j
投下乙!
なるほどこう来たかw
下手に魔法使い放題な復活後から来るよりこの方がおもしろいかも。
306:この名無しがすごい!
07/05/21 09:51:55 boigXyIl
これは本当にいいのか?
幽霊って……
首輪はどうなってる?
支給品はどう持ってる?
そもそもどうやって死ぬ?
まぶらほ知らないから判断できないがこれは本当に問題ないのか?
307:この名無しがすごい!
07/05/21 09:54:39 FXBLfi6M
魔法だと死ぬってのはこのロワだと割と普通に死にそう。
首輪に関してはフィブリゾだし幽霊に効く首輪くらい作れるんじゃない?
308:この名無しがすごい!
07/05/21 10:42:43 Jps1CNO+
>>306
自分の意見を言わしてもらうと、この状態が一番弱いかなっと。
半端ものの幽霊だから、魔法の薬湯でも浴びせれば簡単に死んじゃいそう。
魔法なら、魅了の魔法やら、封魔のお札やらがあっさり喰らってるから
それぽいのなら死んでもおかしくない。
首輪は科学技術関連でも、お札でも内蔵すればハズレそうにないし。
後、式森和樹は自分からは物を触れる幽霊で親密な関係なら相手からも触れる。
なので、ある程度一緒に行動したのならば一般人でも殺せるかもしれない。
309:この名無しがすごい!
07/05/21 13:43:28 4ML25ou6
この状態の和樹って魔法も擦り抜けたことなかったか?
あと知り合いじゃなければ見ることすらできなかったような
俺の記憶違いかもしれないけど
310:この名無しがすごい!
07/05/21 14:22:33 3r5x5SWs
ロワ仕様として誰からも見えず最後までスルーされ続けるに一票
311:この名無しがすごい!
07/05/21 16:55:25 boigXyIl
ぶっちゃけ幽霊は修正してほしいな
魔法使えるなら生身でもなんとかならない?
312:この名無しがすごい!
07/05/21 19:05:26 4ML25ou6
多分なんとかならない
可能性があるとしたら復活の時で体から漏れてくる魔力が勝手に防ぐくらいしか無い
313: ◆HdPAr0j3AI
07/05/21 23:38:28 Jps1CNO+
>>309
どっちも制限とかでよろしくお願いします。
凛の魔法なら確実に和樹に危害をくわえられますし。
314:この名無しがすごい!
07/05/22 00:38:09 J2iNgt92
>>313
幽霊状態のテンプレを作ってもらえると非常に助かる。
315: ◆UlnmVKQRRM
07/05/22 00:52:35 XJ6jphHT
>>313
幽霊なのは話を聞く分には許容範囲だと思います。
でも開始は朝なので時間と残り人数の表記だけ修正をお願いします。
首輪のことにも言及してくれると後の人が繋げやすいかも。
316: ◆HdPAr0j3AI
07/05/22 08:25:56 +vH7m5Tt
>>314今はちょっと時間がありませんが、今週中にはテンプレを作り上げます。
>>315了解しました。こんな感じでいかがでしょうか?
【F-5/森/一日目/朝】
【式森和樹@まぶらほ】
[状態]:幽霊、半ば錯乱気味
[装備]:ウェポン・システム(16/20)@ザ・サード
[道具]:支給品一式×2、ウェポン・システムの付属パーツ@ザ・サード、割り箸@現実
[思考]
基本:とにかく、みんなを探す。
1:この場から逃げ出す。
2:友人達と共にこの島から脱出する。
3:中丸達には気をつける。
[備考]:『チャイルドマンの短剣@魔術士オーフェン』が宗介の死体に刺さっています。
幽霊ですが、首輪はしっかりと首に填まっています。
理由としては、魔法の首輪の場合は魔法の力で填まっているか、科学で出来た首輪の場合
は幽霊用のお札を内臓しているなどが考えられます。
首輪は、基本的には他の参加者と大した違いのない機能だと考えられます。
【相良宗介@フルメタルパニック 死亡】
【残り42名】
317:この名無しがすごい!
07/05/23 02:53:58 c5/Untx2
URLリンク(www.yourfilehost.com)
URLリンク(www.yourfilehost.com)
URLリンク(www.yourfilehost.com)
URLリンク(www.yourfilehost.com)
URLリンク(www.yourfilehost.com)
URLリンク(www.yourfilehost.com)
URLリンク(www.yourfilehost.com)
URLリンク(www.yourfilehost.com)
318:この名無しがすごい!
07/05/23 02:55:23 c5/Untx2
URLリンク(www.yourfilehost.com)
URLリンク(www.yourfilehost.com)
URLリンク(www.yourfilehost.com)
URLリンク(www.yourfilehost.com)
URLリンク(www.yourfilehost.com)
URLリンク(www.yourfilehost.com)
URLリンク(www.yourfilehost.com)
URLリンク(www.yourfilehost.com)
URLリンク(www.yourfilehost.com)
319:この名無しがすごい!
07/05/23 18:09:55 /y4jGRnI
…過疎ってる。
序盤は勢いあるはずなのに・゚・(つД`)・゚・
というわけで話題を振ってみる。
ネタは『おもしろそうな支給品』
320:この名無しがすごい!
07/05/23 18:15:01 ufN5S3Cd
古今東西【このスレが過疎っている理由】
・重複
・もともと過疎だったのに強行
・1話から超展開
321: ◆UlnmVKQRRM
07/05/23 19:22:12 LkOdAo7T
一月に一本投下があれば死にはせんでしょう
今週は無理ですが来週には自分も一本投下するつもりですし
まあ当面は全員登場を目標としましょう
322:この名無しがすごい!
07/05/24 17:54:10 N6rUSwWH
>>320
わぁ~~萎え要素のバーゲンセールやぁ~~
323:この名無しがすごい!
07/05/25 12:18:57 CxjV5uTO
>>319
バルトアンデルスの剣は面白そうだ
参加者には使用不可の制限は必要になるだろうけど
324:この名無しがすごい!
07/05/25 16:04:05 Qusf0vI9
そろそろ埋めるか
325: ◆HU7XfvOYA2
07/05/25 18:27:46 gfyI52en
ちょっと天から啓示を受けたのでガウルンと山本洋子の予約を所望する。
326:この名無しがすごい!
07/05/25 19:14:09 sMKVhCOd
>>325期待と同時にガクブル。
327: ◆8yz2qqMNbQ
07/05/26 06:29:43 zCzr+gh/
正直スレ主があきらめさえしなければ続くと思うし、二年ぐらいかかることも覚悟で続けてみりゃーいいんじゃない?
それと、椿一成と神城凛を予約したものです。俺は今週末投稿を目指しますが、ひょっとしたら六月に流れるかも
328:この名無しがすごい!
07/05/26 12:41:03 hI2R6aj+
結構強行だったのが響いてるな、まあ強行しないとスレ自体成立しなかった節はあるが
329:この名無しがすごい!
07/05/26 14:18:42 pc61/mTZ
話にならんな
330:この名無しがすごい!
07/05/26 15:37:16 3YRYY4i2
本気でロワを成功させようってんなら、投票の段階で立ち止まるべきだったなあ。人いな杉だったし。
ルールを弄るとか、ラノと差別化を図るとか。富士見って枠を取っ払うのも良かったかもしれない。新めラノベに需要はあるみたいだし。
なんだかこのロワに参加した作品・キャラが哀れ。
他のロワが立つ時にそっちに参加させようとしても「富士見に出てるだろ。書きたいならそっちで書け」って言われるんだろ…
331:この名無しがすごい!
07/05/26 16:15:02 HXFm+Di+
>>330
現状でもなんとかなるさ。
書き手は3人いて、中にはきっちり殺してくれる人もいるから、続いていけば人が増えるかもしれないし。
332:この名無しがすごい!
07/05/27 01:50:04 hUmuAG5Y
ume
333:「お前は隅にでも寄っていろ!」 ◆QL.hfa6fts
07/05/27 14:56:25 NZq42cHu
H-8の海岸。そこは波の音がするだけで極めて静かな場所である。
日に照らされた海は、太陽の光を反射し輝いており美しい光景が広がっている。
その調和された自然を乱すものは何も存在しなかった。
そう、バトルロイヤルが開始されるまでは。
突然、海岸の波打ち際にザバンという音共に海面に波紋を立てつつ、自然の調和を乱す者が宙から現れた。
「ぐえ」
女は蛙が潰されたような悲鳴を上げつつ、水面から20cmの程の高さのところに顔面から突っ込んだ。
空中から現れた時点では上下逆となっていたため、当然といえば当然のことである。
海水がうつ伏せに倒れた女の体を揺らし、青いスーツを濡らす。
だが女は起きなかった。まるで、その体から魂が失われてしまったかのように。
「負けてたまるかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
だが、女は死んではいなかった。
それもそのはず。女の名はコンスタンス・マギー。
コギーという愛称で呼ばれており、キエサルヒマ大陸における司法機関である王立治安警察隊に所属し、
その中でもエリートに位置する派遣警察官であり、暴力魔術士の体罰にも常に耐えている女である。
地人と呼ばれる種族のような異常な頑強さは持ってはいないが、この程度ではまだ死ねない。
コギーは雄叫びをあげながら起き上がり、海水に濡れた短い黒髪を犬のように振りつつ周りを見渡す。
(……ここってどこ?)
最初にコギーが思ったことはそれだけだった。
彼女は自分がなぜここにいるかが分からなかった。
何時も通りに仕事に失敗したために、もかもか室に詰め込まれたところまでは覚えていた。
ただ、そこから先の記憶があやふやだ。
(……とにかく、考えていても仕方がないわよねぇ)
そう思い、立ち上がる。
334:「お前は隅にでも寄っていろ!」 ◆QL.hfa6fts
07/05/27 14:57:43 NZq42cHu
そこで始めて、服や靴がずぶ濡れとなっていたことにコギーは気が付いた。
ゆっくりと砂浜まで歩き、持っていたデイバッグの中に服か何かが入っていないかを調べ始める。
コギーはそこで気付いてしまった。
なぜ、こんな物を後生大事に抱えていたかを。
そうして思い出す。
首輪をいじっていた男が、首から先を失ってしまったことを。
空を浮かんでいたフィブリゾと名乗る少年が、殺し合いを始めろと言ったことを。
それに怒った炎を扱う魔術士が魔術で少年を攻撃し、逆に魔術で返り討ちにあってしまったことを。
コギーの心を海水以上に冷たいものが包み込む。
「こ、殺し合いなんて冗談じゃないわよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」
まだ花も恥らう22歳独身、やりたいことなどいくらでもある。
こんなところで死んでしまうつもりなどない。
(とにかく、武器! 身を守る物は!?)
慌てて体を弄る。
だが、常に携行していた麻酔を塗ったダーツは服の中には無かった。
コギーはそのことに絶望しかけたものの、まだデイバッグの中を調べていないことに気付く。
主催者の話が事実ならばこの中には武器が入っているはずである。
コギーは期待を膨らませながらデイバッグの中を漁った。
中から出てきたのは、彼女の知識の中にある武器の中でも強力な物であった。
拳銃。それはキエサルヒマ大陸では魔術を使えない人間にとっては最高の武器であり、
王室令により取り締まられているために彼女のような警官とて、おいそれと目に触れる機会はない武器である。
もうひとつ入っていたのは、物干し竿という完全なハズレではあったが、
自衛の手段が得られたため、これでなんとか身は守れるかもしれないとコギーは安堵した。
他に何か無いかとさらにデイバッグの中を探る。
出てきたのは、サバイバル用品や名簿、ルールブックであった。
335:「お前は隅にでも寄っていろ!」 ◆QL.hfa6fts
07/05/27 14:59:07 NZq42cHu
(他に誰かいないかしら?)
そんなことを思いつつ、コギーは名簿を開く。
そこには、よく見知った人物達の名前が書かれていた。
オーフェン。その人物はコギーが知る中では最強の魔術士である。
彼ならこの状況ですら、魔術一つでどうとでもしてしまえるだろう。
マジク・リン。ただの知り合い、以上、終わり。
コギーの知り合いはその二人だけだったが、オーフェン一人がいれば充分である。
彼と合流さえ出来れば、なんとかなるはずだ。
知り合いの名を確認したコギーは名簿を閉じ地面に置き、側にあった地図を手に取り開いた。
地図を見ながら、城の位置と周りの光景を照らし合わせると、どうやら自分がいる位置はA-1らしい、とコギーは判断した。
『無能は隅にでも寄っていろ!』
まるで、そう言われたような気がした。とはいえ、落ち込んでばかりもいられない。
人の多そうな場所に行きさえすれば誰かと出会えるはずだ。
近くにある塔あたりなら、人も集まるだろうから行くとすればそこだ。
うまくすればオーフェンと合流できるかもしれない。
それにあの塔なら、濡れた服の代わりぐらいあるだろう。
コギーはそう考え、荷物を纏め歩いてすぐの場所にある建物に向かった。
だが、コンスタンス・マギーは知らなかった。
マジク・リンが魔術士の才能があることなど。
実は地図を反対に見てしまったために現在の位置はA-1ではなくH-8であることなど。
彼女が目指す建物は塔ではなく城であることなど。
ルールブックを読んでいないため、細かいルールがあることなど。
武器として支給されたのは物干し竿であり、彼女が強力な武器だと判断した銃はただ贋作であったことなど。
とはいえ、彼女の知り合いならこれらのことは想定の範囲内である。
なぜならば、コンスタンス・マギーは周囲の人間が全て認める無能警官なのだから。
【H-8/海岸/一日目/朝】
【コンスタンス・マギー@魔術士オーフェン】
[状態]:健康、ずぶ濡れ
[装備]:モデルガン@現実
[道具]:支給品一式、物干し竿@現実
[思考]
基本:死にたくない
1:塔に行ってみる。
2:濡れた服を何とかしたい。
3:とにかくオーフェンを探す。できればマジクも。
[備考]:地図を180度逆に認識しています。銃を本物と認識しています。ルールブックを読んでいません。
336: ◆QL.hfa6fts
07/05/27 15:00:33 NZq42cHu
投下終了。
337:この名無しがすごい!
07/05/27 15:06:04 eEORQg1T
なんといううっかり……こいつは間違いなく無能
モデルガンと物干し竿に吹いた、お前は何処かのヒキコモリ少年かとwwwww
338:この名無しがすごい!
07/05/27 16:55:42 lq2KlwVz
流石は無能警官w
339:この名無しがすごい!
07/05/27 17:22:29 xcgodBKY
無能警官ってレベルじゃねえぞ
340:この名無しがすごい!
07/05/27 20:53:25 BvcNeipK
これはいい無能ですね
341:この名無しがすごい!
07/05/28 19:47:24 LUGz5Qod
無能すぎて、周りを巻き込みそう。
342:剣士と策士と狂戦士 ◆3/0Jiuxzqg
07/05/28 20:24:40 D/1ZtuNH
剣を、抜く。
研ぎすまされた刀身には見た事もない文字が刻まれていた。
剣の柄と刀身の間にある円盤状の月に載った獣の細工といい
何となくただの剣ではないと青年の直感は告げるが
それ以上の事はよく分からんのでとりあえずは放っておく。
「ま、普通に使う分にはたぶん大丈夫だよな」
青年―ガウリイは能天気にそう呟き剣を腰の鞘へと収めた。
あの後、気が付くと彼は一人で森の中に立っていた。
リナともはぐれ、腰のブラストソードも失い、
何か武器でもないかとザックの中を漁って出てきたのがこの剣だった。
他にも理解不能な魔道具っぽいものもあったが、彼の脳みそは使い方を考えようともしなかった。
一通りザックの中身を見て、他に武器になりそうなものはないと判ると
彼は迷いもせず歩き出した。
343:剣士と策士と狂戦士 ◆3/0Jiuxzqg
07/05/28 20:27:44 D/1ZtuNH
もちろんフィブリゾのいうゲームに乗る為ではない。
仲間―リナと合流するためだ。
とはいえあてもないので、実は勘に従って適当に歩いているだけなのだが。
まあ、リナならいろいろ心配だけど信用はできる。
まず間違いなく、このゲームを潰すために動いているはずだ。
ガウリイはそう信じていた。
それに早く合流しなければ何やらかすか、わかったもんじゃないしな。
―などと、考えていたときだった
「大貫さん!話をっ――!」
「ダーーーーーーイ(死ね)!!」
チェーンソーを振り上げる男に若い青年が襲われている―そんな光景に出くわしたのは。
どうしようかと一瞬迷ったがガウリイは剣を抜き放ち、朗々と声をあげた。
「それぐらいにしておくんだな」
声に反応したのか、それとも本能的にガウリイの強さを察したのかは判らないが
バーコード頭の男は血走った目でガウリイを見ると、標的をガウリイに変えチェーンソーを振り上げ跳躍した。
「ダーーーーーーイ(死ね)!!」
「ここはオレに任せて逃げろ!」
ごぅっ!!
空気を引き裂き迫るチェーンソーをかわしながらガウリイが叫ぶ。
「ご助力、感謝します」
青年が距離をとったのを横目で見、ガウリイは男と打ち合う。
数合打ち合っただけでも男の異常さがわかった。
パワーといいスピードといい人間離れをしている。
344:剣士と策士と狂戦士 ◆3/0Jiuxzqg
07/05/28 20:28:42 D/1ZtuNH
攻撃と攻撃の隙間を見つけ、ガウリイが反撃しようとした瞬間、青年が声をあげる。
「大貫氏―彼は恐怖の余りに錯乱しているだけです。なんとか傷つけずに止められないでしょうか!」
「くっ、無傷でか!?――ふっ!」
どがっ!!
剣の代わりに無防備な腹に蹴りを入れる。
が、男――大貫は意に介した様子も無くチェーンソーを振るってくる。
耐久力も人間離れしていた。
まるで丸太を蹴ったような感触にガウリイが叫ぶ。
「なんとかやってみるが厳しいぞ!」
青年もすぐにそれを理解したのか辺りに何か使えるものがないかと見回し、気付く。
森を抜けた先に塔が見えたのだ。
「ならば、あの塔へ!狭い場所ならばチェーンソーを振るえないはずです」
「―わかった!」
すかさずガウリイは足で地面を蹴り大貫の顔に土を飛ばす。
「――!!」
視界が塞がれ怯んだ隙に青年とガウリイは遥か向こうに見える塔に向かって走りだす。
そしてしばらくして――その後ろをまるでハンターのようにじわりじわりと追いかける大貫の姿があった。
「逃がさないヨ――逃がしはしないヨ」
345:剣士と策士と狂戦士 ◆3/0Jiuxzqg
07/05/28 20:30:00 D/1ZtuNH
【F-7/森/一日目/朝】
【スレイヤーズ@ガウリイ】
[状態]:正常
[装備]:バルトアンデルスの剣@魔術士オーフェン
[道具]:支給品一式、ディメコム@それゆけ!宇宙戦艦ヤマモト・ヨーコ
[思考]
基本:リナと合流する
1:塔へ向かう
2:大貫を止める
3:仲間と合流する
【フルメタルパニック!@林水敦信】
[状態]:正常
[装備]:???(未確認)
[道具]:???(未確認)
[思考]
基本:とにかく大貫氏を正気に戻す
1:塔へ向かう
2:大貫を止める
3:知り合いと合流しゲームから脱出する
[備考]:アイテムはまだ確認していません。
次の人にお任せします。
【フルメタルパニック!@大貫善治】
[状態]:バーサーク(恐怖による錯乱)
[装備]:古びたチェーンソー@フルメタルパニック
[道具]:なし
[思考]
基本:ダーーーーイ!
1:ガウリイをダーイ!
2:林水をダーイ!
3:動くものをダーイ!
[備考]:チェーンソー以外は森(F-7)に置いてあります。
346:この名無しがすごい!
07/05/28 20:30:28 LUGz5Qod
347: ◆3/0Jiuxzqg
07/05/28 20:35:10 D/1ZtuNH
投下おわり。
インスピレーションがわいてつい書いてしまった…ヘボいのは仕様なので勘弁して。
348:この名無しがすごい!
07/05/28 20:43:06 LUGz5Qod
投下乙。
用務員はやっぱりこうなったか。
個人的に『バルトアンデルスの剣』は特性的に止めておいた方がいいんんじゃないかと思う。
魔術士系が持てば、念じただけで剣で切りつけた物を例外なく、なんにでも変化させてしまうから
扱いが難しそう。
幸い魔術を使えないガウリィだから今は問題ないけど、
オーフェン、アザリー、マジク、チャイルドマン辺りなら見ただけで気付くだろうし。
349: ◆3/0Jiuxzqg
07/05/28 21:10:26 V3uxWZnC
なんとなく自分を変身させたり他人の傷を治すぐらいしか出来ないって思っていたけど
攻撃対象を強制変化させることが出来るって事を忘れてました…。
問題があるようなら火乃香の刀とかクリーオウの剣とかと差し替えます。
350:この名無しがすごい!
07/05/28 21:18:10 j5l0jbqF
>>323の案みたいに参加者に仕様不可とか回数制限で許容範囲になると思う。
351:この名無しがすごい!
07/05/28 22:25:10 LUGz5Qod
>>350さじ加減が個人的に難しい。
アザリーは天人の鎧という魔術防御ができる鎧ごとクオを刺していたから
相手の防御を無効化する特性がある。
さらにオーフェンの服を切ったさいに変化させていたりするので、無機物にも効果があり、
クオ曰く、実はバルトアンデルスの剣は魔術士に一般人が対抗するために作られた剣なので
魔術を使えなくても使用可能。精神集中の仕方が魔術と似通っているので原作だと
魔術士しか使えないように見えるだけ。
なので、テッサ辺りが剣を使って巨大ロボを生み出しても、設定的には不可能ではないと思う。
(アザリーだって、幽霊になれるぐらいだし。
結構な厨武器だから出すなら制限は必須だけど、制限しすぎるぐらいなら
もっと別のに変えた方がいいんじゃないのかと、自分は思う。
352:この名無しがすごい!
07/05/28 22:34:54 j5l0jbqF
> なので、テッサ辺りが剣を使って巨大ロボを生み出しても、設定的には不可能ではないと思う。
テッサだってネジの一本や回線の一本一本まで把握してるわけないからそれは無理でしょ。
もうちょっと大らかにいこうよ。
353:この名無しがすごい!
07/05/28 23:35:11 yBrAp4YG
ウィスパードの能力なら、ひょっとしたらできるかもしれんという気も・・・
354:映しだされしものは 1/5 ◆HU7XfvOYA2
07/05/29 00:14:28 tzvHZX+0
ガウルンは哂っていた。
自分が生きてこの場にいるそのことに。
五体も満足でここに存在していることに。
「あのフィブリゾとかいうカワイ子ちゃんには感謝しねぇとなぁ……ククク」
人間を生き返らせることもできるとか言っていたが、それはまぎれもなく真実なのだ。
ラムダ・ドライバやウィスパードなどお話にならない。
ブラックテクノロジーがどうした。
この本物のオカルトの前ではまさに児戯だ。
自分が患っていた膵臓癌はどうなったのかはわからないが少なくとも違和感は感じない。
まさにベストコンディションである。
「しかもここにはあのかなめちゃんや……ククク、カシムまでいる」
― きみたちには、殺し合いをしてもらう ―
フィブリゾのいっていた言葉が蘇る。
(OK、ボス。この首輪はちょいと気に入らないが、ご期待に応えようじゃないか)
そういえばあのアマルガムで同僚だったクラマが首輪を外そうとして死んでいた。
実に間抜けな死に様だ。あんな死に方は実につまらない。
どうせ死ぬならばさぞかし派手に周囲を巻き込みたいところだ。
そしてその時ガウルンは見た。
あの広間でフィブリゾに攻撃を仕掛けた炎使いを。
(つまり参加者の中にもあいつみたいなエスパー……いや魔法使い様がいるってことか。
本当に震えるぜ)
今までとは比べ物にならないスリルの戦闘が味わえるということだ。
ずるり、と舌なめずりをしてガウルンは歩き始めた。
まずは景気付けに弱いものをいたぶりまわしたいところである。
「おっとその前に武器とやらを確認しておくかな」
355:映しだされしものは 2/5 ◆HU7XfvOYA2
07/05/29 00:15:31 tzvHZX+0
山本洋子は無敵の宇宙戦艦である。
ただし千年後の未来においての話であるが。
今この時点では彼女はごく普通の、ちょっと頭がよくて運動神経がいいだけの……
本当にごく普通の一般女子高生である。
島宇宙間を飛び回り銀河規模の戦争に参加している彼女もこの事態には平静ではいられなかった。
なにより千年後の宇宙戦争においては戦死することがほぼない。
人を殺す事態になることもまずない。
人が死なないスポーツライクな国家戦争。オリンピックのようなものである。
だがこの場は違う。
あのフィブリゾという子供とあの某格ゲーの設定みたいな炎使いの男性と少年。
それらに現実感はなかったが、その前の丸メガネをかけたコートを着た男の人の死。
首輪が爆発して……その首と胴体がはなればなれになったその光景。
それは非常に現実感にあふれていた。
今までホラームービーやゲームでそういう映像は幾度となく見たことがあるが
それはそれらとは比べ物にならないほど洋子に恐怖感を植え付けた。
― きみたちには、殺し合いをしてもらう ―
殺しあい。
しなければならないのか?
洋子はそっと首輪に触れる。
その冷たい感触は指と同時に心まで凍らせてしまいそうだった。
「いやよ」
洋子は声に出してつぶやいた。そうすることで力になる気がした。
死にたくない。絶対に死にたくはない。
だがそれよりも強い感情が洋子の内からわき上がって来る。
それはこの理不尽な状況に対する怒りだった。
「アタシは絶対に殺し合いなんかしない!」
なんだって突然、連れてこられて首輪をつけさせられて親友である綾乃以外は全く見も知らない
連中と殺し合いなんてしなければならないのか。
脅迫されているのは解かっている。
これから出会う人物全てが平和主義者だなんて幻想は抱こうとも思わない。
それでも、自分の命を天秤にかけてなお彼女のプライドは一線を越えることをとどまった。
「上等じゃないのフィブリゾ」
力強く声に出して彼女は決意する。
「誰にケンカ売ったか教えてあげるわ!」
そして二人は出会った。
「誰!?」
近くに塔の見える森の中。
山本洋子は近づいてくる気配に気づいて振り返った。
それだけでも大したものだった。
兵士の中でも特一級の技量を持つガウルンの隠密に気づいたのだから。
「意外にやるねぇ」
だが身体能力においては圧倒的な差があった。
洋子はすぐに身を翻して走ろうとするが一瞬にして間合いをつめてきたガウルンに腕を絡め取られ
傍の樹に身体を押し付けられてしまった。
「こ~んにちは、お嬢ちゃ~ん。こんな森の中をひとりで歩いてちゃァいけないなぁ。
熊さんに出会っちゃったらどうするんだい?」
「く、なに…よアンタ! 離して!!」
356:映しだされしものは 3/5 ◆HU7XfvOYA2
07/05/29 00:16:46 tzvHZX+0
「駄目ダメ、悪い子にはお仕置きしなきゃなぁ。まずは道具ぼっしゅ~~う、危ない物は先生が預かりまぁす」
完全に洋子を見下し、おどけた口調で洋子が背負っていたザックを取り上げる。
洋子はなんとか腕を振り解こうと力を込めるが、所詮女性の力では鍛え上げられた軍人の腕から逃れることはできない。
それでも諦めずに力を込めているといきなり拘束から解放され、洋子は勢い余って前方につんのめり転んだ。
すぐに立ち上がって駆け出そうとするが、その前に目の前に巨大なナイフが突き立つ。
グルカナイフ。別名ククリともいい、白兵戦用に特化した戦闘ナイフである。
しかもガウルンはナイフ戦闘の達人だった。
「逃げるなよ。逃げるとお仕置きがきっつくなるぜぇ…具体的にいうとX指定だ。未成年は見てはいけないようなことを
しちゃう方針。おっと、お年頃だし逆に興味あるかなぁ?」
「だ、誰が!」
なんて品性の下劣な男だろうか。
こんな男に汚されるくらいなら舌噛んで死んだほうがマシである。
「クックック嫌われたもんだねぇ……教育者の宿命ってやつかな」
笑いながらガウルンは洋子のザックを漁りだした。
洋子はチラリと右を見た。そこには大きなガウルンの左足がある。
左を見た。巨大なグルカナイフが地に付き立ったまま洋子を威嚇していた。
背後は2mほどの幹をもつ樹木が洋子の背を支えている。
前方には言わずとしれたガウルンがそびえ立っている。
加えて洋子は地面に尻餅をついた状態だ。
まさに八方塞り。もはや完全に逃げ出せるような状況ではない。
(こんな、こんなところでアタシは死ぬの? こんな男に弄ばれて?)
迫る終焉に洋子の精神は焦燥につつまれる。
死にたくない。
だが打開する手立てがない。
唯一の武器はジャケットの内ポケットに入っているが、今使おうとすればすぐにガウルンに気づかれる。
ザックの中の道具は今ガウルンが手にしている。
見るとガウルンは鼻歌混じりにザックから道具を取り出したところだった。
それは一見普通の壁掛け鏡に見える。
「鏡…ただの? はずれかよ……ゲームでよくあるマジックアイテムとか欲しかったんだがねぇ」
やや紫がかった鏡面をガウルンは覗き込んだ。
その瞬間、洋子ははじかれたように呪文を唱えていた。
鏡と一緒に入っていたメモ……そこに書かれていた呪文を。
途端、鏡面に映し出されていたガウルンの姿がおおきく歪む。
全身に怖気が走り、ガウルンは鏡を投げ捨てると洋子を蹴り飛ばし、距離をとった。
戦士の直感がガウルンに警報を鳴らす。
「ガキィ、なにをした?」
「アンタが見たがってたものを見せてあげようとしただけよ……正直半信半疑だったけど、ね!」
「何?」
投げ捨てた鏡に視線を送ると、鏡から黒い霧が噴出した。
洋子は血交じりの唾を吐き出すと痛む体を押して駆け出し、黒い霧を盾にガウルンと対峙した。
反射的に洋子を追いかけそうになるが、黒い霧を警戒しガウルンはかろうじて踏みとどまる。
そして黒い霧がおさまったその場所には……もう一人のガウルンがそこにいた。
「な……」
さすがのガウルンもあまりの出来事に呆然と口を開け固まる。
鏡の名は『影の鏡(シャドウリフレクター)』。
相手を映し出すことにより映した相手と全く同じ能力―肉体的な能力はむろん、技術や知識などといった
経験的な能力をも持ち、なおかつ相手と全く逆の性質をもつ『影』を生み出すという魔器である。
(つまりあの男と全く同じ力を持ったアタシの味方ってわけよね……説明書には使用者に従うと書いてあったけど……)
試しに命令してみることにする。
「さぁ、あの男を倒しなさい! 戦ってアタシを護るのよ!」
ガウルンを指差し、声高に叫ぶ。
ギョッとしたガウルンはすぐに地面のグルカナイフを拾い上げ、ファイティングポーズをとった。
鏡から生まれたガウルン―便宜上コピーガウルンと呼称する―はゆらり、と流れるような動作で両手をあげると
おびえたような微笑を浮かべた。
「抵抗はしません。まずは武器をおさめ、話し合いませんか? 闘争とは空しいものです」
「「ハイ?」」
思わずガウルンと洋子の声がハモる。
357:映しだされしものは 4/5 ◆HU7XfvOYA2
07/05/29 00:18:31 tzvHZX+0
コピーガウルンは震えながら続ける。
「平和こそが人類にとって最上の喜びではないでしょうか? 全ての人が仲良くなれればそこに争いはなくなり、
悲しみは地上から消える。そんな世界を僕と一緒に作っていきませんか?」
洋子はこの一種異様な世界に戸惑いながらも漠然と考えた。
影の鏡の説明書には相手と全く逆の性質の影を生み出すと書かれていた。
全く逆の性質。
目の前のガウルンは残虐性、闘争心にあふれた戦士である。
それと全く逆の性質ということは……
(心優しい平和主義者……とか?)
「僕には解かります。君も最初からそんな乱暴な人ではなかったはずです。幼い頃の純真な気持ちを……」
そんな真摯なコピーガウルンの訴えを静かな、震えるような声が遮った。
「ク、クックック、クックククク……」
ガウルンは心底愉快そうに笑っていた。
だがその表情とは裏腹に暗い凶悪な重圧が洋子とコピーガウルンの動きを止めていた。
ひとしきり笑った後、ガウルンは目を見開いた。
「ふざけんなぁっ!!!」
「ひいっ」
弾丸のような速度で飛び出したガウルンがコピーへと迫り、歪曲した刃がその首を落とそうと疾走る。
だがその直線的な攻撃をコピーは頭を下げて回避すると続く膝蹴りの追撃を後ろに飛んでかわす。
「舐めるなよ!」
さらにガウルンは攻勢にでるが、いくらナイフのアドバンテージがあるとはいえ
自分と互角の力量を持った相手が完全に防御に回ったらそう簡単に攻めきれるものではない。
自分の醜悪なコピーが目の前にいるということがガウルンから一瞬冷静さを失わせていた。
だから、普段なら対応できたはずの次の山本洋子の行動に対応できなかった。
「目を閉じて!」
洋子の声が聞こえ、コピーガウルンはガウルンから距離をとった上で目を閉じた。
対してガウルンはなんと不意をつかれ、思わず山本洋子の方向を見てしまった。
通常ならあり得ない失態である。
爆音と閃光が巻き起こる。
それはガウルンの鼓膜を震わせ、瞳孔を灼いた。
「ぐおっ!」
視覚と聴覚を一瞬にして麻痺させられ、ガウルンは身を屈め防御体勢をとる。
一瞬ショック状態になりかけたが類まれな精神力で意識を失うことは免れた。
だが残された嗅覚と触覚だけでは敵の攻撃を感知することはほぼ不可能だ。
(くそったれが! この俺様がこんなことで……っ!)
身をかがめながら闇雲にナイフを振り回す。
だがいつまで経っても攻撃はこなかった。
そしてようやく視覚と聴覚が回復した時には山本洋子もコピーガウルンも何処にもいなかった。
しばらくガウルンはその場に立ち竦み……突然、空に向かって咆哮した。
「ぐぉおおおおおおおっ! あのメスガキぃ!! くそったれの人形と一緒に必ずぶち殺してやるぞぉっ!!」
そしてガウルンは切り札を取り出す。
自身の速度を殺してでも相手を逃がさず、嬲り殺すための防具を。
それは不恰好な真紅の鎧だった。
かつて天人と呼ばれた一族が残した遺産、『緋魔王(イフリート)』。
背についた一対の板はまるで翼のようだった。
憎悪の表情のガウルンがイフリートを纏ったその姿は……まさに悪魔に見えた。
コピーガウルンと共にガウルンから逃げていた洋子は塔に辿りつくとホッと一息ついた。
塔に人の気配はない。
その時、コピーガウルンが洋子の肩をがっしと掴んだ。
洋子はギョッとするが、コピーは涙を流して感激していた。
358:映しだされしものは 5/5 ◆HU7XfvOYA2
07/05/29 00:20:29 tzvHZX+0
「ありがとうございます洋子様! 僕がお味方しなければならないところを逆に助けていただくなんて……
このガウルン感無量でございます!」
「いや、様はやめてよ……洋子でいいわ」
「そんな、主にして命の恩人に対して呼び捨てなんてできるものではありません!!」
ぶわっと目潤ませて訴えてくる。
美女がやるならばともかくごつい男がこれをやっても気持ち悪いだけである。
洋子は限界まで引きながらやるせなくひきつった笑みを浮かべた。
「じゃあせめてさん付けで呼んでちょうだい。さすがにアンタ相手に女王様気分なんてやる気にならないわ
まどかじゃあるまいし……」
その洋子の言葉にコピーガウルンは残念そうに頷いた。
「そうですか……わかりました洋子さん」
「ところでアンタ、ガウルンって言ったわね? それってあの男の名前でしょ?」
「はい……この鏡によって生み出された僕は彼と全く同じ存在といっても過言ではありませんから……
それにしても嗚呼、僕のオリジナルがあんな野蛮な人だったなんて……」
ドサクサ紛れに拾ってきたのだろう紫の鏡を抱きしめ悲嘆にくれるコピー。
(あいつがあんな性格でなかったらアンタはそんな風に思えるように生まれなかったわよ……)
洋子は心の中で突っ込む。
「そうね……ガウルン、あいつ中国人なのかしらね。ガウルンって九竜のことでしょ?」
「いえ日本人ですが……いろいろと事情があって……」
「なるほど偽名ね。ま、どうでもいいわ、アンタもアイツもガウルンじゃややこしいからアタシが名前をつけてあげる。
九竜は発音によっていくつも表記があるわ。その中のひとつにカオルーンというのがあるの。
ナヨナヨしたアンタに濁点は似合わないからアンタは今からカオルーン、略してカオルちゃんよ!」
「はい!」
こうして底抜けのお人よし平和主義者、カオルちゃんと山本洋子のコンビが誕生した。
この殺伐とした世界の中、彼女たちには一体どんな運命が待ち受けているのだろうか……。
【B-2/塔の1F/一日目/朝】
【山本洋子@それゆけ!宇宙戦艦ヤマモト・ヨーコ】
[状態]:正常
[装備]:閃光手榴弾×2(元は三個セット)
[道具]:支給品一式
[思考]
基本行動方針:殺し合いには乗らない
第一行動方針:休憩
第二行動方針:これからの方針を定める
【カオルーン(コピーガウルン)@フルメタルパニック!(?)】
[状態]:正常
[装備]:影の鏡(シャドウリフレクター)
[道具]:なし
[思考]
基本行動方針:平和主義
第一行動方針:山本洋子に従う
[備考]:影の鏡のコピー許容量は一人分だけだったので現在は力を失ってただの鏡になっています。
首輪もきちんとコピーされています。
【B-2/森南部/一日目/朝】
【ガウルン@フルメタルパニック!】
[状態]:激怒
[装備]:グルカナイフ@フルメタルパニック 緋魔王@魔術師オーフェン
[道具]:支給品一式
[思考]
基本行動方針:ゲームに乗る
第一行動方針:山本洋子とコピーガウルンを探して嗜虐心を満足させた上で殺す
第二行動方針:カシムその他を探すのはとりあえず後回し
359:この名無しがすごい!
07/05/29 00:21:44 tzvHZX+0
大幅に遅れましたが投下しました。
電波キャッチで書いた話ですので問題おおありでしょうが。
360:この名無しがすごい!
07/05/29 00:33:39 xWLtG6or
GJ!
しかし参加者が増えちゃったけどいいのかこれw
361:この名無しがすごい!
07/05/29 00:34:33 wODjhrfA
スレイヤーズに出たあの鏡かw
362:この名無しがすごい!
07/05/29 00:57:05 mZ1Iq6fs
GJ
これは綺麗なガウルンですね。
363:この名無しがすごい!
07/05/29 01:15:41 tzvHZX+0
ちょっと状態表を修正します。いろいろと抜けが……
【B-2/塔の1F/一日目/朝】
【山本洋子@それゆけ!宇宙戦艦ヤマモト・ヨーコ】
[状態]:右脇に軽度の打撲 口の中を少し切っています
[装備]:閃光手榴弾×2(元は三個セット)
[道具]:なし
[思考]
基本行動方針:殺し合いには乗らない
第一行動方針:休憩
第二行動方針:これからの方針を定める
【カオルーン(コピーガウルン)@フルメタルパニック!(?)】
[状態]:正常
[装備]:影の鏡(シャドウリフレクター)@スレイヤーズ
[道具]:なし
[思考]
基本行動方針:非暴力平和主義
第一行動方針:山本洋子に従う
[備考]:首輪はきちんとコピーされています。
影の鏡のコピー許容量は一人分だけだったので現在は力を失ってただの鏡になっています。
(※カオルーンが死んだら……?)
【B-2/森南部/一日目/朝】
【ガウルン@フルメタルパニック!】
[状態]:激怒
[装備]:グルカナイフ@フルメタルパニック!
緋魔王(イフリート)@魔術師オーフェン
[道具]:支給品一式×2
[思考]
基本行動方針:ゲームに乗る
第一行動方針:山本洋子とコピーガウルンを探して嗜虐心を満足させた上で殺す
第二行動方針:カシムその他を探すのはとりあえず後回し
364:この名無しがすごい!
07/05/29 08:53:47 SqoF5HkG
影の鏡の出典は正確に書くならスレイヤーズすぺしゃるになるのか?
しかし予想外だw ソースケが既に死亡なのが実に惜しいw
365:この名無しがすごい!
07/05/29 18:26:54 vMkQRj0A
ちょwwwこの発想はなかったwwwww
366: ◆XHKDIsPEFA
07/05/29 18:31:31 fBhGlWHX
神凪綾乃と白鳳院綾乃エリザベスを予約します
367:この名無しがすごい!
07/05/30 00:27:59 J7FDM+Ni
まぶらほと伝勇伝がきついな。
まぶらほはアニメで把握できる?
伝勇伝は何巻まで読めばキャラ把握可能?
368:この名無しがすごい!
07/05/30 10:35:06 EiIT+KZa
まぶらほはアニメオリジナル設定とアニメにでないキャラを注意すれば把握可能
369:この名無しがすごい!
07/05/30 11:23:30 b9RPOa6/
たしか千早がアニメだと和樹と幼馴染。原作だと、始業式のときに貧血起こして和樹に
保健室まで運ばれたのがきっかけで知り合ったのが大きな違いだったっけ?
アニメだとリーラはでなかった(メイドの巻参照)
各参加者のことを知るならまぶらほは、人間の巻、幽霊の巻(上、中)、メイドの巻を読めばいいはず。
370:この名無しがすごい!
07/05/31 00:15:30 ARtGjMbw
そろそろ◆3/0Jiuxzqgさんの意思を聞きたいです。
ある程度の制限を掛けてバルトアンデルスの剣を通すか、他の剣にするかを選んで欲しいです。
371: ◆3/0Jiuxzqg
07/05/31 03:13:23 xWwS3llQ
よく考えたら物質にも効くって事は首輪をチョコパフェにする事も可能なわけで
「・・・やってくれたね・・・まさかその剣にそんな力があったなんて知らなかったよ・・・」
とか主催者がマヌケな事を言う羽目になり
完全封印ってのも上のような事態を起こす危険性があるアイテムを
わざわざ渡すって言うのもおかしな感じがするので
いろいろ問題がありすぎるのでバルトアンデルスの剣は撤回して
オーロラサークルにします。
372:この名無しがすごい!
07/05/31 07:18:22 2drcvsL9
いろいろ面白そうだったのに残念だな。
373:この名無しがすごい!
07/05/31 11:11:30 ARtGjMbw
>>371決断乙
374:この名無しがすごい!
07/05/31 20:47:28 CC5dbnYk
書くか決めてないけど
質問
リナとオーフェンのコラボ小説があるんだけどそのことなしに話考えるべきかな?
375:この名無しがすごい!
07/05/31 21:52:53 aPcq+ev0
スレイヤーズVSオーフェンの事?
原作どおりその事に関する記憶がなくなってるってことならあって良いと思うけど。
個人的には
「えーと、すまん誰だっけ?どこかで会ったような気がするんだが思いだせん」
「・・・初対面だけど?」
みたいな中途半端に忘れているガウリイとかは見てみたい。
376: ◆XHKDIsPEFA
07/05/31 23:59:44 2drcvsL9
急遽予定していた執筆時間が取れなくなったので予約破棄。
週末にはなんとか落とせるようにはするけど。
377:この名無しがすごい!
07/06/01 00:37:15 h5Y+FTnd
スレイヤーズVSオーフェンの設定を出すのはやめてほしい。
あれを手に入れたくて探したけど、なかなか手に入らない。
378:この名無しがすごい!
07/06/01 00:58:13 GeW/OlBF
やっぱりだめか。
支給品であの世界の品を考えてたんだが。
379:この名無しがすごい!
07/06/01 12:04:36 yxqTdDGk
支給品くらいいいんじゃない?
別にVSのストーリーが絡むわけじゃないんだから。
380:この名無しがすごい!
07/06/01 23:04:19 GeW/OlBF
しかし支給品といっても石、椅子、あとラストのあれくらいしか思いついてないけど
今更ながらどれくらいVS知っている人いるだろうか
381:この名無しがすごい!
07/06/01 23:59:59 DtDbUVPi
買ってるけどまだ積読状態
382:こんな感じ? ◆HdPAr0j3AI
07/06/02 10:03:23 cO+PuGK5
【作品名】まぶらほ
【名前】式森和樹
【属性】学生(幽霊)
【説明】元世界一の魔術師。幽霊であるため魔法は使用不可能。
魔法を使い切ってしまい、死ぬはずだったところを奇跡的に幽霊になることで生きながらえている。
幽霊になった直後は、物や人を触れない、お腹も空かない、空も飛べない等出来ることはなにもないが、
幽霊になるさいにできた自分の体の灰を集めていくことで、元の体に戻っていく。
現在は文化祭の時(幽霊の巻・上)の状態をイメージしています。
こののときは自分からは物を触れる、知り合い(仲の悪い級友レベルでよし)だと触れる、
他人に殴られたさいはあっさりと拳が通り抜けるので物理的には干渉しにくい、腹が減るなどが特性として上げられる。
ちなみに身体能力、学力共に高校生の平均(女子含む)を大きく下回っている(高校生版のび太君)
なお、宮間夕菜の電撃や神城凛の悪霊退治の魔法、風椿玖里子の魅惑の魔法(八百長試合の時に使ったので確実に効くかは不明)
などは影響を及ぼしたので、魔法攻撃なら影響を与えることができると思われる。
【備考】まぶらほでは魔法使用回数というものがあり、式森和樹は元々は魔法を8回だけ使える魔法使い。
(一般で十数回、夕菜で21万回、凛で14万回、中丸達でおそらく1万回ほど)
ただし、式森和樹の場合は単独で季節操作、月までワープ、一人でべヒーモスを消滅させるなどの魔力をもっていた。
(幽霊なので、現在は魔法が使用不可能)
>>314さん遅れてすいません。こんなもんでどうですか?
個人的には一発ネタに近い感覚だから、幽霊に影響がありそうなことをしてくれれば、あっさり死亡とかになってもいいです。
383:この名無しがすごい!
07/06/03 11:05:02 B4wvFRBW
今までの傾向だと伝説の勇者の伝説、風の聖痕、ザ・サード、
辺りがまだでていないな。だからどうしたというわけでもないけど。
384:この名無しがすごい!
07/06/03 17:14:42 jW/XiqJT
書く気はあるが時間がとれない
まあ勢いとは無縁なスレだし急がずまったりと行こうじゃないか
385:この名無しがすごい!
07/06/03 21:25:22 EGCAjlRo
>>382
どうもー ご苦労様です。
この面子だとあっさり死にそうだなw>和樹
386:この名無しがすごい!
07/06/03 21:33:59 dJYurVSf
式守が幽霊だとリーラと面識ないことになるのか?
またリーラが動かしづらくなるな。
387:この名無しがすごい!
07/06/03 22:06:22 B4wvFRBW
>>386
式森は幽霊の状態だと、リーラとはすでに人間の巻のどっかに位置するメイドの巻で
知り合っているはずで。
リーラはメイドの巻の状態だと式森が幽霊になったことは知らないけど、魔法回数数回のすぐに死にやすい
守るべきご主人様とまでは知っている。
まぶらほのキャラ設定って、仲丸と松田と千早とリーラとで各巻で把握できる情報はちがうなぁ。
千早は幽霊の巻(上)からだし、リーラはメイドの巻限定だし、
仲丸と松田も人間の巻からすでに登場してるけど二人の間のあの設定出てくるのが遅いし。
388:サーチャー ◆QL.hfa6fts
07/06/04 09:51:31 Rgi8M4KB
彼女のスタート地点は暗闇の中だった。
視界は暗闇に包まれており、先ほどのフロアの闇になれた目であっても何処に何があるのかは不明である。
故に彼女は手探りで移動するしかなかった。いきなり落とし穴に落ちたとしても、不思議ではないのだから。
だが彼女は暗闇の中を、まるでどこに何があるのかを知っているがごとく、自分の家を歩くように進んだ。
そうして、彼女は部屋の中にある照明のスイッチを押した。
そのとたんに部屋は明るくなり、部屋の全貌と共に少女の姿が現れた。
「誰もいないみたい、かな?」
暗闇の中から現れた黒目黒髪の少女の名は火乃香。
その衣装は上がタンククトップ、下はアーミーパンツ、額には赤いバンダナを身につけている。
そして、本来ならば右手にはメインの武装である刀を備えていたはずだった。
だが、愛刀を含めたナイフや銃などの装備を今は持っていない。ここに連れてこられてさいに何時の間にか失われていた。
その代わりとばかりに、火乃香の肩にはデイバッグが下げられていた。
「ふぅ、しゃあないか」
溜息を吐きつつ、火乃香はデイバッグの中を調べることにした。彼女はロクゴウ砂漠で生計を立てる何でも屋である。
人間サイズの蟻から戦車ですら弾き飛ばす砂龍などを相手にするのに武器は必要不可欠なのである。
現在の状況は人間を相手にしなければいけないがさしたる変わりは無い。
そんなことを思いつつ、火乃香はデイバッグの中から道具を取り出す。
そして、出てきた物は帽子をかぶり蝶ネクタイをしたぬいぐるみと銃だった。
銃の名はベレッタF92といい、非力な人間でなければ二丁装備できるほど軽量であり排莢不良も起こり難く、
装弾数は15発であり薬室には余分に一発篭められるなど非常に優秀な銃である。
故に武器は何も問題は無かった。
「……なんですと?」
問題なのはげっ歯類である鼠をモチーフにしたであろうオレンジ色のぬいぐるみのような物体であった。
ただしサイズは火乃香の知る自動歩兵という戦闘用ロボットと同身長であり、胴回りは大きく膨らんでいたためにぬいぐるみというよりは
置物というべきである。
明らかにおかしかった。デイバッグのサイズは火乃香より小さいため、とても自分より巨大なぬいぐるみが入るとは思えない。
とりあえず、デイバッグの中にぬいぐるみを出したり入れたりしてみたが、サイズが変わるようなことは無かった。
一瞬、火乃香は夢かと思ってしまったもののすぐに違うと思いなおした。別に現実逃避をしたいわけではない、先ほどの出来事を思い出したからだ。
フィブリゾと名乗る少年が殺し合いをしろと言ったことを。血の臭いが漂うフロアーのことを。
火乃香とて自分や仲間の命を守るために常に刀を抜いてきた。その結果失われてきた命とてあった。
こんなところで死んでやるつもりはなかった。
389:サーチャー ◆QL.hfa6fts
07/06/04 09:53:05 Rgi8M4KB
故に火乃香はこんなことは間違っていると感じた。命というものは簡単に失われてしまうことを実感していたからだ。
だからこそ決意する。自身や敬愛しているパイフウの道を切り開くためにもあの少年の姿をした『なにか』打ち倒すことを。
そう『なにか』である。あの少年が人間ではないことはバンダナの下にある第三の蒼い瞳の備わっている超感覚が教えてくれていた。
天宙眼という火乃香の額に存在する、気を感知し増幅する機能を持つ瞳。
その感覚は幾度も自身の危機を救ってくれた。
だが、僅かにその力に陰りがあった。なんとなく調子が悪いのだ。
ただ調子が悪いならば問題はないが、フィブリゾがこの島になにかしているのならばとてつもなく危険である。
そして、これらのことを簡単にできてしまう存在であるクエスを火乃香は知っていた。
クエスによって以前にも似たような状況で似たような場所に攫われてしまったことがあり、なおさらこの状況と重ね合わせてしまい、
背筋に寒気が走ってしまう。あれも想像できぬほどの力の持ち主だ。
あれらを倒す手段があるのかどうかなど火乃香は知らない。ただ一つだけ分かっていることがある。
『フィブリゾ! 滅んだはずじゃ!?』
そう叫んだ亜麻色の髪をした自分とどう年齢であろう少女がいたことだ。
名簿をめくるとそこには火乃香やパイフウ、それにリナ・インバースを含めた43人の名が書かれている。
フィブリゾの対応からして、あの少女が名簿に書かれているリナ・インバースなのだろう。
あの人物ならばなんとかフィブリゾを倒せる方法を知っているかもしれない。
ただし、リナ・インバースとフィブリゾの狂言でないことが前提である。
とはいえ、考えるのが苦手であるのでリナ・インバースを探すというだけに留めておく。会った時のことは出会えた時に考えればいい。
そこまで火乃香は考え、思考を切り、別のことを考える。
パイフウやロウエン等のように、気を用いた技と思われる炎を生み出す男が殺されてしまったことを。
もしあの人物が先に攻撃をしかけていなければ、死んでいたのは自分だったのかもしれない。
いきなり殺しあえといわれて憤りを覚えないほど自分はやさしくはないことを自覚していたために、火乃香はそう思った。
そして、あの殺されてしまった男の息子のことを思い出す。
歳は親友であるミリィとたいして変わらないだろう。
ゆえに思い出してしまう。父親を失ってしまった少女の悲しみを。炎に焼かれてしまった少女の父親を。あの時の無力感を。
あの少年は駆け寄った二人の男女がいるために天涯孤独というわけではないだろうが、自分が一人でここにいるということは
おそらく地図上のどこかに少年も一人でいるということなのだろう。
(あんな子一人にしていちゃあ、心配だよね)
一人というのは心細い。現に自分も常にバックアップを受けている相棒の声が聞こえないだけで、寂しさを覚えている。
だから思ってしまう。あの少年を探して、守って上げたいと。
相棒なら『同情するならば止めておけ』などと言うのはよく分かっているし、特に探さなければいけない理由があるわけでもない。
親を失ってしまう子供など辺境ではよく見かける。完全に自分のワガママであることなども自覚している。
だがそれでも、火乃香は父親を失ってしまったレンという名の少年を探したかった。
390:サーチャー ◆QL.hfa6fts
07/06/04 09:53:59 Rgi8M4KB
「ま、飯喰って寝るだけが人生ってわけじゃないし、ね」
火乃香の中ではとりあえずの行動方針は決まる。
そして、道具に一通り目を通し、ルールブックを読み、次にマニュアルを見た。
マニュアルにはこのぬいぐるみのことが書かれてあった。
読んでみるに、どうやらこのぬいぐるみは量産型ボン太くんという名称の兵器であるらしい。
ボン太くんは筋力補助機能や低周波センサー、超アラミド繊維を用いた防弾毛皮などの機能を搭載しているとのこと。
火乃香の知識の中にある兵器に当てはめるとPSPというパワードスーツにスラスター機能を取り外し、
フットワークと器用さを上げたものと考えればいいだろう。
火乃香はこれを優秀な装備だと思った。筋力を増幅するなどPSPとの共通項も多い以上はある欠点にさえ目を瞑れば
多少の無茶は利くだろう。故に火乃香はこの装備をすぐさま身につける。
そうして火乃香は荷物を纏め、扉を潜った。自分の意思を貫くために。
「ふもっふ」
ボイスチェンジャーを切らなければ優秀な装備である、ボン太くんを身に纏いながら。
【G-5/民家/一日目/朝】
【火乃香@ザ・サード】
[状態]:良好
[装備]:ベレッタF92(15/15)@現実、量産型ボン太くん@フルメタルパニック!
[道具]:支給品一式
[思考]
基本行動方針:とりあえず、人を探す
第一行動方針:先生を探す
第二行動方針:神凪煉とリナ・インバースを捜す。
第三行動方針:なんとかして殺し合いを止めたい。
391: ◆QL.hfa6fts
07/06/04 09:54:56 Rgi8M4KB
終了
392:この名無しがすごい!
07/06/04 11:50:36 5ufEOlB6
乙、火乃香きたか
そういえば確かにボン太くんスーツってPSPに似てるな
393:この名無しがすごい!
07/06/04 23:08:51 7uGX3aDd
意思疎通が出来ねーw
394:この名無しがすごい!
07/06/05 12:14:38 gNGL912Q
もはやパロロワお約束アイテムと化しつつあるボン太くんwww
395:この名無しがすごい!
07/06/05 22:34:07 aMaJuaHN
>>394
スパロワとラノロワだけだから、お約束化は早いぜ。
396: ◆3/0Jiuxzqg
07/06/05 23:18:51 sn1sJzoj
>>342-345はNGという事なので
遅くなりましたが修正版を投下します。
397:剣士と策士と狂戦士 ◆3/0Jiuxzqg
07/06/05 23:21:48 sn1sJzoj
剣を、抜く。
女性の身長ほどもある大振りな剣だったが
抜いてみると、思ったよりも軽い事に気付いた。
研ぎすまされた黒の刃は陽光を受け、虹の様に刃の色を変化させる。
なんとなく普通の剣じゃないと青年の直感が告げるが
それ以上の事はよく分からないので、とりあえずは放っておく。
「ま、普通に使う分にはたぶん大丈夫だよな」
青年―ガウリイは能天気にそう呟き、虹の光沢を持つ剣を鞘へと収めた。
あの後、気が付くと彼は一人でこの森の中に立っていた。
リナともはぐれ、腰のブラストソードも失い、
どうしようかとしばらく呆然としていたのだが
ザックの事を思い出し、とりあえず何か武器でもないかと中を漁って出てきたのがこの剣だった。
他にも理解不能な魔道具っぽいものもあったが、
クラゲ並みと定評のある彼の脳みそは、その使い方を考えようともしなかった。
「よし…行くか!」
一通りザックの中身を確認して、他に武器になりそうなものはないと判断すると
彼は剣を背負い、慎重な足取りで森の中を歩き出した。
むろんフィブリゾの言うふざけたゲームに乗る為ではない。
仲間―リナと合流するためだった。
とはいえ、別にあてがある訳でもなく、実は勘に従って適当に歩いているだけというのが
彼が「何にも考えてないクラゲ頭」と言われる由縁なのだが。
ともあれ彼はリナを信用していた。
まず間違いなく、このゲームを潰すために動いているだろう。
早く合流して…いや早く合流しなければ何やらかすか、わかったもんじゃない。
そう自称保護者らしくリナの無茶を心配して先を急いでいた
―そんな時だった
398:剣士と策士と狂戦士 ◆3/0Jiuxzqg
07/06/05 23:24:32 sn1sJzoj
「大貫さん、話をっ――!」
「ダーーーーーーイ(死ね)!!」
チェーンソーを振り上げる男に若い青年が襲われている―そんな光景に出くわしてしまったのは。
どうしようかと一瞬迷ったガウリイだが、彼はすぐに決断した。
ガウリイはすらりと剣を抜き放つと、男に向かって朗々と声をあげた。
「それぐらいにしておくんだな」
声に反応したのか、本能的にガウリイの強さを察したのかは判らないが
バーコード頭の男は血走った目でガウリイを睨むと、標的をガウリイに変え飛び掛ってきた。
「ダーーーーーーイ(死ね)!!」
「ここはオレに任せて逃げろ!」
ごぅっ!!
空気を引き裂き迫るチェーンソーをかわしながらガウリイが叫ぶ。
「ありがたい、感謝します。だが…」
青年が距離をとり、何か言いかけているのを横目にガウリイは男と斬り結ぶ。
ガリガリガリ!
「なっ…!?」
凄まじい勢いで削れていく剣を見て慌てて距離をとるガウリイ。
一合斬り結んだだけでこれだけ削れたのは何も武器のせいだけではなかった。
パワーといいスピードといい男のそれが人間離れをしていたせいだ。
時間をかければ剣が持たないと判断したガウリイは、
剣を腰だめに構え、カウンターを狙う。
399:剣士と策士と狂戦士 ◆3/0Jiuxzqg
07/06/05 23:25:53 sn1sJzoj
攻撃と攻撃の隙間を見つけ必殺のタイミングで胴を断とうとしたその瞬間、青年が声を上げる。
「大貫氏―彼は恐怖の余りに錯乱しているだけです。
彼は我が校の大切な人材なので出来れば無傷で正気付かせて頂きたいのだが!」
「くっ、無傷でか!?」
ガウリイは咄嗟に剣を引き、代わりに蹴りを無防備な腹へと叩き込む!
どがっ!!
鋭い蹴りは見事に命中したのだが
男――大貫はさして効いた様子も無くチェーンソーを振るってくる。
慌ててさがりながら、まるで丸太を蹴ったような感触にガウリイが叫ぶ。
「―なんとかやってみるが厳しいぞ!」
青年もすぐにそれを理解したのか辺りに何か使えるものがないかと見回し、そして気付いた。
木々の切れ目から尖塔が見えたのだ。
「ならば、あの塔へ!狭い場所ならばチェーンソーを振るえないはずです」
「―わかった!」
すかさずガウリイは足で地面を蹴り大貫の顔に土を飛ばす。
「――!!」
どがっ!
土が目に入り一瞬怯んだその隙に接近したガウリイが足払いをかける。
バランスを崩しながらもやったらめったらとチェーンソーを振り回す大貫。
だが、ガウリイと青年はその間に遥か向こうに見える塔に向かって走りだしていた。
そしてしばらくして――ゆったりと幽鬼のように立ち上がり、二人の後を追う大貫の姿があった。
「逃がさないヨ――逃がしはしないヨ」
400:剣士と策士と狂戦士 ◆3/0Jiuxzqg
07/06/05 23:27:14 sn1sJzoj
【F-7/森/一日目/朝】
【スレイヤーズ@ガウリイ】
[状態]:正常
[装備]:オーロラサークル@魔術士オーフェン
[道具]:支給品一式、ディメコム@それゆけ!宇宙戦艦ヤマモト・ヨーコ
[思考]
基本:リナと合流しこの殺し合いを止める
1:塔へ向かう
2:大貫を止める
3:仲間と合流する
[備考]:このオーロラサークルには再生能力があります。
刃こぼれや折れた程度ならかってに直ります。
【フルメタルパニック!@林水敦信】
[状態]:正常
[装備]:???(未確認)
[道具]:???(未確認)
[思考]
基本:とにかく大貫氏を正気に戻す
1:塔へ向かう
2:大貫を止める
3:知り合いと合流しゲームから脱出する
[備考]:アイテムはまだ確認していません。
次の人にお任せします。
【フルメタルパニック!@大貫善治】
[状態]:バーサーク(恐怖による錯乱)
[装備]:古びたチェーンソー@フルメタルパニック
[道具]:なし
[思考]
基本:ダーーーーイ!
1:ガウリイをダーイ!
2:林水をダーイ!
3:動くものをダーイ!
[備考]:チェーンソー以外は森(F-7)に置いてあります。
401: ◆3/0Jiuxzqg
07/06/05 23:28:01 sn1sJzoj
修正版、投下完了。
402:この名無しがすごい!
07/06/05 23:55:55 aMaJuaHN
>>401おつかれさまー。
用務員怖いよ用務員。
403:この名無しがすごい!
07/06/06 17:42:13 fvg5+aE2
>>402乙
陣台高校の用務員は化け物だ。
……ヤマモト・ヨーコの『ゲットレディ』が見つからない○| ̄|_
ブックオフ巡りにせいを出した方がいいのだろうか?
404:この名無しがすごい!
07/06/08 00:34:26 zjl3n1QG
ホシュ
405:この名無しがすごい!
07/06/09 00:30:27 kdTPuF9z
しかしまあ、寂れてるな・・・。
というわけで質問投下。
ちょっと気になったんだけど
このフィブリゾって本物?ラグナブラストとか発動するのかな?
406: ◆UlnmVKQRRM
07/06/09 00:34:35 E9E9q0rk
一応、本物であるとして書いたつもりですが
展開次第で偽者だったでも問題ないと思います。
407:この名無しがすごい!
07/06/09 01:12:39 fAXmTqpo
ああそうか、そういやスレイヤーズの魔術って、魔族の力借りて発動するものだったっけ。
偽物だと力の元になる存在がいないから発動しない、という事になるのか。
408:この名無しがすごい!
07/06/09 01:32:53 kdTPuF9z
つまり
滅んだはず→偽物?→術を使ってみればわかる
ってことになるわけでどっちかははっきりした方がいいって事だな。
409:この名無しがすごい!
07/06/09 11:40:53 ydGydAhc
スレイヤーズはよく知らないんだけど、フィブリゾが本物でなかったらどうなるの?
漫画をちょっと読んだだけなんだけど偽レゾみたいな立場なのだろうか?
とりあえず、フィブリゾが偽者だったら後ろに黒幕がいる展開でなかったらどっちでもいいかもしれない。
410:この名無しがすごい!
07/06/09 16:37:01 ciCreVuu
すっかり忘れてた
しかしリナってラグナブラスト使ったっけ?
ずいぶん前だから忘れたんだが。
>>409
どう考えてもいいと思う。
書き手さんに任せるという形にしておこう。
したらばに予約、一時投下、死者スレなどはできてるのかな?
探したけど見つからない
411: ◆UlnmVKQRRM
07/06/09 21:22:07 E9E9q0rk
なんとなくロワの特色ということでちょっと考えてみたんですが
一度投票して主人公を決めてみるというのはどうでしょうか?
優勝、全滅、脱出、対主催、どのルートに進んでも最後まで生き残るというキャラを一人だけ確定させてみると
他とは違ったドラマ造りができるんじゃないかな、と思ってみたりしたのですが。
あくまで一つの提案として皆さんの意見を聞いてみたいのですが。
412:この名無しがすごい!
07/06/09 21:25:42 XbTXJDdL
では、最も多くのキャラが出ているフルメタの主人公を推しておこうか
413:この名無しがすごい!
07/06/09 21:54:05 hc/Q6W+S
いいんじゃない?
確かに他とは違った進行が出来そうだ。
以前にも確か例があった筈だし俺は賛成しとく。
既に退場しているソースケには悪いがw
414:この名無しがすごい!
07/06/09 22:13:28 ydGydAhc
とりあえず、投票するなら明日か来週の日曜日ですかい?
あと ◆8yz2qqMNbQ氏と◆XHKDIsPEFA氏は現状どんな感じですかい?
やっぱりロワを潤わせるためにはssの投下が必要なので聞いてみる。
415:この名無しがすごい!
07/06/09 23:21:36 10MaIbN3
>409
魔族の力を借りて発動するのがスレイヤーズの黒魔術。
ドラグスレイブの場合だと、リナが魔王シャブラニグドゥに「ちょっと力貸してお願い」って力を借りている形。
なのでフィブリゾが本物じゃ無い場合、フィブリゾが力を貸す呪文は一切使用不可能になる。
これを逆に考えると、フィブリゾの力を借りる術を使ってみて、発動したら本物、しなかったら偽物となる。
でもまあ、偽物だったからって特に問題が出るとも思えないが。脅威には違いないし。
>410
黒魔術は一通り使えるものと考えていいかと。
フィブリゾが滅んだはずってリナが言ってるって事は、ガーヴは確実に滅んだ後って考えていいのか。
416:この名無しがすごい!
07/06/09 23:57:04 ciCreVuu
とりあえず書いてみた。
携帯からのうえにSS書くのは初めてなので苦情や注意事項などあれば教えて下さい。
417:ある少女の後悔
07/06/10 00:00:20 mkbjob9q
「…まさかこんな事になるなんて」
その少女ーリナ・インバースは森の中で唇を噛み締めていた。
故郷へと向かう旅の途中、立ち寄った宿屋でニギタケの包み焼きを待つ間にふと睡魔に襲
われ、気がつけば料理の乗ったテーブルはどこへやら、見知らぬ場所に連れてこられ、殺し合いをしてもらいます、なんて、どんな状況なのか。
しかも、死んだはずのフェブリゾやルークが生き返っているあたりもう滅茶苦茶である。
「…考えていても無駄か」
今確かなことはフェブリゾが殺し合いを望んでいるということ。
ならば、こちらはそれに抗うだけである。
あの場にいたガウリイもここにとばされているはず、きっとそのうち会えるだろうが…心配だ。
その頃、その本人は最強の用務員と戦っていたがリナはそれを知らない。
しかしフェブリゾめ、いつの間にそんな力を…ん?
そこまで考えようやくある疑問に気づく。
ルークが生き返っているので考えてなかったが、あのフェブリゾは本物か?
確かに金色の魔王が滅ぼした筈だ。
あの時の記憶は虚ろだが間違いない。
だとすれば、あのフェブリゾはいったい何なのか?
まさかいつかの偽レゾのようなものだろうか。
「…試してみるか」
そしてリナは呪文の詠唱を始めた。
◇◆◇◆
418:ある少女の後悔
07/06/10 00:08:24 mkbjob9q
その呪文を唱えたのは二つの理由からだった。
一つはあまり派手な術を使うと危険だということ。
もう一つはただ発動する筈がないと思ったからだった。
しかし、術は発動した。
リナは驚き、後悔した。
それはフェブリゾが本物だと証明されたことと、
「マスター、ご命令を」
自分が呼び出したそれについてだった。
ラグナ・ドライブ
フェブリゾの力を借りゾンビを作り出す術
つまり、発動できなければあのフェブリゾは偽者ということなのだが、
まさかものの見事に発動するとは
「マスター、命令は?」
ゾンビがこちらを見ながら問いかけてくる。
まあ、作り出してしまったものは仕方がない。
ちなみにこの術でできたゾンビ、けっこうアドリブがきく。
「…とりあえず、他の参加者で困っている人を助けなさい」
予想外に発生したゾンビに適当な命令を下す。
「了解」
ゾンビは素早く走り出していった。
走りつつ振り向き、こちらにウインクなんぞをしながら。
「…変なもの作っちゃったなぁ」
背中に鳥肌立たせつつリナはつぶやいた。
と、足元のデイパックが目に入る
「そういえば支給品なんてのがあったっけ」
役に立つものであればい
419:この名無しがすごい!
07/06/10 00:13:15 62ODvh+R
sienn
420:ある少女の後悔
07/06/10 00:15:10 mkbjob9q
【F-7/森/一日目/朝】
【スレイヤーズ@リナ】
[状態]:正常
[装備]:椅子@スレイヤーズVSオーフェン
[道具]:支給品一式、無能部下焦がし機 ボンバー君二号@魔術師オーフェン無謀編
[思考]
基本:ガウリイと合流し、殺し合いを止める。
1:マジクの話を聞く
2:ガウリイ達と合流
3:ニギタケが気になる
[備考]:まだ竜破斬、重破斬が使えないことを知りません。
フェブリゾが本物、もしくは本物にちかいなにかだと思っています。
【魔術師オーフェン@マジク・リン】
[状態]:正常
[装備]:???(未確認)
[道具]:???(未確認)
[思考]
基本:???
1:???
2:???
3:???
[備考]:次の書き手さんに任せます
【スレイヤーズ@ゾンビ】
[状態]:腐敗
[装備]:なし
[道具]:なし
[思考]
基本:よわきを助けつよきを倒す
1:とりあえず参加者を探す
2:弱者を助ける
3:強者を倒す
[備考]:ゾンビの動向については次の書き手さんに任せます。
421:この名無しがすごい!
07/06/10 00:19:27 mkbjob9q
投下終了
予約スレや一時投下スレがどこかわからなかったので
このようなかたちにしてしまいました。
すいません
422:この名無しがすごい!
07/06/10 00:48:38 mkbjob9q
すいません。
今確かめたら418が途切れているようなので改めて投下します。
その呪文を唱えたのは二つの理由からだった。
一つはあまり派手な術を使うと危険だということ。
もう一つはただ発動する筈がないと思ったからだった。
しかし、術は発動した。
リナは驚き、後悔した。
それはフェブリゾが本物だと証明されたことと、
「マスター、ご命令を」
自分が呼び出したそれについてだった。
ラグナ・ドライブ
フェブリゾの力を借りゾンビを作り出す術
つまり、発動できなければあのフェブリゾは偽者ということなのだが、
まさかものの見事に発動するとは
「マスター、命令は?」
ゾンビがこちらを見ながら問いかけてくる。
まあ、作り出してしまったものは仕方がない。
ちなみにこの術でできたゾンビ、けっこうアドリブがきく。
「…とりあえず、他の参加者で困っている人を助けなさい」
予想外に発生したゾンビに適当な命令を下す。
「了解」
ゾンビは素早く走り出していった。
423:修正版
07/06/10 00:51:50 mkbjob9q
走りつつ振り向き、こちらにウインクなんぞをしながら。
「…変なもの作っちゃったなぁ」
背中に鳥肌立たせつつリナはつぶやいた。
と、足元のデイパックが目に入る
「そういえば支給品なんてのがあったっけ」
役に立つものであればいいなと思いつつ開ける。
入っていたもの。
なにかわからないがブラックジャックのようなもの。
椅子。
以上2つ。
…これを使って殺し合えと?
「ふざけるなー!!」
「うわあっ!ごっ、ごめんなさい!!」
思わず叫ぶと、横の方から声がした。
「誰っ!」
リナは素早く声のした方に向きなおり椅子掴んで呪文詠唱の準備にはいる。
「まっ、待って下さい!殺し合いにはのってません!」
そう言って出てきたのは金髪の少年だった。
「あの、僕はマジクっていいます。えっと、あなたは?」