09/03/16 23:42:05
堀江敏幸は2作ほど読んだかな。
優しい世界を書く人だね。
あまりに優しいからちょっと合わなかった。
アリステア・マクラウド。
この作家はいつか読んでみたいと思ったなぁ。
>マクラウドは「死」を決して美化して描きません。
>いつだって「死」は唐突で理不尽なものであり、残酷なものとして描ききるのです。
この文章を読んでちょっと興味が沸いた。
深沢七郎の『盆栽老人とその周辺』。無気味おかしい作品だね。
>盆栽にされた樹木の枝々が捩れているのはそのためなのだろう。
>つまり、不自然な形、歪みを人工的につくるということだ。
>盆栽はあえてそうした「捩れ」という歪みを愛でる趣味なのかもしれない。
鋭い! 美は乱調にあり、なんて誰かが言ってたけど、
シンメトリーを崩し、枝を捩れさせて、
自然ではないミニチュア人工庭園を現出させる。
ちょっとネクロフィリアっぽい趣向があるのかもしれない。
そういう意味では確かに「中国の纏足」にも通底するかも。
島尾敏雄や安部公房『砂の女』みたいな幻想味はないけど
深沢の話は「ザ・物語」って感じで好きなんだな。