08/03/07 23:09:05
科学・技術と同じように、芸術においても多くのの場合先端性は世代を重ねることによって段階的に進むが、
時としていわゆる天才と呼ばれる才能によって「飛び地」のような領域が獲得される場合がある。
>>75が夢野を推する所以であろう。
ここ数年はむしろ先人の仕事を充分にわきまえない若年世代の作家がもてはやされる風潮が、
マスマーケティングによって牽引されており、先端的な、新たな領域の獲得よりも通俗性、
平易性が重要視されているために先端性は更新されず、むしろ退行している。
それらの描く、わかりやすく単純な世界は別に新しくも先端的でもありえない。
近い将来において、遡行的に振り返れば、
この時期のひとつの大きな流れを示す、似たような文献の数々としての価値しか、
持ち得ないであろう。