10/01/09 03:22:45
>>257
それは確かにそうだね。「嘆き」と呼んではいけないものかもしれない。
その点に関してはクエンティンセクションの主題のひとつであるようにも思う。
クエンティンはコンプソン氏が指摘するように、まさに「なくなった」と言うことで「あった」ことにしようとしている。
いわば嘆こうとする。けれども、実はそれは元からないものだということに気づいて死んでいく、ということだと思う。
フォークナーにセンチメンタルな側面があるのはそうだろうけど、一応自分でも気づいているんじゃないかな。