07/05/15 12:47:45
「いい男つかまえたわねえ。それはね、子宮口をつかれてるのよ―p.208
しかし腰はみだらに動いて、その恥のなさはほとんど犬の交尾と変わりなかった
……自分と夕子がつながっている部分を凝視している。つながっている部分は
夕子が跳ね上がるたびに、陰茎の付け根が見えた。……
「サボ、勃たせてんじゃねえぞ」……
十分ほど夕子は男の身体の上で跳ね続けて、ある瞬間から短く速く腰を上下にふるようになり、
カメラを男も沈黙したので、微かに、こっこっこっこという音が聞こえた。
夕子の額からは汗が落ち、夢中で動かしている下半身は
貪欲に快楽を追い求めているのがみてとれた。男は喘ぎ口からは舌が軽くのぞき
硬くした尻をバネにして腰をふり始めた。二人の腰は相性が悪いのか、
突き上げるタイミングが合わなくてぶざまにぶつかり合った。
「あ、イく」……顔の表情だけは驚くほど下品だった……おかまいなしに男の身体から降りると、
股間から伸びる粘液の糸を太ももで切って立ち上がり、ポニーテールをほどきながら……
―p.225
［以上引用、初出文藝2006年冬号より］