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★公明、自民と共闘へ 「協力白紙」を撤回 比例票上乗せ期待
参院選鹿児島選挙区の焦点の一つが、独自候補を立てない公明県本部の動向。
野党に転じた昨年9月の政権交代後は「選挙協力は白紙」と強調していたが、連立政権の支持率が低迷する中、
ここにきて「選挙区は自民」の姿勢を鮮明にした。“自公蜜月”への回帰で、自民支持層からの比例票の上乗せを期待している。
「選挙区は野村さんに全力を挙げる。比例は秋野に協力を」。5月29日、鹿児島市であった自民県連の定期大会。
公明県本部の成尾信春代表は、選挙区は自民現職で立候補予定の野村哲郎氏(66)の支援を宣言。
同時に参院選では全国単位で行われる比例代表で立候補予定の公明新人、秋野公造氏(42)への協力を求めた。
これに先立つ同21日、公明の支持母体の創価学会と自民県連、野村氏の支持母体である県農政連は、幹部の会合を持った。
「参院での与党の過半数を阻止する」との考えで一致。選挙協力について具体的検討に入った。
公明は創価学会員をはじめ県内に10万票は固いとされる支持基盤を持つ。
比例代表の県内得票は、2007年の前回参院選が10万3779票、昨年8月の衆院選は13万3770票だった。
政権を失うまで連立を組み今回の参院選で「1人区の議席死守」を目標に掲げる自民にとっては欠くことができない存在。
公明の「白紙」から「支援」への転換に、野村氏の後援会幹部は「願ってもないこと」と満面の笑みで喜んだ。
一方、公明県本部も昨年の衆院選で自民県連とは「パートナー協定」を締結し
「選挙区は自民、比例は公明」の協力関係を相互に強めたばかりだった。
政権交代後は「連立与党はあっても連立野党はあり得ない」(成尾代表)と距離を置く姿勢を示していたが、
秋野氏の当選に向けて「県内12万票」が目標。支持者から「集票には自民支持層への浸透が不可欠」
「自民後援会との信頼関係を重視したい」との声が日増しに高まっていたという。
成尾代表は「自民支持者はいわば戦友。今の政権運営を見て、民主候補の応援はとてもできない。『協力するなら自民』は自然な流れ」と語る。
西日本新聞 URLリンク(www.nishinippon.co.jp)
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