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「在日朝鮮人帰国事業は人道主義を装った追放」(上)
「国際赤十字社や米国政府は日本政府の意図を知りつつも口を閉ざす」
苦痛から逃れる帰国者たち、北送の悲劇は今なお続く
「『在日朝鮮人帰国事業(在日朝鮮人の北送事業)』を行った日本政府と日本赤十字社は、問題解決のために取り組む
責任がある。
また当時、『帰国事業』に関与した国際赤十字社は、帰国者たちが人道的な待遇を受けていないという事実を
知っていたにもかかわらず、何の対策も取らなかった。この点に関しては道徳的な責任がある」
日本史学者でオーストラリア国立大学のテッサ・モリス・スズキ教授(59)は2007年、在日朝鮮人帰国事業の背景について
告発した『北朝鮮へのエクソダス-「帰国事業」の影をたどる』を英語版と日本語版で出版した。
韓国語にも翻訳されたこの本でスズキ教授は、社会主義国・北朝鮮への移住を希望する朝鮮人たちを、北朝鮮に
帰国させるという人道的理由で行われた帰国事業は、実際は日本国内で貧困層が多く、過激な傾向を持っていた
在日朝鮮人を日本の地から追放しようとする政治的、経済的な事情により扇動されたものと暴露した。
日本や旧ソ連、スイスなどで公開された文書などを分析し、北送船が出航した新潟、東京、ジュネーブ、平壌、ソウルなどで
数々の取材を重ねた末に北送事業の実体を暴いたスズキ教授の著書は、日本だけでなく世界的にも多くの反響を呼んでいる。
早稲田大学で研究を行い、ソウル大学や高麗大学などで講演するためにソウルを訪れたスズキ教授は先月27日、
本紙のインタビューに応じた。
-50年前の在日朝鮮人帰国事業に、今になって注目する理由は。
「当時北朝鮮に“帰国”した人たちは、今も苦痛を受けている。また、日本に残った家族は帰国者に現金や物資を
送っているが、消息が途絶えるケースも多く、非常に心配している。何よりも脱北者が相次いでおり、その中には
『帰国者』とその家族もかなり含まれている。今後も脱北者は増えるだろう。そのような点から、『帰国』の悲劇が
今も続いているからだ」
(>>2以降に続く)
朝鮮日報 2010/06/20 08:57:40
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