10/06/15 12:21:19.28 0
開幕2日目、たった5試合が終わっただけで断定してしまうのは
性急にすぎるかもしれない。けれども、ほぼ間違いないのでは、という気もする。
冬のW杯は面白い。冬のW杯はレベルが高い。
ここのところ、W杯は世界最大の大会ではあっても最高の大会ではない、
と考えるようになっていたが、思えば、過去32年間のW杯は夏のW杯だった。
日本などごく限られた国をのぞくと、普段はサッカーをやっていない時期に行われたW杯だった。
だから退屈だったのか。だからレベルの低い試合が多かったのか。だとしたら、
今大会はW杯の魅力を再発見させてくれる大会となる。少なくとも、ここまでのところは
退屈な根性比べ、体力比べの試合にはお目にかかっていない。
ただ、アメリカの精神力は見事だった。
優勝候補に先制点を許す。それも、セットプレーからドカンという失点ではなく、
完全に崩された形からの失点を許す。挑戦する立場のチームからすれば、
大変なショックである。「ああ、やっぱり」というあきらめがチームを覆い、
できるはずの反撃もできなくなる。普通のチームならそうなる。
だが、アメリカはもはや普通のチームではなかった。序盤に怒濤(どとう)の猛攻を受け、
かつ先制点を許してもなお、彼らは闘争心を失わなかった。自分たちの持つ武器への
自信を失わなかった。逆転ゴールを許した途端、傍目(はため)にもはっきりと
意気消沈してしまった日本とはそこが決定的に違っていた。
(続く)
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