07/03/10 21:03:36.11 WiCa65S8
今年は大変な年になるかもしれない。S&Pは1200前半まで下げる可能性がある。
私は年後半の米経済回復がどうも描けない。
URLリンク(www.daikiusa.com)
↑に過去の米経済指標の一覧がある。
住宅関連と製造業・鉱工業関連を見ると減速は顕著。回復の兆しは見られない。
住宅なんて更に酷くなっている。
同時に、この二業種は雇用を減らしている。先行きを明るいと思ってるならリストラを続けるはずがない。
経常赤字とは国内での投資(借入)が貯蓄(貸出)を上回っていることを意味している。
そして米国の膨大な経常赤字は主に家計の投資が牽引している。家計の投資の大半が住宅だ。
つまり家計貯蓄率マイナスの米国において住宅市場の軟調は軽視できないのだ。
一方、米国のサービス(銀行証券・小売)部門は好調。しかし今後はサービス部門も傾くと思っている。
住宅ローン関連の不良債権急増は銀行業界の収益を圧迫する。ちなにFRB高官は昨日、「これは始まりにすぎない」と発言している。
また米経済の不透明感から今後は株価の上値は抑制されるだろう。
株価上昇が鈍れば証券業界の収益は鈍化するし、家計の消費マインドも冷え込む。
世界経済を見渡しても年後半になれば欧州や中国も明確に景気は減速してくるだろう。
欧州はそろそろ年後半あたりに利上げ効果が出てもいい頃だし、
中国は今年、潜在成長率8%前後(現在は10.7%)に向けて引締めを続けると宣言してる。
世界経済が減速していく中、今の米国経済が自律回復できるとは思えない。
仮にFRBが利下げしたとしても、すぐに効果はでないだろう。
市中金利の指標となる10年債利回りはここ数年安定している。
FRBの引締め前に比べて長期金利は大きく上昇しているわけではないので今の水準は緩和的なのだ。
この環境で経済は減速しているわけだから利下げを実施してもすぐに立ち直るとは考え難い。
今年は米経済軟調継続で世界の潤沢なリスクマネーは一気に収縮する可能性がある。
ここ数週間の円高は序章に過ぎないだろう。
目先はクロス円が大きく崩れるとは考えていないが年半ば~後半は注意だ。大幅な円高がやってくる。
ちなみにクロス円の反発スピードは速すぎる。もう一段の大きな調整がどこかで入る可能性が高い。
底付近で持ってる人は持ってもいいと思うが上がってから買った人はあまり深追いしないほうがいいだろう。