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ばあちゃんは別れる時もニコニコしていて、
「おかあさんと一緒に暮らせるようになってよかったねぇ」と喜んでいた。
十数年前、カズのばあちゃんは死んだ。89歳の大往生だった。
遺品を整理していた母からカズは、「あんたに」と一冊のノートをもらった。
開いてみると、そこにはカズのばあちゃんが作ったすごろくが書かれてあった。
モンスターの絵らしき物が書かれていたり、
何故かぬらりひょんとか妖怪も混じっていたり。
カズは「ばあちゃん、よく作ったな」とちょっと苦笑していた。
カズは最後のあがりのページを見た。
「あがり」と達筆な字で書かれていた、その下に
「知良くんがワールドカップに行けますように」
カズは人前で初めて泣いた。