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2008年5月4日 毎日新聞朝刊 日曜版 2面
感謝と手助けと 海原純子
誰にでも苦手なことはある。努力してもなかなか上達しないこ
と、努力しようにも方法がわからないこと……、いろいろだ。私
にも苦手なことがある。好きで努力しても進歩のスピードがきわ
めてのろく、悲しくなってしまうこともある。
最近気がついたのだが、本当に一流と言われる人は、できない
人や進歩ののろい人に対して温かい。苦手で苦しんでいる人が努
力しているのを受け入れ、そっと手助けしてくれる。ところが、
自分もたいしてできない人ほど厳しく他人を批判し、手助けしよ
うとしない傾向がある。
苦手で苦しんでいる人は、自分がうまくできないことを十分わ
かっている。だから、苦手なものがある人というのは謙虚になる
ものだ。人が手助けしてくれるのがわかる。感謝の気持ちが生ま
れる。これが人と人とのかかわりを円滑にさせる。