07/12/22 01:05:20 h2a+0W7q
>>544続き
■選択肢なく困惑
製薬会社「ヤンセンファーマ」(東京都)が販売するコンサータも、リタリンと同等の流通管理策が取られている。両剤の成分は同じだが、
リタリンは散剤と割って使える錠剤(10ミリグラム)があり3~4時間で効果が切れるのに対し、コンサータは徐々に薬剤が放出されるため
効果が約12時間続く。だが錠剤(18、27ミリグラム)が割って使えず、量の調整が難しい。
前述の小4男児は、同社が実施したコンサータの治験に参加。リタリンを朝と昼5ミリグラムずつ飲んでいたが、治験中は
コンサータ18ミリグラムを朝1錠服用した。母は「量が多いのか、食欲が落ちて給食を食べにくかったようだ。コンサータ承認は朗報だが、
他に選択肢がないのは不安」と話す。
小児科医の榊原(さかきはら)洋一・お茶の水女子大教授は「薬物療法は慎重に効果を確かめながら行う。リタリンは朝飲むと
昼に効果が切れるので、教師が効能を判断できるが、コンサータは難しい。年齢や障害で錠剤が飲めない子もいる」と指摘。
「臨床的に安全で有効な薬が打ち切られてしまった」と批判する。
一方で、安易に薬物療法が行われているとの指摘もある。「林試(りんし)の森クリニック」(東京都目黒区)の
石川憲彦(のりひこ)院長は「薬でごまかすのではなく、まず多様な個性が尊重される学校や社会づくりが議論されるべきだ。
リタリンは副作用も多く、生活や生存に必要不可欠な時しか処方すべきではない」と話す。