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奈良交通：精神障害者のバス運賃、４月から半額に ／奈良
2月20日16時3分配信 毎日新聞
奈良交通は１９日、精神障害者のバス運賃について、身体・知的障害者と同等の割引制度を
４月からスタートさせると発表した。普通運賃で５割引き、定期券でも３割引きとなる。同社の梅谷
裕規・乗合バス事業部長は「今までバスに乗れなかった人もこれを契機に利用してもらい、外出が
促進されれば」と話している。
制度の開始で、精神障害者保健福祉手帳を提示すれば、普通運賃、ＩＣカード、普通回数券は
５割引きになる。通勤定期券、通学定期券は３割引きとなる。身体・知的障害者は、以前から同様
の割引制度があったが、精神障害者は、本人確認の際に利用する手帳の写真添付の義務付けが
０６年１０月と遅れたことなどから、割引制度を設けていなかった。
自助グループや家族会などで構成する連絡会議が主体となり、昨年２月から働きかけを開始。
３万人を超える署名を提出、同社が要望に応えた。
同社とエヌシーバスの乗合バス、定期観光バス（運賃部分のみ）で利用可能（高速バスなどは
対象外）。県域を越える路線でも適用される。県外在住者でも同様の割引制度を受けられる。
奈良市が独自に実施している無料サービスは従来通り。民営バス事業者で割引制度を導入した
のは、近畿で全但バス（兵庫県）に続いて２例目。
◇「利用呼びかける」
県精神障害者家族会連合会の奥田和男事務局長は「燃料が高騰し、利用客が減少している
中の決断で感謝している。多く利用するよう呼びかけたい」と話した。【高橋恵子】
２月２０日朝刊