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ケトン体
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脂肪の分解により肝臓で作られ、血液中に放出されるアセトン、アセト酢酸、β-ヒドロキシ酪酸のことをまとめてケトン体という。
ケトン体の特徴は
(1)水溶性であり,血液中で脂肪酸のように特別な運搬タンパク質を必要としない。
(2)TCA回路や呼吸鎖の処理が追いつかないときに,肝臓で合成され,他の臓器に配られる。
(3) 骨格筋,心臓,腎臓などでエネルギー源となるが、肝臓では利用出来ない。
体内にケトン体が増加する状態をケトーシス(ケトン症; ketosis)といい、特にアセト酢酸、β-ヒドロキシ酪酸は比較的強い酸であるためケトアシドーシス(ケトン体の蓄積により体液のpHが酸性に傾くこと; ketoacidosis)とも呼ばれている。
糖尿病、高脂肪食、絶食(または飢餓)、運動、外傷や大手術など、エネルギー補給のためにブドウ糖や、グリコーゲンのような糖質よりも脂質を利用している際にケトアシドーシスは見られる。
一般に腎臓の障害がなければ、ケトン体は血中よりも尿中の濃度の方が高い。
糖尿病患者の場合、尿ケトン体が陽性ならば管理状態は不良とされる。
肥満者が絶食のような無理な食事制限をした場合や、健常人が激しい運動をした場合にも尿中ケトン体は陽性になる。
(2005.12.15 掲載)