08/06/25 23:54:54 6UPTrOMf
さて、それではどうしたらいいか?
あるいは、現実/実態としての人間社会は、必ずしもMythos(神話/物語)に埋め
尽くされているわけでもないのに、どうして成り立っているのか?
それについての解答も、奇しくもヒューム(Hume)によって示されています。
Keywordは「共感」(Sympathy)ですね。
アダム・スミス(Adam Smith)の古典派経済学にしろ、ベンサム(Bentham)の
功利主義にしろ、こうした英国的な発想の根底は全て一緒です。
集団的営みを下支えするものは、結局は「共感」(Sympathy)しかないという
ことです。
民族・宗教・階級対立の果てに、なぜ「人権」というMythos(神話/物語)が
生み出され、世界がそこで一応の落ち着きを見せているのかといえば、
万人が共有する/万人を覆える「人類」という属性に準拠しているがゆえに、
「共感」(Sympathy)を獲得しやすいからですね。
苦肉の策として、それを持ち出す他なかったわけです。