08/02/01 13:34:52 EQMwqkIR
>>56
リンク先のHP作者は、共同訳のルカ7章27節「敵を愛せ」を「あなた方は敵を愛している」に読み替えろといっている。
原文で、その動詞は、「アガパ/テ」(agapa/te)となっている。
この原型(つまり1人称・現在)は、「アガパ/オー」(agapa/o)である。
「アガパ」(agapa)が語幹で、「~オー」が人称を表す語尾である。
語尾が「~オー」だと、1人称・現在を表し、「私は~する」となる。
ルカではその語尾「~オー」が、「~エテ」に変化している。
HP作者はそれを「2・複・現」に読み替えろと言っているのだ。
たしかにそういう変化ではある。
しかし同時にそれは「接・2・複・現」でもあるし、「2・複・命」でもある。
だから、共同訳の「愛せ」(命令)はまったくもって間違いではない。
それをどうして間違いだと言うのか?
またHP作者は、同節の共同訳の「親切にしなさい」(命令)は、「行なっても良いだろう」(現在)に読み替えろともいっている。
原文の「ポイエイテ」が、「2・複・現」だというのだ。
この原型(つまり1・現)は「ポイエ/オー」(私は行なう)である。
これもたしかに「2・複・現」ではある。
しかし同時に、「2・命令」の形でもある。
だから、「行なえ」(命令)はいっさい間違いではない。
それをどうして間違いだというのか?
このHPの作者は、単に、同じ語尾変化を入れ替えて、こじつけているだけなのだ。
状況や文脈を無視した、インチキ翻訳者といえるだろう。