08/01/25 12:59:06 0
いや。もっと最悪。
結局その皇后は子ができずじまいだし、皇后ということで、
皇太子の養育を任された。皇后としても母を亡くした不憫な子として
我が子のように可愛がった。ここまではうまくいってた。
が、その皇太子がえらい盆暗で、将来を悲観した皇帝が、
別の側室が産んだ優秀な子を皇太子にしよっかなーと考え始めた。
それを知った皇后はさあ大変。別の側室が産んだ子が皇太子になったら、
その子の母親が皇后になるから、自分はお払い箱。最悪暗殺もありうるじゃん!
とあせった。幸い、皇帝は数奇な運命の持ち主で、前半生を天涯孤独で
過ごしたものだから家族愛もえらく強い。廃太子もいまいちふん切れないようだ。
ここで孫の顔でも見せたら、一発イチコロになるだろう。
そこで皇后は皇太子に泣きついて「なにがなんでも孫を作れ!」と大号令をかけた。
親戚の娘を総動員して集めた。皇太子もしぶしぶ適当に、王という娘を選び、
ほどなく男の子がうまれた。
玉のような男孫にメロメロになった皇帝は、廃太子のことなど時空の彼方に捨て去り、
かくして盆暗皇太子の地位は安泰となった。
そして彼は皇帝となり、父の偉業を食いつぶして一生を終えましたとさ。
さらに、彼が適当に選んだ王という娘は皇后となりましたが、彼女の甥っ子に
王莽という人物がいて、彼女が皇后になったばかりに大出世をするのですが、
調子に乗って、その王朝を乗っ取るまでになったのです。かくして王朝滅亡。
彼女を選んでいなければ、あるいはそのまま廃太子になっていれば、
王莽が世にでることもなかったろうに、その時歴史は動いた。