08/05/08 10:47:37 f2vgiYiS0
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このようなときには国際比較研究が一番だ。「プラント教授の乳がん
との闘い」に詳述されているように、乳・乳製品と乳がんの関係は科
学的に矛盾なく説明できる。アメリカ人は日本人より多量の乳・乳製
品を消費する。したがってアメリカ女性は日本女性よりも乳がんにな
りやすい。世界40カ国で、国ごとの乳・乳製品の消費量と乳がんの
発生率の関係を調べた研究がある(文献3)。この国際比較研究は、
個人の消費量を正確に把握できない通常の疫学研究では見出せない乳
製品と乳がんの関係を明らかにしてくれる(下図)。
横軸に一人一日当たりの乳・乳製品の消費量が、縦軸に乳がん発生率が
国ごとに目盛られている。明らかに、乳・乳製品の消費量の多い国では
乳がんの発生が多い(相関係数=0・817)。
こんな面倒なことをしなくても、プラント教授は「中国人に乳がんが
少ない」「中国人は乳製品を食べない」という素朴な事実から、直感的
に「乳がんは乳製品によって起こる」という結論に達した。これは、プ
ラント教授の優れた帰納的推理力の賜物である。リンゴの落ちるのを見
て、万有引力の存在を確信したニュートンに匹敵する。真理の発見には
思考のジャンプが必要なのだ。