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ところで統合失調症の症状には、一方では「幻覚」、「妄想」、「興奮」といったいわゆる陽性症状があり、
他方「無為」、「自閉」といったいわゆる陰性症状があります。この「無為」はうつ病でいう「無気力」とは違います。
「無気力」はつらいという気持ちがありますが、「無為」では無関心でぼんやりした状態です。
統合失調症に対する治療は薬物療法が中心となります。陽性症状に対しては優秀な薬も数多くありますが、
ところが陰性症状に対して劇的な効果のある薬はほとんどないのが現状です。
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精神病後抑うつ
統合失調症の症状が改善した直後に、抑うつが出現することがあります。
脳の化学的状態によるものかもしれませんし、症状が良くなることに対する心理的反応かもしれません。
病気によって長い年月や目標が失われてしまったと感じるからかもしれません。
特に非定型抗精神病薬では、認知の能力が改善するため、今まで見えなかった自分を取り巻く状況が見えてきて、
絶望することがあります。自分がなぜ病気になったのと、実存の問題に悩み出すこともあります。
それを自分のせいにしたり、親のせいにしたりします。悩む結果、自殺へと結びつくこともあります。
抑うつ状態は薬によって起こるのではありません。それは回復への過程の一部です。
時間がたったり、治療によって良くなります。 自殺したくなったりしたら、直ちに助けを求めてください。
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