07/06/07 21:16:25 tpiHxQgc
これらの生物学的な定義は、上に紹介した一般書に見られる定義や概念と比べるとはるかに単純で具体的で明確である。
そして、このように比較してみると、一般に理解されている進化の概念と、生物学者が研究し論じている進化の概念に、かなりの隔たりがあることがわかる。
まず第一に、上の国語大辞典は、「長い年月の間に変化」という言葉を使い、
マイペディアも「長い歴史的な変化」という漠然とした表現が入っているが、生物学的な定義にはこのようなあいまいな時間の概念は入っていない。
第二に、両方の一般書の定義とも遺伝物質の変化が必要であることを述べていない。
第三に、国語大辞典は「異なる種へ分岐」という表現を使っているが、これも生物学的な定義には含まれていない。
更に、ここで進化の概念の一つの重要な点を指摘しておこう。
それは、一般書でも生物学の専門書でも、進化の概念の中には「どのようにして最初の生命ができたか」という疑問は扱っていないことだ。
これも『創造』の本が混乱している重要な点である。