07/08/28 09:27:34 6tWczCO3
自分をどうか信用して欲しい。私は決して怪しい者ではない。仏教の正規の修行を積み、見性
を得、法然上人から印可を得たも同然の人間です。どうか信用して欲しい。
教行信証は、高僧から印可を得た僧であるかを問題視する集団に向かって説かれている。指導
者として信頼に値する人物かどうか、これを問題にする集団に説かれている。親鸞という人物を
全く知らない集団に説かれている。
法然教団で隆寛が流罪になると、このとき幸西、空阿弥陀仏という僧も流罪になったらしい。
隆寛は当時、80歳である。承元の法難のとき処罰を免れた数少ない高弟の一人だ。法然が流罪
になると、法然教団は隆寛の下に教団を作っていた。
80歳は、当時とすれば大変な高齢である。法然教団には、親鸞を知っている者などほとんど
いない状況だったと思う。親鸞は、この法然教団を立ち直らさなければならない。それが60歳
になった親鸞の新たな仕事である。親鸞はまず、自分がどのような人物であるか、それを人々に
必死に訴えることから始めなければならなかった。