06/11/30 23:47:20 +tB1/3CT
▼情緒不安定性人格障害(Emotionally unstable personality disorder)の解説
1.特徴
・気紛れで予測し難い気分を伴う。
・結果を考慮せず衝動に基いて行動する傾向が著しい。
・感情が爆発し易い。
・行動の爆発を制御出来ない事が多い。
・攻撃的な振る舞いや、他人との争いが多い。
・衝動行為が他人に批判されたり検閲されると、トラブルになり易い。
2.分類
・衝動型…ICD-9の爆発性人格異常に該当する型。感情の不安定と衝動統制の欠如が優位である事が特徴。
・境界型…DSM-Ⅳ-TRの境界性人格障害に該当する型。自己同一性障害や慢性的な空虚感、激しく不安定な対人関係、自己破壊的な行動が特徴。
3.診断基準
F60.30 衝動型
A.人格障害の全般基準(F60)を満たすこと.
B.次のうち,少なくとも3項があり、そのうちの1項は(2)であること.
(1) 突然に,結果を考慮することなしに行動してしまう傾向が顕著にある.
(2) 衝動的な行為を止められたり非難されるととくに,他人に対して威嚇的になったり衝突したりする傾向が顕著にある.
(3) 怒りや暴力が突発しやすく,結果として行動爆発を制御できない.
(4) 報酬を即座に受け受け入れられない行為を続けるのが困難である.
(5) 不安定かつ気まぐれな気分
F60.31 境界型
A.人格障害の全般基準(F60)を満たすこと.
B.上記(F60.30)のB項症状のうち少なくとも3項があり,さらに次のうちの少なくとも2項も存在すること.
(1) 曖昧で混乱した自己像,目標,および内的選択(性的なものを含む)
(2) 対人関係が著しく不安定な傾向に陥りやすく,しばしば感情的危機に陥る.
(3) 自暴自棄を回避するための過度の努力
(4) 自傷の脅かしや自傷行為の繰り返し
(5) 慢性的な空虚感